ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『モンキー・シャイン』『ダーク・ハーフ』を新文芸坐で観て、ロメロったらんもう★★★★,★★★

新文芸坐が企画したロメロ追悼レイトショー(一本立て×2)。

◆『モンキー・シャイン』
五つ星評価で【★★★★無茶苦茶面白かった】
事故により四肢機能不全になった患者のケアを訓練した猿にやらせる実験。だが、そこに特殊な臨床実験中の猿が紛れ込んだ事により、患者の近親者の命が奪われていく事件が多発する。
ファーストランの時に見てて2回目。
もうメチャクチャ面白かった。

高知能猿エラと同調して見る猿目線カメラの気持ちいい事。
エラも牝猿である事から、被害者の大半は女性。
でも、看護婦も、元カノも、母親もゲスい奴等オンパレードで
全く同情できない。
特に母親については「もうほんま許してやれよ」という罰ゲーム状態で、
エラさまさまである。

あと、スタンリー・トゥイッチがまだ全ハゲじゃない所が見どころ。


◆『ダーク・ハーフ』
五つ星評価で【★★★雀】
初見。『雀たちの沈黙』
雀のカットいい。
手術という物理的な兆候から始まって、
その残りの半分は超自然的な存在として処理する。
何やら不整合でギシギシ言ってるみたい。まあ、キング原作らしいか。


【銭】
新文芸坐・会員割引なし均一料金1プログラム1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
モンキー・シャイン@ぴあ映画生活
ダーク・ハーフ@ぴあ映画生活
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『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』をユナイテッドシネマ豊洲2で、『プリズマ☆イリヤ』を角川シネマ新宿1で観て、どっちもおいおい★★,★★

今一だったアニメを2本一緒に落とす。

◆『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』『プリズマ☆イリヤ』

▲エウレカちゃんほとんど出ていません。

五つ星評価で【両★★どっちも配慮がない】
エウレカは既存のドラマ+新作を三部構成で新たに作るという物らしい。『まどマギ』の劇場版構成に近い構造と考えていいだろう。原典であるTVアニメシリーズを見てないので、今回の映画が原典の一部なのか、全部なのか、原典に描かれていない部分かなどは全く分からない。ただ一つ言えるのは、頭から作った物語であるにもかかわらず、一見さんには分からないように作られており、少なくとも一見さんにとっては大変、不親切な作りであると言う事だ。
物語の主人公レントンの成長具合はとてもよく描けているが、その背景である作品の世界観、背景は「そんなんお前ら知ってて当り前だろ」という傲慢さで全く描く気がない様である。リブートはリブートらしく、新規参入観客に納得がいくように作ってもらいたい。じゃないなら、単にシリーズの再構成ではなく、続編を作った方がいいと思う。
あ、でも、エンドロールの曲が予告編でも使われていた大変素晴らしい曲で、このエンドロールを聞き終わって大層素晴らしい作品を見たと勘違いしそうになった。恐るべし、音楽の力。


▲桜のお兄ちゃんのゲス具合は良かったな(図案の中にいないんだが)

『プリズマ☆イリヤ』は何本か劇場版アニメがつくられてる『Fate』の最新作。これも見終わって煙に巻かれたみたいに何だか分からなかった。今までの『Fate』の設定と微妙に外れているのだが、それが何故なのかは描かれない。いやいや、そんな今まで出された情報を何でも丸呑みして全て咀嚼してきたような親切かつ優良な観客ではないのだよ、私は(あかんのか、俺があかんのんか?)。という訳で、こっちもよく分からなかった。まあ、よく分からないなりにアクションシーンはパッション響いててなかなかかっこよかった。でも、夜の戦いが多く、スクリーンの光量にはちょっとコントラストが足りない感じで、かっこいいアクションが存分に楽しめる感じではなかったのは残念な事だ。ちゃんとやろうよ。仕事なんだし、お金を取ってるんだから。


【銭】
『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』:8,9月期間限定割引サービスクーポンを7月入場時に貰い割引1800円→1300円。
『劇場版 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い』:テアトル系会員割引で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1@ぴあ映画生活
劇場版 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い@ぴあ映画生活
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交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1@だらだら無気力ブログ
交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1@あーうぃ だにぇっと

マンガ『ありふれた職業で世界最強 第一巻』原作 白米良 漫画 RoGa、ガルドコミックスを読書する男ふじき

ロールプレイングゲーム的なファンタジー世界に学校のクラスごと飛ばされた凡人で心優しい主人公が、特に勇者的な能力の開花もなく、与えられた地味な能力を応用しながら最強の存在になっていく。

というアウトラインはワクワクするのだけど、思ったより「他人から注目されない授かった能力」を重用して強くなる訳でもないのが引っかかる。もうちょっと心優しい彼のまま、知力で能力を補完しながら頑張ってくみたいな話かと思ったのだが。彼はとても原始的に彼の授かった能力とはそう関係なく、生きる為に魔物を食らった事で魔物の能力を総取りしてしまうのである。なんかそれはずるい気がする。「人喰い」にも通じるが、食う行為そのものは相手の力を自分の中に取り込む事だからそれを否定はしないのだけど、それでスキルをばんばん上げていくというのは反則だろう(RPGやらんから何が王道だかは実はよく分からん)。とは言え、続巻は読んでみたい。気になる。

マンガ『すこしふしぎな小松さん』大井昌和、ヤングアニマル・コミックスを読書する男ふじき

帯によれば「SF小説好きJKのテンパリ読書コメディ」

テンパって赤面して、逃げて、逃げて、ちょっと距離が縮まって、という主人公は面倒くさい。
このキャラを許す読者はそういう人物像を愛すべきキャラクターとして認めてあげるという心の広い人なんだろうけど、こちとらキッチリ心が狭くってしょうがない人間だから、もうごめん。ただこういう人物像はリアルな世界に置き去りにして、空想の世界のマンガくらいはハッキリ物申すみたいな手っ取り早いコミュニケーションで満たされたいと思ってしまったりする。

「テンパって赤面して、逃げて、逃げて」って自分に自信がない事の表れだけど、ある意味、そういう風に自分を低みに設定しておけば、単に傷つかないっていやらしい憶測が充満してる感じでイヤなのだ。相手がこじ開けてくれるのを待つのではなく、もうちょっと譲歩して自分から近づく、そういう進歩をもうちょっと見たかった(そういう面もあるのかもしれないけど、私には感じづらかった)。

倍賞千恵子版『霧の旗』を神保町シアターで観て、傑作に震える★★★★

特集「女優倍賞千恵子」から1プログラム。

五つ星評価で【★★★★いやあ面白い】
1965年白黒、初見(『霧の旗』自体が初見である)。

倍賞千恵子が今の顔のイメージと違う。若いと言う事は勿論だが、眉毛が太くて濃い。その眉がしなやかさ、たおやかさより、田舎者の純情だけど野太い感じを上手く出している。倍賞千恵子怖い。頑固で一途。不退転。後ろに下がらない。ああ、怖い。この映画の4年後に『男はつらいよ』のさくらを演じるのだけど、この映画でも親のいない二人兄妹で兄の問題に悩まされる。そして兄の問題がどうにもならなくなった時、倍賞千恵子は静かに狂いだしてしまうのである。何という「裏寅さん」。この狂えるさくらの純粋だが手の付けられない感じが素晴らしい。心の底が見えない感じが怖い。ゾッとする。これは倍賞千恵子より松本清張の功績かもしれない。
兄貴が露口茂。また、山さんである。なんつか「山さん」に出会うまで、この人はろくでもない人間の役ばっかだったのだろうなあ。極悪ではないけど、善人よりは悪役の顔をしている。

倍賞千恵子が田舎から登って来たばかりの「オノボリさん」なら、同郷でママにまでなってるのが市原悦子。今とそう変わらないような感じなのが凄い。そら、流石に今の方が全然老けてはいるけれど。

ちょっと話が面白すぎて、山口百恵版も見たくなった。



【銭】
有料非割引時に貰えるスタンプ5回分で無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
霧の旗〈1965年版〉@ぴあ映画生活

『それでも夜は明ける』『ムーンライト』『ディストピア パンドラの少女』『ゾンビ処刑人』

キネカ大森の名画座企画「月が照らす希望とアイデンティティ」と
「未来はゾンビの手の中に!!!」と。二本立て×2

◆『それでも夜は明ける』キネカ大森1

▲主人公(左)とカンバ演じる飼い主(中)

五つ星評価で【★★★クロンボに生まれると大変だ、な一本】
自由黒人という人たちがいるのね。
彼等は常に自分が「自由黒人」であるという証明書を持ち続けていなければ、自分の立場を保持できない。現代日本で大袈裟にデフォルメするなら、免許証を携帯し忘れたら捕縛されるみたいな状態だ。人間の身分から家畜に落ちる。良くてペット扱いである。「うちのわんちゃんはペットじゃないんです、家族なんです」と言い張ろうが、射殺されてもお金さえ積めば保証は済んでしまう。そんな存在になるという事なのである。そういう位置への転落がとても簡単にシフトチェンジできてしまう事が怖い。1841年、日本では天保12年、明治元年の27年前、まだチョンマゲだ。それを考えるとアメリカの生活様式は見た目、ほとんど変わらない。逆に奴隷制度がなくなった事が日本がチョンマゲやめて世界に鎖国を解いたくらい大きな事なんだろうなあ。
今回この映画ではシスティマティックなビジネスではなかったが、自由黒人を奴隷として売る闇ビジネスが普通に成立してたと思うとこんな話はゴロゴロしてたに違いない。ただ、奴隷から自由黒人に戻ってきた例が希少すぎて規模も何も分からないと言うのが実情ではないだろうか。
奴隷商が奴隷を売るのに、古代ローマの市場みたいな競りにせず、全身裸に剥いた奴隷を室内に調度品のように立たせ、サロンのような雰囲気の中、売買しているというのが、絵空事でないリアリティがあった。ヨドバシカメラやビッグカメラの1フロアに奴隷専門のフロアがあるみたいな感じである。

SF小説の中でドイツ・日本が第二次世界大戦に勝利する、架空戦記物等は日本にもあるが、同じようにアメリカでは南北戦争で南軍が勝利を収めて奴隷が解放されなかった架空未来SFとかあるのだろうな。あまりに現実から遠くて日本人には予想できない。

カンバーバッチみたいに、いい人なんだけど奴隷制度に支えられた生活をしているので、奴隷制度は肯定せざるをえないという飼い主と、骨の髄まで奴隷制度を支持している飼い主とを併記している所は構造として良心的だと思う。

『それでも夜は明ける』って何かタイトル的にどこかで聞いたような気がすると思ったが、アレだ。藤圭子の『夢は夜ひらく』だ。せっかく思い付いたのに、そんなに似てないなあ。


◆『ムーンライト』キネカ大森1

▲色覚検査っぽい。

五つ星評価で【★★★切ない一本】
切ない話だ。
でもまあ、そんなに主人公に同一化できなかったので、思った以上にグッとは来なかった(人非人俺)。主人公の3世代を演じる役者はみんな真剣なよい表情をしている。麻薬ディーラーという存在は本来、撲滅すべき悪党だと思うが(アクション映画で唯一一切の背景なしに殺されても文句言われない悪役)、街の風景の中ではしっかり根を張って、それなりに人格者みたいな撮られ方をしてるのは面白いと思う。押し付けて売っているのでなければ、売る方より買う方が悪いという皮膚感覚が場所によってはあるのかもしれない。
章立てで使われる名前が
「リトル(チビという意味の別称)」
「シャロン(親からもらった社会的な名前、ウィキによると女性の名前)」
「ブラック(焦がれている人からもらった名前)」
という形で主人公が徐々に自己確立していく事を表わしているのではないか?


