『ハマのドン』『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』『三茶のポルターガイスト』『Winny』『妖怪の孫』『走れ!走れ走れメロス』『日の丸 寺山修司40年目の挑発』『サステナ・ファーム トキと1%』『アフガン・ドラッグトレイル』『東京SWAN 1946』
- Date
- 2023/06/05/Mon 01:41
- Category
- 映画(FC2独自レビュー)
実話系で10本。
◆『ハマのドン』新宿ピカデリー9

▲芸名「浜野どん」ではない。
五つ星評価で【★★★★やったれ爺さん】
映画.com曰く「カジノ誘致問題に揺れた2021年の横浜市長選で反対派の急先鋒に立った政治家・藤木幸夫を追ったドキュメンタリー。テレビ朝日が製作した2022年2月放送のドキュメンタリー番組を劇場版として公開。」
主人公の藤木氏、バリバリの自民党だし、ヤクザ組織と繋がりが全くない訳でもなさそうだ。今の自民党の重鎮とも懇意にしている。自民党は大嫌いだが、藤木氏の人垂らしっぷりが描かれていて、こういう自民党員ならよかろうみたいに思えてくる。「らめえ、こんな人、好きになっちゃらめえ」みたいに心が警鐘を鳴らすのであるが、そもそも昔の自民党は今の唾棄すべきような与党ではなかったので、ぎりセーフにしよう。多分、この年齢の自民党員は自分が私腹を肥やす事より、戦後社会をどうするかという大局を優先していた世代であるとしか思えないし、もう本人が棺桶に片足突っ込んでるような年なので、地獄にまで金は持っていけない。あかん物はあかんと言って好きにしているみたいだし、好きにしてもらいたい。
ドキュメンタリー内部の白眉はアメリカで手腕を振るってるカジノデザイナーへのインタビュー。カジノは地元に金が落ちないように設計をする。言い切った。ざっくり東京ディズニーランドみたいなもんだろう。雇用も増えるし、税収も増えるだろうが、その対価として依存症が増える(カジノはね)。公金使って依存症増やすのか。つー、カジノ誘致がもともと嫌いだから映画面白く見れたのかもしれない。
あと、「ふじき」って名前が善玉なのは嬉しい。実は卑怯者だったりして。
◆『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』シネマチュプキタバタ

▲ポスター。「どゆこと?」感を煽るいい仕事だと思う。
五つ星評価で【★★それをアート鑑賞とするのかという違和感】
方法としてはそれしかないのかもしれないが、それをアート鑑賞とする事を私の中の何かが否定する。白鳥さんとアートの間に第三者がいないと成立しないのがイヤなのかもしれない(白鳥さんは対話でアートに接する)。第三者の力量や第三者との関係性によってアートその物が変化してしまう事にやり方の脆弱性を感じているのだろう。例えば、私が耳が聞こえないとして、音楽の内容を言葉で説明を受けたとして、それは曲を聞いた事になるのか。勿論、白鳥さんがアートと接するのは本人が望む限り、勝手にやればいいと思う。それを否定する権利を私は持っていない。
白鳥さんの目が見えていたら壮大なフェイク・ドキュメンタリーなんだけど、それって北野武版『座頭市』なので、せっかくなので白杖を仕込み杖に変えて2、3人ぶった切ってほしい(全然、映画の感想じゃない)。
円丈の弟子筋の落語家、三遊亭白鳥の前の口座名は三遊亭新潟(全然、映画の感想じゃない)。
『目の見える三遊亭白鳥さん、アートを見にいく』ってアンサー映画も作ってほしい(いや冗談だからそんなに作ってほしくない)。
◆『三茶のポルターガイスト』ヒューマントラストシネマ渋谷3

