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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『新宿パンチ』新宿シネマート1

▲画像は後から。

五つ星評価で【★★★城定クオリティ】
城定秀夫監督だから、最低「面白い」事は分かってる。残りはどれくらい面白いか、だ。残念ながら、はっちゃけてって程でもなかった。但し、決してつまらない訳ではない。単に評価ラインが厳しいだけなのである。いつものファニーな感じは好きだし、そこから殴り合いのハードな展開もちゃんと見せるし、やっとヒロインが自分語りできるくらい主人公に気を許す自転車の二人乗りのシーンも絶妙だし。あー、いい映画じゃん。

地毛が超癖っ毛である為、いかついパンチにしか見えずずっと喧嘩に巻き込まれてきたファニーでファンシーな男が新宿歌舞伎町で惚れた女の為にスカウト稼業に精を出す。そこに巻き起こるスカウト戦争、みたいな話。

主役の小澤廉はパンチに熱血顔、ダブダブスーツで絵として目立つのが良い。けっこうアクションシーンも多いのだが、喧嘩の強さが頭突き以外はカラキシという設定っぽいのが後半揺らいでしまっている。ケンカは弱いが武器でも何でも使ってトントンくらいでいいと思うのだが。仲間に助けられるみたいなパターンでもいい訳だし。外見と違って、よく言えばナイーブ、悪く言えば女々しい男。

主人公に対峙するヒロインに吉倉あおい。ラスボスの情婦である過去を持ってたり、借金背負ってたり、それでも自力で立ち直ろう、正しくあろうとする信念を持っていたり、色々な面を持つので、割とちゃんとやらないとバラバラな変な女になってしまうだろうに、ちゃんと一人の悩める女性に見えたのは演技、上手いんじゃないだろうか? ボーイッシュなサバサバ姉さん良かった。大体、この子が良くないと映画全体が成立しないからね。

ヒロインの生活を拘束している乱暴者のスカウトに毎熊克哉。屑くっていいわあ。毎熊さん(ちょっとマイク真木さんみたい)は屑なんだけど、東映のヤクザ映画に出てくる悪役みたいに生まれた途端に悪人の人生を歩むんだろうみたいなタイプの悪相ではない。どっちかって言うと二の線。二の線だけど二枚目と断言するほどいい男ではなく、「不良」とか「普通」の成分が入り込んでる。ちょっとその辺にいそうなくらいのいい顔の悪い人。だから、リアル。ちょっとありそうなくらいの挫折で、ちょっと手を出して見るかくらいの覚悟で違法な薬物を扱う。この辺が割とありえないテンションの三の線の主人公とヒロインに対する現実からのカンフル剤みたいな歯止めになってるのが上手い。この毎熊氏は小澤廉であったり、その先輩スカウト宮崎秋人の落ちていった先の姿の大人なので、その大人と対比する子供としての小澤廉との対比は良かったが、大人同士、そっち側に落ちなかったスカウトグループのヘッド、矢柴俊博(いい演技してるわあ)との対決も本当は見たかった。大人同士でそこは言いたい事や、付けなければいけない落とし前もあって然るべきだろう(ヤクザ映画ではないから、その辺はグレーゾーンでも許されるのだが)。

あと、チラシに名前が載ってないが二人目の女の子さっちゃんも良かった。
一度退場してから、もう出番がないとは思わなかったけど。


【銭】
テアトル会員割引+曜日割引で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
新宿パンチ@ぴあ映画生活
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『恐怖のまわり道』シネマヴェーラ渋谷

五つ星評価で【★★★まずいの主体違い】
1945年、白黒、68分。初見。
特集上映「蓮見重彦セレクション ハリウッド映画史講義特集」から1プログラム。

映画が悪いんじゃなく俺が悪かった。
仕事が押して昼、夕飯抜きで仕事抜け出すようにして、やっとヴェーラに到着したので集中力が弾切れしてしまった。又、字幕が多いってか、ずっと主人公が喋り続けてるのよ。なので多分、映画は悪くないんだけど、俺が映画を見る状態に自分を保てなかった。突発的に進行してる四十肩とも戦い続けてるってのも言い訳の一つに加えておこう。ダメ人間だからそんな事もあるさ。何だ。覚醒剤でもやらな映画を見れんのか俺。やらんぞそんなん。



【銭】
通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
恐怖のまわり道@ぴあ映画生活

『シン・ゴジラ VS 立花萬平』 @pad299 @mary_day

深夜リプだけでほぼ見る人がいないのは勿体ないと思ってちょっと修正してブログ記事に昇格させました。

世良「いいか立花くん、あの怪物を倒す武器を作るんや」
萬平「僕は武器や兵器は作らない」
福子「お願い萬平さん、これはきっと萬平さんが言っていた沢山の人を幸せにする発明になると思うわ」
萬平「分かった。やってみよう」
世良「ええ銭の匂いがしてきたで」
萬平「巨大な怪物に見合う大きさの全長200メートルの根菜切断器を作りましょう」
自衛隊士官「怪物の熱線で近付けません」
萬平「怪物の今いるエリアは海から近いですね。無尽蔵にある海水を吸い上げて怪物と機械の間に何層もの膜を作りましょう」
自衛隊士官「これはやってみる価値があるかも」
世良 「出来た塩は高う買うてな」


マリーさん「(凝固したシン・ゴジを見て)でも、あんなになってちょっと可哀想」
萬平「怪物の口からダネイホンを投与してやりましょう」
 一堂、慌てふためく。
福子「そんな事をしたら又、怪物が暴れ出すんじゃないの?」
萬平「世の中、悪い人はいないよ。神部くんだって空腹の時は泥棒だったじゃないか」
忠彦「怪物はともかくそんな奴にたかはやれん」


あと、矢口蘭堂には国民を落ち着かせるために「萬平印の蝶ネクタイを着てCMをやって欲しかった」

54才で40肩

2018年12月15日(土)、目を覚ましてから左手がどうも痛い。
上腕二頭筋あたりの角度を上にあげようとすると
筋肉痛のような痛みが発生する。
ネットで事象見てみると、四十肩とか五十肩とか言うものらしい。
そんな一日でドガシャカーンと来るものと言う印象ではなかったので単純に驚いた。秘かに忍び寄ってきて、知らぬ間に身体も委縮し、腕とか自然に上がらなくなると思っていた。そうじゃないのね。とりあえずマッサージなどしながら、腕の可動範囲をリハビリのように少しずつ取り返そうと思ってる。取り返せるかどうかはよう分からん。病名が該当するような年だからしょうがないはしょうがないのかもしれないが、周りにそういう人の話を聞かなかったから自分に来るとは思ってなかった。

いい対処方法とか知ってる人がいたら教えてほしい。
「死ね」とか、なしで。

『こんな夜更けにバナナかよ』一ツ橋ホール


▲車椅子って相手を見上げる形になる事にまず問題があるみたいな事を乙武さんが言ってなかったっけ?

五つ星評価で【★★★キャスティングが素晴らしい。話はベタ。演出はちょっと山場の設定違えてないか?】
まず、主役の大泉洋。何て的確なキャスティングであろう。
『水曜どうでしょう』で見せる悪態の数々。彼はデビュー以来ずっと悪態をついている。どんなに悪態をついても嫌われないキャラクターなのだ。そら、この役にピッタリだろう。おそらく実話の本人に似てる似てないよりそこが大事だ。演技としては後半ちょっと滑舌よすぎる。そこは減点しておきたい。同様に『グリンチ』もピッタリのキャラクターであり、車椅子にずっとグリンチが座っていても絵的にはともかく、物語的にはそんなに違和感ないかもしれない。いや、絵的に問題があるだけで、大問題だけど。
メイン助演の二人、高畑充希と三浦春馬。高畑充希は可愛い。それだけだ。それだけで充分だけど割とそれだけだったのでビックリした。ちょっとダサい感じの服は時代が現代でないのでスタイリスト上手いなと感じた。三浦春馬はとてもイケメンなのだけど、線を細くしてイケメンすぎないように作ってる。イケメンだけど堂々としていないからギリその辺にいそう(本当はいない)。この二人は観客の気持ち代表。高畑充希が最初は反発してるけど、徐々に大泉洋の内面を理解していく役。三浦春馬が最初は同調しているけど、徐々に大泉洋との生活に疲弊して遠ざかっていく役。三浦春馬主体性のなさそうなところが上手い。主体性はないがプライドは高く、主体性その物でプライドはそこそこある大泉洋、そして同じく主体性が強くプライドそこそこの高畑充希と好対照である。見掛けは違うが、大泉洋と高畑充希のメンタルは近い。高畑充希が大泉洋に「鹿野さん(大泉)は何様?」と疑問を投げかけるが、では、「高畑充希自身が何様」かと問われれば彼女はきっと答に窮するに違いない。三浦春馬の主体性のなさから脱線したが、三浦春馬に戻って、そんなカットはないのだが彼は白のブリーフ履いてそう。同じくそんなシーンはないが高畑充希はキツイ色のパンツを履いてそう。あー見たい(春馬君のはどうでもいい)。
介護ボランティア三人。萩原聖人、渡辺真紀子、宇野祥平。この三人が上手いわあ。そこに置いておけば映画が成立するみたいな安心感。本当はこの三人にもそれぞれ大泉洋同様のドラマがあると思わせる幅。渡辺真紀子は当然、子持ちで主婦だろうが、萩原聖人や宇野祥平なんて何をやってるかも分からない謎の人だもの。でも、うさんくさくはない。そこにいると、もうそこに溶け込む。この辺にリアリティーのない人置いちゃうと、それをカバーするのに脇役を増やさないといけない。グッジョブである。いくら貰ってるかは知らないが、ギャラの5倍くらい貢献してるイメージ(萩原聖人はギャラ高いか?)。
病院の先生、原田美枝子。この人が病院にいたらきっと気づかず診察受けちゃうと思うわ。
看護婦、韓英恵。クール&ビューティー。出番多くないけどニヤっとするキャスティング。
そして母、綾戸智恵。あんなキャスティング反則だろう、みたいに嵌る。彼女が出るシーンはみんな良い。

ドラマとしては、一番盛り上がる山場が思っているより前に来てしまった為、後半長く感じた。その辺のバランスがあまり良くないのは残念だったが、映画の出来としては拾い所が多く、トータル面白かったと思う。しかし、自分はボランティアはやれないな。多分、そういう時間の割き方が出来ない。いや、逆で、映画見る時間を全部ボランティアに傾けるならばボランティアも出来るのか。そっちでもいいと言う確証がこの映画に出るくらい魅力的な人物であるなら、沼に引きずり込まれてしまうのかもしれない。


