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『来る』109シネマズ木場7


▲白無垢っぽい松たか子の除霊姿。
カレー饂飩とかミートソース・スパゲッティとか食べちゃダメな衣装。

五つ星評価で【★★★★お祓いエンタティーメント】
とても面白かった。でも、怖くはなかった。何でだろうという事を書きたい。
登場人物が魅力的である。
特に松たか子演じる「日本最強霊媒師」が来た来た来た感いっぱい。
ああ普通でないと怪異に立ち向かえないという感じが色濃い。
松たか子の近くにいて、霊媒をこじらせた小松菜奈も良ければ、
松たか子の次席にいて、着実にヒットを稼ぐ柴田理恵も良かった。
この「霊媒師」グループの変な魅力に対して、
怪異に苦しむ一般市民も妻夫木くん、岡田准一くん、黒木華、太賀と豪華かつ達者な俳優陣。妻夫木君にはイライラさせられたあ。

で、怪異が巨大な現象になって霊媒師とぶつかって波の華のように砕けたり、散ったり、打ち返したりがたいそう美しかった。素晴らしいが怖くはない。と言うのは怪異が非常に論理的に立ちまわっており、なおかつ、不合理だったり、非常識ではないからだ。この怪異は徹頭徹尾、力押しで来る。なら、備えて立ち向かう事は可能だろう。力には力で対抗すればよい。ごくごく一般の怪談では怪異の相手とは「話が通じない」のだが、この怪異とは「じっくり話せば分かり合えそう」だ。分かりあえる者は対象としてあまり怖くない。中島監督が論理的であるが故に、恐怖を系統化して再構築してしまったのだろう。そういう事が出来ない事象こそがおそらく怖いのだ。
この映画の中で一番怖い感じが強いのは太賀演じる妻夫木聡の後背社員のパートだ。
だって、あれはとても不合理だもの。彼が憑かれる必然性がない。だから怖い。衰弱して気が病んでいくのもゾクゾク来る。但し、肩の出血は怖くない。と言うのは霊現象などで身体が四分されるようなケースは聞かない。リアリティーがないのだ。単に衰弱して死ぬか、身体が外傷でバラバラになるなら、バラバラになる理由を提示しないと、その怪力は物語の為の都合に見えてしまう。

PS 虫は苦手だからきつかった。
 あんなん自然に生まれたままの姿なのに映すだけで怖い。


【銭】
109シネマズの日で1100円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
来る@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
来る@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
来る@日々是精進
▼関連記事。
来る(二回目)@死屍累々映画日記・第二章
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「来る」

来た

きっとぼぎわんが 澤村伊智・中島哲也 『来る』

正月も終わり、仕事が始まったので一緒にブログも再開します。新年最初にとりあげるの

「来る」@109シネマズ川崎

 公開から2週間ほどたったクリスマスの平日。シアター9の客入りは30~40名位か?

映画「来る」

映画「来る」を鑑賞しました。

『来る』('18初鑑賞78・劇場)

☆☆☆☆☆ (10段階評価で 10) 12月7日(金) OSシネマズ神戸ハーバーランド スクリーン8にて 12:00の回を鑑賞。

「来る」

怖かった。何が原因かを紐解くことに意味はなく、これからの対処を考えるべき、という除霊師の意見は至極真っ当である。いや、これはホントに言い得て妙でしょう。そしてそのスタンスで作品が進むので、この呪いの原因が何なのかは明確にはならない。いや、あのことがこのことに繋がって、そもそも生あるものと死との間に厳然と存在する道行きのようなものが、この一連の出来事の発生を成す、などということは判るのだけれど...

来る

澤村伊智による第22回日本ホラー小説大賞受賞作『ぼぎわんが、来る』を「告白」「渇き。」の中島哲也監督が豪華キャストの共演で映画化した戦慄のホラー・エンタテインメント。謎の怪異に取り憑かれた一組の家族と、その正体を突き止めるべく調査に乗り出したオカルトライターが、民俗学者や霊媒師らの力を借りて想像を絶する最恐の敵に立ち向かっていくさまを鮮烈に描き出す。主演は「関ヶ原」「散り椿」の岡田准一、共演...

