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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『日日是好日』シネ・リーブル池袋1

▲画像は後から。

五つ星評価で【★★★★これはこれでよし】
黒木華+多部未華子+樹木希林の割合が見る前は「4:3:3」くらいかと思い込んでた。
黒木華と多部未華子が茶と出あい惑いながらも、樹木希林に教えを受けて少しずつ茶に親しんでいく、そんな軽コメディーという認識だった。見終わった後は「7:1:2」。もう、純粋に黒木華の主演映画で、樹木希林と多部未華子ははっきり助演だった。個人的にはもう少し多部未華子側独自の心情やドラマも見たかったが、多部未華子も樹木希林も黒木華と共演している場面でしか出てこない。あくまで映画の主観が黒木華にあり、黒木華が体験していない事は登場しない。黒木華はエスパーではないので、多部未華子や樹木希林の思っている事は発言したセリフやその時の表情からしか窺い知れない。
小説ではなく、エッセイが原作という事で、作者が感じた事を羅列するという姿勢が貫かれている。劇のように伏線が張られたり、ドラマチックな展開はほぼない。あえて避けているのかもしれない。淡々としすぎていると低い評価を付けてしまう人もいるかもしれないが、この映画の描き方は「茶」という主題と相まって、実に適していると思う。私自身は大声を張りあげたり、喜怒哀楽が500%増しみたいな嘘のようにドラマチックな映画や爆撃のように落涙を誘う映画が好きではあるが、これはこれで居心地の良いいい映画だと思う。あ、ただ、そういう描き方だとは分かっていても天才の女の子のその後とか全く触れられなかったのは「ちょっとどうよ」と流石に思った。勿論、あの子はそういう劣等感を刺激するような出来事ですら後になって考えてみれば「日日是好日」の一端であったのだろうという意味合いで再度出す謂れはないのだけど、やはり気にはなるじゃん。

贅沢なのは黒木華の演技に使われる間だ。間がたっぷり長い。お茶をゆっくりじっくり味わうように黒木華の表情の代わりゆくさまを堪能できる。こんな映画を主役として作ってもらえて黒木華は幸せだ。そして、その幸せに答えるような演技で映画に報いている。

多部未華子は風が吹くように黒木華と笑いあっている。トロトロのお湯ではなく、水が跳ねるようにキャッキャッ笑う二人の音の可愛く気持ち良い事。ハァハァ(←おいおい)。

樹木希林は流石、ちゃんとしていて、演技に嘘がないように見える。いや、多分、演技とは演技その物が嘘であるのだから、その嘘すらないようにその人の佇まいが正しく見えるという事か。犬の椀の話とか、病んだ身で、ああ軽やかに受けている事を考えると凄い女優なのだと再認識する。何、いつも通りの樹木希林と言うだけなのだが。日本映画界は樹木希林の座を継ぐ「癖が強い癖に威圧感の薄い老婆」を探し出さなければいけない。一応、癖の種類が違うのだけど、かなり近い所にいるのが中村玉緒か。樹木希林か「あぶらすまし」のように画面の脇にいる存在なら、中村玉緒は「天狗」のように主役に突っかかってきて話を能動的に動かしてしまう空気感があるから、やっぱり違うは違うんよなあ。樹木希林、絶妙な添えもの感。最近、出演本数が増えてる富司純子は閻魔大王並に威圧感が大きいし。

★ここからはオマケ
※① あのメンツだからもっとやれたのではと言う感想ツイートを読んで思った事。
茶の道に対してみな超プロに徹した映画として作ったらどうだろう?
19秒で茶をたてて、19秒で飲み干して、19秒で茶室を出る。
※② これ以上のキャストはあまり思い浮かばないと言う感想ツイートを読んで思った事。
でも、試しに教わる側が叶姉妹、先生が富司純子みたいな限界突破の組み合わせも見てみたいと思わなくもない。まあー、でも、それははっきり言って別の映画だよなあ。
※③ せっかく畳がいっぱい出てきたのだから一回くらいは誰かが畳返しをしてもよかったのではないか(いや違う)。
※④ 一回くらい黒木華、多部未華子、樹木希林の三人で腹ふりダンスを踊ってくれてもよかったのではないか(何だよソレ、おいおいおいおい)。
※⑤ ドラマチック要素をもう少し増やすなら、黒木華が小さい頃に見た映画をフェリーニの「道」ではなく、冒険する熊ブリグズビー・ベアの冒険ドラマにしておいて、小さい頃は誘拐されていた事にする。黒木華は怒られる。熊の事は忘れて茶に専念しなさい!
※⑥ ドラマチック要素をもう少し増やすなら、黒木華と多部未華子が遊ぶ浜辺に巨大メガノドンが漂着する(もう何でもええんやろ、それなら)。
※⑦ 「日々是好日」で思いだすのはヒカシューのアルバム「噂の人類」の中の一曲「匂い」の歌詞。


【銭】
テアトル会員割引+曜日割引で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
日日是好日@ぴあ映画生活
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『パンク侍、斬られて候』丸の内TOEI②、渋谷TOEI②(ネタバレ)