【銭】
雑誌で応募して試写を見せてもらったからロハ。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話@ぴあ映画生活

PS 前田哲と大泉洋って『パコダテ人』じゃん

『花札渡世』シネマヴェーラ渋谷

五つ星評価で【★★★辰夫はどうも】
1967年、白黒、93分。初見。
特集上映「任侠映画の世界 滅びの美学」から1プログラム。
知人の推薦で観たけどけっこうアバンギャルド。
主人公の梅宮辰夫は一本筋の撮った渡世人で、賭場で相手のイカサマを見抜く技量がある。
梅宮辰夫の親分が遠藤辰雄、おじき分が安倍徹。配役通り、欲と色の権化みたいな役である。
遠藤辰雄の血のつながらない娘が小林千登勢。遠藤辰雄と出来てる素振りを見せながら、安倍徹が欲しがり、小林千登勢は梅宮辰夫を狙っている。この愛欲グチャグチャの一家の賭場に伴淳と鰐淵晴子の親子がやってくる。
鰐淵晴子、病んでて綺麗。
結局、伴淳は殺され、梅宮は遠藤を手にかけ、鰐淵を逃がし、約束をして自首をする。
5年後、約束は破られ、それでも辰夫は惚れた女の為に身体を張る。

梅宮辰夫以外は全員悪人である。
小林千登勢なんて、鼻歌を歌いながら恋敵を強姦させ女郎屋に売るのだから、超極悪である。
そんな中で辰夫が貫く正義が粋なのだが、とは言っても梅宮辰夫だからなあ。それが邪魔して単純に楽しめなかった。正義の旗頭として見るには、後の世の狂いっぷりを見過ぎていた。



【銭】
通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
花札渡世@ぴあ映画生活

『フェリーニのカサノバ』『フェリーニのアマルコルド』早稲田松竹

企画「フェデリコ・フェリーニ監督特集」。
フェリーニは好きでも嫌いでもない。見てるのは『そして船は行く』以降と『道』『8 1/2』『魂のジュリエッタ』くらいだろうか。見世物性と抒情性を併せ持った作家性は昔は唯一無二だったが、ちょっとずつ同じタイプが増えて浸食されつつある感じ。痛ましや。

◆『フェリーニのカサノバ』早稲田松竹
五つ星評価で【★退屈で退屈で】
1976年、カラー、155分、初見。
SEXしかない男の一生一代記。凄みよりダラダラ長さが目立つ。話がぶつ切りで登場人物の誰にもに魅力を感じないからだろう。
見世物性の俗悪さを精一杯拡大させた作品で延々とうそ寒い景色が展開する。うそ寒い景色しかない世界なのに美術や小道具は超豪華。出てくる人物が更に虫のように見えた。ともかく長くて、完落ちしまっくた。


◆『フェリーニのアマルコルド』早稲田松竹
五つ星評価で【★★★★バラエティーな群集劇】
1973年、カラー、125分、初見。
おらが町の一年。
町のみんながカメラ目線で、語りかけてくる楽しい冒頭部分から、いい意味で下世話なイタリア人感覚丸出しの2時間。おもろいけど『フェリーニのカサノバ』見た後で疲れていたからちょっと長く感じた。怒鳴る校長先生とかの確立したキャラ(実は全体のドラマとしてはそうそう必要でない)がいっぱいいるのも楽しい。スキンヘッドで眼光鋭い紳士なんて大葉健二(初代ギャバン)みたいだよなあ。
アコーディオン奏者最高。盲目で髪振り乱してて頑固。
もちろんニーノ・ロータの曲が素晴らしいのである。


【銭】
一般入場料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
カサノバ〈1976年〉@ぴあ映画生活
フェリーニのアマルコルド@ぴあ映画生活

『来る』109シネマズ木場7


▲白無垢っぽい松たか子の除霊姿。
カレー饂飩とかミートソース・スパゲッティとか食べちゃダメな衣装。

五つ星評価で【★★★★お祓いエンタティーメント】
とても面白かった。でも、怖くはなかった。何でだろうという事を書きたい。
登場人物が魅力的である。
特に松たか子演じる「日本最強霊媒師」が来た来た来た感いっぱい。
ああ普通でないと怪異に立ち向かえないという感じが色濃い。
松たか子の近くにいて、霊媒をこじらせた小松菜奈も良ければ、
松たか子の次席にいて、着実にヒットを稼ぐ柴田理恵も良かった。
この「霊媒師」グループの変な魅力に対して、
怪異に苦しむ一般市民も妻夫木くん、岡田准一くん、黒木華、太賀と豪華かつ達者な俳優陣。妻夫木君にはイライラさせられたあ。

で、怪異が巨大な現象になって霊媒師とぶつかって波の華のように砕けたり、散ったり、打ち返したりがたいそう美しかった。素晴らしいが怖くはない。と言うのは怪異が非常に論理的に立ちまわっており、なおかつ、不合理だったり、非常識ではないからだ。この怪異は徹頭徹尾、力押しで来る。なら、備えて立ち向かう事は可能だろう。力には力で対抗すればよい。ごくごく一般の怪談では怪異の相手とは「話が通じない」のだが、この怪異とは「じっくり話せば分かり合えそう」だ。分かりあえる者は対象としてあまり怖くない。中島監督が論理的であるが故に、恐怖を系統化して再構築してしまったのだろう。そういう事が出来ない事象こそがおそらく怖いのだ。
この映画の中で一番怖い感じが強いのは太賀演じる妻夫木聡の後背社員のパートだ。
だって、あれはとても不合理だもの。彼が憑かれる必然性がない。だから怖い。衰弱して気が病んでいくのもゾクゾク来る。但し、肩の出血は怖くない。と言うのは霊現象などで身体が四分されるようなケースは聞かない。リアリティーがないのだ。単に衰弱して死ぬか、身体が外傷でバラバラになるなら、バラバラになる理由を提示しないと、その怪力は物語の為の都合に見えてしまう。

PS 虫は苦手だからきつかった。
 あんなん自然に生まれたままの姿なのに映すだけで怖い。


【銭】
109シネマズの日で1100円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
来る@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
来る@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
来る@日々是精進

『君よ憤怒の河を渉れ』『北京原人 Who are you?』新文芸座

新文芸坐の企画「永遠の職人 佐藤純彌」から1プログラム。

◆『君よ憤怒の河を渉れ』
五つ星評価で【★★なにこれ?】
1976年のカラー映画。151分。初見。とは言えリメイク映画の『マンハント』は見ている。鳩が飛ばないからとか些末な事は別として、話の膨らませ方が異常で、とても同じ原作の映画とは思えない。高倉健がチャン・ハンユーになるのはともかく、男臭い原田芳雄がおしゃれな福山雅治&女刑事になって日本国内でタランティーノっぽく銃を連射する女殺し屋と対決するとか得体のしれない部分が増えている。だからと言って、高倉健版がマトモかと言うと決してマトモではない。こっちはこっちでベクトル違いで狂っているのだ。呪われた血の映画としか言いようがない。
物語全般に流れるピクニックみたいな陽気な曲が張りつめた空気をないがしろにしながら、熊に馬がいっぱい出てきて、大自然を漫喫。そして主人公が窮地に立たされると女性が命がけで助けに来てSEXもするという島耕作展開。健さん変にモテる。薬物使用で廃人を作る手順は古い方がリアルで気味悪い。


◆『北京原人 Who are you?』

▲「感動のスペクタクル・ファンタジー」らしい。

五つ星評価で【★★★こっちはこっちで伝説の映画】
1997年のカラー映画。115分。公開以来2回目。
丹波哲郎が明らかに何を目指してるのかが分からなくて、流石、丹波哲郎だと思う。ただ、緒方直人や片岡礼子がマトモという訳でもない。みんなおかしい。人間より北京原人に優しい緒方直人も変だし、大和撫子的な恥じらいもなく、すぐ胸を放り出してしまう片岡礼子も嬉しいけどおかしい。この映画の片岡礼子、装置のように反応してセリフを喋るが、凄く表面的な処理しかしていない。ゆとり教育の弊害みたいなメンタリティである。
『パンク侍、斬られて候』に出てた永瀬正敏の猿と違って本田博太郎の原人は博太郎節が聞けないのが残念。
新文芸座でちょっと前に上映した『スーパーの女』同様、佐藤蛾次郎がトラックを転がしまわる。前者では高級牛肉を追っていたが、今作では乗用と食用を兼ねていると思われるマンモスを追っている。あまり変わらない奴。そして新文芸座の謎の佐藤蛾次郎トラッカー推し? そう言えばマンモスの動きが素人が作ったCGみたいだった。技術は日進月歩だなあ。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1100円+年会費更新1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
君よ憤怒の河を渉れ@ぴあ映画生活
北京原人 Who are you?@ぴあ映画生活
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マンハント@死屍累々映画日記・第二章

『ヴェノム』トーホーシネマズ川崎2『怪獣娘(黒)』109シネマズ川崎9

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

『ヴェノム』トーホーシネマズ川崎2

▲こっちも割とシンクロナイズド・スイミングっぽい頭部であるヴゥノム。

五つ星評価で【★★★痛快やけど敵に面白味がない】
ああんもうおもろいやん。理屈がすんげ適当な所は逆に評価。
そもそも空からやってきた奴(ヴェノム)+エディ=ヴェノムで、空からやってきた奴単体の時の呼び名がないのがややこしい。まあ(ウルトラマン)+ハヤタ=ウルトラマンみたいな物か。これがひっついた奴に同調して、故郷に刃向かうってデビルマン展開じゃん、無差別合体が死を招くとこも含めて。な、感じで割とこの類例は日本にいっぱいある。同調して「なあなあ」で味方同士になってしまうメンタリティって割と日本的なのかもしれない。同じ釜の飯を食った仲と言うか、貴様と俺とは同期の桜と言うか、個人主義では生きていけない国・日本。だから合体の相性が良くって最強になるってのはそもそも一個体が強力でない農耕民族日本的には向いてる考えなのかもしれない。

ただ、敵はアメコミ物によくある同類や兄弟であったのは落胆に近いつまらなさ。せめて色くらい変えてほしかった。

とりあえず、腐るほどマーヴェル作品が出来てくる中、ヒットして評判よかったのはタイツ感が乏しくてアメコミっぽさを感じなかったから、と、基本主役のお行儀が悪かったからでしょうね。聖人君子的ヒーローに民を率いてもらいたいキャプテン・アメリカ風の空気を意外に持ってるキリスト教徒の国アメリカに比べると、日本は割と寅さんとかスサノオのミコトとかアイアンマンとかドラマの中では枠に収まらない跳ねっ返りが好きなんです。これは跳ねっ返れない反動かもしれない。


◆『怪獣娘(黒)』109シネマズ川崎9

▲きゅん!

