『超高速!参勤交代リターンズ』『メカニック ワールドミッション』『BFG』『レッドタートル』4本まとめてレビュー
- Date
- 2016/09/28/Wed 01:10
- Category
- 映画(ライブドアブログ時代)
ユナイテッドシネマ豊洲で籤引くために観た4本をまとめてできるだけ短評で。籤は外れ籤なしだったので映画鑑賞券1本当り(大当たりは2本)
◆『超高速!参勤交代リターンズ』UCT12

▲睨む深キョン。睨まれたい。猿ぐつわ嵌めるシーンもあったな。マニアックな!
五つ星評価で【★★やはり前作の充実度には敵わない】
後ろ指さして「悪い」と言うほど悪くはないが、
前作で使ったアイデアの数を考えると、チラシに書いてある
「パワーアップ」の言葉は空々しく聞こえる。
「パワーアップ」ではなく「力押し」という感じであろう。
ともかく勢いで乗りきってしまえ的な。
殿様はじめ湯長谷藩の人間がどいつもこいつも善人なのは
しょうがないんだろうけど、ちょっと鼻に付く。
奇策より人心の機微で問題を乗りきってしまうのも、
それで乗りきれるのならば端から争いを起こすなよ、という感じだし。
古田新太と石橋蓮司がほんにいい声だ。
「努力など無駄だ」と「今、ここでか」は好き。
深キョンはちゃんと可愛い。
◆『メカニック ワールドミッション』UCT12

▲「いいか、ずいずいずっ転がしはこうやるんだ」
五つ星評価で【★★★★ゲラゲラ、ステイサムやるう】
勇様があまりに強すぎて全盛期のセガールのよう。
息つく間もなく繰り広げられるアクションはおもろうておもろうて。
ありがとう勇。一週間経ったら忘れてるかもしれないけど今回も最高に面白かった。
ジェシカ・アルバ、君もよかったで。
◆『BFG』UCT5

▲ちょっと指が滑って握りつぶすくらいの事はやってほしかった。
五つ星評価で【★★どうしたスピルバーグ】
とりあえずこれが『ブリッジ・オブ・スパイ』と同じ人なのか、と言う意味でマーク・ライランスが凄いなあ。少女をトム・ハンクスが演じていたら演技合戦になってもっと凄かったかもしれない(違うだろ、それ)。
バリバリのファンタジーなのだが、『フック』がそうだったように、スピルバーグとファンタジーってそんなに相性が良くないんじゃないだろうか。どうも、絵が描けたことで満足してしまい、何を語りたいのかが置き去りになってる。そして絵はCG技術の進歩により、文句付けようがなくちゃんと描けているのだが、逆にCG技術にスピルバーグが使われているような気にさせられる。CGはちゃんと当たり前に仕事をしているが、それ以上の驚きをもたらさなかった。そこに何かを盛り込もうという意思がない。絵が綺麗なだけじゃ納得しない。そんなんはいくらでもお手軽に出来るんだから。
女王陛下があれを呑んであれをしてしまう所は大層ジョー・ダンテ的でよかった。
バタバタやってるけどBFGを初めとする巨人が怖くない。
優しいか。マヌケか。
大掛かりなトムとジェリーみたいだ。
ファンタジー感を守るために恐怖演出を捨ててしまったのだろうか?
ジョー・ダンテだったら、巨人をちゃんと恐怖の対象として描いたのではないか?
私が上品でないからかもしれないが、もうちょっと下碑な風味が合っていると思う。
これは埼玉の奥に潜む下碑な人喰い巨人が人知れず東京に進出するのを避けるため、たまたまその中の優しい巨人と知りあった子供が天皇陛下に直訴して自衛隊を出動させ第三次防衛線で辛くも撃破しました、みたいな話だろう、本質としては。攻めてくる巨人が巨大なトムとジェリーでは短いコメディーならいいが、普通に物語としては面白くない。逆に童話として再生するならリアルを減じて、もつと徹底的にお伽話のようにしてしまえばいい。
PS BFGが Big Friendly GAY だったら18禁だ!
◆『レッドタートル』UCT6