▲真ん中がハチ。
五つ星評価で【★★★やったれコックリさん】
ツイッターでの最初の感想(↓)
企画的には「怪談新耳袋殴り込み編最終回」と同じロケ地で同じ出演者、同じスタッフなので安定感半端ないが、それでいいのかよとも思う。泣く女の子の高音がうるさい。お参りの後はそれを皮切りとしてもう一回行くべきだろう。
まあ、そんな。これで制作会社のシャイカーさんが潤えばいいと思う。「物」だからノンクレジットなのだが、呪い人形のハチがカメオ出演してる(新耳袋ではクレジットされていた)。ハチ好きだよ。
凄く当たり前のように使ってるけど、会話ツールとして、コックリさんが万能すぎる。下手したら大川隆法よりコックリさん有能。
◆『Winny』トーホーシネマズ池袋9

▲老練な弁護士を演じる老練な吹越満。
五つ星評価で【★★★★一度しくじると関係の修復やら何やら大変】
これはドキュメンタリーと言うより、事実を元にしたフィクション。東出昌大なんかモデルの人間に似てて驚く。ファイル共有ソフトの作成者が著作権違反幇助で捕らわれ、無罪を勝ち得るまでの映画。警察こえーよ。その警察権力最前線の指揮を執る渡辺いっけいにイライラさせられる。うめーよ、こういう役。人の好さをとことん付け込まれる東出昌大の被告も被告だが、ああいうのはやってしまうよ、普通にきっと。そら可視化が必要だし大事だよ。東出昌大を助ける側の弁護士、吹越満の知的な人の悪さも魅力。すげえプロの弁護士っぽい。三浦貴大も役によってすっかり外観変えてくるなあ。『キングダム』伍の弱弱兄貴にはとても見えない。裁判所であの格好で暴れられても困るが。メガネがいいアクセントなのだな。皆川猿時、エンドロールで小手伸也じゃない事に気が付いた。いや。被ってると思う。癖の強弱はあるけど。吉岡秀隆の話は間接的な関連性なので、もちっと強めに結び付けられる話運びだと良いのだが。
ウィンナーではない(←蛇足)。
◆『妖怪の孫』新宿ピカデリー4

▲妖怪の孫。意外と首筋が年寄りっぽい。
五つ星評価で【★★★映画で社会は変わらないかもしれないが、製作には敬意を表する。】
ツイッターでの最初の感想(↓)
特に新しく知った事はないが、よくまとまってる。怖い。
怖いよ。これだけ社会をボロボロにしておいて。以上。
◆『走れ!走れ走れメロス』トリウッド

▲宣材の背景が田舎の風景だって今、気が付いた。ビジュアル的にはかっこいいけど、そんなに田舎売りじゃない。
五つ星評価で【★★★やったれ若さ】
ツイッターでの最初の感想(↓)
初めて演劇に触れた高校生4人と顧問の先生を追うドキュメンタリー。舞台に立つ3人の若さが眩しいってホモの感想かよ。演劇の勝ち方(面白さ)が決して一つの解答のみでないのが分かって面白い
最初見てる時は個性強すぎてちょっといけすかねーなーみたいに見えるが、単純に頑張る奴の映画は良い映画。
◆『日の丸 寺山修司40年目の挑発』角川シネマ有楽町

▲圧の強い昭和版のインタビュー画像。
五つ星評価で【★★★やったれ寺山修司、いや、やるな】
ツイッターでの最初の感想(↓)
日の丸は何かを問う事で日本人を明らかにするドキュメンタリー。アイヌの昔の写真が映った時、吸血鬼みたいに塗られた赤い唇に驚いた。なるほど知らない。話がノンマルトみたいな方向と思った時に本当にノンマルトの話題に移行したのには驚いた。
40年前に寺山修司が企画したドキュメンタリーを現代の視点から検証する。40年前の企画のゲリラ性が強烈で、再現した令和版が響いてこない。それは方法として緩くなってしまった事と、インタビューを受ける被写体の方々にとって40年前の方が「国家」「日本」「戦争」が自分達が迎えた「戦後」と相対するまだ身近な対立軸だったからではないかと思う。
◆『サステナ・ファーム トキと1%』ヒューマントラストシネマ渋谷1

