◆『劇場版 アーヤと魔女』109シネマズ木場4

▲すんげえスベスベの若い肌に気味悪い精神が入ってるってリアル悪魔じゃね?
五つ星評価で【★不快】
大人だからかもしれないけど、ただただ自己中を貫いて正義とするアーヤが勝った形に終わるのは実に不快。大人にいいように痛い目に会わされている子供はこういう作劇に快哉を叫ぶのか? 仮にそうであるとしても両者の溝を深める以外の何物でもない仕上がりは実に不気味だ。何か保険金詐欺を繰り返す再婚屋の最初の犯行記録映画みたいに見える。
俺はこういう愛しか受けなかったっていうのが宮崎吾朗監督の主張なのか? それをチラシの上で褒める宮崎駿も気持ち悪い。自分が企画した物を商品として貶す訳にもいかんのかもしれないが、ならば黙っていたらどうなんだ。その宮崎駿はチラシで「アーヤのしたたかさというのは、ずるいということじゃない」と言い訳をしているのだが、なら「ずるく見えないしたたかさ」として表現すべきだろう。話がブツンと終わるのも常識としてやってはいけない。
父ちゃん悪魔の怒る描写は本当好き。ハリボテっぽい『妖怪大戦争 ガーディアンズ』の大魔神より、よっぽど怒りのエモさが伝わってくる。剥き出しの感情はあれくらい気持ち悪く表現されてよい。あの部分は褒めたい。
◆『劇場版 きんいろモザイク Thank you!!』トーホーシネマズ池袋2

▲ごくごく普通のダメな奴なので、金髪にモザイクが掛かるような内容でも、私個人は全然OKよ。
五つ星評価で【★★転調がない】
ゆるふわ学園コメディーアニメ。
5人の中心人物のうち2人がイギリスからの留学生で金髪なので「きんいろモザイク」というタイトルである。そんなイヤらしいタイトルなのにエロはいっさいなし(いや、ないで正解だし、そもそもイヤらしいって思うなよ)。
初見にも優しく事前情報なしに普通に見れるが、基本ゆるい4コマのフォーマットの積み重ねが82分というそんなに長くない長さでも単調であり、キツい。
◆『フリー・ガイ』ユナイテッドシネマ豊洲2

▲ふと『フリー・ガイ(FREE GUY)』が『フリー・ゲイ(FREE GAY)』だったらと思ったのだけど、そうすると「カミングアウトもせずにいつも表面上笑顔で取り繕って異なる性差の仕事をこなしている」とか、「キスの機能は付けてない」とか、無理やり腑に落ちなくもない。銀行の警備員の名前が「バディ」と言うのも意味深。最後、外見上ヘナチョコな彼が男性至上ヒエラルキーの上位にいそうなアメリカン・フットボール的マッチョと一対一で勝つのは否応なしに泣ける状況だが、それはある意味、ガイがマッチョに対して「先っちょ」だけ入れて感染させたのではないかと考えると、ちょっと気が滅入ってしまうくらいには私はノーマルです。窓口で受付(受け)専門の彼がマッチョに対して「ガイ×マッチョ」したと言うのはBL的には燃えるシチュではないかって、そこでやめとけ、俺。
五つ星評価で【★★★面白いけどねー】
映画としては起承転結ちゃんと付いてて面白いのだけど、そもそもAというプログラムがBというプログラムを盗用しているという場合、二つのプログラムの差異をクローズドな環境下で公正な判断ができる機関が比較すればそんなに大騒ぎをしなくても問い詰められそうだと思っている。ジャンルは違うが前職はプログラマーなので、プログラムを組み立てる際に機械語だけが跋扈するのでなく、プログラムを描いた技術者の手癖やその部位が何であるかのコメント付加などでも、盗用かどうかを実証できる。確かに相手にその土俵まで降りて来てもらわないといかんと言うのはあるが。あと、Aというプログラムに隠されていたBというプログラムの背景データなんてものは逆に怪しい。再利用する必要がなく、そのデータがプログラムを動かすのに必須でないなら、隠すなんて事をするより、データクリアして削除してしまった方が全く楽だろう。削除したが、削除ビットだけが機能していて、データとしてはそのまま再現可能な形に残っていたというなら分からなくもない。けど、そういうニュアンスでもなかったし。
モブキャラのガイが、実はモブキャラなのに頑張る努力系ヒーローでなく、実はメイン・プログラマーに活躍を託されるような特殊なキャラであったというのも、ある意味、「実はあなたには隠された王家の血が」みたいなドラマで、魅力がなくもないのだが、単なる一介のモブキャラが一念発起して世界を変えるというドラマよりは弱いと思うし、見ていた凡百のモブキャラみたいな皆様には「そこは申し訳なかった」と謝ってほしい。つまり、俺にね。いや、まあ、プログラマーじゃなければスルーして単純に面白い映画で済む、そうも思う。画像にキャプション(注釈)付けてたらのってしまって長くなってしまった。ゲイの人も、そうじゃない人もごめんなさい。
◆『劇場版 Gのレコンギスタ III「宇宙からの遺産」』新宿ピカデリー10