◆『ディストピア パンドラの少女』キネカ大森2

▲ポスタービジュアルに使われてるマスクもそうだけど、拘束用車椅子とかアイデアやビジュアルが斬新。

五つ星評価で【★★★ムチャクチャ作り込んだ世界観に好感が持てる】
新種ゾンビもの。ハングリーズと呼ばれる新ゾンビはキングが手掛けた『セルラー』の携帯ゾンビと行動がちょっと似てる。襲う時は果てしなく襲い、静かな時は集団として統制が取れながら静か。キングのアレ、あくまで映画だけを見た限りにおいては設定が適当なので、この映画のゾンビの複雑な設定には太刀打ちできない。と言うか、行動パターンはゾンビであるが、もうこんなに設定を作り込まれたら単純に「ゾンビ」ではないわな。
主人公側のゾンビ特性を持ちながらそれを抑制している少女のゾンビ特性演技が素晴らしい。いや、彼女に限らず、ハングリーズになった者の演技はみな素晴らしい。従来のゾンビとは異なる特徴のあるボディー・アクションが付いており、それがとても良い。演出の演技付けが上手いのかもしれない。
エンドロール見てグレン・クローズが出てるとは思わんかった。グレン・クローズなんてじっくり撮ったら確実にゾンビより怖い女優だもんなあ。
但し、あの特に何も解決せずに時間だけ先延ばしにしてるように見えるあのラストはちょっと好きじゃない。


◆『ゾンビ処刑人』キネカ大森2

▲ふじき的にビックリする結末が待っていた。

五つ星評価で【★★割と安い】
冒頭とラストに付けた特殊な場所での行動以外は
今までどこかで見たようなデジャ・ブが蘇ってくるありがちな話。

と思ったら、今はなきシアターN渋谷で昔一回見てた。

おいおいおいおい。覚えてなかったなあ。
どうりで見た事があるような映画と思った筈だ。


【銭】
2017年4月始まりで購入したキネカード(名画座回数券)。キャンペーン期間中につき半年間で3回入場券付で2000円。うち3回分の使用を終わったので一回1000円で見れるフリーパスとして使用(4回目と5回目)
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ディストピア パンドラの少女@ぴあ映画生活
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ゾンビ処刑人(1回目)@死屍累々映画日記(コメとかTBとか)
ゾンビ処刑人(1回目)@死屍累々映画日記・第二章

『トリガール!』をユナイテッドシネマ豊洲5で観て、98分一発のリズム物か?★★


▲ムカデ人間やるとしたら土屋太鳳はつらいポジション

五つ星評価で【★★不思議な映画。明らかに嫌いな部分があるので点は辛目】
ジャンルで言うとコメディーになると思うが、意図的に記号として埋められているコロコロチキチキペッパーズ・ナダルの薄い美声や、これ見よがしの池田エライザのスマイル、矢本悠馬軍団の画一的なナーズ芝居とかを除くと、物語的なコメディー要素は低い。通常のコメディー作品のように、ドラマを引っ掻き回す異常な人間や異常な設定が用意されていない。にも関わらずコメディーのように見えるのは中央に位置する間宮祥太朗と土屋太鳳の丁々発止のやり取りが内容は別にしてテンポが異常にいいからだ。この内容とは無関係のテンポの良さはアレに似てる。オリエンタル・ラジオのネタ「武勇伝」だ。ネタの当たり外れ関係なく、押せ押せテンポが脳内麻薬を排出させる。この映画は漫才・コントのリズムネタを映画98分一本に凝縮させたリズムネタ映画だ。

なので、それを成立させた中心ユニット間宮祥太朗&土屋太鳳は凄い偉い。
間宮祥太朗、『帝一の國』『お前はまだグンマを知らない』と同一人物に見えない。引き出し多すぎ。
土屋太鳳はカマトト芝居でどちらかと言うと苦手な役者なのだが、この映画の土屋太鳳に関しては積極的に褒めたい。ちゃんとやってる。面白い。これ、素に近いんじゃないだろうか。

土屋太鳳を誘うイケメン部長の高杉真由。「イケメン」という設定しかない役。いーんか、それで。
池田エライザなんて要所要所、微笑むだけの役。いーんか、それで(あ、変にオッパイのでかさが気になるようなスタイリングしてる)。エライザはもうちょっと恋バナの線を広げようとしつつ、バッサリ切ったみたいだが、そこにいるだけの人間として深く扱う気のないキャラなら、回収されない恋バナの伏線とか中途半端に貼らず、もっとキッチリ、ネタ要員として機能させるべきだったのではないか?

間宮祥太朗と土屋太鳳のベシャリはいいのだけど、「鳥人間コンテスト」の映画化として本当にこれで良かったの?という疑問はとても強く感じる。中心になるパイロット3人(体育会系)を支える約100人の理系メンバーが一切の人格を認められていないのは不快だ。パイロットに奉仕する働き蟻みたいな描かれ方をしている。こっちにも熱いドラマはある、と言うより本当はこっちのドラマの方が熱い筈なのだ。でも全て捨てた。潔いが、あまりその選択に拍手を送りたくない。一生懸命な奴が成果を評価されないというのは単純にストレスがたまる。あと「鳥人間コンテスト」で、前走者チームがちょっと出てくるだけで他のチームが一切出てこない。分からん。これでは「鳥人間コンテスト」がどんなものなのか全く分からんだろう。ルールの解説もしないし、何が最高到達目標かも話さないし、何故、飛行禁止区域が設けられているかも分からない。いや、もうちょっとちゃんとやろうよ。コメディーとは言え、マルクス兄弟みたいにギャグの間をドラマで埋めるようなコメディー映画じゃないんだから。

って事で「すげえうめえイクラ丼を作ろうとしたのに、土台のご飯を赤飯を使って硬炊きしちゃったので、全体はボロボロだけどイクラだけ掬って食べれば美味しい」みたいな、おめ、例えが分かりづらいよな映画でした。


【銭】
ユナイテッドシネマの有料入場ポイント2ポイントを使って800円割引の1000円で入場。
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トリガール!@ぴあ映画生活
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トリガール!@だらだら無気力ブログ
トリガール!@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

PS 坂場先輩と二人で殺し屋になる『トリガーガール』を作れ!

『おクジラさま ふたつの正義の物語』をユーロスペース2で観て、公平であろうとすること★★★★

五つ星評価で【★★★★イルカ問題の太地町に関する新しいアプローチ】
非常に冷静な映画で、偏見ありきで作られた『ザ・コーヴ』と、その反証で作られた『ビハインド・ザ・コーヴ』と比べると実に冷静に公平な視点で作られている。そもそも『ザ・コーヴ』が与太話の映画なので、『ビハインド・ザ・コーヴ』の時点で冷静さはあったのだが、今回の映画は更に冷静。

悪意があって(としか思えない)町を陥れようとしている問題発端となった『ザ・コーヴ』製作者達を除けば、対立してるけどみんないい人である。でも、対立軸は正しくぶつからないし、解消もされない。騒ぎは大きくなるばかり。

ちなみに私はバリバリの鯨なんか食ってまえ派です。
イルカ漁を反対するシー・シェパードも悪人ではない。このイルカ反対活動そのものが彼等のプロパガンダになり、それによって寄付金などの収入を得ているエコノミックな面はあるだろうが、イルカ漁をやめさせたいという彼等の熱意は伝わってくる。その根拠は「鯨・イルカは知能を持った高級な生き物であるから」。鯨やイルカは勿論、鶏や兎ほどバカではないだろうが、彼等が独自のイルカ語を持っているなどは、実は科学的には解明されていない「ぼやーっ」とした物らしい。そもそも、「賢い動物」という観点その物が「その動物の何を賢いとするか」という点によってバラつきがあるものであり、「賢い動物」というのはかなり茫洋とした概念にすぎない。そういう具体性のない物を根拠にするのは単なる感情論ではないかと思う。私は人間が人間以外の動物や植物を犠牲にして食べる事はそういうシステムで生物が作られているのだから、善悪で考えてもしょうがないと思っている。何を食べてもいいのだと思ってる。但し、諸事情があるから共食いは止めましょう。あと、絶滅種作成に寄与するような食べ方も未来の事を考えてやめましょうと思っている。シー・シェパードは「賢い生き物を食べるのはやめましょう」とは言うものの、「賢くない生き物を食べる事に問題はないのか」という論争には踏み込んでこない。賢い・賢くないが生殺与奪の観点になるのなら、犬と豚では豚の方が賢いというリポートだってある。でも、あんたら豚は食うけど犬を食ったら怒るだろ。
シー・シェパード以外の環境団体は太地町がイルカを斬殺し、絶滅に追い込んでいるような論調をSNSにあげ攻めてくる。でも、太地町が漁対象にしているのは絶滅危惧種以外のイルカである。この辺がすれ違っている。単に「殺している、殺している」と叫んでいるが違法ではないし、環境も悪くはしない。食べるための漁だからこれを非難するなら、牛や豚の「屠殺」をもっと騒いでもいいのではないか。ともかく、この「殺してる」コールが凄まじい物量でやって来て、太地町を「悪の観光地」として定着させてしまった。三千人の住民の町に対して全世界から「殺してる」コールが投げつけられる。単純に物量で勝てる訳がない。やはりここも感情論が論理を飛び越えてしまう。

私個人は鯨を食う事には賛成だ。
太地町を応援する派だ。
でも、捕鯨全面解禁になったからと言って鯨を食うかは別だ。
小学生の頃、給食で食った鯨に美味しい記憶がないからだ。
映画の中でも太地町の住民だが「俺は食わないね、それは不味いから」
と堂々と言う人間のインタビューがちゃんと残ってるのが面白かった。

「正義の反対は悪ではなく別の正義。」 というコピーはとてもクレバー。


【銭】
ユーロスペース会員割引1200円。
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おクジラさま ふたつの正義の物語@ぴあ映画生活
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ザ・コーヴ@死屍累々映画日記(コメント・TBあり)
ザ・コーヴ@死屍累々映画日記・第二章
ビハインド・ザ・コーヴ@死屍累々映画日記・第二章

『イップ・マン序章』『イップ・マン葉問』『イップ・マン継承』を早稲田松竹で観てウハウハ

この三本立てはその企画に敬意を表して
行かざるを得ないだろう、という類の鑑賞。

◆『イップ・マン序章』

▲お花がいっぱいあるお屋敷住まいです(前半)。

五つ星評価で【★★★★★だってイップ・マンだもん】
2回目。
前半は地元の道場主や道場破りを出しながらイップ・マンの超絶強さを炙り出す。
後半は屋敷を日本軍に接収され、いきなり貧乏になったイップ・マン一家と
日本の武道馬鹿との戦いを描く。
前半の見せ場は誰も勝てない道場破りを軽くいなすシーン、
中盤の見せ場は日本人空手家との10人組み手。
後半の見せ場は日本人最強空手家との一騎打ち。