▲これしかスチールがない。サステナ・ファームだろう、きっと。
五つ星評価で【★★★★恐怖ドキュメンタリー】
「TBSドキュメンタリー映画祭 2023」上映作品。
殺虫剤「ネオニコチノイド系農薬」に警鐘を鳴らすドキュメンタリー。蜜蜂を狂わせて巣穴に帰らなくさせる。農地から流れて水路をたどり湖の魚を殺す。実は人への影響も心配されている。怖い怖い怖すぎる。解決する農法が持続可能な農園=サステナ・ファーム=複数生産物のほったらかし農地、なのだが前半が怖すぎて後半が頭に入ってこない。
◆『アフガン・ドラッグトレイル』ヒューマントラストシネマ渋谷1

▲これしかスチールがない。記者の方、ご苦労様としか言いようがない。
五つ星評価で【★★★一見おだやかな地獄】
「TBSドキュメンタリー映画祭 2023」上映作品。
アフガニスタンのドラッグ取り締まり現場の同行記ドキュメンタリー。
街行く人々をあの人もあの人もあの人もと無作為に(見える)しょっ引いていく。中には買い物途中の主婦の姿もある。それはないだろうと思ってしまうが、慣れてる人が見ればドラッグを打ってるかどうかは確実に仕分けできるらしい。ドラッグとの距離が近すぎる。これはキリがないが、続けるしかない。すさんだ話だが、みな連行されるままに連行されるので軋轢は少ない。地獄が常態化しているし、捕まろうが捕まるまいがどうでもいいのかもしれない。
◆『東京SWAN 1946 戦後の奇跡「白鳥の湖」全幕日本初演』ヒューマントラストシネマ渋谷3

▲これしかスチールがない。1946年のバレエの話なのに何故カラーの写真であるかと言うと、当時の関係者に話を聞きながら初演を現代のダンサーで再現していくという企画が立てられているのです。
五つ星評価で【★★★歴史を偲ぶ】
「TBSドキュメンタリー映画祭 2023」上映作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
日本バレエ黎明期と今を結ぶ企画としてほっこりする話。今のダンサーの西洋人のような恵まれたボディーと、それと共に失われた物。ボクシングみたい。熊川哲也が出てくると踊らないでもオーラが凄い。90代で現役のバレエダンサーとかも凄い。
日本におけるバレエの普及が思ったより最近である事に驚く。そら明治や江戸時代ではないのだろう。今まだ第一世代や第一世代に触れた人達が生きているうちに、こういうまとめ記録映画のような物が作られたのは喜ばしい。
【銭】
ハマのドン:ピカデリー誕生日クーポン割引で1000円。
目の見えない白鳥さん、アートを見にいく:期限無期限のシネマ・チュプキの12回券を10000円で購入、11回目使用。
三茶のポルターガイスト:テアトル会員割引+曜日割引で1100円。
Winny:トーホーシネマズ会員ポイント6ポイントと引き換えに無料鑑賞。
妖怪の孫:ピカデリー前回有料入場鑑賞割引1300円。
走れ!走れ走れメロス:番組特別価格1300円。
日の丸 寺山修司40年目の挑発:角川シネマ有楽町日曜最終回割引1200円。
サステナ・ファーム,アフガン・ドラッグ,東京SWAN 1946:テアトル会員割引+番組割引により各1100円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・ハマのドン@映画.com
・目の見えない白鳥さん、アートを見にいく@映画.com
・三茶のポルターガイスト@映画.com
・Winny@映画.com
・妖怪の孫@映画.com
・走れ!走れ走れメロス@映画.com
・日の丸 寺山修司40年目の挑発@映画.com
・サステナ・ファーム トキと1%@映画.com
・アフガン・ドラッグトレイル@映画.com
・東京SWAN 1946 戦後の奇跡「白鳥の湖」全幕日本初演@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
・Winny@ここなつ映画レビュー
・妖怪の孫@徒然なるままに
◆『ハマのドン』新宿ピカデリー9