五つ星評価で【★★★何だかムズムズ楽しい】
こ、これはくだらなくて可愛くて好き。
常に揺れを意識して描かれるブラック指令の巨乳。
シルバーブルーメたんの隠れドS、ノーバの隠れドM。
サツキの真面目でネガティブで黒タイツ系パンチラ。
これが好きで弾圧されるなら仕方ない。
怪獣娘のデザインの善し悪しにかなり差がある。
そして、今年500本目の映画が「怪獣娘(黒)」なんて実に俺らしい。

「11.23より期間限定公開」とチラシに書かれているが、「その期間」はどこにも書かれていない。謎である。


【銭】
『ヴェノム』:写真の付いていない怪しいムビチケ(データのみの奴)をチケット屋で1200円で購入。
『怪獣娘(黒)』:番組固定金額1500円。60分程度の尺なのでちょっと高いか。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ヴェノム@ぴあ映画生活
怪獣娘(黒)~ウルトラ怪獣擬人化計画~@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ヴェノム@SGA屋物語紹介所
ヴェノム@ここなつ映画レビュー
ヴェノム@ノラネコの呑んで観るシネマ
ヴェノム@或る日の出来事
ヴェノム@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記

「まんぷく」コラボを無駄に考える @pad299

「まんぷくコラボヌードルでも出せばいいのに」というツイートに勝手に応えてリツイートした奴をちょっと改訂して載せます。

萬平「ダネイホン入りカップヌードルだ!」
一同「これは…まずい!」(萬平ガックリ)
三田村会長「いいか。この商品を欲しがっているお客さんが必ずいる。そこに持って行くんや」
福子「これ時間を惜しんで栄養が取れる。うちにぴったりやわ」
鈴「私は武士の娘です。飯炊き女から開放されるなら何でもいいわ」
萬平「いいか、僕たちは仲間だ。立花塩業では給料の代わりに三食これを支給する」
福子「萬平さ~ん(>_<)」
ヒゲ「こ、こんなムシャクシャしてる時にまた手榴弾を見つけてしまったあ!」

PLANB
ナレーター「大量のダネイホンを摂取した萬平は激怒すると緑色の大男に変わってしまうようになったのだ」
萬平「世良くん、僕を怒らせるなよ、大変な事になるぞ」
まあでも、戦前の憲兵、戦後の進駐軍どちらにも反抗して生き抜いたんだから半端なく鉄人だよなあ。

何がどうPLANBやねん!

『くるみ割り人形』もういっちょ。 @noraneko285

ツイッターでやり取りする中から、幾つか気づきがあったのでメモとして書きだします。

まず、
・マッケンジー・フォイちゃんで実写プリキュアを撮ってほしい。
ほんま。

ラスボスが裏切りってディズニーでパターン化してないか?って件に関して
・真のラスボスはクルミ割り人形、もしくは、全てを裏から操るモーガン・フリーマン。
・泣きながら全裸でマッケンジー・フォイちゃんの頸動脈をかっ切る「クライング・モーガン・フリーマン」もあり。

そして、‏ @noraneko285さんの
「くるみ割り人形と秘密の王国」問題は秘密の王国の人々が、何をやりたいのかサッパリ分からないこと。マザージンジャーはなぜ追放されたのか、金平糖の精はなぜああいう行動をとるのか、彼女らの動機が決定的に混乱しているので、状況が最後まで曖昧で盛り上がらないままだ。
と言うツイートに対して以下のように考えた。

まず、秘密の王国が四分された理由が分からない。マッケンジー・フォイちゃんの母親が来た時に既に四分化はなされてて、その国々に母親が少しずつ接触して、覇道のように呑みこんでいったのだろうか? 経緯は分からないが、それぞれの国を統治してる摂政の姿や言動を見るに、母親は彼等に慕われ、母親がいない今、その欠損を何かによって埋めたいと考えられている事は伺われる。マザー・ジンジャーの治める第四の王国に関しては他の摂政との接見もなく、三つの国からはその欠損を母親の地位に君臨したいからではないかといぶかしまれている。

それぞれの国は
①氷と雪の国、
②花の国、
③お菓子の国、
④オモチャの国、である。

ファンタジー的な世界設定であるので、現実世界のように税金を取りたてて、それぞれの王国が維持されているとは考えづらい。彼等の王国は、ただ何となく、未来永劫、食うに困らないような幸せが保証されている。そういう世界として設定されている気がする。そうでなければ①の国がかなり不憫である。おそらく仙人が食べるような霞のような物があるのだろう。害獣の鼠が幅を利かしているのも、鼠が食べ物を食い散らかしても、彼等が飢えないという反証かもしれない。

飢えない彼等はみな、称える存在に全てを捧げる事を第一に生活を送るように変わっていった。
前王女と①~④の国は共依存の関係にあったと言えよう。
①は氷と雪による美しい景色を提供し、②は植物の繁栄による美しい景色を提供した。③は美味なお菓子を提供し、④はオモチャを提供した。
女王がいなくなった今、①と②の民の生活は変わらない。前女王を偲びながら、前女王が好きだった景色を再構築し続けていく。
④の民は途方にくれている。彼等が提供する玩具を使用する者はもういないのだ。④は国ごと活動を停止しようとしている。そしておそらく④だけが①~③より先に女王から捨てられている。人は大人になると際限なく使用していた遊びの時間を制限するようになるからだ。④が①~③と接見しなくなったのはこの為だ。③も女王に食べられてこその国なのだが、③の民は女王の不在に対してお供え物を作り続けるという役目が与えられる。ただ、これは食べ物が食べ物であるだけに必ず劣化する。傷んで廃棄になる。とても心が病むような作業の繰り返しであると言えよう。
①~④の民は前女王が彼等を捨てたと思っている。実際は彼女は二つの世界を行き来しながら、最後は元いた世界で死を迎えたのだろう。彼女の後継者が現われた時、①②の生活は変わらない。新しい女王を迎え、彼等の景色を鑑賞してもらう。④も後継者が子供であるなら一緒に遊ぶだろう。ただしかし、彼等はいずれ卒業される事が分かっているのである。③は企む。彼女を独占し、支配してしまえばいつでも美味しいお菓子を提供し続ける事が出来るのではないか。つまり、彼女が目論んでいたのは、殺さずにお菓子を食べ続けさせる為だけの人生。ホラーだ。あれ、殺そうとしてたか? 神殺しによる四民統治。四つの国の民はお菓子を食べる為だけにこれから生きるのである。それもホラーだ。

どや。

考えすぎや。

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くるみ割り人形と秘密の王国@死屍累々映画日記・第二章

『ジョニー・イングリッシユ アナログの逆襲』トーホーシネマズ日比谷2


▲妙にシンクロナイズド・スイミングっぽいオルガ・キュリレンコ(左)。

五つ星評価で【★★★★何かこのゆるさがどうした事か果てしなく心地よい】
何をやっても騒ぎを起こすトラブルメイカーのおっちゃんがスパイになったらムービー第三弾。
今時、そんなコテコテのネタで笑いが取れるのかというような古めかしいギャグを一つ一つ地味に積み上げていく作業に素直に敬意を表したい。でも、ダメなおっさんを糾弾せず、偶然だろうが何だろうが成功にまで持っていくテリングには夢がある。切れ味がゆっくりだったり、テンポをわざとだかピッタリ合わせなかったり変な演出をしてるがギャグの数は多い。

好きなギャグは磁力靴の意外な影響と、アトキンソンの乗り乗りダンス。

悪い奴がイケメン爽やか大富豪。ある意味『俺の空』(SEXないけど)。つーか、スティーブ・ジョブズを爽やかな「寝てみたい大富豪」に改造したらあんな感じなのかしら。このジョブズもどきの犯罪をジョニー・イングリッシュが捜査して付きとめるのだが、基本、勘と偶然だけで正しい結論に到達してしまうのが凄い。

私の大好きなエマ・トンプソン様が遂に老害的に知性よりイケメン感度を重視するような、なんつーか、空気的に和田アキ子的な女を演じてて役者って怖いと思った。オルガ・キュリレンコちゃんは自身のフィルモグラフィーのセルフ・パロディーですね。この人はちょっと一押ししたり、一押ししなくても脱ぎだしちゃいそうな人なのだけど、流石にこの映画で脱がなかったのは賢明な判断。必然性がなくても脱ぐ女優は全然嫌いじゃないけど、コメディーってあまり脱ぐのに向いてないからなあ。


【銭】
トーホーシネマズのポイント6ポイントを使って無料鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲@或る日の出来事
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ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬@死屍累々映画日記・第二章

『PEACE MAKER 鐵 友命』シネリーブル池袋2


▲物語全体の主役(左)と今回後編の主役(右)。

五つ星評価で【★★★前篇同様思ったより全然善戦】
イケメンアニメ風新撰組。
皆が皆、真剣に生きた幕末なので、ちゃんと作れば普通に面白いドラマチックな話になる。新選組のみなさん、長髪ばっかとか、そういう野暮なこと言いっこ無し。

前篇後篇に分けながら、後篇で全く話が終わらない。
なので、そこはもう完全に諦めたらしく、終わらない話の中で、「山崎蒸」という一人の隊士に話を絞って、その生きざまと死にざまを鮮烈に描いた。これが良かった。見事な脚本である。劇場に集まった鉄の腐女子を全員完膚なきまでに泣かせていた。

作り物であろうとも、一つの命が燃え尽きるさまを見せるのは激悲しい。


【銭】
番組固定料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
PEACE MAKER 鐵 ~友命~@ぴあ映画生活
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PEACE MAKER 鐵 ~想道~@死屍累々映画日記・第二章