中盤の十人組み手などは、こういう事が実際に実現可能なんだという事を説得力を持って見せるのが凄い。理屈的にはそんな事できる訳ないだろと思いながらも絵を見て納得させられる。説得力がありすぎる。強すぎる。

ラスボス三浦をちゃんと勤めた池内博之も偉いが(そんなにアクションやる人というイメージないし)、腰巾着で弱い立場の者をとことん蹂躙する「佐藤」役が素晴らしい。カンフーや空手などは出来ないが、実質憎まれ役をこの人がたった一人で全て引き受けている。そして、戦時下においてはこういう日本人いただろうなと思わせるベストアクトである。


◆『イップ・マン葉問』

▲サモハン「あじゃぱー」
  ドニーさん「よしなさい!」

五つ星評価で【★★★★★だってイップ・マンだもん】
3回目。
イップ・マンの3本の中では、これが一番好き。
前半、弟子の喧嘩に巻き込まれ市場で百人組み手。
中盤、サモハンとの卓上戦。
後半、ツイスターとの一騎打ち。

百人組み手なんて出来るもんかと思わせておいて、シレっとやってしまうから困る。
後半、ズンズン不利がかさんでくるのに、それでも負けないくっきょうさがよいなあ。
サモハンとの卓上戦は凄まじく、よくこんなの考え付くなあ。
アクションシーンはドカっとカメラが固定位置で見やすいったらありゃしない。

エンドロールが安いロックで邦画みたいになったのはご愛嬌。


『イップ・マン継承』

▲打楽器としての木人椿と演奏者

五つ星評価で【★★★★★だってイップ・マンだもん】
2回目
前二作に比べると大人しくて論理的。
これもよいけど前二作がともかく良すぎるので私はこれが三番目になってしまうなあ。

PART2からの延長組は妻と部長刑事くらい。
部長刑事もせっかく軽蔑上司がいなくなったのに又、ダメ上司が上にいて上司運がなさすぎる。
舞台はPART2で引っ越した香港で、長男は修行で田舎に預け、今作で一人っ子のように振る舞ってる子供は次男坊。前作でイップ・マンが受けた香港部門界への入門セレモニーは影も形もなくなって弱肉強食で参与出来るようになったようだ。まあ、あれはサモ・ハンが率いていたような組織だったので、サモ・ハンがいなくなって瓦解してしまったのだろう。

JPOPみたいだったEDが原曲に戻って一安心。


【銭】
三本立て1300円。
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イップ・マン 序章@ぴあ映画生活
イップ・マン 葉問@ぴあ映画生活
イップ・マン 継承@ぴあ映画生活
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イップ・マン序章(1回目)@死屍累々映画日記第二章
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イップ・マン継承(1回目)@死屍累々映画日記

『わさび』『春なれや』『此の岸のこと』(外山文治短編作品集)をユーロスペース2で観て、残念だったがそれは俺のせい★★


▲これが問題の一枚。

五つ星評価で【★★作品よりも俺のせい】
外山文治監督の新作短編二編(『わさび』『春なれや』)と既出短編一編(『此の岸のこと』)を合わせた興行。
何が目的なのかと言えば『わさび』のチラシの写真に使われていた芳根京子ちゃんの黒タイツ脚がデニールが高そう(生地が厚そう)なのに実に細くて綺麗だったからそれを見に行った。つまり、性癖的な充足をしに行ったのである。映画ではビックリするほど脚が映ってなかった。うんまあ、人生とはそういう物だな。人生の岐路に立ちながら、ぶつかりながら凹んだり、突き進んだり、納得したり、芳根京子ちゃんは実に的確にいい演技をしていた。そして、セーラー服なんだぜい。これで脚が映れば………という訳で性癖的に今一つだった。映画としては拾う場所もいろいろある好編だとは思うが、私、最後にカチっと嵌るようないいオチのある作りの映画が好きなので、今回の三篇は情景を描きながら、最初から想像できる範囲の結論をそのまま提示するような映画だったので、ちょっと合わなかった。

▲美人親子。

芳根京子の別居中の母親役に富田靖子。美人親子じゃん。富田靖子は『もらとりあむタマ子』でも母親役で攻めてきてた。これからバリバリ母親役で攻めてくる事であろう。こんな母親だったら自慢の母親だよなあ。

あと『春なれや』の主役、吉行和子の通る声はいつ聞いても独特でいいなあ。


【銭】
ユーロスペース会員割引1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
わさび@ぴあ映画生活
春なれや@ぴあ映画生活

マンガ『電車内でJKがダベるだけのヤツ。』茶麻、角川書店を読書する男ふじき

題名のまんまだったよ。以上
本文より記事タイトルの方が長くね?

『西遊記2』をトーホーシネマズ六本木4で観て唖然茫然


▲左から豚、猿、海坊主。

五つ星評価で【★★チャウ・シンチー脚本の映像化って難しいのか?】
前のチャウ・シンチー版『西遊記』がかなりお気に入りだったので、遠くに来ちゃったなあ~と。
今回チャウ・シンチーは製作と脚本。監督は何故か大御所ツイ・ハーク。ツイ・ハークって真面目だからチャウ・シンチーの脚本を本当に真面目に普通のドラマのように解釈して映像化しちゃうのよ。
三蔵が悟空に言う「クソザルっ」ってヒドイ言葉。ツイ・ハークが演出すると心の底から「クソな猿め!」とウンザリ言ってるように聞こえる。おそらくチャウ・シンチーが演出するとすんごいオーバー・アクト新喜劇調で「おまえなんてクソな猿だ。ふん、ぷっぷくぷー」みたいに言わせるんじゃないか。言ってる内容はキツイが黒人同士が自分達だけで「ニガー」と呼びあうような親密さがある。心の底ではしょうがなく気を許してる部分がある。そこがしょーもない人間やキャラクター達が山のように出てくるシンチー映画の優しさなのだ。
そういう弱い(身体だけでなく心も)者に対する笑いを含んだ許しや愛みたいなのが断固としてなかった。弱い者は弱肉強食で淘汰されてもしょうがない。それを悲しむ間があるなら強くなる為に精進すべきだ。なるほど、それってツイ・ハークだわ。主要キャスト(三蔵・悟空・八戒・沙悟浄)は全員役者が変わっている。役者だけでなく、キャラクターが踏襲されていない。みんな地獄の底をさすらっているようにギリギリに追い詰められてシニカルだ。逆に役者が変わらなかったキャラクターは師匠と段ちゃん。どちらも出番が少ないというのもあるのだろうが、ちゃんと前作を踏襲している。
まあしかし、チャウ・シンチー+ツイ・ハークという組み合わせに無理があっただけで、別の監督ならもうちょっとシンチーの脚本から引き出せたんじゃないかと思う。あと、ツイ・ハーク脚本、シンチー監督なら上手く行ったと思う。フィルムのどこを見てもツイ・ハークらしさは微塵も感じないようになってしまう感じになると思うが。

概ね、お金がかかってるのか絵はいい絵。でも、ドニー・イェン版(の二作)だって絵はなかなか頑張っていた。どっちかと言うとチャウ・シンチー版の方がビジュアルのセンスはいいと思う。


【銭】
トーホーシネマズの会員ポイント6ポイントを使って無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
西遊記2~妖怪の逆襲~@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
西遊記2~妖怪の逆襲~@だらだら無気力ブログ
▼関連記事。
西遊記~はじまりのはじまり(1回目)@死屍累々映画日記・第二章
西遊記~はじまりのはじまり(2回目)@死屍累々映画日記・第二章

PS 今回の孫悟空は橋本じゅん似。
 ラゴンみたいな形相の沙悟浄はなかなか好き。

『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』を新宿バルト9-1で観て、これは無間地獄ちゃうか?(ネタバレ)


▲ハァハァ(*´Д`)ハァハァ

五つ星評価で【★★★出来上がり品はなかなかいい感じに出来上がっていたがそもそも企画に問題があるのではないか?】
えーと、実写をアニメ化した、、、、と。
まず、この作りだったらアニメにしてリブートではなく、
再実写化でもよかったのではないの?
気に入らないのはオリジナルの小学生を中学生に成長させる事により、
否応なしに少年少女達に「性」の匂いが付加させてしまったこと。
アニメで作った方が「生々しさ」が削がれるから
その観点上はアニメで作る事自体は正しい。
でも、少年少女のキャラクターを微細に丹念に描写する事で
「アニメ」ならではのデフォルメされた「性」が溢れてしまった。
そもそも「駆け落ち」みたいなキーワードを実践しようとする話を
中学生に演じさせる事がとても気持ち悪い。
だって、中学生だったらオナニーとかSEXとかがバンバンできるから。
つまり、オリジナルの持っていたファンタジー性(童話性)と
変更した設定がどうも噛み合わせが良くない。

オリジナルは小学生同士だから、駆け落ちしようが
SEXの実践が伴わない「ごっこ」に終わるであろうから
観客は落ち着いて見てられる。

その前提が壊されてしまうと「ナズナ」は「女」になり、
「ノリミチ」は「オス」になる。それはチラシに書いてある
「恋」という言葉よりもっと生々しい物だ。

なので、とっても牧歌的だったオリジナルと比べて
アニメ版はギスギスしている。「夢」っぽかった話が
現実っぽくなっている。
「ナズナ」が都会に行って年齢詐称して働くというのは
小学生ではまずダメだろうが、中学生なら可能性がゼロではない。

この辺からネタバレ全開で行きます

オリジナルは「If もしも」という分岐点から分かれた
二つの結末を持つドラマの1エピソードだったのだが、
映画では「もしも玉」というアイテムを使い、
分岐を無限大に増やせる構造に変えている。

この「もしも玉」が、ナズナの父の水死体の横に
浮かんでいるという描写がある。
ナズナの父はナズナの母親に駆け落ちされて
捨てられた男だ。彼の近くに「もしも玉」があるとしたら、
勿論、彼は何度もその「もしも玉」で違う世界を再構築したに違いない。
にも関わらず、死んでしまっている。幸せには到達できなかった。

実はこれは考え方が逆ではないか。
幸せに到達できる、できないに関わらず、死ぬ者のみが
「もしも玉」を使えるのではないか。
自分の人生を思い返す走馬燈、それにバリエーションを
加えられるのが「もしも玉」なのではないか?
「ノリミチ」もしくは「ナズナ」が再構築する世界。
駆け落ちした二人が心ならずも心中に至り、一番良い未来を
「今日だけ」やり直せる。そういう世界だとしたら、これは
とても儚く、そして、とてもダークな世界観だ。流石、「まどマギ」から来た刺客。
キラキラ光ってる綺麗な物という外観なのに
実は『ベルセルク』のベヘリットみてーな。
そうすると蝕が起きて、ナリミチくんがナズナを×××する世界も(極悪)
…………みたいに思いました。合ってるかどうかは分かりません。


