ユリゴコロ・リンキン・ブレランは同日鑑賞繋がり。
『映画キラキラ プリキュア・アラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』新宿バルト9-5題名省略しないとマジ長いな。

▲全員集合。
五つ星評価で【★★★つまらなくない。いや、どちらかと言うと面白いんだけど一般社会人に対する訴求力は低い】
パティシエをモチーフにしたプリキュア戦隊、プリキュア・アラモードの劇場用映画。TV5人集まるくらいまでは見ていたけど、劇場用を見たら6人目がいるではないか。戦力の随時再投入とか本当に戦隊シリーズみたいやな。で、今回はその6人目シエルの過去エピソード。
シエルの師匠ジャン=ピエール・ジルベルスタインがスウィーツへの愛情を逆手に取られ、敵として立ちはだかる。ジルベルスタインは味への追及は果てしないが美的センスが今一で、グロい外見のスウィーツを作ってて中央から認められない異端のパティシエだ。えーと、お前、長髪はまだ許すが、動き回って調理をするのなら結わえるか、コック帽に髪の毛全部入れろよ。で、その師匠が「究極のスウィーツ」のうたい文句に騙されてせっせと怪物に餌をやってる状態。頼みの綱のプリキュアは動物の姿に変身させられ勝手が異なり有利に戦闘を進められない。で、この動物プリキュアがマヌケかつ、そこからの回避がまんがチックで楽しい。
最終的には勿論ハッピーエンドで終わるが、尺も短いし、普通に面白い。
敵の本陣は売れずに死んだパティシエの幽霊(ネタバレだけどかまわんだろ)。なので、有名パティシエの味覚をおかしなものにしたり、巨大なケーキに街を襲わせたり、街をお菓子に変えてしまったりする。
芋虫みたいに動くエクレアがきもい。
マドレーヌみたいになったエッフェル塔が可愛い。しかし、あの巨大建造物がマドレーヌになって軟体化した足を使って歩こうとすると大怪獣みたいで特撮側の視点でちょっと萌える物がある。
『ユリゴコロ』丸の内TOEI①

▲ナチュラル異常者吉高由里子と破壊神・佐津川愛美
五つ星評価で【★★★中心人物三人の演技はとても好感が持てる】
何でも原作は語り口その物にトリックが仕掛けられているのでそのまま映画化できない内容の話らしい。原作未読なのでその辺は意識せずに楽しく(というのも違うか/「他の死苦」と漢字変換されたがこれも違うよな)見た。どの辺がどうなのか。木村多江辺りの事なのか? ノートとか原作になかったら凄いけど、それはなさそうだな。
松坂桃李×吉高由里子×松山ケンイチ でこの三人がみんないい。
みんなそれぞれが嵌りそうな絶妙な役をキャスティングされている。
松坂桃李って謎に悩んで絶叫しそうだし、
吉高由里子って先天的に人と違ってて
映画じゃなくても率先して人を殺しそうだし、
松山ケンイチの地味な善人は鉄板。
松ケンはオーラがない役ほど光る。
そのオーラのない松ケンに優しさで蹂躙される吉高由里子、
あのパジャマの胸元を開けると吉高由里子の嫌悪するひっつき虫が
体内からあふれ出し、世界を嫌悪感で埋めていくビジュアルには痺れた。
あと、一人で映画が壊れてもいいぐらいのギリギリの演技をする佐津川愛美にも痺れた。このブレーキが壊れた演技でこの映画に嵌れなくなってしまった観客だっているに違いない。しかし、考えようによっては佐津川愛美主演の『ユリゴコロ』も面白いかもしれないと思いつつ、映画は天然で変な感じが溢れる吉高由里子で正解だったろう。佐津川愛美は舞台で『ユリゴコロ』の主役を演じたら似あいそう。映画が拾ってしまう細かい機微とかがあえて無視され、席の近い遠いに関わらず彼女の強くて大きな演技は劇場中に伝わりそう。囁き声でおかしい吉高由里子と拡声器でおかしい佐津川愛美みたいな違いである。佐津川愛美が囁き声でおかしさを表現できない訳ではないが吉高由里子より精度は落ちる。逆に吉高由里子が拡声器を使うように異常を歌いあげるのは虚構の構築が大きすぎてバラエティー感が出てしまうと思う。天然の巫女と演技する巫女みたいだなあ。それって『ガラスの仮面』の北島マヤと姫川亜弓みたいである。
メインビジュアルのコピー
「人殺しの私を、愛してくれる人がいた。」
より、劇中の独白で予告にも取り上げられた
「あなたの優しさには容赦がありませんでした。」
の方がいいコピーだと思う。
PS ユリゴコロと
ヨリドコロと
ヨシタカユリコは
ちょっとずつ似て非なる。
『リンキング・ラブ』丸の内TOEI②

