
▲しかし、この耳の横にヒユッと伸びる髪が天才的に可愛いな。
五つ星評価で【★★★★流石、佐藤信介】
佐藤信介、いつも面白いのに異常に監督名で語られないよな。
実は原作はヤンジャンでここ2、3年という変則的な読み方をしているので最初の方の話はよく知らないし、原作とどうだこうだなんて話は出来ない。ただ、映画として単純に面白かった。前回が山崎賢人と吉沢亮が中心の物語であるなら、今回の中心は清野菜名。漢字変換で出てこない名前だが「清野菜名」素晴らしかった。役名の「きょうかい」は勿論、漢字変換の対象に上がって来ない。謎かよ、お前ら。復讐を目的意識として、糸の切れた人形みたいでいて、それでいて無敵というアンバランスな彼女が映画が進むにつれちょっとだけ人間らしさに染まっていく様が良い。まあ、ここまで走り回って、死を目前にしないと人間らしくなれないのかよという感じもあるが。その清野菜名が山崎賢人と属する五人組「伍」の他の最弱三人が清野菜名といい対比になってて美味しい。弱い岡山天音と三浦貴大兄弟。二人とも弱いが情愛通じているところが清野菜名と山本千尋(きょうしょう)の関係の裏表なのだろう。もう一人、伍長のカメ止め濱津隆之が弱いのに歴戦の生き残りで、戦況を解説してくれるので観客にとって美味しい。よきよき。そして、清野菜名ちょっとピクミンっぽくないか。割とベースの顔が泣き顔に近いところが原作との違いかもしれないが、その違いのお陰で観客は彼女にスムーズに感情移入できる。
よう分からんトヨエツ。あれ、イヤな奴だよなあ。雨の日に否応なしに「ピクニック行こうぜ」と言って皆がひどい目に会わされたりするのが目に浮かぶ。凄いビジュアルだけど声を出すとトヨエツだ。そのトヨエツと大将軍同士という間柄の大沢たかおも前作同様の美輪明宏力をみなぎらせていた。誰か一人くらい部下が「きも!」とか言わんのか。しかし、この二人が大将軍だという「秦」って国はどこかおかしいと思う。もう一人、敵側だけど同格なのが顔を白塗りした小澤征悦。ちょっと化粧ノリが悪い。あのゾンビメイクみたいな顔はよくない。小澤さんは『カッペイ』の時の方が強かったと思う。
戦場では山崎賢人と清野菜名がムチャクチャなアクションで楽しませてくれるのだが、そんな中、もっとも効率よく可愛かったのが橋本環奈。なんつか物凄くコスパいいなお前。あー、畜生、でもかーいーんだよな。吉沢亮ともども、たまに出てきては感情的な表情を浮かべて観客を煽る。すげーよ、役者の起用の仕方っていろいろあるなあ。

▲コスパよく可愛い人。
渋川清彦は実は見終わっても気付かなかった。「橋本じゅん」みたいな顔で、橋本じゅんみたいに怒る偉い人だと思ってた。ごめんごめん。だって「俺、渋川清彦だけど」とか言ってくれないんだもん(言うか!)。
ふだん権力をいいように扱うみたいな役ばかりやってる高嶋政宏がこの映画でだけは忠臣を演じてる。なるほど元々の地顔はハンサムだから違和感がない。それに逆らうかの如く、何時の間にか皺だらけ爺になってしまった佐藤浩市がぬぬっと出てくる。佐藤浩市の顔は忠臣を演じるにはちょっと人生経験積みすぎたみたいに見える。ちょっと「ぬらりひょん」っぽい。
エンディングでミスチルの「生きろ」が掛かった時、ちょっとジャニーズ映画っぽい歌声だと思った者は挙手しなさい。え、俺だけ? そんなこたねえだろ。
【銭】
ユナイテッドシネマ金曜メンバーズデーで1100円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・キングダム2 遥かなる大地へ@映画.com
▼次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
・キングダム2 遥かなる大地へ@徒然なるままに
PS 前作ももちろん、おもしれーのにレビューあげてない。良い映画はレビューあげづらいんだよな(褒めるのはムズいのよ)。