
▲淡々と進む変な出来事の映画。
五つ星評価で【★★★入り込めなかったあ】
なのが残念。
登場人物全員が善人で、ちょっと面白いエピなどもあって眠気は一切発生しなかったのだけど、毛ほども感情を揺さぶられなかったのは、上白石萌歌に同調できなかったのかもしれない。まあ、年が40くらい違って性別も違うのだから同調できないのはしょうがないが、それはこういうティーン映画で上白石萌歌が演じる世代が「恋する女の子」的な位置付けであるというセオリーに反して、疎開先の小さな子供と変わらない恋の前の子供状態だったからかもしれない。小さな子供は肉体的な痛みには大きく反応するけど、精神的な痛みには反応しきれない。その辺が自分の好みと合わなかったのかもしれない。
って事は、上白石萌歌が心に傷を負うようなトラウマ展開を期待してたのか、俺。それはそれで変態だ。
いやいや、上白石萌歌が身体にいやらしい傷を負うような展開を期待してはいたのよ、俺。それはそれで更に変態だ。
そういうのがなく、夏休みの里帰りで親戚のおじさんと思わず仲が良くなったくらいの距離感というのが、上白石萌歌よりは全然トヨエツに近い自分からしてみれば寂しいのか。もちっと「ガーン」と何か衝撃を受けてほしかった。諸々の異常な状態が普通でないからこそ衝撃を受けないという状態が逆にリアルなのかもだが。
それにしても、そんなに精神が子供なのに、水着の身体がボンキュッボンでこそないが、肌が若くって、肌が若いだけでいやらしい。それはどちらかと言うとスクール水着だとか競泳水着というシチュエーションに興奮してるだけだな。すまん、そして、ありがとう。監督。そして、ああ、俺はきたろうさんの無意味に上白石萌歌をギュッとハグするあれがやりたい。濡れた水着のままでもいい。濡れた水着のままの方がいい。そのまま恐怖で泣き叫ぶまで抱きしめていたいよ(成人映画脳)。
もう一人の主人公である細田佳央太が三回くらい「今日、父も母もいないんだけど」と言っているのに、モードが全然変わらないで討ち死にしてしまうあそこ、あの部分がこの映画のいい意味での話の始まりだと思う。そして、そんな風に自分を異性とも捕えてくれてない女の子の為に細田佳央太がせいいっぱい背伸びする。あの辺は今、考えるとなかなか痺れる良い展開なのだけど、あの子が背伸びが似合わない子なので、映画見てる時は一体化せずに静観してしまった。
最終的にはチラシのコピーの「うっかり元気になるかけがえのない物語」というのが中々ドンピシャで流石チラシのコピーなのだけど、まあ、他人事だからやはり響かなかったのかな。
上白石萌歌の部屋に魔法左官少女バッファローKOTEKOのぬいぐるみがあったのは小道具さん、いい仕事してる。このKOTEKOが上白石萌歌と主要男性登場人物全員の橋渡しをしているというのも面白い。細田佳央太は上白石萌歌とKOTEKOで大きく心が繋がっている。今のお父さんの古舘寛治は上白石萌歌とKOTEKOをライブ共有している。トヨエツは間を埋める為にKOTEKOのDVDボックスを買っている。なんか涙ぐましい。
【銭】
テアトル会員券更新の時に貰う1100円で映画が見れる券使用。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・子供はわかってあげない@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
・子供はわかってあげない@ノラネコの呑んで観るシネマ