【銭】
映画ファン感謝デーに観たので1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?@ペパーミントの魔術師
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?@だらだら無気力ブログ
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?@西京極紫の館
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?@ノラネコの呑んで観るシネマ
打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?@beatitude

PS 「スラムダンク」の最新刊が「ワンピース」の最新刊に
 置き換えられてるのが地道に面白かった。
PS2 beatitudeさんにお邪魔してコメント書いてる時に気が付いたんだけど、
 この新しい映画の世界ではナズナがナズナの義理の父親に
 手を出されてもそんなに違和感がない世界であって、
 そういう構造にされちゃった、という事が私はイヤだったんだなあ。

『トランスフォーマー最後の騎士王』『バイバイマン』『きみの声をとどけたい』『ボン・ボヤージュ』『ジョン・ウィック:チャプター2』

またぞろ感想UPを5本終わらそうという目的のレビュー
今回も今一縛り。見ててずんずん退屈しちゃった映画達。
なので巻いていくで。

◆『トランスフォーマー最後の騎士王』東宝シネマズ新宿4

▲手前にボイン。奥にベシャリ・ロボ。ベシャリ・ロボの外見はホラーに使われていた殺人鬼ロボっぽいデザイン。そしてヤマトの敬礼ポーズ。

五つ星評価で【★★要はペガッサ星みたいな状況なの?】
全く話を理解できなかったが、ベイが楽しんでる事だけはよく分かった。
なら、もちっと評価あげてあげたいところだが、やっぱ主体である自分が楽しめなかったのでこんなんでいいかな。
ガッチャンガッチャングッチャングッチャンビューンビューン的な所はマイケル・ベイ印。
トランスフォーマー達が歴史上の戦争に参加してる様子は見かけ巨人伝説みたいで良いビジュアル。
あの内容(CG満載)に比べてエンドロールが短いのは偉い。


◆『バイバイマン』ヒューマントラストシネマ渋谷3
五つ星評価で【★★個人的にはバイキンマンの方が好き】
映画1本見てルールは分かったが、あまり致死能力の高いウィルスは伝播する前に宿主を殺してしまい拡散しないというジレンマみたいな呪い。個別には怖いのだけど。ある存在の真の名前というのは聖書の呪詛儀式にまで話が広げられるのだから、もうちょっと風呂敷も広げられたんじゃないかなあ。


◆『きみの声をとどけたい』よみうりホール

▲可愛い皆さまたち。

五つ星評価で【★★いや、試写会で見せてもらった映画は基本的には褒めたいんだけど】
つまらなくはないが、なんつーかワクワクしない。
善人しかいない世界で、主人公が「言霊」を信じるオカルト少女って設定は欲張ったが、道徳律の話に終始してしまう。道徳の話としてキッチリ語りたいなら「言霊」なんていうスピリチュアルな逃げ道を使わず人に語らせた方が説得力が出るだろう。メインの登場人物が7人で全員同じくらいの少女なのに、ちゃんと書き分けられていて混同の一つもないのはそれぞれのキャラクターに合う演技が付けられているからだろう。そこは評価したい。


◆『ボン・ボヤージュ』ヒューマントラストシネマ有楽町1
五つ星評価で【★★「西部警察」的】
しかめっ面になるほどつまらん訳ではないが、何となくお茶の間で「西武警察」を見るようなただただ目に映ってるという感情の籠らない見方をしてしまった。トラブルメーカーを全部、爺ちゃんに集中させてしまうのは、爺ちゃんがキャラとしてむそんなに面白い訳でもないので、いたたまれない感の方が強く出てしまった。
えっ、『世界の果てまでヒャッハー』の監督なの? コメディーはやはり脚本に左右されるな。


◆『ジョン・ウィック:チャプター2』トーホーシネマズシャンテ2

▲こちらも銃持ってなかったら何故かヤマトの敬礼ポーズ。

五つ星評価で【★★殺しまくりで飽きてしまった】
前作もずっと殺しまくりだったのだが、今作で退屈しちゃったのは
殺す理由に感情が籠ってないからかな。
♪トントントントンヒノノニトン、みたいなのが122分続くのは、単品ではよしでも全体では冗長。


【銭】
『トランスフォーマー最後の騎士王』:トーホーシネマズデーで1100円。
『バイバイマン』:テアトル会員割引+曜日割引(金曜)で1000円。
『きみの声をとどけたい』:雑誌懸賞試写会当選で無料。
『ボン・ボヤージュ』:テアトル会員割引で1300円。
『ジョン・ウィック:チャプター2』:トーホーシネマズ会員ポイント6ポイント使って無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
トランスフォーマー/最後の騎士王@ぴあ映画生活
バイバイマン@ぴあ映画生活
きみの声をとどけたい@ぴあ映画生活
ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~@ぴあ映画生活
ジョン・ウィック:チャプター2@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
トランスフォーマー/最後の騎士王@或る日の出来事
ボン・ボヤージュ~家族旅行は大暴走~@映画的・絵画的・音楽的

『好色元禄㊙物語』『大奥㊙物語』『四畳半物語 娼婦しの』『山麓』『天使の欲望』『二匹の牝犬』をシネマヴェーラ渋谷で観て玉石混交だ

特集上映「東映女優祭り 三角マークの女神たち」から3プログラム。

◆『好色元禄㊙物語』
五つ星評価で【★★★アンヌ隊員のオッパイが見れる映画】
初見かと思ったら二回目だった。うんまあ、アンヌ隊員のオッパイが見れる映画として有名だけど、別にそれだけでもなくてさらっとした地獄具合がなかなかおもろいよ。しかし、アンヌ隊員もTVでは清順だけど、映画ではビッチ多いんじゃないかなあ。


◆『大奥㊙物語』:
五つ星評価で【★★★面白いけど気が滅入る】
大奥オムニバス。基本的に女の人が大勢アヘアヘ言う映画で、見ていて退屈はしないんだけど、みんな「大奥」という制度に囚われてしまって、そこを飛びだせないので話に開放感がない。大奥のどっしりした重鎮に山田五十鈴が誰よりもピッタリ。


◆『四畳半物語 娼婦しの』
五つ星評価で【★★ヤング三田佳子、まあこれはそんなでもないな】
またまたヤング三田佳子。エロ入り文芸路線(エロ+純愛)みたいなんで、そんなに乗れなかった。二の線に田村高廣、うん、特に普通。悪役が露口茂ことヤマさん。ヤマさん以外の露口茂を見た事がないのだが、恰幅よくって中谷一郎かと思った。悪い事するヤマさんが何か不思議。


◆『山麓』
五つ星評価で【★★★★おもろい。おもろい。下世話な四姉妹もの】
山田五十鈴が守銭奴の母で四姉妹の嫁ぎ先をコントロールして老後を安泰にしようとする。成功してる長女(扇千景)、失敗してる次女(淡島千景)、母に反抗して駆け落ちした三女(岩崎加根子)、主人公四女の三田佳子はどうなる?という色々な家庭の幸せ不幸せを並べるホームドラマ。ああもう融通の利かない役をやらせたら山田五十鈴が一番。次女の夫が西村晃でこの全身全霊で妻から嫌われる演技を見て、バットマンのジョーカー似あうななどと思った。四女三田佳子の交際相手が千葉真一で、見合い相手が渡辺文雄。空手か食いしん坊か。爽やかな役をやる千葉真一はつまらない。やっぱ『仁義なき戦い』の「オメコオメコ」言ってる千葉真一が最高すぎるから。成功してる長女の夫は丹波哲郎だから全体怪しいと言えば怪しいか。個人的には三女の岩崎加根子さんが好み。他に見た事ないけど。


◆『天使の欲望』:
五つ星評価で【★★過度ににっかつロマンポルノくせー】
姉妹二人とも看護婦で男を奪い合うという設定がロマンポルノっぽいが脚本が中島丈博で「田舎バカヤロー」が物語の中央に鎮座してる。妹が勤めてる堕胎専門の怪しい産婦人科医・汐路章が麻酔かけた患者が眠りに入ってしまうと途端に剥き出しの下半身に自分のを何の迷いもなく入れるのが流石、汐路章という感じ。


◆『二匹の牝犬』
五つ星評価で【★★★★愉快じゃないんだけど括目して見ずにはいられない。小川真由美すげーなー緑魔子は更にすげー】
トルコ嬢(この頃は本番なしだった模様)小川真由美、その妹のアバズレ緑魔子、姉の資産管理をしている証券マンの杉浦直樹、この三人の喰らい合いがエゲツナイ。綺麗だけどスキがない狼のような小川真由美。愛玩犬のようにいつも笑ってじゃれつきながら喉元を狙っている緑魔子。そして贄になる杉浦直樹。大雑把に杉浦直樹は若くて髪があるだけだけなのだけど、大柄な体躯で手足スラっとしててかっこいい。ともかく緑魔子(この時新人だよ)の人を食い物にする事に何一つ抵抗のないビッチっぷりが凄まじい。顔立ちが誰かに似てると思ったら矢口真里だ。うん、金とSEXが好きそうな顔だ。


【銭】
『好色元禄㊙物語』『大奥㊙物語』:通常二本立てて興行価格1500円-400円(会員割引)。
『四畳半物語 娼婦しの』『山麓』:通常二本立てて興行価格1500円-400円(会員割引)。
『天使の欲望』『二匹の牝犬』:通常二本立てて興行価格1500円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
好色元禄(秘)物語@ぴあ映画生活
大奥(秘)物語@ぴあ映画生活
四畳半物語 娼婦しの@ぴあ映画生活
山麓@ぴあ映画生活
天使の欲望@ぴあ映画生活
二匹の牝犬@ぴあ映画生活
▼関連記事。
好色元禄(秘)物語(1回目)@死屍累々映画日記・第二章

『機動戦士ガンダム ジ・オリジンV』をトーホーシネマズ日本橋で観て、うわ寸止めじゃん★★★


▲おお、マ・クベやん。

五つ星評価で【★★★二択で言ったら面白いではあるが、あんな〆方はヒドイじゃないか】  
ほんまあの引きはないだろ。

戦争が始まってなかなかワクワクする中で、コロニー落としが超クール。こんな外道な作戦を実行できるのが絵空事の楽しさ。これによって地球居住者全人口の半分がなくなったというから、単純に相手に被害を与えると言う意味ではとても良いアイデアだ(戦後補償問題とかになったら補償できないよね、こんな規模の)。「人類に対する罪」みたいな最悪な作戦なのだから、単に「全人口の半数」ではなく、もう少し数量的な規模が聞きたかった。こんな半分が死ぬような大災厄の中、大艦隊の製造などおそらく復興よりも戦争を優先させている連邦側もまた鬼畜である(勝たんとコロニー落とししたような外道に何をされるか分からないからしょうがないとは言え)。

相変わらず「永遠のガキ大将」みたいな書き方でドズルくんが可愛いのであるが、いくら何でも大人なんだからあんな納得の仕方は幼すぎるだろう。その子供のドズルに対して、予備作戦後の本作戦を断った大人のランバ・ラルも、凄くあっさりと断ったからそんなに強烈に大人に見えなかったし。