▲このポスターをリアルな人間使って作ると、割と大川隆法映画的なポスターになりそうな気がする。
五つ星評価で【★★話についていけない事を自覚】
TVアニメの編集版第三作なので、オリジナルを見れば分かるのかもしれないが、編集後の本編を見る限り、勢力図がとっ散らかって誰が何の為に何をやろうとしているかが全くもってよく分からない。主人公とその主人公が惹かれる女性がルークとレイア姫みたいでビックリと言うのは分かった。白痴みたいだったラライヤが故郷に戻り正気になった理由も分からない。なんか全然ストーリーと関係なく、アメフトの応援団みたいにポンポン踊ってるのは好き。ⅡとⅢの間が空いたのもあるかもしれないが、せっかくオリジナルから独立させているのだから、初見の人にも分かるように分かりやすく作ってもらいたい。あと2本惰性で観るかどうかは微妙。
◆『妖怪大戦争 ガーディアンズ』新宿ピカデリー4

▲張本大魔神「女なのに妖怪退治とかされるのはなんなんで藤原綱の子孫が女でなくてよかったね」
五つ星評価で【★★妖怪は楽しいが話がつまらん】
最初においおいという事を言わせてもらうなら大魔神が張本勲に似てるのが「喝!」。
妖怪がいっぱい出てくるのは楽しいし、それらがガヤガヤやってるのもいいのだけど、妖怪一人一人演者の我が強すぎて、妖怪を演じている人になってしまっていて、親しみが沸かないでもない。それはプラスではなくマイナス。そういう部分が受け付けられないでいてこそ「怪異」は怪異たりうる。『妖怪ウォッチ』の妖怪のフレンドリーさも分からなくもないが、あれは妖怪っぽいものをペット化した、怪異よりはポケモンに近い存在だろう。最後に神木キュンが無駄に一言いうのは好き。
杉咲花可愛くて好き。尻尾を撫でまくって「そんなんあかんあかんあかん」とか言わせたい。
【銭】
『劇場版 アーヤと魔女』:109シネマズのポイント6回有料入場と引き換え無料入場を使用。
『劇場版 きんいろモザイク Thank you!!』:トーホーシネマズの火曜メンバーズデー1200円を使用。
『フリー・ガイ』:ユナイテッドシネマの1200円で8月末まで鑑賞できるクーポンチケット使用。
『劇場版 Gのレコンギスタ III「宇宙からの遺産」』『妖怪大戦争 ガーディアンズ』:新宿ピカデリーの前回有料入場割引+ネット割引を使用して各1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・劇場版 アーヤと魔女@ぴあ映画生活
・劇場版 きんいろモザイク Thank you!!@ぴあ映画生活・
・フリー・ガイ@ぴあ映画生活
・劇場版 Gのレコンギスタ III「宇宙からの遺産」@ぴあ映画生活
・妖怪大戦争 ガーディアンズ@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
・劇場版 アーヤと魔女@徒然なるままに
・フリー・ガイ@ノラネコの呑んで観るシネマ
・フリー・ガイ@徒然なるままに
・劇場版 Gのレコンギスタ III「宇宙からの遺産」@徒然なるままに
・妖怪大戦争 ガーディアンズ@徒然なるままに