『くるみ割り人形と秘密の王国』『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』『華氏119』

映画の日鑑賞3本をちゃっちゃっと手早く。

◆『くるみ割り人形と秘密の王国』トーホーシネマズ六本木3

▲新春隠し芸大会の英語劇みたいな衣装(予算は百倍くらい違いそうだが)。

五つ星評価で【★★★リアルじゃないけどまあ楽しい】
・主役のマッケンジー・フォイちゃん可愛い。
 ドレスも可愛いが、軍服みたいなのも萌える。
・白人の彼女のおじさんがモーガン・フリーマンって、どない?
 眼帯とかして海賊っぽい。まさか金で爵位とか買ったのか?
・キーラ様の後半駆け上る感じも良い。
 でも、落とし前の付け方がキーラ様にだけ冷たくない?
・黒人のプリマドンナ。けっこうゴツいので、ニューハーフっぽい。
・お菓子の国、雪の国、花の国、第四の国のビジュアルが楽しい。
 凄く嘘なんだけど、すっと納得して染みいるような嘘デザイン。
 雪の国、花の国、摂政がせっかくああいうデザインなんだから
 何かしら技の一つも使えればいいのに。
・「ロボ軍隊VS巨大ロボVS群体ネズミ」みたいなビジュアルが本当ステキ。
・「第四の国」に「大人の」が付くとヤバい。いや、俺は構わんけど。
・相変わらずディズニーは元々の話を守らない。
 まあ、これはこれで良いかな的な出来だから文句言われないけど。
 本当はくるみ割り人形VSネズミで、ネズミ打ち倒して終わりのようよ。
・つーか、くるみ割り人形に「醜い」と言う属性は付かないんだっけ?
・そもそも「橋の兵」=「くるみ割り人形」という関連付けがなされてない。
・くるみ割り人形は右の拳で胡桃を割った後、その右手で
 心臓を鷲掴みにして、悪人の息の根を止めてほしい。


◆『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』トーホーシネマズ六本木2

▲「角野卓造じゃねーよ!」「箕輪はるかじゃねーよ!」

五つ星評価で【★★混み入った話は苦手】
必死に登場人物を増やして各人それぞれに色々なパターンの運命を背負わせようとしているようなのだが、それぞれみんな没個性で付いていけない。見せ甲斐のあるSFXと魔法動物とジョニデは良い出来。


◆『華氏119』トーホーシネマズシャンテ3

▲水汚染の町フリントの水道水を州知事宅に撒くマイケル・ムーア。後日、庭が枯れたりしたら面白いのに(後日談見たかった)。

五つ星評価で【★★★★もう!ムーアったら面白いんだから!】
困った事に対岸の火事のようにムチャクチャ面白い。面白いのにトランプも安倍も同根で笑ってはいられない。この映画で起こっている事は正に今、日本で起こっている事である。あー、こんなに面白いのに鬱。


【銭】
『くるみ割り人形と秘密の王国』:年一の映画の日(12月1日)で1000円。
『ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生』:年一の映画の日(12月1日)で1000円。
『華氏119』:年一の映画の日(12月1日)で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
くるみ割り人形と秘密の王国@ぴあ映画生活
ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生@ぴあ映画生活
華氏119@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
くるみ割り人形と秘密の王国@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生@ここなつ映画レビュー
華氏119@大江戸時男の東京温度
華氏119@ノラネコの呑んで観るシネマ
▼関連記事。
くるみ割り人形と秘密の王国 もういっちょ@死屍累々映画日記・第二章←追い記事を書きました

『博徒七人』シネマヴェーラ渋谷

五つ星評価で【★★★変人の鶴田浩二だよ】
1966年、カラー、92分。初見。
特集上映「任侠映画の世界 滅びの美学」から1プログラム。
今回の鶴田浩二は片目。と言うかタイトルの七人はみな障害者かつ武芸者と言うインチキ設定。こんな片輪の見本市みたいな映画、映画館でしか見れん。TVは勿論、ソフト化もあかん言われてる。七人の内訳は

・片目(鶴田浩二)
・片腕(藤山寛美)
・片足(山本麟一)
・全盲(待田京介)
・ケロイド(大木実)
・せむし(小松方正)
・おし+つんぼ(山城新伍)

で合ってると思う。最初から全員味方ではなく、味方になったり、敵になったりと言うドラマの起伏がある。最終的には全員観客側から見たら正義の人と納得できる作りになっている。ちなみに、その正反対の悪の人は金子信雄。金子信雄って大してあくどい顔じゃないのに(爆笑問題の田中に似てるじゃん)、顔を脳みそもしくは金玉の皺のように歪ませてラスボスの座に君臨するのは肥大っつか偉大。

鶴田浩二。「片目」と言う設定がハンディ・キャッパーだが、常識にも片足残している感じを色濃くしてる。普通に考えたら、片目くらいでは「フリークス」ではないので、主人公としてはちょうどいい塩梅である。その鶴田浩二、自分ルールと言うか、こだわりが強く、そのこだわりの為なら、正義すら蹴とばすのが異色。一瞬だけ映る鶴田浩二の刺青は墓石。何だよその気持ち悪いチョイス。

藤山寛美。私、「この人が面白い人」と言うフレーズに説得力を感じられない。だから、今回も徹頭徹尾、自分にルーズな男にしか見えず意気が下がった。ちなみに、鶴田浩二と諍いを起こしている時に現われるのがヒロインの桜町弘子。出番すぐ、片腕が袂に隠れて見えないので、この娘が三人目かとちょっと思ってた。桜町弘子、あまり好みのタイプではない。

山本麟一。山本麟一が正義側なんて映画これくらいだろう。両足欠損にしなかったのはおそらく機動性の問題で、その判断は正しい。

待田京介。この人も正義側の顔ではない。障害が片目と被るよなあ。

大木実。明智小五郎を何本か演じているので、変装後の姿みたいである。ケロイドは外見あーでも、何ら常人と変わらない。でもまあ差別対象という事なのね。「兵隊ヤス」と言う役名からして、第二次大戦の復員兵だろう。もしかしたら大時代(明治・大正)とか遠い世界の話だと思い込んでいたが、戦後すぐの割と今の話だったのか。TVが映らんと今っぽくない。後、西部劇のようにみんな銃を所持してるし。

小松方正。この人、積極的に悪側の容姿だし、女を食い物にする郭の変態親父みたいな演技を外さずにやるから、正義に見えなくて逆におもろい。ぴょんぴょん飛ぶ姿がどこかダニっぽい。少なくとも人間か人外かと言ったら人外に寄ってる。山本麟一と小松方正は着ぐるみ着ずにライダーみたいな世界で即、悪役できそうだもの。今、そういう人あんまりいない。

山城新伍。彼だけ外見に出ない障害。と言うより「おし」や「つんぼ」より「低能」としての側面を強く感じる。この山城新伍が目が見えなくなったら、ヘレン・ケラーと同一の条件になるのである。うーん、常人より強いヘレン・ケラーみたいなのは見たかった。

あー、おもろかった。何も残らんのも清々しい。

PS 石屋の喧嘩はこうだ、みたいな感じの爆薬と銃撃戦だらけの喧嘩も目に新しかった。



【銭】
通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
博徒七人@ぴあ映画生活

『代立軍』『ごっこ』『ギャングース』『シャークネード ラスト・チェンソー』『遊星からの物体X』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『代立軍』シネマート新宿1

▲イ・ジョンジェ(中央)と代立軍。

五つ星評価で【★★★★イ・ジョンジェに外れ無し】
最も最初期から日本に輸入される韓国映画で主役を張っていた男イ・ジョンジェ(いや、更にレジェンド的にはアン・ソンギ様とかもいるが)。見る映画見る映画外れがない。で、最新作です。
今回は貧窮の為、他人の軍役を金で買う「代立」と言われる下層兵士。「軍」という題名から舞台は近代かと思ったら、近世、日本でいう戦国時代の物語だった。そして何と敵は朝鮮出兵した日本人。秀吉が「いてまえー」言って大陸側に差し向けた軍勢ですね。この軍勢に恐れをなし、朝鮮の王は息子を急遽、代理の王に仕立てて、自分は民を捨てて明に亡命してしまう。王に仕立てられた息子は、一度敵の手の届かない所まで逃亡し、義兵(非正式軍)をあげて抵抗すべしと前王に命令されてヒイコラ逃げる。それを守るのがイ・ジョンジェの代立軍、10人かそこらである。正式軍は前王の亡命にくっ付いていってしまった為、御付きの正式兵士は10人もいない。後は大臣とか女官とかお荷物だけ。代立軍はともかくヒエラルキーの低い集団で、常に最前線で働かされるので実力は軍隊一、国のシステムの中で家族を人質に取られているので逆らう事もままならない。この代立軍が現王を守りながら約束の地まで逃避する旅行きを描いている。
イ・ジョンジェはプロの武人。シニカルな目で状況を睨みつつ最善手を打つ。ヒエラルキーが低いので異常に評価されない。きつい、苦しい旅行きなのだが、この旅行きの一行が危機を乗り越える事で少しずつ「軍」として機能していく様は見応えがある。130分と割と長尺だが全然ダレない。面白い。お勧めである。
現王はちょっと魚クン似。
敵の日本人は無表情のキリングマシーンで実に不気味。死を恐れる素振りがない。日本語はちょっとイントネーション違うから韓国人の役者かもしらん。でも、その亜日本人的な所も含めて、今の日本と人と違うので怖かった。
でも、その頃、日本では、日本人の金のない百姓が渋々年貢代わりの足軽に取りたてられてヒーコラ言ってる勝新太郎の『雑兵物語』みたいな映画もある。どの国でも貧乏人は一律弱し。


◆『ごっこ』ユーロスペース1

▲壊れがちのパパリンと壊れまいとするヨヨ子。後、写真見当たらなかったけど、同じく壊れだしてるママリン(ちすん)も怖い。

五つ星評価で【★★★★子役上手いわ、ジュニアもようやっとる】
脚本が千原ジュニアを充て書きして書いたと言ってるから、ジュニアは役にピッタリだ。ダメ男のニートで、彼自身その事を嫌と言うほど自覚している。そのダメ男のニートと共同生活するヨヨ子(平尾菜々花)も小さいながらどこか変な子供だ。平尾菜々花、子供なのに上手いな。彼等の上手く行くかに見えた関係性は婦警の優香が介在する事で限界を生じてしまう。生活資金を稼ぐために全てを捨てるようになるジュニア。その仕事先であった意外な人物。この意外な人物が女優のちすん。ジュニア同様、生活に忙殺され、人間としておかしくなってる様が見事だった。
そもそも、今では千眼美子を名乗る清水富美加が「清水富美加」名義で出演している事が気になって見に来たのだ。清水富美加は出番は多くないけど後半のキーパーソン。ああなんて演技が上手い。やはり出家は勿体なかった。
演技的にちょっとどうなのか?と思うのは優香くらい。ただラストのジュニアの大号泣シーンは見事だとは思うが、やりすぎてうるさい。


