
▲彼こそが後の指パッチン帝ポール牧。
五つ星評価で【★★★★なんつーか沈み込むエモ地雷】
ドゥニ・ヴィルヌーヴという当代隋一のSF絵を描ける監督の手による壮大な絵と音楽。
昔SF大元帥野田昌宏氏は「SFは絵だ」という名言を残された。
そして、何年か経ってから「あの『SFは絵だ』ってのを言ったのは俺」と更なる名言を残された。
如何にもカクガクシカジカであるように、SFは絵なのである。
単純に星新一、筒井康隆、小松左京など、日本のSFを牽引した三大巨匠があまりビジュアルに傾倒した作品作りをなさなかったので「どんな絵だ」というのが割と明確になってなかったかもしれないが、実際はこんな絵といって差し支えないだろう。
見た事がない雄大で壮大で珍奇な景色。
物理方式を無視して中空に浮かぶ鉄の塊。
文化文明の違う異性の民々や想像を絶する化け物。
でかい画面にこれでもかと「ドーン」とか「バーン」と出てくるのが気持ちいい。
あと、浸れるように計算され尽くした重低音。
SFでなくても、暗黒大陸だった頃のアフリカや、東洋黄金の国ジパングなど、主人公が自分の常識の及ばない世界にダイブする冒険物語として絶好の背景をヴィルヌーヴは出して見せた。
こう、まあ、ヴィルヌーヴはSFでないなら、歌舞伎とかオペラをやったら成功すると思う。巨大な演劇装置の下、見栄を切ったり、美声を張ったりというエモーションを波状攻撃で仕掛けられるのがヴィルヌーヴの美点だろう。
それにしてもビックリしたのが前に見たデビット・リンチ版の『デューン』、もう話に関する記憶は全くないが、少なくとも全く同じ話には見えなかった事だ。まあ、確かにハゲのデブは空を飛んでいた。でっかい虫もいた。でも、それしか覚えていず、今作を見ても、前の作品が全くフラッシュバックしなかった。ちなみにホドロフスキーよりこっちの方がおそらく成功してると言っても間違いではないとも思ってる。
しかし、悪い奴はハゲ。分かりやすい。
女っ気ねー。ゼンデイヤも少年みたいなもんだし。
あ、でも、「長い」は「長い」。もっと切れ切れ。この長さで興行的には損してると思う。会社帰りのリーマンが17時代の映画を見れたりはしないわ。20時から23時コースも翌日考えるとしんどいわ。休みの日は満席食らうわ(そら至極当然よのう)。
【銭】
新宿ピカデリーの前回有料入場割引+ネット割引で1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・DUNE/デューン 砂の惑星@ぴあ映画生活
▼次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
・DUNE/デューン 砂の惑星@ノラネコの呑んで観るシネマ
・DUNE/デューン 砂の惑星@徒然なるままに
・DUNE/デューン 砂の惑星@yukarinの映画鑑賞日記α
・DUNE/デューン 砂の惑星@ノルウェー暮らし・イン・原宿