▲男を浦島太郎、赤い亀を亀+乙姫とする絵解きもある。フランス人が浦島太郎を知ってるかどうかしらないけど(スタッフに日本人がいるから天災のシーン同様アイデアをねじ込んでたりしてるかもしれない/少なくともセリフなしにするのは日本人Pからの提案だと言のは聞いた)。
五つ星評価で【★★思った通り、だらーんとした映画だった】
『岸辺のふたり』の監督の初長編映画とのこと。
そう言われれば似てる。でも、前のは8分だ。
やっぱ、おではこういうのを「綺麗」である事を担保にして作った映画を、
楽しく見れたりするタイプではない。
綺麗は飽きる。
終盤近くのスペクタクルは凄い。
でも、あれも「こういうのも入れといてやるか」みたいな気持ちを邪推してしまった。
朝ドラに挿し込まれる「関東大震災」や「太平洋戦争」のように
劇的な災害であるけど、その災害がなければ、青年の出奔、主人公の老い、
人生のサイクルが回っていく事などが描けなかった訳ではない。
主人公がこんな『四月は君の嘘』の山崎賢人みたいな、ただただ状況を受け入れるような奴じゃなく、『トラック野郎』の菅原文太とか、『メカニック』のジェイソン・ステイサムだったら好きだったかもしれない。それはジャンルが違うよって言われるかもしれないけど。
もうCGで何でも表現できる今の時代で、カリカチュアしたアニメートもせず、こんなロトスコープで撮ったような人間と全く同じ動きのアニメを撮る意味も「アニメとして撮った」事に意義を見出そうとしてるようにしか見えないし。これ、実写で撮っちゃいかんの?
あー、もう、不満がダダ漏れてきた。
育ちが悪いから高尚な「おアニメ」とかダメなんすよ。
【銭】
超高速!参勤交代リターンズ:ユナイテッドシネマメンバーサービス週間で1000円。
メカニック・ワールドミッション:同
BFG:同
レッドタートル:同
半券4枚で鑑賞券が1枚or2枚貰える籤が引けるので意地になって見た。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・超高速!参勤交代 リターンズ@ぴあ映画生活
・メカニック:ワールドミッション@ぴあ映画生活
・BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@ぴあ映画生活
・レッドタートル ある島の物語@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・超高速!参勤交代 リターンズ@映画的・絵画的・音楽的
・超高速!参勤交代 リターンズ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・メカニック:ワールドミッション@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@映画のブログ
・BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
・レッドタートル ある島の物語@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼参考記事。
・メカニック@死屍累々映画日記
・超高速!参勤交代(1回目)@死屍累々映画日記
・超高速!参勤交代(2回目)@死屍累々映画日記
◆『超高速!参勤交代リターンズ』UCT12

▲睨む深キョン。睨まれたい。猿ぐつわ嵌めるシーンもあったな。マニアックな!
五つ星評価で【★★やはり前作の充実度には敵わない】
後ろ指さして「悪い」と言うほど悪くはないが、
前作で使ったアイデアの数を考えると、チラシに書いてある
「パワーアップ」の言葉は空々しく聞こえる。
「パワーアップ」ではなく「力押し」という感じであろう。
ともかく勢いで乗りきってしまえ的な。
殿様はじめ湯長谷藩の人間がどいつもこいつも善人なのは
しょうがないんだろうけど、ちょっと鼻に付く。
奇策より人心の機微で問題を乗りきってしまうのも、
それで乗りきれるのならば端から争いを起こすなよ、という感じだし。
古田新太と石橋蓮司がほんにいい声だ。
「努力など無駄だ」と「今、ここでか」は好き。
深キョンはちゃんと可愛い。
◆『メカニック ワールドミッション』UCT12

▲「いいか、ずいずいずっ転がしはこうやるんだ」
五つ星評価で【★★★★ゲラゲラ、ステイサムやるう】
勇様があまりに強すぎて全盛期のセガールのよう。
息つく間もなく繰り広げられるアクションはおもろうておもろうて。
ありがとう勇。一週間経ったら忘れてるかもしれないけど今回も最高に面白かった。
ジェシカ・アルバ、君もよかったで。
◆『BFG』UCT5