ラルさんはふてくされて寝てるだけで、どこからどう見ても「ヒモ」。こんな状態があったなら、そりゃハモンさんとはずっと続くよなあ。いいなあ、ヒモになってハモンさんの身体に溺れるなんて最高の御褒美だよ。相変わらずハモンさんはいい女。っつーかAVで着てほしいと思うようなピッチリのエロシャツが眩しすぎる。俺が女子校の校長先生だったら生徒はみんなあの服じゃ。罷免されてしまうな。そのハモンさんはいきなり熱唱。あれはおかしい。ミュージカルかよ。熱唱パート長いし。曲が悪い訳ではないけど、ああいうの突っ込んでくると逆に「演歌の花道感」が増す。その後、シャア自らがマイクをバトンタッチして「シャアの歌」とかを歌ってもさして違和感ないと思われる。

ハモンさんの熱唱シーンを皮切りに、セイラ、アムロ、カイ・シデンとか旧キャラがわらわら出てきて楽しい事だが、作画レベルが低い訳ではないのだけど、何かちょっと顔のタッチが好かない。えーと、ハモンさんの熱唱は輪郭そのまま口パク熱唱したような技術的な稚拙さじゃないかと思うのだが、セイラ、アムロ、カイ・シデンなんかはキャラ設定が昔のファーストのゴツゴツして洗練されてない頃の方が好みなのだ。アムロなんてファーストの方が明らかに目が大きくて子供っぽいもの。
あ、アムロ「ぶったなあ。父親にも殴られた事がないのに」なのに、軍関係者に殴られちゃったよ。あれはノーカウントになるのか? 確かに軍関係者は父親ではないけど、やっぱ文節的に殴られるのは違和感あるな。「ぶったなあ。軍関係者には殴られた事があるけど、父親には殴られた事がないのに」とは言わんだろう。

とりあえず製作スタッフみんなドズルさんは好きそう。逆の意味でギレンの鬼畜具合もええ感じ。ギレンさんのボディー・アクションとかキレッキレだもの。

サイド2は落とされて、サイド5はルウムでこれから戦いの地になって、テキサス=ルウムの別称という事でいいのかな? 後、アムロ達のいるのがサイド7。あちこち場所は変わるのに説明がないからみんな同じ場所にいるかのように思えてしまう。映画って難しい。

あー、早くモビルスーツ戦が見たい。
艦隊戦はいいんだけど、モビルスーツ搭載ではなくても、空母みたいな小型艦載機の母船みたいなのはないのかね。確かに地球から打ち上げるタイプではそんな大容量の箱みたいな設定の空母型戦艦を打ちあげるのは不合理かもしれない。そういう意味ではジオン側が工作機械を元にしたモビルスーツを船内に格納してるのは理に適っている。宇宙船で工作機械運搬みたいな作業は頻繁に行われただろうから。

ハロ「カイ・シデンとは不良だから付きあうな」上から目線でハロのAIこえーなー。


【銭】
特別価格1800円均一。イベント価格。30分で1200円くらい取る鬼畜のイベント興行界の中では84分の長さで1800円ならば妥当だろう。限定公開と呼びかねる4週公開もあって「イベント上映」と呼びづらい規模なのだが、まあ、やってくれるなら付いていって見る。他のライブみたいに3000円や4000円を取る気はないと信じてるから。頼むよ。たかだか200円あがって2000円になっても凄くキツイ感じが漂うので次も現状維持でお願いしたい。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦@ぴあ映画生活
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機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦@だらだら無気力ブログ
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦@徒然なるままに
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦@西京極紫の館

PS うお、編集途中で一回吹っ飛んだ。

『冷飯とおさんとちゃん』をシネマヴェーラ渋谷で観て、そういう題なのかとビックリ★★★

五つ星評価で【★★★山本周五郎原作だから「面白い」は担保されてる。何かわざわざコレを持ってくるのかというのが実に東映テイスト】
特集上映「東映女優祭り 三角マークの女神たち」から1プログラム。
「おさんとちゃん」って何だろう?と思っていたのだが、これはそうでなくて山本周五郎の短編から『冷飯』、『おさん』、『ちゃん』と三作品を並列して一本の映画にしたオムニバス映画なのだった。本編177分。『冷飯』&『おさん』の後、テロップで「休憩」と出て再開後は『ちゃん』を上映する。三本には全く関連性がなく、主演が全て萬屋錦之助なので、『冷飯』と『おさん』の連続ではちょっと戸惑う。
まあ、つまり、この題は『七人の侍と用心棒と椿三十郎』みたいな題名なんである。そんな映画あったら長くて大変だけど(いやまあ面白いけどね)。

『冷飯』は部屋住みの四男坊(家督を継げないので簡単に結婚できない)の出世に関するライトコメディー。何だか出てる人みんなが前向きでとても楽しい。この嫁さん、誰だか知らないけど何かいい。
『おさん』は一変してSEXが強すぎる女から逃げ出した男が、女への未練から女を再訪するが、、、というAVみたいな話。これをオムニバスに選ぶのが「東映の血」という感じ。
『ちゃん』はうだつが上がらない子沢山の父(ちゃん)をめぐる落語の人情噺みたいな人情喜劇。

うーん、構成から言ったら『冷飯』で勢いが付いたのに、『おさん』でノイローゼみたいな話に疲れて、『ちゃん』の人はいいけどダメダメな主人公に同情しながらも疲れる、という。もちっと構成を考えられなかったのかという流れ。やっぱり主人公に感情移入するから、主人公が極度に思い詰めてたり、主人公が極度に貧乏だったりするのは、最低限、主人公が「そんなのナニクソ」と跳ね返すくらい明るくないと辛いのである。萬屋錦之助ってリアル志向だからドンドン暗くなっちゃう。フランキー堺みたいなキャラクターを持ってくればいいのかもしれないけど、逆境であまりに明るいのも逆に不快かもしれない。

『おさん』のSEX狂の嫁が三田佳子。すげえ役をやってたなあ。うん、乳首とか身体が見える訳ではないのだけど、豊丸姉様みたいな役だもの。割とチョイ役なんだけど、佐藤慶が寝取る男の役。うん、佐藤慶って抜群に信用がおけなくていいキャスティング。と言うより、佐藤慶を信用して旅に出る方が間違えている。
『ちゃん』の嫁は森光子。生活感が着物着てるみたいなところが変わらない。若くても美人を感じさせないのも(失礼)森光子ならでは。三木のり平の「貧乏な男」というだけのキャスティングも光る。あんな貧相な演技されたら、もうあの役は三木のり平以外、考えられない。


【銭】
興行特別企画価格1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
冷飯とおさんとちゃん@ぴあ映画生活

『終の信託』をフィルムセンター大ホールで観て、ドーンと来たが惑いもある★★★


▲砂浜でいきなり踊り出したりしない。

五つ星評価で【★★★力作ではあるが見る上での躊躇もある】
2012年の劇場公開時に見逃してスクリーンで見る事が適うまで5年もかかってしまった。劇場公開作品を劇場で見逃してしまい、後に劇場で再キャッチする事の何と難しくなっている事か。見に行く事を躊躇した通り、重くて暗くて長くてメソメソした映画。でも、言いたい事がハッキリしている力作である。

主演の草刈民代はコミカルな役は活き活きと演じるが、
悲劇を演じるとそれはそれで意外に似あう。
笑ってるような顔だちだが、角度を変えると泣き顔みたいな顔立ちでもある。
熱演。ヌードも見せる。綺麗なヌードというよりリアルなヌード。

役所広司の演技の強弱が素晴らしい。
本当にそう言う病気の人にしか見えない。

善人役の多い大沢たかおの有無を言わさず攻めてくる検事役が怖い。

▲吹き矢を吹きそうな大沢たかお。

そしてゲスい心のない役がいつも通り嵌る浅野忠信。

草刈と役所の癒し合う姿にホッコリし、それを絨毯爆撃のように更地にしようとする大沢たかおに恐怖を覚える。明らかに大沢たかおは真実以上に自分が求めようとする位置に犯罪者をはめようとする狩猟者のような匂いがする。そしてそれは有無を言わさない。権力の擬人化で昨今、こんなに成功したキャラクターもいないのではないか?

3年も経ってから何故、訴訟を起こしたのか?
彼女は18時に何の約束があったのか?

など回収されない伏線もあり、後半の判決結果がテロップで済まされる事も含めて、もう少し長い上映時間が必要だったのではないか(今でも充分長いは長いのだが)。


【銭】
フィルムセンターの一般入場料金520円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
終の信託@ぴあ映画生活
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終の信託@映画的・絵画的・音楽的
終の信託@映画のブログ

PS ずっと何と読むか分からなかったが「ツイノシンタク」と読むのか。

『関ヶ原』『スキップ・トレース』をトーホーシネマズ新宿7と8で観て、どっちもモヤモヤ★★,★★

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

◆『関ヶ原』トーホーシネマズ新宿7

▲かーいー。

五つ星評価で【★★沢山人が出てきて整理されない】
何回か見ると面白くなってくるかもしれないが、人がいっぱい出すぎて「ああだこうだ」謀略で揉めてるのが退屈。そしていよいよ戦いの火蓋が切られたとなっても、面白くならない。絵面がずっと同じで「人がいっぱい死んでるなあ」と言うのは分かるのだが、戦ってる相手のどっちが東軍でどっちが西軍かも分からず、全体を眺望するようなまとめもない。実際の戦場で「まとめ」はないからリアルなのだけど、一観光客としては戦場に密着しすぎている戦争に付いていけない。司馬遼太郎の小説って果てしなく蘊蓄だらけなのだから、「国民的ベストセラー初の完全映画化」と歌うなら、ちゃんとそういう蘊蓄を入れてしかるべきだろう。「分からないのは予習とかしてない愚民だから」みたいな考えは見世物興行から始まった映画に沿わないと思う。その場で分かり、その場で楽しめる読み切りサイズになっとらんといかん。

それにしても何て血生臭い石田三成。三成は戦に弱い役所職員みたいなイメージなので、それはもう完全に岡田准一とは一致しない。岡田君が演じているのはどっちかって言うと真田幸村っぽい。いや、知将ではないな。義に厚く、その義に応えるだけの武力を持っていないという意味では謙信の後の上杉が三成に乗り移ったみたいだ。何にせよあんな厚っ苦しい男と言うイメージはさらさらなく『花戦さ』の吉田栄作の小ずるい感じが自分にとってピッタリ来る三成だからなあ。タイプは違うけど、民進党の枝野さんがギリ三成でもOKかもってライン。
初芽の有村架純が相変わらずかーいー。もう、この映画は有村架純のかーいらしさだけでいいや。

そんな戦下手の光成は豊臣秀吉に憧れていた(『のぼうの城』)。そして、史実とか何とか無関係で異常にOKと思わせてしまう女の子有村架純。つまり、この映画は『豊臣秀吉になりたがるボーイと全てをOKにさせてしまうガール』でもある訳なので、そんな題名でも良かった。いや、うーん、そんな二人に特化した物語でも良かったかもしれない。有村架純に「犬とお呼びください」なんて言われたら、もう日本とか正義とかどうでもいいじゃん。

PS 誰も知らない関ヶ原の真実:関ヶ原に壇蜜はいた!