◆『ギャングース』よみうりホール

▲主役三人。

五つ星評価で【★★★辛辣なんだけどリアルな部分を好まない】
原作未読。
主役3人のキャラ取り合わせは良い。
敵は現実に存在するようなリアルな暴力組織でけっこう半端なく怖い。
この現実的な暴力組織に対する主人公三人の行動が悪い意味でファンタジーであり、彼等自身に致命的な秘密兵器がないので、冷静に判断すると勝てそうにない部分が問題。負けて当たり前の彼等が勝つための突破口が勢いしかないというのは物語的に練れてないと思う。主人公側と敵側のパワーバランスが悪いのだ。
敵側だけ見ると山ほどのいかついチンピラを統率してる金子ノブアキのカリスマ性が良い。その金子ノブアキの上にいるMIYAVI登場シーケンスの異常性には痺れた。パン一の女の子をあんな風にずらっと並べただけであんな気持ち悪い絵が撮れるなんて、なんて素晴らしい。

このMIYAVIに立ち向かっていく主役三人の死に物狂いのアクションは『プロジェクトA』みたいであり、『スパルタンX』みたいであり、ジャッキー、ユン・ピョウ、サモ・ハンからカンフー引き剥がしたみたいであった。

あと篠田麻里子、カメラはあまり彼女の近くに寄らないのだけど、遠目に撮っていても、脚がすんげ綺麗だった。うん、篠田麻里子は好き。声優はあかんかったけど、まだまだいい使い道があると思う。


後半になるに連れ、叩きの手段が雑になってくのはマイナスポイント。


◆『シャークネード ラスト・チェンソー』ユナイテッドシネマ豊洲7

▲鮫DEATH。

五つ星評価で【★★★ゲラゲラゲラ】
知らない間に時空放浪物になってたが、基本的にそれで何も困らないのが凄い。いや、話がチンプンカンプンではあるけど、その話がチンプンカンプンである事を差し引いても、困らない。これ、話なんてどうでもいいのだ(言っちゃった)。
流石アサイラムという感じでくだらないのだけど、4DXシアターの恩恵があり、ずっと席が震えてるので、こんなにくだらない映画なのに全然眠くならなくて良かった。逆に言うと、くだらなくない映画をこのシステムで見ると、そこそここのゆさぶりが邪魔に感じるだろう。


◆『遊星からの物体X』丸の内ピカデリー2
五つ星評価で【★★★ぶひょひょひょひょーんLOVE】
今見てもあのぶひょひょひょひょーんなSFXはユニークで他に例を見ないが、テンポは割とカーペンターらしいテンポだ。あー、そーだ、カーペンターの映画って、そーいや、こんなテンポ感だった。昔、名画座でかかってた頃、何回か見た。今回が3回目か、4回目くらいだと思う。


【銭】
『代立軍』:テアトル会員割引+曜日割引で1000円。
『ごっこ』:ユーロスペース会員割引で1200円。
『ギャングース』:雑誌試写応募当選。
『シャークネード ラスト・チェンソー』:ユナイテッドシネマ豊洲4DX2D会員番組特別料金2000円。
『遊星からの物体X』:松竹会員前回有料入場割引で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン@ぴあ映画生活
ごっこ@ぴあ映画生活
ギャングース@ぴあ映画生活
シャークネード ラスト・チェーンソー 4DX@ぴあ映画生活
遊星からの物体X@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ギャングース@ここなつ映画レビュー

『殺る女』シネ・リーブル池袋1


▲すんげ発射の衝撃反動とか吸収しそう。

五つ星評価で【★★スタイリッシュに過ぎる】
主役二人、知英と武田梨奈の秘めたるポテンシャルの高さは分かっている。だから、チラシに書かれている「スタイリッシュなバイオレンス・エンターテインメントが誕生!」と言う惹句も出来れば認めてあげたかった。だが、その実はおそらく逆で「スタイリッシュなバイオレンス描写に引き摺られたため、エンターテインメントが割を食ってしまった」である。売りの部分としての「バイオレンス描写」は良い。計算されたアングルとかとてもかっこいい。飲み会の孤独から逃げ出した武田梨奈をポツンと外に置く場面のハイセンスさとかもいやらしいくらいかっこよく撮れている。でも、これらのハイセンスな映像が登場人物の心の動きと比較的連動していないので、「そこで来た!」とか「ついに来た!」というカタルシスに繋がらない。また、売りである「バイオレンス描写」に辿り着くまでの道程やドラマパートがあまりドラマチックではなくつまらない。メイン知英のパートと折り合いの悪い武田梨奈のパートは話を別の話として分けるなら良いが、共存させるにはリンク具合が低すぎてメインの勢いを削いでしまう。知英も武田梨奈もどちらもあまり感情を表に出さないキャラをあてがわれたので、「殺る女A」、「殺る女B」と言う二つの「殺る女」の対比にあまりならなかったのも痛い誤算だろう。知英の絶叫シーンが前半と後半で多重している点は、「そう言う事なのね」という「腑に落ちる効果」を得られず、「それはそうであるに決まっているだろうに、繰り返すのはくどい」と言うマイナスに繋がってしまっている。

決めカットはかっこいい。
でもかっこいい絵を作るよりも大事な事がある。それを置き忘れては映画にならない。そういう人他にもいたな。あっ、そうか監督兼任してる時の木村大作監督だ。


【銭】
テアトル会員割引1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
殺る女@ぴあ映画生活

『博打打ち 一匹竜』シネマヴェーラ渋谷

五つ星評価で【★★★★鶴田浩二だよ】
1967年、カラー、89分。初見。
特集上映「任侠映画の世界 滅びの美学」から1プログラム。
彫師になった鶴田浩二が師匠筋をやられながらも耐えに耐え、最後に悪い彫師と一騎打ち。
題材が「彫師」なだけに頭から尻まで刺青もんもん見せまくりつーか、嫌と言うほど本物の刺青が見れる。いやまあ、イヤとは言わねーけど(多少微妙)。物語の中で英国のさるやんごとなき血筋の方に刺青を入れるべく日本刺青グランプリみたいな物が開催され、彫師推薦の刺青が30体褌一丁で集まるのである。普通じゃない。どこからどこを見てもモンモン。で、おそらくそれらの刺青はギャグとして挟まれた山城新伍の物を除いて全部、本物である。もんもん背負ってる人がリアルに怖い。ヤクザ映画で見るような荒くれ者という風ではないのだけど、どこか薄気味悪い。世界が違うからだろう。物語なので、鶴田浩二の背中の一匹竜が満場の拍手でナンバーワンを射止めたりするが、鶴田浩二の刺青は比較すると発色が綺麗。多分、他の30人は背負ってから時間が経ってるので墨が多少、退色してるのだろう。おそらくそれが普通の事なのだと思う。なので、嘘の為に発色のいい鶴田浩二の刺青は映画では引き立つのだった。

鶴田浩二がもうヤクザなのにこんなに善人でいいのか、そして全挙動が申し訳なさそう。ああもう本当に「男」。
天津敏が悪いヤクザ。兄貴の遠藤辰雄が売出中の彫師で、技量のある彫師を目の敵にして鶴田浩二と衝突する。一家の組長だからそれなりの才覚はあるのだが、性根が曲がっているのだ。怖い怖い。
鶴田浩二と絡むいいヤクザが待田京介と山城新伍。待田京介頼りになるけど、顔が怖い。
志賀勝が天津敏のチンピラの一番格下。髪型が変に長髪で不思議ちゃんっぽい雰囲気。
丹波哲郎が旅先の大親分。この人は偉そうにしてると根拠もなく偉そうに見えるから、それはそれでいいのだと思う。グッと来る。
女郎屋の女主人、松尾嘉代、かーいーよ。こんなん絶対女将抱かせろって客が来るよ。



【銭】
会員ポイント9ポイント使用して無料鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
博奕打ち 一匹竜@ぴあ映画生活

『アリバイ』国立映画アーカイブ大ホール

五つ星評価で【★★★ヤング二谷英明&宮口精二】 
特集企画「生誕100年映画美術監督木村威夫」から一本。
ヤング二谷英明と叩きあげ35年宮口精二の刑事バディもの。
奥さんが病気でこれが最後の事件で、科学捜査よりも自分の勘に信頼を置く宮口精二が良い。家庭を顧みない刑事で妻の葬式に来た若い刑事に事件の進展具合を聞き、子供にイヤな顔をされる。昔の「父ちゃん」って、基本みんなあーだったなあ。それにしても、定年というほど老けて見えないのだが何で退職するのだろう。
二谷英明と宮口精二がアリバイを崩そうとするメインの部分はいいが、事件の背後の手形詐欺や口封じのための誘拐など事件が大きくなって筋が見えづらかった。しまった。そこは私がバカだからか。
鈴木瑞穂とか高品格とかが刑事部屋にいると実に刑事ドラマらしい。あと大滝秀治が悪役で「ぬるん」とした感じの中国人を怪演。やっぱりあくどい顔なのだよなあ。黒幕は中国人。近年の歌舞伎町を牛耳るようなチャイニーズ・マフィアと違って、普通の経済活動をしつつ、簡単に悪事を行う怖さが、「中国人」と言う同じような外見で中身のメンタリティーが異なる人種を使う事で説得力を増している。まーそういうのヤバいような気がするが。郷鍈治が誘拐の実行犯でライフルバンバン撃ちまくるようないつもの役柄なのだが、この人東映の人と言うイメージだったけどフィルモグラフィーとか見ると、そもそも日活の人なのね。宍戸錠の弟なのか。そりゃ日活入るわな。
1963年の日活の白黒映画なのだが、ラストカットが事件が解決した東京の夜景。真っ中心に東宝のロゴマーク、そしてその下にネオンで「マタンゴ」。マタンゴは1963年公開のカラー映画なので時期は合ってるのだが、それを見て一瞬、自分の目を疑いつつ、映画の内容がほとんど飛んでしまった。