▲左が石橋杏奈。右が田野優花。
五つ星評価で【★★ガチャガチャうるさいがAKBをコピーして歌って踊るパートは意外に大健闘】
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』した過去で、親の恋愛を成就させるために30年早いAKBを仕掛ける羽目になる話。冒頭から自分に甘いカス女に我儘放題やらせてしまうので、若い女だけ撮ってればそれでいいのか金子修介成長しないな金子修介とか思ってしまう。予算がない映画の場合、役者の地力がないと、もう火を見るよりも明らかに映画の質が落ちていくので、多くの登場人物がドワっと出てきてしまう前半は本当にキツい。西村雅彦、大倉孝二、中尾明慶の逐次導入で徐々に映画の体を成していく。女の子の登場人物が多い中、チョイ役でしか出ない架空のアイドル「ココ・リボーン」の人選がそこまで手が回らなかったという感じで可愛くないのが本当に可愛そうな感じだ。確かにあそこにいい女の子を集めてしまうとAKBもどきがスカスカになってしまうのだけど。
映画の売りであるバブル時代の女子がAKBをコピーして踊るパート。これがやりたかったんだろうなと素直に分かる。ここが実によく撮れてる。AKBの曲とダンスの良さ(美しさ)が再認識できる。ワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンのフォーメーションの美しさ。実際は中心人物が二人抜けてしまうとダメなくらい緻密じゃないといけないのではないかと思わなくもないが、そこは映画だし、観客側も目が肥えてないからいいだろ(じゃ書くなよ俺)。
西村雅彦(「まさ彦」と改名してるらしい/お前なんか「雅彦」で充分だ)も大倉孝二もいつも通りだし、本当筋書きを進めるためだけの大した役じゃないんだけど、出てきた時の映画の安定感が半端ない。中尾明慶は前半後半でメリハリがある役だが、普段見ない顔である前半が面白かった。加藤諒が凄いのは顔だけだという事。うん、顔だけだった。
石橋杏奈かーいー。
名前は知らんけどモデルの子と、アッシー使う子と、内気なでかい子はおいしい役。
内気にくっ付いてる容貌がちょっと劣る子もグループにいると秘かに人気が出そう。
田野優花(主役)うっとうしい。AKB在籍の彼女がAKBのシステムを
バブル時代に構築していく事自体がメタ・ギャグなのかもしれないが、
それは知らんし、そんなに深くAKBを知ってる訳でもないので、
私には彼女はあんまりピンと来なかった。あのゴツくて濃い顔は好みじゃない。
PS 淋菌ぐーLOVE?
『ブレードランナー2049』丸の内ピカデリー1

▲男性性器の先端に関する手術の広告的なゴズリング。
五つ星評価で【★★物凄い良い絵と話を撮って貰ってるとは思うのだが、ペースが退屈ペースで長い】
ともかく前作に引き続いた絵や世界観が撮られていて、それが破綻していないところが凄い。
でも押し寄せる鬱展開とテンポの悪さにちょっとグロッキー。
ゴズリングが打ちのめされるだけの役で御苦労様。ゴズリングナイナイ岡村系の顔なんだよなあ。そう思うと目のクリクリしてる所も何かイヤ。
AI彼女いいなあ。あの三位一体セックス、あれだけ成人枠で一本映画作ってほしい。
ウォレス社が何を考えてるのかがよう分かりませんでした。偉そうだな、という事だけ。
何となくちょっと『ダ・ヴィンチ・コード』っぽいと言えば、ぽいか。
チラシにあるコピー
「人間とレプリカントを分けるものとは何か? 本当の人間らしさとは何なのか? この、永遠かつ壮大なテーマに挑んだ一流のスタッフ&キャストたち! 映画史に残るラストシーンに、その答がある」。
一作目のラストで、人間とレプリカントは野生種か工場規格であるかだけで、何ら変わらない(勿論、ブレードランナーであるデッカードはこの二種を選別できるがその事に大きな意味はない)という結末だったと思うのだが。分けたいのならレプリカントは腕が4本とかにしてしまえばいいのだと思う。それが出来ない文化文明でもなさげだし。
PS ラストシーンでデッカードはユリゴコロを取り戻し、
Kはユリゴコロを失ったと考えるなら、ブレードランナーはイヤミス。
【銭】
『映画キラキラ プリキュア・アラモード』:2800円で常設ダフ屋から購入した東映の株主券(6枚券)のうち東映配給作品として1枚を使って鑑賞。
『ユリゴコロ』:2800円で常設ダフ屋から購入した東映の株主券(6枚券)のうち東映配給作品として1枚を使って鑑賞。
『リンキング・ラブ』:額面1400円の前売券を常設ダフ屋で980円で購入して鑑賞。
『ブレードランナー2049』:松竹の前回有料鑑賞クーポンを使用して1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!@ぴあ映画生活
・ユリゴコロ@ぴあ映画生活
・リンキング・ラブ@ぴあ映画生活
・ブレードランナー 2049@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
・ユリゴコロ@映画的・絵画的・音楽的
・ユリゴコロ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
・ブレードランナー2049@或る日の出来事
・ブレードランナー2049@タケヤと愉快な仲間達
・ブレードランナー2049@SGA屋物語紹介所
・ブレードランナー2049@ノルウェー暮らし・イン・原宿
・ブレードランナー2049@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
・ブレードランナー2049@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評