◆『スキップ・トレース』トーホーシネマズ新宿8

▲こんなでかいマトリョーシカあるの?(標準サイズが分からない)

五つ星評価で【★★マトリョーシカよし】
107分という長さなのにテンポ悪くて2時間以上はあったよなってグッタリ感。
でも、ここんところ欠乏してたジャッキー映画らしさに負けて許してホンワカしてしまう。
ジャッキーは香港ポリスの刑事。バディはアメ公の詐欺師。
ジャッキーのアクションは楽しいが最高感を与えてくれない。
それはもう単純に体力の限界なのだろう。
エンドロールにジャッキー恒例のNGシーンが登場して、もうどう考えてもレニー・ハーリンが演出してるってう印象が保てない。こんななら『カット・スロート・アイランド』のエンドロールにもNGシーンを付けてほしかった気がする。


【銭】
『関ケ原』:映画ファン感謝デーで1100円。
『スキップ・トレース』:映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
関ヶ原@ぴあ映画生活
スキップ・トレース@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(今回はTBなし)。
関ヶ原@いやいやえん
関ヶ原@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
関ヶ原@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
スキップ・トレース@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

『おしゃれ泥棒』をトーホーシネマズ新宿1で観て、オードリーよりも脚本だ★★★★


▲これで学生運動やったら目立つぞ、なオシャレ・ヘルメット。

五つ星評価で【★★★★軽くて胃もたれしないライトコメディー】
大ウィリアム・ワイラーと大オードリー・ヘップバーンが、肩の力を抜いて作った傑作。
むかーし、TVで観て、多分、劇場スクリーンでは初見。

厚化粧のヘップバーンはあまり上手いとは感じないけど、入れ代わり、立ち代わりジバンジーの衣装を取り換えて闊歩するその姿は実にモデル映えする。ファッションモデルってこういう人間離れした体型の人じゃないといかんのよね。
対するお相手のピーター・オトゥールは若いけど、いつものノッポでほっぺが赤い田舎者フェイスだ。
この二人の恋愛モードに関しては最初から既定路線だからドキドキも何もあったものじゃないが、盗みのテクニックが一々よく考えてあって自然。今だとビデオやモニターが必須だから、こんな簡単に警備網をくぐれないだろうけど、うんまあ、いい時代でした。
原題は「How to steel a million(100万ドルを盗むには)」だから、『おしゃれ泥棒』は分かりやすいし、映画の雰囲気が伝わってくるいい邦題だ。


【銭】
午前10時の映画祭価格1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
おしゃれ泥棒@ぴあ映画生活

PS ヘップバーンが妖怪に挑戦して「田を返せ」と訴える
 『おしゃれ泥田坊』って映画があったらちょっと見たいよ。

『浪華悲歌』を神保町シアターで観て、うん、おらには大人すぎる映画だった

五つ星評価で【★★山田五十鈴の哀しさに感情が動かんかった】
大溝口健二と大山田五十鈴の歴史的な傑作の筈なのだが、特に感情が何一つピクンとも動かず。家族のために汚れたのに家族からないがしろにされる山田五十鈴には同情せんでもないが、「てめえらがそのつもりならもう何一つ期待しねえ。今後、全ての縁は切れた物と思え」くらい言って木刀もって社長宅に殴り込みかけるくらいが「不良少女」じゃないかと、そら、東映に脳が犯されているか。
初めて見るヤング山田五十鈴はドングリ眼で、甘えのないトト姉ちゃんみたいだなと思った。


【銭】
神保町シアター一般料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
浪華悲歌〈えれじい〉@ぴあ映画生活

『血を吸う粘土』『怪談新耳袋Gメン復活編』『超怖い話2』をキネカ大森1で観て、うふふ、あはは、おほほ(TPDかよ!)

「夏のホラー秘宝まつり2017」から新作三本同日鑑賞をまとめてレビュー。

◆『血を吸う粘土』キネカ大森1
五つ星評価で【★★★★味があるなあ】
ヤン・シュヴァンクマイエルの『男のゲーム』の自由自在な人体破壊をきっちりホラーに戻して回収した傑作。美術スクールに通う学生たちの不協和音が一人また一人と犠牲者を拡大させていく。怪物の正体が粘土で、粘土だからできる人を襲うバリエーションの数々が面白い。津田寛治が楽しそうに仕事をしていていいなあ。何人かいる学生がみな美人さんなのはいいのだけど、それぞれのキャラが立っていず、どの人が殺されて、どの人が残っているというのが分かりづらい。ほんにホラーってのは難しい。怪物よいな。


◆『怪談新耳袋Gメン復活編』キネカ大森1
五つ星評価で【★★★ホラー実況】
出演者の二人によるコメンタリ付き上映という特殊な上映でした。
4、5人のむさいおっちゃんたちが心霊スポットを巡り、真の霊体験に出会おうとする罰当たり企画。でもまあ、普通にちゃんと面白い。企画その物はマンガの『ソレミテ』に近い。でも、マンガの場合は何も起きなくても「起きない」という落ちで脚色が出来る。やはり映画はその点シビアだ。「何も起こらない」という事は、単に何も起こらないのだ。お金が許すのであれば、故障してる訳でもないのに何故か止まってしまう定点カメラを更に撮影する定点カメラ撮影用カメラを用意すればいいと思う。
コメンタリー付き上映は、ドキュメンタリーの上映は元から音がそんなに聞きやすい訳でもなく、聞き辛いなと思って見ていたものの、そのうちに馴れてしまった。人間の適応力って素晴らしい。
特に何をするという訳でもないのだけど、市松人形の「はちちゃん」可愛い。


◆『超怖い話2』キネカ大森1
五つ星評価で【★★★四編からなるオムニバス】
音響デザインが命かけてるようで凄い。
あと、主演の女の子たちがみんな可愛いのにも命かけてるっぽい。
エイリアンが少女を犯しまくるという『マウント・ナビ』というトラウマ映画を撮った千葉誠治監督の最新作だが、流石に人気アイドルグループで同じ事は出来なかった(まあ、そらそうだ)。いや、DVD特典でそういうのはどうだ!(どうだって、どうにもなる訳がない)


【銭】
各作品テアトル水曜割引にて1100円で鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
血を吸う粘土@ぴあ映画生活
怪談新耳袋Gメン 復活編@ぴあ映画生活
「超」怖い話2@ぴあ映画生活

『従軍慰安婦』『骨までしゃぶる』『廓育ち』をシネマヴェーラ渋谷で観て、どれも最高だ

特集上映「東映女優祭り 三角マークの女神たち」から3プログラム。

◆『従軍慰安婦』
五つ星評価で【★★★★★もう泣ける面白い。人間と映画の全てが入っている】
中島ゆたかが最高に美人で可愛い。映画はバイタリティの塊。社会の端の方で生きている従軍慰安婦を見ながら、いやいや違う彼女たちは戦争に搾取される「日本人」その物だと気が付かされる。気のいい姉御たちは貧乏に、病気に、愛に、そして戦争に命を奪われていく。中島ゆたかはマジ天使。


◆『骨までしゃぶる』:
五つ星評価で【★★★★★タイトルかっけー】
明治時代、遊郭に売られた貧農の娘、お絹。3年ほどで年季は明けると言われていたが、遊郭では足抜け出来ないように前借りが随時増えていく仕組みが作られていた。絞りとる経営者層 対 耐えに耐える娼婦たち。最後の最後で「犬や猫じゃないんだよ」とついに娼婦が暴発する。仕組みのえげつなさと本気で人権蹂躙して反省の「は」の字もない経営者軍団がごっつ怖い。菅井きんなんか生涯の嵌り役なんじゃないだろうか。
主演の桜町弘子はちょっと顔立ちが野沢直子っぽいが、それはそそらないのだけど、とてもいい。
遊郭の中の初体験で桜町弘子を見初めてしまう若者が夏八木勲でテロップに「新人」と入っている。中々の爽やかさんで「沢村一樹」にちょっと似てる。
ラストすんげカタルシス。映画見ていて気が晴れるのはとてもいい。



◆『廓育ち』
五つ星評価で【★★★★ヤング三田佳子ぐー】
これも遊郭もの。三田佳子は物心付いた頃から、そこそこ妙齢のおばさんだったので、「ヤング三田佳子」を見るのはこれが初めてになる。うっ、マジかわえー。遊郭で育てられ、ずっと差別されてた三田佳子が最後の最後に遊郭に囚われそうになると言うか、なんつーか。そんなん嫌だとあちこちぶつかる三田佳子の凹み具合が可愛い。三田佳子は武井咲に似てる。武井咲とモジリアニの美女を足して二で割った感じ。でもシュンとしてて和服が似あうので「モジリアニに似てる」は案外、褒め言葉なのである。思った以上に青春映画だった。


【銭】
『従軍慰安婦』『廓育ち』:興行特別企画価格各1本1100円。
『骨までしゃぶる』:通常二本立てて興行価格1500円-200円(夜間割引)-400円(会員割引)。カップリングの『五番町夕霧桜』は時間の都合で全く見れず。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
従軍慰安婦@ぴあ映画生活
骨までしゃぶる@ぴあ映画生活
廓育ち@ぴあ映画生活

『サクラダリセット前篇』『後篇』をキネカ大森3で再見して、やっぱこれは2本一緒に見る映画★★★,★★★


▲このタイの水色がムチャクチャ青春カラー。

五つ星評価で【★★★前回、前編・後編を別々に見た時より評価をあげた。ただ明らかにそこはどうなのかなあという部分が払拭されてなかったので「好意的にバリバリお勧めしたい」的な四つ星にはしなかった。でもまあ、面白いというより興味深いコンテンツだよ】

二回目なので、前回見た時の情報が残っているので、前に見た時よりは迷わなかった。にしても、ようこんな複雑怪奇な話を映画にまとめた物だ。

基本、能力を見せる映画なのだが、能力が胡散臭い事で「ホントかよ」状態になってるのは前回も感じた。それは同じ映画見てるのだから、今回も変わらない。野村周平の「超記憶」と黒島結奈の「リセット」は個別には能力の自覚さえ難しい。玉城ティナの「消滅」は物を消すだけならありだが、概念や物理法則まで消せるのはなしだろう。これがありだったら「全身 時の流れ」と宣言して自分一人未来でも過去でもスキップできる。最強というより、能力の歯止めが利かなくなってしまう。恒松祐里の「記憶操作」は原作では分からないが映画ではもっぱら「能力封じ」にのみ使われる。それを「記憶操作」と呼ぶのはどうか? 加賀まりこの「未来予知」はいいとしても、その「未来予知」を成功させない為だけにあるような及川光博の隠された能力は全くどうにかしている。そういう能力を普通、思い描く事がないからだ。「音を飛ばす」「鍵を掛ける・解除する」「嘘を見抜く」は及第点。その逆に「写真に入る」は落第点。最初の一年の二人の能力も凄くロジック遊びのような概念的な能力なので、前回はここを1分くらいですり抜けられて全体、何がどうなっているのかの構造解析から落ちこぼれた。まあ、今回もあまり良く分かっていない。一番キッチリ説明すべきところが言葉だけで通りすぎてしまうからだ。