【銭】
国立映画アーカイブ「映画の教室」全回鑑賞時に貰える一回鑑賞券を使って無料鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな(何も書いてへんけんど)
アリバイ@ぴあ映画生活

『BLOOD-CLUB DOLLS 1』シネマート新宿1


▲得体の知れない存在感、宮原華音。

五つ星評価で【★これはあかん】
登場人物がムチャクチャ出てきて、それぞれがそれぞれに対する思いを持ってそうだったりするのに、整理されてないし、誰が誰だかだし、何に向かって誰がどう走っていく物語なのだか全く分からなかった。セーラー服で日本刀持った少女のこの世界に対する違和感が唯一気になる。

八嶋智人(刑事)と高橋克実(総理大臣)が共演をしているが、同一シーンで出会うとかはなし。出会ったら蘊蓄言いあっちゃうだろう。


【銭】
シネマート新宿月曜メンズデー1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
BLOOD-CLUB DOLLS 1@ぴあ映画生活

『体操しようよ』109シネマズ木場8


▲左が特報チラシ、右が決定稿チラシ。右の方が客を呼べるデザインだけど左のシンプルさも嫌いじゃない。おっかなびっくりの左の正雄に右のニコヤカ正雄がハイタッチしようとしてるみたいな構図になってしまった。

五つ星評価で【★★★できれば草刈正雄の魅力に悩殺されたかった】
最初に「草刈正雄でラジオ体操の映画」って聞いた時、ダメ映画臭というか、ダメで元々なのに博打も打たない臭というか、とりあえずBSかネット配信のどちらかがシャレで作った映画臭というか、ひっくるめて「強い地雷臭」を感じたのはしょうがない。だってそんな企画じゃない。

草刈正雄は普通の定年退職者を演じるというのだ。
割とそれはギャップだと思うのだが、それはグッと来ないどちらかと言うと逆構造のギャップだ。ギャップいらない。普通に真田丸のインチキ親方とかプレイボーイ・スーパースパイで構わない(スパイは過去そういう映画があってつまらなかったけど、とりあえずそれは不問にする)。でもまあ、常人としての草刈正雄は思った以上に違和感はない。それが直接面白い訳ではない。流石に草刈正雄が演じるのだから漏れ出してしまう「チャーミング」があるのだが、役柄の「退屈につまらない男」に負けてしまっているのがちょっと居たたまれない。

そして、これは娯楽映画なのだが、果てしなく粒の小さな娯楽映画なのだ。
物語が起承転結は基よりちゃんとガッチリ出来ているので、積極的に悪くはない。ただ、娯楽映画なのにカタルシスとか貰えないのだ。何だかぼやーっとして人生いいか悪いか比べてみたら51:49でそうそう捨てたもんじゃない的に終わる。いやいや映画なんだから、スカッとするとか、涙で画面が見えないとか、そういうのが欲しい。

常時機嫌が悪い木村文乃は今までにない損な役どころ。
いつも通り何も変わってないのに、味が浸みるっぽくなってきた、きたろうがおいしい役かな。
そーいや、小松政夫がピンポイントで出てた。往年の笑いとか無理に組みこまないとても役者的な使い方なのだけど、何か何もしないのも寂しい感じがする。


【銭】
109シネマズ月一サービスデー(毎月10日)1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
体操しようよ@ぴあ映画生活

『ビブリア古書堂の事件手帳』ユナイテッドシネマ豊洲2


▲この映画の見所は断然、夏帆ちゃん。

五つ星評価で【★★★勿体ないキャスティング】
大元である原作小説は読んでない。
マンガ版はブックオフで底値で2冊買って読んだ。
剛力彩芽主演の大炎上したドラマ版も見ていない。

なのでマンガ版のイメージだけなのであるが、
そしてそのマンガ版でこの映画に出てくるのは3人。
ビブリア古書堂の主人・栞子とバイト大輔、あと栞子の妹。

物語は現代パートと過去パートに分かれていて、過去パートの出来が良い。ただ、この過去パートはもしかしたら原作にない部分で映画の為に膨らませている部分かもしれない。こっちがメインかと思うくらい魅力的に膨らんでいる。東出昌大と夏帆の出会いから最後の表情までとても文学的である。特に夏帆の出演シーンは全て素晴らしい。可愛い。美しい。活き活きしている。愁いを秘めている。人生に殺されようとしている。それでも生ききった。名前が分からないが気が狂いそうな境遇の夏帆の夫の役者もよかった。夏帆と愛しあうようになる東出くんは昭和40年代の男には見えづらい。明治男っぽい。まあ、それはそれで時代錯誤で面白い気もする。オリンピックで一丸となって高度経済成長に邁進する中、経済活動と無縁でいれるのは学生か身を持ち崩さなかった富裕層で、定食屋の女将さんを文学の世界に誘うのは、文学が書かれた当初の時代からやってきたような書生さんなのである。逆に彼がその当時の現代を身に付けていないからこそ、彼の文学は評価されないという事もあるのだろう。

現代パートが良く見えないのはやはりキャスティング。
黒木華は物凄い演技巧者だが、この映画のキャラクターとは合っていない。とても珍しい黒木華の負け戦である。
黒髪は剛力さんと違って長いが、髪質が重い。陽光の下、キラキラ輝く感じではなく、「和」でしっとりみたいにキャラが方向変換されている。内向的だが本の話になると見境がない。この基本設定が一度なぞったくらいで根付いていない。彼女が本好きである事の楽しさが伝わって来ない。まるで本が好きである事が一種の呪いのようだ。黒木華は彼女自身が演じる上での最適解のような演技をしてると思うが、それでも違うは違うのである。
野村周平はいい感じに地味。但し、タッパが少なく筋肉質ではない。でかくてガタイがいい男であるというのは彼自身の出自を語る上での謎の検算に当たる部分だから変えない方が良かった。
妹は適役。

▲主役だけどオマケの二人。

あと細かい話だが、「ビブリア古書堂」の店頭に出す設置看板(と言えばいいのか)がパステルっぽすぎる。

も一つ。ダメのダメ出し。サザンのED曲がかなりクソ。こんな感じの雰囲気いい曲当てときゃいいだろ感高すぎ。


【銭】
ユナイテッドシネマ、金曜メンバー1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ビブリア古書堂の事件手帖@ぴあ映画生活

『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』『続・終物語』トーホーシネマズ上野2,6

同日鑑賞2本をまとめてレビュー。

『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』トーホーシネマズ上野2

▲ブランコに乗るエウレカ。ブランコって「寂しさ」を表わす舞台装置になり果ててるけど、実際、遊具としての危険度は高いから近未来は許せても遠未来だとロケ地に苦労するくらいなくなっていそう。

五つ星評価で【★★何でもええねんやろ】
TV版とも前回の『交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1』とも話が続いていなかったり、設定が異なる部分があるらしい。よう分からん。それはTV版も見ていないし、前回の映画を見てもその映画単独では世界観を理解できないと言われていたとおり、理解できなかったからだ。
おそらく、この映画単品で見るだけでは理解不能。アネモネの母の出自や、前作エウレカと今作の間の溝など、蓋を閉ざすように話されていない謎が多い(私が理解していないだけで基本的に語られ済んでいる話である可能性はある)。

今回の話を単純に言うとハイ・エボリューション1で不調を来たした世界に対して少女アネモネが折衝する話である。
アネモネはその折衝の中で失われた父を取り返す代わりに今の現実世界を諦めるよう説得を受ける。
そして、アネモネが世界を変える力エウレカと対峙した結果、エウレカすらも自らの力を制御できず、彼女たちは仮想現実に呑み込まれそうになる。だが、彼女たちはその事に対する退路を既に知っているのだ。
アネモネが扱うのは意識をダイビングさせた敵の仮想世界。彼女が折衝する事で現実にどう影響するかの因果関係は明確に語られない。なので、仮想世界の中の表現はやりたい放題にしても問題ないらしく歯止めが利かない。その割には自由なやりたい放題をあまり目にしないのはどんなもんなんだか。正味95分の映画であるがコアな話は30分程度で収まる内容なのではないかと思う。そして見終わっても結局、謎は解けない。何じゃそりゃ。


◆『続・終物語』トーホーシネマズ上野6

▲「今、少年マガジンに連載している展開分の少女は知っているのさ、わははははは」あっ、誰もチラシに載ってなくないか?

五つ星評価で【★★こっちもどうにでもなるんやろ】
西尾維新原作の「物語」シリーズの阿良々木暦くんの高校生活終了に伴うシリーズ終了により、「物語」シリーズ全体を包括するサブストーリーの後日談が紡がれる。148分の長さは伊達じゃない。どっぷりである。これは「物語」シリーズ全体とお付き合いした読者(とかアニメ視聴者)に対するサービス・ファン・ムービー。私は劇場用アニメを見ただけなので、そんなに足を深く沈めていない。
 きっつい。
「うる星奴ら」最初の一話だけ読んで、最終回読むような物。語り口やアニメ表現は面白いが、全体置いていかれてしまうのはしょうがない。うーん、ケツが痛い割にはやはり、分からない部分も多く、そうそう一見さんに楽しめる話ではない。まー、しゃーない。イベント上映なんてそんなもんだろ。但し、この作品はイベント上映ではあるが、値段は通常料金と一緒であるし、「期間限定上映」と宣材に書いてあるのに肝心の限定期間がどれだけなのかが何にも書いていないという。そんな緩いイベントを「イベント上映」と呼んでいいのか?