来る

 日本  ホラー  監督:中島哲也  出演:岡田准一      黒木華     

ショートレビュー「来る・・・・・評価額1600円」

霊媒大戦争(笑 異才・中島哲也の最新作は、日本ホラー小説大賞受賞作、澤村伊智の「ぼぎわんが、来る」を原作としたオカルトホラー。 ただし、小説と映画は全くの別モノだ。 平凡な親子三人家族に怪異が迫る第1章は、かなり忠実。 しかし第2章以降が全く異なっていて、怪異の正体も、そもそもなぜ怪異が来たのか、その原因となった人物も、物語の視点もテーマそのものも全く違うのだけど、これはこれで面...

来る

評価:A 「へレディタリー/継承」に引き続き、〈呪いとしての家族〉のお話である。

『来る』 上のほうの人って誰?

 『下妻物語』『嫌われ松子の一生』などの中島哲也監督の最新作。  原作は澤村伊智の『ぼぎわんが、来る』。  この作品は3部構成となっていて、主人公は次々と交代していく。  田原秀樹(妻夫木聡)は調子が良すぎる男でイクメンを自称しているものの、子育ては妻に任せきりで、ブログのなかでは嘘くさいほどの幸せな家族の姿を演じてばかりいる。その妻・香奈(黒木華)は夫の外面のよさと実際と...

来る

オカルトライターの男・野崎のもとにやって来た相談者の男性・田原は、奇怪な現象に悩まされ妻子に危害が及ぶことを恐れていた。 野崎は霊媒師の血をひくキャバ嬢・真琴とともに調査を開始するが、その「何か」の霊的攻撃はエスカレートし、死傷者が続出。 真琴の姉で日本最強の霊媒師・琴子の呼びかけで、大規模なお祓いが行われることに…。 ホラー。

「来る」:で?   #来る #中島哲也 #妻夫木聡 #黒木華

映画『来る』は、中島哲也監督4年ぶりの新作(近年はずっと4年ごとの新作です。オリ

劇場鑑賞「来る」

詳細レビューはφ(.. ) https://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201812070001/ ぼぎわんが、来る (角川ホラー文庫) [ 澤村伊智 ]価格:734円(税込、送料無料) (2018/12/2時点)

コメント

非公開コメント

おはようございます。

>彼が憑かれる必然性がない。

関わっただけで呪われる…
まるで伽椰子のような存在ですね。

Re: おはようございます。

こんちは、BROOKさん。

> 関わっただけで呪われる…
> まるで伽椰子のような存在ですね。

霊でも人間でも単純に常識が通用しない存在は怖いんです。例えば1,2回遊んだだけなのに家から全く帰る素振りのない人とかいたら怖いと思う。伽椰子はもう天災みたいな存在になってしまったなあ。

原作は怖く、映画は面白かった、というのが正直なところ。
狙ってるところの違いが面白かったです。
ここまでやるなら、さらなる悪ノリがあってもよかったかな。

Re: タイトルなし

こんちは、ノラネコさん。

> ここまでやるなら、さらなる悪ノリがあってもよかったかな。

「私たちはSEXで除霊します」みたいな?

こんにちは

こんにちは。
役者、全員とっても良かったです。特に妻夫木くんのあるある感は異常。
松たか子なんかはそれで言うと「なしなし感」なはずなのに、ぴったりハマッテいて嬉しかった。強い女が好きなので。

Re: こんにちは

こんちは、ここなつさん。

> 役者、全員とっても良かったです。特に妻夫木くんのあるある感は異常。

妻夫木くんお婿に行けなくなっちゃうよ。あ、いや、結婚してた。



> 松たか子なんかはそれで言うと「なしなし感」なはずなのに、ぴったりハマッテいて嬉しかった。強い女が好きなので。

「なしなし感」で言ったら柴田理恵でしょ。

あけましておめでとうございます

「来る」私も良かったです。
松たか子はまさにはまり役でした。
更に柴田理恵の使い方が上手かった。
正月興行には不向きな作品かと思いますが、正月ボケの観客に「ガツンと来る」作品になるでしょう。
今年もよろしくお願いします。