なのだが、これらの能力全てを「そういう事もあるかもしれないからしょうがない」と肯定すると、バトル物に転換して面白くなる。(野村周平+黒島結奈+健太郎)のチームが(玉城ティナ+恒松祐里)のチームを攻略する際のトリックとか実に良く出来てると思う。その逆に「写真に入る」事が前提となる能力の合成は「写真に入る」事で、その時の時間の設定がどうなるのか、写真の中の世界の物を外に持ちだせるかなど、説明されないまま勝手に進められてしまうのはちょっと困った。

追い付きません、頭が。

でもまあ、そんな能力者が能力を使いながら、これでもかと苦しんでいく様は青春の縮図のようでなかなか萌えなくもない状態でした。

そんな中、追い込まれて自分の限界を知る玉城ティナちゃんが良かった。
恒松祐里はちょっとうるさい(役が)。
黒島結菜は大人しくて意見も言えない小動物のようで、それでいて一番ストーカー気質が高そうにも見える。ヒロインであるのに信用できそうで実は一番信用できなそうな所もある、そんな風に見えたのは私だけだろうか?
平佑奈はその逆にハツキリとした明朗快活な口調が正しすぎて心が分からない。両方、化け物と言う事でいいのだろう。
この両極端から好かれる野村周平は御苦労様、という感じなのだが、この世界の女子は実の所、みんなおかしなのばっかなので誰に落ち着いても野村周平は幸せになりそうに見えない。おそらくBLに走った方がこの世界では野村周平は幸せになれるだろう。


【銭】
キネカ大森の名画座でフィルムトラブルがあった時のごめんなさい券で見たので、今回は無料。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
サクラダリセット 前篇@ぴあ映画生活
サクラダリセット 後篇@ぴあ映画生活
▼関連記事。
サクラダリセット 前篇(1回目)@死屍累々映画日記(旧コメ・TB)
サクラダリセット 前篇(1回目)@死屍累々映画日記・第二章
サクラダリセット 後篇(1回目)@死屍累々映画日記(旧コメ・TB)
サクラダリセット 後篇(1回目)@死屍累々映画日記・第二章

『ラッキー』『海底47m』をシネマート新宿1で観て、両方ともちょっとええやん★★★,★★★

同劇場鑑賞2本をまとめてレビュー。
シネマート新宿1、割と好きよ。

◆『ラッキー』シネマート新宿1

▲顔じゃない行動よって感じ。

五つ星評価で【★★★雑いけど嫌いじゃない】
あの超絶傑作『鍵泥棒のメソッド』を原案とする韓国リメイク。
とりあえず、もうちょっと宣伝してもいいんじゃない。
最近の韓国映画は何でもかんでも
映画館の予告くらいしか宣伝してない気がする。
これなんて絶対、元があんなに面白いんだから
存在さえ知れば足を運ぶ人がいる筈。

で、「原作」ではなく「原案」としてるだけあって、
かなりバッサリ改変されてます。
広末涼子の女編集長という役柄はなくなり、
それが変化して女救急車隊員になり、
香川照之の役者修行部分が膨らんだ。

あんな繊細で全てに目が行き届いていた美麗な脚本は
大火力の中華鍋で一気に作ったようなドンブリ料理みたいになってしまった。
でもまあ、丼料理には丼料理の良さがある。
これはこれで敷居が低くなってそう悪くもない。
何より香川照之の役を引き継いでいるユ・ヘジンが良い。
香川照之も特徴のある顔立ちだが、ユ・ヘジンはそれ以上だ。
まあ、「伊藤雄之助を韓国人にしたような」で合ってると思う。
異相である。その異相のユ・ヘジンが自分探しをしながら
一つ一つ自分を取り戻していくさまが原典同様面白い。

不満なのが、ユ・ヘジンの役者部分が大きくなる事によって
事件の取り繕いが嘘くさくなった事と、
堺雅人側の役が縮んでしまった事だろう。
荒川良良に値する地獄のように怖い悪役もいなくなった。
普通のコメディーであるという。
ラストの「キューン」ってのはやってほしかったな。
あんなに内容変えたらやりようがないけど。

でもまあ皆さん、けなすなら見てからけなしてくださいね。ってくらい、とりあえずは見てほしい訳ですよ。


◆『海底47m』シネマート新宿1

▲背景がまた目に良さげな青だこと。

五つ星評価で【★★★鮫がちょっとと思わなくもない】
ツイッターのTLでかなり評判がいいだけあって普通に面白い。
「鮫映画」だけど、敵は鮫だけではない状態。
海面下5メートル固定の鮫除けの檻が47メートルまで降下し、
救助して貰うためのミッションの立ち上がりと回収が上手い。
ちゃんとしてる。鮫が出ると言っても流石アサイラムじゃないだけある。
鮫が蛸と合体してたり、100メートルあったりしないだけある。
ただ、鮫があまりに都合のいいモブキャラっぽく、そろそろみたいな
タイミングで、あまりこれという芸もなく現れる。
「俺の存在だけで勝負だ!」みたいな潔さだ。
だけど、もうちょっと駆け引きみたいなのがあっても良かった。
鮫が二進数的に「0:来ない 1:来る」の二つしかないし、
基本、右から来るか、左から来るかしかない。
待機してるとか、二匹以上がかちあってとか、
もう少しバリエーションあっても良かったと思う。

それにしても47メートルなんて半端な数字を出すから
1メートル毎に赤穂浪士が救難サポートでもするのかと思ったよ。

主役の姉妹二人にあんまり感情移入できなかったので、
『彼女が水着にきがえたら』の時の原田知世をCG素材にして
リメイクとかしてくれないかな。


【銭】
『ラッキー』:テアトル会員割引で1300円。
『海底47m』:テアトル会員割引+曜日割引(火曜日)で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
LUCK-KEY/ラッキー@ぴあ映画生活
海底47m@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
LUCK-KEY/ラッキー@だらだら無気力ブログ
海底47m@或る日の出来事
海底47m@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
海底47m@だらだら無気力ブログ
▼関連記事。
鍵泥棒のメソッド@死屍累々映画日記第二章

『フェリシーと夢のトウシューズ』を丸の内TOEI②で観て、その倫理観はあり?★★


▲左がカミーユ、右がフェラチもとい、フェリシー
これで欲情したら真性だというガチにヤバい感じのプロポーション。

五つ星評価で【★★見せ場が色々あって楽しめるのだが、主人公のメンタリティーが嫌い】
映画冒頭は孤児院から脱走しようとするフェリシーが屋根の上を歩いているシーン。
少し、話が進んで孤児院の年長さんらしいフェリシーが幼馴染のヴィクターと一緒に洗いものの準備をしてる。

この二つのシーンで「フェリシーうざいな」と思ってしまった。
持ち前の楽観主義から、計画性が低く見通しが甘い。
ルールを自分に都合よく変え、リスクに対する危機意識が低い。
それはまあ、「子供だから」なのだけど、脱走したくなるほど辛い生活を送ってきたのなら、もう少し大人の振舞いが身に付いていてもいい。なんか自分に甘くて物(皿)を大切にしない、イヤな娘である。

自分が子供である事に甘えている。
そして、ヴィクターもフェリシーも簡単に嘘を付く。
孤児院で生きる為にそうしなくてはならないとでも言わんばかりに。
いや、嘘はいかんよ。孤児院で育とうがどこで育とうが。
フェリシーは名前を偽って学園に入り込むし、
その為の身元引受人になるオデットから与えられた仕事もかなりぞんざいだ。
幼さにだけ甘えてあまりに誠意がないキャラクターではないか。

バレエを教えるメラントゥ(男)とオデット(女)も技術に性格が付いたキャラで、彼等は技術を求めようとする者には優しい。
それを考えると、敵役のル・オー夫人は自らはバレエ技術は持たずに、自分の娘にバレエ技術を覚えさせるのだが、映画は彼女に厳しい。そこまで人非人として描く事もあるまいという描き方である。彼女は自分の娘がただ、自分の計画した夢を実現できればと考えてるだけで、それが分不相応の夢だとは私は思わない。
映画内でもっとも魅力を感じたキャラは孤児院の舎監である。彼なりに人の幸せを考えて行動してるのだ。

フェリシーの一番の魅力は前向きに努力をする事である。
でも、映画の中で、努力をしてきたであろう人(オデットとカミーユ)への扱いがひどく、単に努力するだけでは成功しないと思わざるを得ない。99%の努力と1%の天分(神様から与えられる啓示)。そもそもその天分を貰えないと成功できないのなら、それは何よりも凶悪な呪いであると言えよう。結論は面白いんだけど何かシコリが残る感じ


【銭】
東映の株主券を2800円で常設ダフ屋から購入。6枚券のうち東映配給作品以外なので2枚を使って鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
フェリシーと夢のトウシューズ@ぴあ映画生活

「天然仕立て炭酸水・パイナップル」

西友で購入した味付き炭酸水。原材料は二酸化炭素・水・香料のみ。
おそらくレモン味にパイナップル香りの香料を加えただけなのだろうけど、ちゃんとパイナップル味に感じるから不思議。でも、甘みはないので単純にレモン味の方が抵抗なく飲める。

『ハローグッバイ』をユーロスペース1で観て、なかなかええやん★★★★


▲左から萩原みのり、もたいまさこ、久保田紗友。

五つ星評価で【★★★★予告見が面白そうだったけど、実際見たらそれ以上だった。こういうギリギリに追い込まれた人たちが好きなんだよなあ、映画の中でなら】
同じクラスで互いを利用しあうような友達付き合いで一人を紛らわす「はづき」と、一見優等生だがメンタルがボロボロの「葵」が認知症の老婆の初恋を成就させようと反目しながら協力し合う。お互いがお互いの弱点を知り、それを抉りながら、決して抱きあうようなフレンドリーに落ちないのが「今」っぽい。「友達付き合い」はもう今では楽しい物ではなく、苦しい物なのだ。同じ友達グループの中でも常にマウンティングが行われ、いつ寝首を掻かれるか分からない。ここまで来たら一人で孤立している「葵」の方がいっそ清々しいのだが、彼女は彼女で病んでいる。もうみんなボロボロで目を離せない。これは極端な例だろうが、学校って本当はもう少し緩くて退屈な場所だろう。

「はづき」は萩原みのり。確か映画の『昼顔』で厨房の№2をやってた子。ちょっと土人っぽい顔立ちで永作博美に似てると思う。
「葵」は久保田紗友。とっても委員長っぽい感じ。
学生側には「はづき」とマウンティングを争ってる感の岡本夏美がいる。この子は『女流闘牌伝aki』の主役の子。美人だけど決して気を抜けない感じの女の子を好演してる。
老婆はもたいまさこ。認知症にしか見えない。手足の細さが演技以上に「老い」を感じさせる。

ゲスい日常から主役の二人が自分を見つめ直してちょっとだけ前進する映画。これは好きな映画。


【銭】
ユーロスペース会員割引で1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ハローグッバイ@ぴあ映画生活

『魔法使いの嫁 星待つひと:後篇』を新宿ピカデリ-6で観て、最後までアコギか★★


▲ちせ。

五つ星評価で【★★最後まで観て「後篇」部分が一番魅力に乏しいのでは】
今回は本編30分、TVアニメ第一話がオマケとして上映。
長さと値段のバランスで言うとまずまずではないか?