【銭】
『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』:トーホーシネマズデー(毎月14日)で1100円。
『続・終物語』:トーホーシネマズデー(毎月14日)で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション@ぴあ映画生活
続・終物語@ぴあ映画生活
▼関連記事。
エウレカセブン2009年劇場版@死屍累々映画日記・第二章
エウレカセブンハイエボ1@死屍累々映画日記・第二章

上野オークラで異常な国沢実新作+深町+友松20181109-20181115+1

あの国沢実の変な方向の新作と深町・友松の旧作に食指が働いた。

◆『ピンク・ゾーン2 淫乱と円盤』

▲左から瀬戸すみれ、佐倉絆、南梨央奈。とても成人映画とは思えないしっかりしたセット。

五つ星評価で【★★★大怪作】
山本宗介 主演、南梨央奈、佐倉絆、瀬戸すみれ 出演。
国沢実監督、切通理作脚本。2018年のピンク映画。

主人公のル・サンチマンの歴史に地球の終焉と異星人と「我々は戦うべきではなかった。愛し合うべきだった」が絡み、女子二人がプラグスーツで大砲発射、そしてSEX。意図的に分からないように書いている事を差し引いても、こんなの普通じゃない。主人公の野郎がとことんまでヒエラルキー下層に追い詰められるが、何かダメ側の存在主張がうるさくて全然同情できない。だが、仮に主人公が山本宗介でなく神木隆之介が演じていたら、彼が佐倉絆に要求する「僕とSEXするまでなんで処女でいてくれなかったんだ?」も許せるんだろうか? 何か許せる気がしてきた。恐るべし神木、恐るべし隆之介。神木隆之介だったらマザコンがバレても、属性として可愛いじゃんとこれも許されてしまう気がする。「隆之介君ったら母親思いね(きゅん)」とか化学反応しそう。ちなみに映画の中の山本宗介はラーメンズの片桐仁っぽい外見なので、そういうの全くなし。人生は厳しいね。

主人公の幼馴染で地下アイドルリア充ヤリマン役は南梨央奈。美人。
主人公の理科大後輩で教授と出来てるヤリマン役が佐倉絆。美人。
主人公の家に突然押し掛ける異星人からの捧げもの、宇宙ダッチワイフが瀬戸すみれ。ちょっと母属性。

見終わった後、何だったのかサッパリ分からないミミズのSEXみたいな怪作だが濡れ場はエロい。


◆『妻の秘密 エロすぎ熟れ頃』
旧題『若妻 しげみの奥まで』
五つ星評価で【★★★川瀬陽太、薫桜子が素晴らしい】
川瀬陽太主演、薫桜子、里見瑤子出演。
深町章監督脚本。 2007年のピンク映画。2回目。

5か月くらい前に見たが、後半寝てしまったので、それを取り戻す為にもう一回見てみるかと思ったはいいものの、同じように後半で陥落した。何だよ、その実人生っぽい悔しい展開。最初の薫桜子の夫との濡れ場でぐいーっと力が入り(ラフなパジャマから零れる巨乳がエロい)、その後、隣の主婦・春咲いつかとの酔っぱらい不倫にそんなに燃えず、そこで緊張が切れて後半頭がシャットダウンしてしまう。全く前回と同じだ。成長ないよ俺。もう一巡はきつかったからやめて帰った。又、忘れた頃にこの映画に出あえるかもしれない。出あえないかもしれない。


◆『わいせつ性楽園 おじさまと私』

▲左から野上正義、水無月レイナ。ブランコカット。

五つ星評価で【★★★★友松監督がこういう善良な映画撮る奇跡】
水無月レイナ 野上正義 出演。
友松直之監督、大河原ちさと脚本 2009年のピンク映画。3回目。

見初めて前に見た事があるのに気づく。遅いよ俺。
音楽の選曲がすこぶる変。あの爺さんに付いてるトロトロしたテーマが変さをぐーっと盛り立てる。
爺さんの映画があると、どうしても若い女性と一緒にブランコに乗せたがってしまう傾向があるのだが、また『生きる』かよと全く思わないのは、二人が自然にそこにいて、いきなり歌とか歌ったりしないからだろう。ブランコも単にベンチ代わりに使っているだけである。
これは映画として本当に良く出来てる。
爺さん(野上正義)の娘、里見瑤子と山口真理が交差する白と黒の濡れ場もゴージャスだがカット変わるごとに劇伴も変える演出がイカレてる(いやいや大層ステキよ)。
ただ、この映画は濡れ場より野上演じる爺さんの無駄のない魅力的な人生訓と、それを観点が違う物として素直に受け入れていくソープ嬢の女の子との交流が面白くて良い。


◆『冷たい女 闇に響くよがり声』
五つ星評価で【★★寝ちゃったからなあ】
池島ゆたか監督 2018年のピンク映画。初見。

これだけ横浜光音座2で新作公開時の10月17日に観た。でも、疲れてると人は映画観れずに寝るのよ。そんな事を何回やっても覚えられないのね俺。と言う事で感想はなし。劇場に足を運んだ宣言だけ軽く上げておくにとどめる。神様がこれ又見させた方がいいというのなら、どこかの映画館でこの映画に巡りあう事もあるだろう。そこで又、寝てしまうかどうかは神のみぞ知る。


【銭】
上野オークラ、一般入場料金1600円。
横浜光音座2、ラスト1本半くらいでの割引で1030円。ここの金額半端でおもろい。消費税3%だった頃の名残か?いや、知らんけど。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ピンク・ゾーン2 淫乱と円盤@PG
若妻 しげみの奥まで@PG
わいせつ性楽園 おじさまと私@PG
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わいせつ性楽園 おじさまと私@横浜のロマンポルノファンのブログ
▼関連記事。
妻の秘密 エロすぎ熟れ頃(一回目)@死屍累々映画日記・第二章
わいせつ性楽園 おじさまと私(一回目)@死屍累々映画日記・第二章
わいせつ性楽園 おじさまと私(二回目)@死屍累々映画日記・第二章

『アイドル』シネ・リーブル池袋1


▲壊れかけてる松井珠理奈。

五つ星評価で【★★★ドキュメンタリーとしての柱は細い】
2018年、10年目になったSKE48の現状をリポートするドキュメンタリー。一時期、秋元康が自社内で独自に定期的に各グループのドキュメンタリーを作っていたが、それとは興行規模も興行形態も異なる。ずっと小規模、系列番組で勝手に作ってくれるなら否定はしないから作ってみれば的な仕上がり。ずっとSKEに張り付いている番組が作っているので現場の空気は伝わってくるが、それを詳しい事を知らない映画観客(一般大衆)に提供する物としては解説も足りないし、まとまったコアのような主張も薄い。毎年、定期的に作られているドキュメンタリーの方が濃い情念のような物を感じる。それはSKEの番組を作っている人達が作ったドキュメンタリーという外様的にもう一つ遠い位置から作成されたものだからかもしれない。映像素材は腐るほどあるが、今一つ気持ちを突く物にならなかったのはそこに原因があるのかもしれない。知らない人の家に行ってアルバム見せられてもつまらないでしょ。

ただ、集団芸能人のドキュメンタリーは苦労人探しみたいな視点になる事があって、そういう部分は好き。苦労人はクローズ・アップしてあげたい。
 ① ナンバー1に立たされたままずっと矢面に立たされる松井珠理奈(そう言えば今を描くという事だからなのかW松井時代の松井玲奈は1カットも出てなかった。引退独立しちゃったメンバーについては権利がないのかもしれない)。AKBの前田敦子みたいな事を10年続けて11年目に入ってるんだから大変だ(前田敦子は7年で卒業)。
 ② ブスでも神7という戦略の須田亜香里。
 ③ 叩きあげ職人、リーダー斉藤真木子。
 あと、苦労人サイドじゃないけど大場美奈は顔が好み。
「問題がある」それは若年層を初めとするグループ全体の気の弛みであり、精神論で乗り越えられる筈だ、筈だで2時間は長い。だって乗り越えられないが何回か出てきてしまうのだから。

10月19日公開の映画に10月の映像が入ってるのはフットワーク良すぎる。

PS 映画観てると、彼女たちの仕事の大半は歌と踊りである。
 AKBグループ卒業後に職業として女優を選ぶ事が多い彼女たちだが、
 なんか職業の種類が全然違うよなとこの映画見てて思った。


【銭】
テアトル水曜1100円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
アイドル@ぴあ映画生活

『グランドショウ1946年』シネマヴェーラ渋谷

五つ星評価で【★★あっ敵性語じゃん】
1946年、白黒、65分。初見。
特集上映「ミュージカル映画特集Ⅲ」から1プログラム。
敗戦直後に作られたMGM風ミュージカル。ちょっと前まで国策映画作ってたのに、バリバリ敵性語使いまくって「和」を打ち捨てた感じに多少苦笑い(和服来てる人とかほぼほぼ出てこない)。画面構成とかカメラワークとかダンス振付とか全て計算され尽くしていて見事。ちゃんと特撮とかも使っている。松竹で特撮使うの?という感じだったが、あるはあるのだな。
歌と踊りだけで作られており、それはそれで見事なのだが、全くドラマ要素のない映画はキツい。私が映画に求めてるのはやはり一番に物語が面白い事なのだなと自覚させられた。



【銭】
国立映画アーカイブ所有フィルムによる上映の為1200円(会員割引なし均一料金)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
グランドショウ1946年@ぴあ映画生活

『まんぷく』雑談

珍しくTVの話。
『まんぷく』が面白いんですわ。
朝ドラ前作『半分、青い。』の糸の切れた凧がどこに飛んでいくか分からないような迷走っぷりも逆に面白かったけど、『まんぷく』は普通におっちゃんおばちゃん爺さん婆さんまで安心して見れるベタな家族一代繁盛記として面白そう。キャスティングが楽しい。

主役はよくぞこの人を選んだという人当たりのいいブス安藤サクラ(褒めてます)。だって、やはり、脈々と爽やかな美人が連なる朝ドラ史の中で彼女を選ぶってのは「顔」での人選が全てでないと分かっていても大したもんです。今のところ、とても気持ちよく見せてもらってます。上手い人が演じると見ている方も気持ちが乗るからいいわあ。

安藤サクラの母ちゃんが松坂慶子。この人は『妖怪伝 サクヤ』の時、「私はウルトラセブンに出ていたんですよ(だからどんなんでもオファー受けます)」と言ってラスボス妖怪を気持ち良さそうに演じていたので、それから気持ち的に好きな人。
「私はブスの娘です」なかなか言えないよ、そんな事(言ってないって)。
「私は武士の娘です」って、ちょっとエレファントマンの「母は綺麗な人でした」みたい。

松坂慶子の娘で安藤サクラの姉二人が内田有紀と松下奈緒。キャッツ・アイとゲゲゲの女房やないかい。
それぞれの旦那が大谷亮平と要潤。家に帰ると妻が必ず死んだ振りをしている夫の友達と、仮面ライダーアギトのアギトじゃない方じゃないかい!(じゃない方芸人みたいに言わないであげて)。と言うか大谷亮平はせめて逃げ恥だろう。キャッツ・アイで一緒に逃げて恥ずかしがるっていいプレイだなあ。したいしたい。内田有紀となら何でもしたいもん。そしてもう一組、「ライダーにゲゲゲ」って語呂がいい、良すぎる。松坂慶子がどちらも嫁に出したくなかった訳だ。松下奈緒なんて4人の子持ちである。うわ最低4回はSEXしてるんや、ゲゲゲ!

