◆『ボックストロール』東京都写真美術館1Fホール
五つ星評価で【★★★★圧倒されるけど、もしかしたらそんな好きでなくね?と自戒した。でも、エンドロールの楽屋落ちで星一つ分増やした】
・スタジオライカの人形アニメってギチギチに高い密度で作られている。話も密度濃いが、絵作りも背景まで手を抜かずに均質に作られている。そういう完璧な物はそれでいいのだが、問題は見ている私で、その濃度と密度にいつも脳が酸欠でゼーゼーハーハー状態になるようだ。いつも途中で疲れてしまい、中弛まないところで中弛んでボーッとしてしまったりする。いや単に年なのか(哀しいねえ)。
・チーズ好きな為政者が害虫業者を使役して、罪のない妖精を搾取する世界。ダークな設定は好みだけど、一つくらい綺麗な物も入れてほしかった。ごくごく普通にはヒロインが美しくなるのが常道だと思うのだけど。逆に美しい物を入れない事が映画のコンセプトを高めているのだろうけど、そこまで真剣勝負ではない私みたいな中途半端なのは息抜き欲しかったよ。
・キャラは二種類しかいない。悪漢と愚か者。愚か者の中には権力者と民衆と被害者も含まれる。普通、悪漢に対比する善玉がいそうなものだが、主人公は巻きこまれて悪漢に対峙してるだけで善玉感は薄い。これ、恐怖映画のフォーマットじゃないだろうか? だから、ラスト幸せに向かう筈の主人公達に幸福感は薄い。恐怖映画のエンディングって生き残っただけで、数分後にはその生命も奪われてるかもしれない仮初めのものだから。
リンド卿の娘ウィニーのデザインが渡辺直美みたいでイヤ(あの妙にリアルな体系もイヤ/私、渡辺直美の面白さが分からない人なので)。
悪徳業者のかぶれ顔が凄い。って言うか、人形アニメでよく、あんな「腫れ」を表現するよ。だって、今までのライカの人形で考えたら、あの人形ももちろん硬い素材で作られているだろうから。
スタジオライカの作品はもっと見られるべきだと思うよ。自分に合う合わないは別にして。
エンドロールで行われる哲学問答はアニメ史上もっとも優れた楽屋落ち。
◆『コララインとボタンの魔女』東京都写真美術館1Fホール
五つ星評価で【★★★理由はボックストロール同様】
劇場公開に続いて二回目。
久しぶりに見るコララインは変わらずハードボイルドだった。
単にハードボイルドなだけでなく、
少女の部分を残しつつ、余った部分でハードボイルドと言う
バランスが良い。
割と活躍しないというか、父親の立ち位置だからと言うか、
パパさんのキャラは好きよ。リアルで。
アパート住人がファンタジーな分、家族は妙にみんなリアルだけど。
東京都写真美術館のチケット半券シンプだけどデザインかっけー。
◆『ほんとにあった呪いのビデオBEST10』シネリーブル池袋1

▲ポスター画像。トートバック一日違いでもらえへんかったあ。
五つ星評価で【★★怖いような怖くないような。。。】
チラシ図案のパンダ・カー怖いけど、これ今回の中に入ってないよね(と言うよりこれ心霊写真とかじゃなくリアルな絵じゃん)。
それぞれうっすら怖いけど、同傾向の何かがビデオに写ってるというケースがいっぱい集まると本当か嘘かは分からないが仕込感が増してしまう。だから、これは一日一本10分くらいの連続ドラマみたいな感じで見た方が怖さを堪能できたと思う。
中村義洋監督ファンの皆さんは、ナレーターが中村監督なので是非見るように。
【銭】
『コララインとボタンの魔女』:当日鑑賞券1000円
『ボックストロール』:コララインと同時購入で300円割り引いて1500円。
『ほんとにあった呪いのビデオBEST10』:テアトル会員割引1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ボックストロール@ぴあ映画生活
・コララインとボタンの魔女@ぴあ映画生活
・ほんとにあった!呪いのビデオBEST10@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
・ボックストロール@映画のブログ
▼関連記事。
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