Re: あけましておめでとうございます

こんちは、masalaさん、あけおめことよろです。

> 「来る」私も良かったです。
> 松たか子はまさにはまり役でした。
> 更に柴田理恵の使い方が上手かった。

キャラクターが立ってると映画は弾みますからね。

妻夫木聡の後背社員

え〜と、「後輩社員」でしょ。
「後背」だと妻夫木聡は「怒り」の方になってしまう。
生臭坊主さんが、このスタイルが好きなので、変換候補が上位になっていたなら仕方がないか。

つれづれに

おめでたいかもしれないが、人喰猪と、ユネスコ無形文化遺産のなまはげを一緒にしてはいかんと思う。
でも人喰猪がWWFのレッドリストなら、無形文化遺産より上か。

Re: 妻夫木聡の後背社員

こんちは、先輩。

> 「後背」だと妻夫木聡は「怒り」の方になってしまう。

まあ、せやな。この「後背」は「後背位」くらいしか使わんか。「こうはい」って言葉を下ネタで使って以来ずっと残ってたというか、そんなに「後輩」の方も使わんからマジ気づかんかった。

Re: つれづれに

こんちは、先輩。

> おめでたいかもしれないが、人喰猪と、ユネスコ無形文化遺産のなまはげを一緒にしてはいかんと思う。
> でも人喰猪がWWFのレッドリストなら、無形文化遺産より上か。

年賀状の話ね。あの人喰い猪は日帝が悪さした結果あんなんなったらしいから、そういう意味でも貴重です。

どっちかというと「珍作」の部類に入る映画だと思うんですけど、なかなか気合の入った珍作でした
わしゃ盛り塩をぎりっと踏みつぶす黒木さんがこわかったっす

Re: タイトルなし

> わしゃ盛り塩をぎりっと踏みつぶす黒木さんがこわかったっす

市井に巣食う一介の変態としては、踏みつぶした盛り塩の黒木さんの足を「ぺろん」と舐めて「びくん」とか反応してもらいたかったすね。

こんにちは。

>妻夫木君にはイライラさせられたあ。
これ褒め言葉ですよね。私もでした。
いるよなーこういう夫婦…と妙に現実味ある前半から、
霊媒師バトルになる後半まで、全く飽きずに見れました
また、小松奈菜さんは全く小松奈菜にみえないところがとてもよく、松さんにいたっては、キタ――(゚∀゚)――!!でしたね。
柴田理恵さんもいいんですよぉ~~~胡散臭い感じがとても。

Re: こんにちは。

こんちは、makiさん。

> また、小松奈菜さんは全く小松奈菜にみえないところがとてもよく、松さんにいたっては、キタ――(゚∀゚)――!!でしたね。
> 柴田理恵さんもいいんですよぉ~~~胡散臭い感じがとても。

中島監督に全幅の信頼を与えてはいないのだけど、基本、役者は魅力的に撮る人だと思ってる。

こんばんは!

コメントありがとうございました。
正にお祓いエンターテインメントでしたね。
あの終盤は素晴らしかった。
妻夫木夫妻のダメ親っぷりが吹き飛ぶ位に。
中盤まで苛々、終盤ワクワク。
このギャップの差が作品としての魅力になっていると思います。

Re: こんばんは!

こんちは、ヒロ之さん。

> 正にお祓いエンターテインメントでしたね。
> あの終盤は素晴らしかった。

ホラー映画なのに、具体的にどこが怖いというのはないのですよ(あえて言えば虫くらい)。怖くはない。でも、面白い。困った映画です。

原因不明の入院で、荒廃社員になっちゃいました。あれは災難すぎる。

Re: タイトルなし

こんちは、ボーさん。

> 原因不明の入院で、荒廃社員になっちゃいました。あれは災難すぎる。

成人映画だったら後背位社員とか交配社員になるのに惜しいな。
プロフィールだ

fjk78dead

Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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