▲ちょっと指が滑って握りつぶすくらいの事はやってほしかった。
五つ星評価で【★★どうしたスピルバーグ】
とりあえずこれが『ブリッジ・オブ・スパイ』と同じ人なのか、と言う意味でマーク・ライランスが凄いなあ。少女をトム・ハンクスが演じていたら演技合戦になってもっと凄かったかもしれない(違うだろ、それ)。
バリバリのファンタジーなのだが、『フック』がそうだったように、スピルバーグとファンタジーってそんなに相性が良くないんじゃないだろうか。どうも、絵が描けたことで満足してしまい、何を語りたいのかが置き去りになってる。そして絵はCG技術の進歩により、文句付けようがなくちゃんと描けているのだが、逆にCG技術にスピルバーグが使われているような気にさせられる。CGはちゃんと当たり前に仕事をしているが、それ以上の驚きをもたらさなかった。そこに何かを盛り込もうという意思がない。絵が綺麗なだけじゃ納得しない。そんなんはいくらでもお手軽に出来るんだから。
女王陛下があれを呑んであれをしてしまう所は大層ジョー・ダンテ的でよかった。
バタバタやってるけどBFGを初めとする巨人が怖くない。
優しいか。マヌケか。
大掛かりなトムとジェリーみたいだ。
ファンタジー感を守るために恐怖演出を捨ててしまったのだろうか?
ジョー・ダンテだったら、巨人をちゃんと恐怖の対象として描いたのではないか?
私が上品でないからかもしれないが、もうちょっと下碑な風味が合っていると思う。
これは埼玉の奥に潜む下碑な人喰い巨人が人知れず東京に進出するのを避けるため、たまたまその中の優しい巨人と知りあった子供が天皇陛下に直訴して自衛隊を出動させ第三次防衛線で辛くも撃破しました、みたいな話だろう、本質としては。攻めてくる巨人が巨大なトムとジェリーでは短いコメディーならいいが、普通に物語としては面白くない。逆に童話として再生するならリアルを減じて、もつと徹底的にお伽話のようにしてしまえばいい。
PS BFGが Big Friendly GAY だったら18禁だ!
◆『レッドタートル』UCT6

▲男を浦島太郎、赤い亀を亀+乙姫とする絵解きもある。フランス人が浦島太郎を知ってるかどうかしらないけど(スタッフに日本人がいるから天災のシーン同様アイデアをねじ込んでたりしてるかもしれない/少なくともセリフなしにするのは日本人Pからの提案だと言のは聞いた)。
五つ星評価で【★★思った通り、だらーんとした映画だった】
『岸辺のふたり』の監督の初長編映画とのこと。
そう言われれば似てる。でも、前のは8分だ。
やっぱ、おではこういうのを「綺麗」である事を担保にして作った映画を、
楽しく見れたりするタイプではない。
綺麗は飽きる。
終盤近くのスペクタクルは凄い。
でも、あれも「こういうのも入れといてやるか」みたいな気持ちを邪推してしまった。
朝ドラに挿し込まれる「関東大震災」や「太平洋戦争」のように
劇的な災害であるけど、その災害がなければ、青年の出奔、主人公の老い、
人生のサイクルが回っていく事などが描けなかった訳ではない。
主人公がこんな『四月は君の嘘』の山崎賢人みたいな、ただただ状況を受け入れるような奴じゃなく、『トラック野郎』の菅原文太とか、『メカニック』のジェイソン・ステイサムだったら好きだったかもしれない。それはジャンルが違うよって言われるかもしれないけど。
もうCGで何でも表現できる今の時代で、カリカチュアしたアニメートもせず、こんなロトスコープで撮ったような人間と全く同じ動きのアニメを撮る意味も「アニメとして撮った」事に意義を見出そうとしてるようにしか見えないし。これ、実写で撮っちゃいかんの?
あー、もう、不満がダダ漏れてきた。
育ちが悪いから高尚な「おアニメ」とかダメなんすよ。
【銭】
超高速!参勤交代リターンズ:ユナイテッドシネマメンバーサービス週間で1000円。
メカニック・ワールドミッション:同
BFG:同
レッドタートル:同
半券4枚で鑑賞券が1枚or2枚貰える籤が引けるので意地になって見た。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・超高速!参勤交代 リターンズ@ぴあ映画生活
・メカニック:ワールドミッション@ぴあ映画生活
・BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@ぴあ映画生活
・レッドタートル ある島の物語@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・超高速!参勤交代 リターンズ@映画的・絵画的・音楽的
・超高速!参勤交代 リターンズ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・メカニック:ワールドミッション@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@映画のブログ
・BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
・レッドタートル ある島の物語@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
▼参考記事。
・メカニック@死屍累々映画日記
・超高速!参勤交代(1回目)@死屍累々映画日記
・超高速!参勤交代(2回目)@死屍累々映画日記
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