▲芸名「浜野どん」ではない。
五つ星評価で【★★★★やったれ爺さん】
映画.com曰く「カジノ誘致問題に揺れた2021年の横浜市長選で反対派の急先鋒に立った政治家・藤木幸夫を追ったドキュメンタリー。テレビ朝日が製作した2022年2月放送のドキュメンタリー番組を劇場版として公開。」
主人公の藤木氏、バリバリの自民党だし、ヤクザ組織と繋がりが全くない訳でもなさそうだ。今の自民党の重鎮とも懇意にしている。自民党は大嫌いだが、藤木氏の人垂らしっぷりが描かれていて、こういう自民党員ならよかろうみたいに思えてくる。「らめえ、こんな人、好きになっちゃらめえ」みたいに心が警鐘を鳴らすのであるが、そもそも昔の自民党は今の唾棄すべきような与党ではなかったので、ぎりセーフにしよう。多分、この年齢の自民党員は自分が私腹を肥やす事より、戦後社会をどうするかという大局を優先していた世代であるとしか思えないし、もう本人が棺桶に片足突っ込んでるような年なので、地獄にまで金は持っていけない。あかん物はあかんと言って好きにしているみたいだし、好きにしてもらいたい。
ドキュメンタリー内部の白眉はアメリカで手腕を振るってるカジノデザイナーへのインタビュー。カジノは地元に金が落ちないように設計をする。言い切った。ざっくり東京ディズニーランドみたいなもんだろう。雇用も増えるし、税収も増えるだろうが、その対価として依存症が増える(カジノはね)。公金使って依存症増やすのか。つー、カジノ誘致がもともと嫌いだから映画面白く見れたのかもしれない。
あと、「ふじき」って名前が善玉なのは嬉しい。実は卑怯者だったりして。
◆『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』シネマチュプキタバタ

▲ポスター。「どゆこと?」感を煽るいい仕事だと思う。
五つ星評価で【★★それをアート鑑賞とするのかという違和感】
方法としてはそれしかないのかもしれないが、それをアート鑑賞とする事を私の中の何かが否定する。白鳥さんとアートの間に第三者がいないと成立しないのがイヤなのかもしれない(白鳥さんは対話でアートに接する)。第三者の力量や第三者との関係性によってアートその物が変化してしまう事にやり方の脆弱性を感じているのだろう。例えば、私が耳が聞こえないとして、音楽の内容を言葉で説明を受けたとして、それは曲を聞いた事になるのか。勿論、白鳥さんがアートと接するのは本人が望む限り、勝手にやればいいと思う。それを否定する権利を私は持っていない。
白鳥さんの目が見えていたら壮大なフェイク・ドキュメンタリーなんだけど、それって北野武版『座頭市』なので、せっかくなので白杖を仕込み杖に変えて2、3人ぶった切ってほしい(全然、映画の感想じゃない)。
円丈の弟子筋の落語家、三遊亭白鳥の前の口座名は三遊亭新潟(全然、映画の感想じゃない)。
『目の見える三遊亭白鳥さん、アートを見にいく』ってアンサー映画も作ってほしい(いや冗談だからそんなに作ってほしくない)。
◆『三茶のポルターガイスト』ヒューマントラストシネマ渋谷3

▲真ん中がハチ。
五つ星評価で【★★★やったれコックリさん】
ツイッターでの最初の感想(↓)
企画的には「怪談新耳袋殴り込み編最終回」と同じロケ地で同じ出演者、同じスタッフなので安定感半端ないが、それでいいのかよとも思う。泣く女の子の高音がうるさい。お参りの後はそれを皮切りとしてもう一回行くべきだろう。
まあ、そんな。これで制作会社のシャイカーさんが潤えばいいと思う。「物」だからノンクレジットなのだが、呪い人形のハチがカメオ出演してる(新耳袋ではクレジットされていた)。ハチ好きだよ。
凄く当たり前のように使ってるけど、会話ツールとして、コックリさんが万能すぎる。下手したら大川隆法よりコックリさん有能。
◆『Winny』トーホーシネマズ池袋9