中篇の後を継ぎ(まあ「後篇」だから継がん訳にもいくまいが)、死を迎える三浦の代わりにチセが三浦の約束を果たす。ただ、それ以上でもそれ以下でもなく、特に何か変わった落とし所がある訳でもなく普通に終わる。単純に何か〆るための意外性なりオチが欲しかった。
TVアニメ第一話はなかなか出来が良かった。


【銭】
特別価格1000円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
魔法使いの嫁 星待つひと:後篇@ぴあ映画生活

『君の名は。』『聲の形』『怒り』『四月は君の嘘』を四本まとめてレビュー

未レビュー邦画(比較的話題作4本)をできるだけ短評で。
ライブドアブログで寝かせてた記事だけど、
うわ、全部去年(2016)の映画じゃん。

◆『君の名は。』一ツ橋ホール
◆『君の名は。』トーホーシネマズ日劇3

▲おめえらほんなこつ可愛らしか。

五つ星評価で【★★★★おっぱいだよ、諸君。】
試写会で見せてもらったのに感想も書かずにかなり経ってしまい、重点的に覚えてるのは以下の三点。
(1) 神木隆之介と上白石萌音の声優カミカミコンビがフレッシュでええのう。
 いや、アフレコは別にカミカミじゃなくって達者なもんでした。
 それは実写だとそんなにキャラじゃない感じの波風立てないタイプ女子を
 演じていた長澤まさみもそうだけど。
 新海監督の演技指導が上手いのかもしれん。 そこはよく知らない。
 上白石萌音ちゃんかーいーのう。
 神木隆之介くんも野郎だけどかーいーのう。
 二人を同じ部屋にぶち込んで飼育したいなあ(いや、あかんやろ)。
(2) 朝起きて、乳。
 これはやる。確実にやる。絶対毎回やる。
 もう、あのシーン見て、この映画の全てがどうであろうと許すと決めた。
 それほどまでに野郎って性的な存在なのだ。
(3) 現代東京の実景として
 作られたばかりのバスタ新宿が背景として
 採用されていたのにはちょっと感服した。
 バスタ新宿開業2016年4月4日、本作公開2016年8月16日。

という事をしたためた後、面白かった記憶もありありなので、もう一回見た。
正月に見たのだから初見から8か月経ってる。そして、その感想を書くかと
8か月後に今、タイプインしてる。二回も8か月待たせるなんて、
そういう意味不明な魔力があるのか。
で、つまり二回目に見た時に感じた事。
(4) オッパイもそうだが、全体、設定エロいな。
 瀧君があの世とこの世の挟間に行き、三つ葉と合う時に火山の裾野を
 ぐるっと回る。これ、日本神話イザナギ、イザナミの「国産みの儀」の
 暗喩だろう。つまりSEX。三つ葉が瀧君に会いに行って会えず、
 最後、階段で瀧君から三つ葉に声掛けする所も、「国産みの儀」で
 女性神イザナミから声を掛けて失敗した事に由来してたりして。
 でもラストの二人が会う地名は代々木とか四ッ谷の坂なのである。
 つまり地名に「ヨ」が付く「ヨモツサカ」。
 「ヨモツサカ」はイザナギが死んだイザナミを迎えに行って逃げ帰る坂。
 イザナミに相当する三つ葉は「死んだ女」という符号でピッタリだ。
 じゃあ、瀧君と三つ葉は上手くいかないのか?
 大丈夫じゃないだろうか?
 ここから空前絶後、地獄のようなコジツケをする。
 イザナギ(「誘う男」の意味)とイザナミ(「誘う女」の意味)は坂で出会った。
 「イザナギ」は「イサナキ」に通じる(本当)。
 誘い合う一組の男女(キ・ミ)。彼等の名前は失われている。
 これが題名「キ・ミの名は。」の由来である(大嘘)。
 二人は何故、名前を失ったのか。アジア圏には忌み名の風習がある。
 生前の名前と死後の名前(本当の名前)を分ける風習だ。
 つまり、二人がそれぞれの名前が分からなくなったのは、
 それぞれが生前の者とも死後の者とも分からない
 曖昧な状態になったからだ。三つ葉は死んだが生きている。
 瀧くんも又、その三つ葉の中で生きていた時期があったから
 瀧くんの一部が死んでしまった状態とも言える。
 だから、お互いの名前が分かりあえない。
 瀧くんの夢の中では三つ葉が死んでからは三つ葉の真の名前を
 知らない故にもう、三つ葉に普通の方法ではたどり着けない。
 だから「生とか死とか細かい事をゴチャゴチャ言うな」
 という土地に行ったのだ。
 だが、彼等が坂で再開した時には、
 それぞれの名前が分かってない状態だ。
 そして二人とも生きているのだから、生きた者同士、名前を
 確認すればいい。生者と死者を分かつ坂ではあるが、
 彼等はこの時点でただ単にそれぞれの名前を知らない
 二人とも生きてる生者という福音を与えられているのである。
 うおー、凄いコジツケ。これで大丈夫か?
(5) 入れ替わりが2016年なので最後の就活してるタキくんは2021年。
 タキくんの目指す建設業は五輪の翌年だから建設需要は
 冷え込んでる筈。だから内定が貰えないのはガチにリアル。
 2020年に五輪ではなくアキラの大災害があるなら
 二人には記憶がないがタキくんの命を救う為にもう一回入れ替わる
 という設定だったりするのもありだったりして。
そして、今、思ったりツイッター見直したりした上でのバカメモ。
(6) 瀧くんがピエール瀧のアフレコだったらヒットしなかったよな。
(7) 続編は四つ葉ちゃんの恋物語でやれ。
(8) 君の名の隕石は実は三つ葉のスタンド。
(9) ツイッター会話
 フォロワーSさん「『君の名は。』の脚本はよくできてると思いますよ」
 俺「脚もとより胸もとが良かった。」
(10) 「隕石落下、下から見るか? 横から見るか?」
あー、なんかもう一回見たくなってきた。


◆『聲の形』よみうりホール

▲青いねえ。

五つ星評価で【★★★★原作ファンなのだが、見切りが上手い】
これも試写で見せてもらったのに今まで感想も書かずにすんません。
原作全7巻は読んでて、これを映画にするのはいい根性しちょると思ってた。
出来上がったのを見てみると凄くちゃんと作られていて驚いた。
それでもかなりのダイジェストだ。
だから、映画観た人には原作に手を伸ばしてもらいたい。
絶対、そこでもう一回楽しめるから。
公開時期が『君の名は。』と被さったため、
超アニメとして相乗効果をあげた面もあるが、
それ以上に興行食われた面もあったと思う。
真摯に映画化に取り組んだが、原作での重要要素を占める
有志友人が集まっての映画作りのエピソードを刈り込んだのには驚いた。
そんな事できるんだと思った。多少、歪になったが成り立たせていた。
その部分を残していたら、ちょっとビビるような尺になってしまったろうから
これは成功。
驚いたのは中学の先生とマリアの声。
ぞっとするほど脳内で思っていたのと同じ声だった。
みんなトコトンちゃんと原作に取り組んで映画にしてくれたんだなと思った。
主役の声を張った入野自由は流石本職という芸を見せた。
これタレント吹替えとかだったら作品が十中八九壊れていただろう。
ヒロインの声はありだけど可愛すぎるとも思う。
外れてるとは思わないが聞いた上での葛藤はあった。
もっとイレギュラーな声の出し方も考えられたのではないか。
彼女の声に関しては想像の域は越えなかった。
逆に多分、そこは越えてほしかったのだろう。
でも、これは褒めたい映画。


◆『怒り』109シネマズ木場1

▲あおいちゃん、顔がゴツいからリアルに風俗嬢にいそうなんだよね(いないけど)。

五つ星評価で【★★★作品の中核に問題があるかもしれない】
広瀬すずが乱暴される映画と知ったら、
野次馬として見に行かない訳にはいかない。彼女はようやった。
そして、宮崎あおい、彼女が風俗やってるなら是非行きたい。それはそうだろ。
そして綾野剛のようにケツから犯されたくはない。それもそうだろ。
犯人探しが主眼の映画ではないのだが、
犯人が感じる「怒り」がどうにも感情として理解できず、
鑑賞後、宙ぶらりんな感じにさせられたのを覚えています。

人を信じても痛い目に会い、信じないでも痛い目に会う。
人を信じる事と、その結果には確固とした確実な因果関係はない。
それでも、出来れば人を信じたい。そういう映画と言う事でよいだろうか?

綾野剛の知り合いのトト姉ちゃん(高畑充希)が出番の少なさに反比例して美人すぎる。
ピエール瀧と三浦貴大が警察の上司部下役なのだが、
どっか他の映画でもこの組み合わせで上司部下やってそうな気がする。
ブッキーのあの役を奥さんのマイコさんはどんな気持ちで見たのか知りたい。

見応えはあったが、推しはしないな


◆『四月は君の嘘』UCT6

▲石井杏奈って努力家だろうし、下積みも長いのだけど、何か凄く幸薄そうなんだよね。

五つ星評価で【★★広瀬すず繋がり】
広瀬すずだから見ておこうと思った。

見た直後のツイッター

主役四人の演技メソッドが噛み合わない不思議映画。ただ数少ない広瀬すずの演奏(勿論吹替である)はバリかっけー。石井杏奈がとてもいい演技なのに又、人目に触れない。Pはまた市川 RT 広瀬すずの評判が悪い方なう。けっこう眠い

ちなみに「広瀬すずの評判の悪い方」と書いてあるが、評判のいい方は同時期に公開していた『怒り』

演技メソッドのバラバラ具合としては石井杏奈は緻密な演技プランで一人だけ、登場人物の心情が物凄く深そう。
中川大志は凄く自然(少なくともそう見える)。
山崎賢人は単純に演技が下手。置かれてる感が強い。
広瀬すずは跳ねまわってる感じの演技の大きさ。これには意図や意味があるのだが、4人組の中での演技のメリハリとしてはそれはそれで悪目立ちしてるように感じる。
不思議な四人組でした(演技系統がそれぞれ別っぽくて)。

そう言えば「彼女には秘密があった」という「秘密」は「秘密」じゃないよな。


【銭】
君の名は。(1回目):雑誌応募した試写が当選。
君の名は。(2回目):映画ファン感謝デーで1100円。
聲の形:雑誌応募した試写が当選。
怒り:109シネマズ、メンバーズデー(毎月19日)で1100円。
四月は君の嘘:ユナイテッド会員ポイント2回割で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
君の名は。@ぴあ映画生活
映画「聲の形」@ぴあ映画生活
怒り@ぴあ映画生活
四月は君の嘘@ぴあ映画生活
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