あと、安藤サクラの夫に長谷川博巳。『地獄でなぜ悪い』の印象が強く、喧嘩が弱いのにエキセントリックなユースケ・サンタマリアという印象なのだが、喧嘩の相手が進撃の巨人だったり、シン・ゴジラだったりで御苦労なことである。そんなオタク的にエッヂの効いた役を演じているのに世間一般では演劇肌のサブカル兄さんみたいなイメージを保っていられるのは要所要所でちゃんと役者として踏むべきいい記録を残しているからだろう。それを言ったら安藤サクラのTV連続ドラマ出演が少なく一般への浸透度が低いであろうに、映画とかの爪跡で他者を寄せ付けない主役っぷりをマウンティングしてるのも同様に凄いが。バランスの取れたいい夫婦である。

実は毎日コンスタンスに見てなく、今週も水曜、塩集めのゴロツキがワラワラ集まった所までしか見ていない。あんなゴロツキだらけでふくちゃん大丈夫だろうか? 大丈夫だろう。多分共演者の中でガチで喧嘩させたら一番強いのは『百円の恋』でボクシング女子だった彼女である。とりあえず彼女の弱点は母親と夫なのでこの二人を殺されて拳一つでルサンチマンのドラマを構築する流れになっても私はOKです。ラスボスは瀬戸康史、カメンライダー牙か。その後ろに桐谷健太で時空を操る浦島太郎の生まれ変わりとかの方が面白いか。

ああ、馬鹿なこと言ってないで早く続き見ないと。

『旅猫リポート』『音量を上げろタコ!~』『デス・ウィッシュ』『プーと大人になった僕』『バタリアン』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『旅猫リポート』トーホーシネマズ渋谷5

▲『ブリーチ』の死神と『残穢』の先生の間を行ったり来たりする業の深い猫。

五つ星評価で【★★★思ったよりも予告編以上の物がなかった】
予告編通りの泣き活映画。
予告編から窺い知れないのは、主人公と父母の関係性の話くらいか。
それにしても、もう全体像もやり口も読めてるのに、
着実に堂々と拷問のように泣かせに入るのは逆に清々しいくらいだ。
猫好きは確実にやられるであろう(私はそこはそんなでもない)。
高畑充希のナナの声は明るくハキハキしててよかった。
あの声でエロいことしてもらいたい気もする(オイオイ)。

PS うわ、ずっと「レポート」だと思ってたらタイトル「リポート」だった。
 修正、修正。

◆『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねえんだよ~!!』トーホーシネマズ渋谷1

▲後ろのドラマーがデス・ウィッシュっぽい。

五つ星評価で【★★寝た寝た起きてられなかった】
歌のシーンとかはいい。
「おかしい話」なのだと思うが、「おかしくない話」の部分がきちんと普通に描かれていないので、なにがどうどれだけおかしいのか判断が揺らいでしまう。例えば、阿部サダヲが吉岡里帆と出会って、ずっと行動を共にする理由やこだわりが全く分からない。阿部サダヲのキャラクターだったら一宿一飯の恩義は返すというほどウェットでもないだろう。いや、吉岡里帆は可愛いと思うよ、キュートだよ。でも、それだけでは映画は持たない。


◆『デス・ウィッシュ』トーホーシネマズ新宿6

▲無毛人間。

五つ星評価で【★★★★「ういっしゅ」というタイトルはDAIGOを思いだすから原題のまんまなのは分かっているが、それでもやめてほしかった】
低い沸点で怒りながら冷静に対処するブルース・ウィリスが中々よい。
何かブルース・ウィリス昔から禿ていたが、顔周りの発毛という発毛が全て抜け、崖のような顔になってしまった。どこかカマっぽい風貌に近づいて見えてきて不思議な感じ。オリジナル『狼よさらば』のブロンソンはボボサなのに。
クズどもクズすぎ、奥さんと娘さんが可愛すぎ。
あんな娘がいたら、風呂場とか覗いちゃうよ。


◆『プーと大人になった僕』トーホーシネマズ上野2

▲ぷうたち。

五つ星評価で【★★★★冒頭から滂沱の滝】
最初から最後まで泣き通し。多分、それは俺がクリストファー・ロビンでさえなく、彼のクソ上司に近いメンタリティーだからじゃなかろうか。もう、純粋な自分には戻れないし、純粋な世界の人達の敵として生きるしかない事もあらかた予想が付いている。でも、冒頭のあの緑の鮮やかさに泣かされてしまうのだ。


◆『バタリアン』国立映画アーカイブ

▲「バイオSFX方式上映」と言うのに惹かれる。何じゃそりゃ。

五つ星評価で【★★★★やっぱりバタリアンは楽しい】
特集企画「現代アメリカ映画選集」から1プログラム。
1985年、カラー、91分。久々の鑑賞、何回か見てる。
東宝東和が持てる技術を無駄使いしてる映画のパッケージ力が素晴らしい。
音楽がスコアもいいが、歌曲も当時の悪ガキ音楽でクラクラする気持ち良さ。

久々見直してグッと来るキャラ
 ① タフハーゲン=皮膚がどこかゴムとかチーズっぽくて触るとブニュっと言いそう。首がもげても身体が「そんな事知りませんよう」みたいに動くのは当時としてはセオリー破りで、とても衝撃だった。
 ② タールマン=いい動き方する。ちょっと酔拳っぽいかもしれん。タフハーゲンと違って、あんななのに喋れるんだよなあ。知的に見えない喋りも魅力。
 ③ 半分犬=出番が少ないところが不憫で可愛い(まあ、活躍のさせようがないよなあ)。
 選外 オバンバ。意外に何もしないキャラだった。
あっヌード姉ちゃんは男の夢。人間の時にパンツ脱いでボカシもなく、股間の所がノッペリしてるアレは何なんだろ?


【銭】
『旅猫リポート』:トーホーシネマズ、メンバーサービス週で1100円。
『音量を上げろタコ!~』:トーホーシネマズ、メンバーサービス週で1100円。
『デス・ウィッシュ』:トーホーシネマズ、メンバーサービス週で1100円。
『プーと大人になった僕』:トーホーシネマズデー(毎月14日)で1100円。
『バタリアン』:国立映画アーカイブ一般通常料金520円。
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旅猫リポート@ぴあ映画生活
音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!@ぴあ映画生活
デス・ウィッシュ@ぴあ映画生活
プーと大人になった僕@ぴあ映画生活
バタリアン@ぴあ映画生活
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旅猫リポート@大江戸時夫の東京温度
旅猫リポート@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
プーと大人になった僕@或る日の出来事
プーと大人になった僕@ノルウェー暮らし・イン・原宿
プーと大人になった僕@ノラネコの呑んで観るシネマ
プーと大人になった僕@ここなつ映画レビュー
プーと大人になった僕@SGA屋物語紹介所

『スマホを落としただけなのに』109シネマズ木場1


▲スマタで落としてほしいのに。

五つ星評価で【★★★そんなにつまらなくはないけど雑い】
スマホも持ってないくせに偉そうにこんな映画見に行ってごめんなさい。
つーか、これ、北川景子が携帯電話を保持してなかったら異様に何も起きずに、日々是好日という話かしら? 今の時代、会社員として働く若者で携帯電話持ってないはありえないの? 私、FBみたいにネット世界で実名を要求する物は気持ち悪いから極力触れないでいるのだけど、ネットサーチ程度で相手アドレスの人の本名とか丸バレするって簡単すぎない? この映画の過去みたいなのを背負ってる人なら、そんなにおいそれとFBみたいなアプリに手を出さんと思うのだけど(色々支障があるじゃん)。その辺は過度に犯人側に優しいネット世界設定な気がする。

北川景子は単純な笑顔より「ひょえ?」みたいな顔の方が気になる。ああいう素に近い顔が可愛いなあ(その顔そのものが演技だとしても惹かれる)。過去設定の名前を使ってとかがちょっと分かりづらい。

高橋メアリージュン、予告見て、絶対異常者寄りだと思っていたのに。私の中ではメアリージュンはそういうバランスの仕事が多い女優さん。出来はしないだろうけどPART2ができたら斧を片手に北川景子を追い詰めてもらいたい(絶対似合うって)。

バカリズムって心の底をいつも隠蔽しているように見えるから、こういう屑かもしれないみたいな揺らぎがある役は実にいいキャスティング。バカリズムが屑でも屑じゃなくても同じように世界は回るという世界に対する影響力のなさも良い。多分、演技とかできないとしても、オードリーの若林とかにも置き換え可能だと思う。素の取っ付きづらさみたいなのがキャスティングに活きてるのかな。

原田泰造、刑事と言うだけの役。他に何の設定も感情もなく、潔いほどにプライベートが存在しない。警視庁が選ばれた精子と受精卵を使って工場で作りあげたハイブリット「刑事種」で、百人乗ってもイナバ物置は壊れないが、百人寄ったら初代のターミネイターくらいだったら倒せるかもしれない。そんな感じ。それにしても、役者としての違和感が全くない。タイゾーとバカリズムは映画内で顔を合わすシーンがないのだが、顔を合わせたとしても芸人なのにコントとか成立しなそう。息が合わなそうな二人。

要潤、ゲス野郎と言うだけの役(が妙に似合ういい役者)。多分、本当にゲス野郎って事はないと思う。今やってる朝ドラにも出てるし。

千葉雄大、僕ちゃん刑事。彼が刑事に配属される事にリアル感がない。そういうのは一回どこかセリフで言わせておいた方がいい。

名前は明かさないが、犯人役が凄くオーバーな演技で、長い黒髪のエクステを付けている事もあって、「卑弥呼さまぁ」の鈴木Q太郎みたいだった。ようないよ、そんなん。この犯人の人のオーバーな演技とタイゾーを合わせたらコントは出来そうだが、果てしなくツッコマレ待ちの地獄のコントになりそう。犯人の人とバカリズムはタイゾー同様、合わなそう。犯人の人がモニターで精いっぱいボケて、それに対してバカリズムが一言いうみたいな設定だったら出来るか(何考えてんだよ)。

予告編でも流れるエンデイングの曲好き。

映画の結論:ネットセキュリティに詳しい奴は多かれ少なかれ変態。


【銭】
109シネマズ、メンバーサービス曜日(火曜日)で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スマホを落としただけなのに@ぴあ映画生活
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スマホを落としただけなのに@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
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