▲老練な弁護士を演じる老練な吹越満。
五つ星評価で【★★★★一度しくじると関係の修復やら何やら大変】
これはドキュメンタリーと言うより、事実を元にしたフィクション。東出昌大なんかモデルの人間に似てて驚く。ファイル共有ソフトの作成者が著作権違反幇助で捕らわれ、無罪を勝ち得るまでの映画。警察こえーよ。その警察権力最前線の指揮を執る渡辺いっけいにイライラさせられる。うめーよ、こういう役。人の好さをとことん付け込まれる東出昌大の被告も被告だが、ああいうのはやってしまうよ、普通にきっと。そら可視化が必要だし大事だよ。東出昌大を助ける側の弁護士、吹越満の知的な人の悪さも魅力。すげえプロの弁護士っぽい。三浦貴大も役によってすっかり外観変えてくるなあ。『キングダム』伍の弱弱兄貴にはとても見えない。裁判所であの格好で暴れられても困るが。メガネがいいアクセントなのだな。皆川猿時、エンドロールで小手伸也じゃない事に気が付いた。いや。被ってると思う。癖の強弱はあるけど。吉岡秀隆の話は間接的な関連性なので、もちっと強めに結び付けられる話運びだと良いのだが。
ウィンナーではない(←蛇足)。
◆『妖怪の孫』新宿ピカデリー4

▲妖怪の孫。意外と首筋が年寄りっぽい。
五つ星評価で【★★★映画で社会は変わらないかもしれないが、製作には敬意を表する。】
ツイッターでの最初の感想(↓)
特に新しく知った事はないが、よくまとまってる。怖い。
怖いよ。これだけ社会をボロボロにしておいて。以上。
◆『走れ!走れ走れメロス』トリウッド

▲宣材の背景が田舎の風景だって今、気が付いた。ビジュアル的にはかっこいいけど、そんなに田舎売りじゃない。
五つ星評価で【★★★やったれ若さ】
ツイッターでの最初の感想(↓)
初めて演劇に触れた高校生4人と顧問の先生を追うドキュメンタリー。舞台に立つ3人の若さが眩しいってホモの感想かよ。演劇の勝ち方(面白さ)が決して一つの解答のみでないのが分かって面白い
最初見てる時は個性強すぎてちょっといけすかねーなーみたいに見えるが、単純に頑張る奴の映画は良い映画。
◆『日の丸 寺山修司40年目の挑発』角川シネマ有楽町

▲圧の強い昭和版のインタビュー画像。
五つ星評価で【★★★やったれ寺山修司、いや、やるな】
ツイッターでの最初の感想(↓)
日の丸は何かを問う事で日本人を明らかにするドキュメンタリー。アイヌの昔の写真が映った時、吸血鬼みたいに塗られた赤い唇に驚いた。なるほど知らない。話がノンマルトみたいな方向と思った時に本当にノンマルトの話題に移行したのには驚いた。
40年前に寺山修司が企画したドキュメンタリーを現代の視点から検証する。40年前の企画のゲリラ性が強烈で、再現した令和版が響いてこない。それは方法として緩くなってしまった事と、インタビューを受ける被写体の方々にとって40年前の方が「国家」「日本」「戦争」が自分達が迎えた「戦後」と相対するまだ身近な対立軸だったからではないかと思う。
◆『サステナ・ファーム トキと1%』ヒューマントラストシネマ渋谷1

▲これしかスチールがない。サステナ・ファームだろう、きっと。
五つ星評価で【★★★★恐怖ドキュメンタリー】
「TBSドキュメンタリー映画祭 2023」上映作品。
殺虫剤「ネオニコチノイド系農薬」に警鐘を鳴らすドキュメンタリー。蜜蜂を狂わせて巣穴に帰らなくさせる。農地から流れて水路をたどり湖の魚を殺す。実は人への影響も心配されている。怖い怖い怖すぎる。解決する農法が持続可能な農園=サステナ・ファーム=複数生産物のほったらかし農地、なのだが前半が怖すぎて後半が頭に入ってこない。
◆『アフガン・ドラッグトレイル』ヒューマントラストシネマ渋谷1

▲これしかスチールがない。記者の方、ご苦労様としか言いようがない。
五つ星評価で【★★★一見おだやかな地獄】
「TBSドキュメンタリー映画祭 2023」上映作品。
アフガニスタンのドラッグ取り締まり現場の同行記ドキュメンタリー。
街行く人々をあの人もあの人もあの人もと無作為に(見える)しょっ引いていく。中には買い物途中の主婦の姿もある。それはないだろうと思ってしまうが、慣れてる人が見ればドラッグを打ってるかどうかは確実に仕分けできるらしい。ドラッグとの距離が近すぎる。これはキリがないが、続けるしかない。すさんだ話だが、みな連行されるままに連行されるので軋轢は少ない。地獄が常態化しているし、捕まろうが捕まるまいがどうでもいいのかもしれない。
◆『東京SWAN 1946 戦後の奇跡「白鳥の湖」全幕日本初演』ヒューマントラストシネマ渋谷3

▲これしかスチールがない。1946年のバレエの話なのに何故カラーの写真であるかと言うと、当時の関係者に話を聞きながら初演を現代のダンサーで再現していくという企画が立てられているのです。
五つ星評価で【★★★歴史を偲ぶ】
「TBSドキュメンタリー映画祭 2023」上映作品。
ツイッターでの最初の感想(↓)
日本バレエ黎明期と今を結ぶ企画としてほっこりする話。今のダンサーの西洋人のような恵まれたボディーと、それと共に失われた物。ボクシングみたい。熊川哲也が出てくると踊らないでもオーラが凄い。90代で現役のバレエダンサーとかも凄い。
日本におけるバレエの普及が思ったより最近である事に驚く。そら明治や江戸時代ではないのだろう。今まだ第一世代や第一世代に触れた人達が生きているうちに、こういうまとめ記録映画のような物が作られたのは喜ばしい。
【銭】
ハマのドン:ピカデリー誕生日クーポン割引で1000円。
目の見えない白鳥さん、アートを見にいく:期限無期限のシネマ・チュプキの12回券を10000円で購入、11回目使用。
三茶のポルターガイスト:テアトル会員割引+曜日割引で1100円。
Winny:トーホーシネマズ会員ポイント6ポイントと引き換えに無料鑑賞。
妖怪の孫:ピカデリー前回有料入場鑑賞割引1300円。
走れ!走れ走れメロス:番組特別価格1300円。
日の丸 寺山修司40年目の挑発:角川シネマ有楽町日曜最終回割引1200円。
サステナ・ファーム,アフガン・ドラッグ,東京SWAN 1946:テアトル会員割引+番組割引により各1100円。
▼作品の概要はこの辺り見てください。
・ハマのドン@映画.com
・目の見えない白鳥さん、アートを見にいく@映画.com
・三茶のポルターガイスト@映画.com
・Winny@映画.com
・妖怪の孫@映画.com
・走れ!走れ走れメロス@映画.com
・日の丸 寺山修司40年目の挑発@映画.com
・サステナ・ファーム トキと1%@映画.com
・アフガン・ドラッグトレイル@映画.com
・東京SWAN 1946 戦後の奇跡「白鳥の湖」全幕日本初演@映画.com
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です
・Winny@ここなつ映画レビュー
・妖怪の孫@徒然なるままに
スポンサーサイト