▲バックのピンクが映画の特殊効果を思い出させて綺麗。

バリバリネタバレするで

五つ星評価で【★★★,★★★★見直してやられた】
見る前にまず、大当たりか大外れかのどちらかだろうなあ、と思ってた。石井岳龍はそういう監督なのである。近年更にその傾向が強まってる深まってる。だから、そんな石井岳龍に金を渡してこんな怪作をホイホイ作らせてしまった東映は流石にカタギの映画会社じゃないと言おうか、それでこそイカガワシイ見世物屋風情と言おうか、いやいやいやいや褒めてるんです。まあ、興行なんて博打ですから。 当たる時もあれば外れる時もある。石井岳龍の映画で当てようなんて、それがそもそもの矛盾だもの(そこまで言うのもどうか)。

で、鑑賞一回目。予告編に流れるロック同様、音楽と絵がかっけーくて、頭から尻まで目茶苦茶で、決してそんなに嫌いじゃないけど、褒めるのは恥ずかしい。だって前半の中弛み具合が半端ないし、主役の綾野剛もかっこ良くなければ、横に立つ北川景子もダンスシーンを除けばそんなに良くないんだもの。しかも、ダンスシーンは予告で見た所以上の尺はないし。
うん、褒めつらい。褒めづらい。
永瀬正敏が猿やってるからって褒めないでしょ、そこは(ナレーションは味があって変に良かった)。
だから、ツイッターでの感想も、北川景子がやってくれるなら「パンツ侍」が一番見たい、とか書いた。それはそれで心の声だ。見たいよ、北川景子のパンツ侍。いや、パンツがダメならノーパン侍でもノーパン始球式でも一向に構わん。ノーバン始球式はどっちかと言うといらない。

何か、見逃したり見落としてる気がして(実際中弛む箇所でちょっと寝落ちしているが)、前売券が値下がりしてたのでもう一回見に行った。 そしたらドンピシャ面白かった。別にヤク打って見に行ったとかじゃねーよ。
次、二回目見た後のツイッター感想。

物凄く酷評してる人もいる「パンク侍」再鑑賞なう。メタで面白い。最初に殺されるのは原作者の町田康。そしてその子供(物語)が名前通り物語の最後になる。浅野忠信が最後にいたのは便器だろうし、次のカットで綾野剛が水を飲んでるのは便器から。猿は形而上。バカは形而下

混乱しながら法則性が発見できてとっても楽しい状態。
前回同様、中弛みはあった。綾野剛が豊川悦司に丸め込まれて腹ふり党を再起させ、それが東出昌大の藩に雪崩のように押し寄せてくるまでは何だかテレンコテレンコだらだらで停滞してる。すっ飛ばしたい。
ただ色々な構造に理由を付けて解釈していくと繋がって面白い。
とてもメタな話だが、物語の冒頭で主人公に斬られるのは原作者の町田康。最初っからオリジナルを全否定する宣言の体現。そら、パンクだなあ。
そして、その斬られた原作者に寄り添っていたのが目が見えない振りを強要されていた「ろん」と言う少女。町田康の娘である。町田康が作者なら、この娘はこの物語その物と言ってもいいだろう。
では「ろん」とは何か? 麻雀の「ロン(終了宣言)」ではないか? 
物語を作る世界創成の神である父(町田康)に寄り添う物語の成り行き「完(ろん)」。最後の最後で主役にして世界を冒頭から破壊した最大の異物・綾野剛の命を奪い、物語を終了させる。物語を破壊する者が物語から斬られて「斬られて候」と名付けられるのが、この物語。とは言うものの、この「ろん」自身は面白くない。「ろん」は美貌だけの女、形だけの女なのだ。だから、形通りに終わりを呼ぶだけの役目だ。

実質の終わりを引っ張ってくるのは浅野忠信演じる危ない男、茶山半郎。ちょっと訛って「半ろん」。半分終わり。「腹ふり党」の元党首をも裏で操っていた幹部。この男のみが物語の中で解脱して、ステータスをあげる。他の者は置き去りになるか、死して退場するか、彼の養分になる中、それら全ての事象を自分に使いきって、神の様式便所にまで辿り着く。その先の事は誰にも分からない。それはこの物語の中の事ではないからだ。神の便所から流されてしまうかもしれないし、神の便所から神の尻の穴に逆流するやも知れぬ。洋式便器にいる浅野忠信のカットのすぐ直後に便器らしき物から水を飲む綾野剛のカットに繋がるので、浅野忠信もまた、綾野剛に人知れず吸収されたのかもしれない。

この物語で戦うのは二つの勢力、猿と腹ふり党である。腹ふり党はともかく梵我一如の為には腹を振って踊るという謎の集団である。猿は猿としか言いようがない。腹を振るというのは腸を刺激して快便に努めるという事であろう。この教義は下世話に見えて実はそんなに馬鹿にした物でもない。弱肉強食の頂点に立つ者は、言って見れば糞をひる事が世界に対しての仕事だ。この集団の中でトップに立つ者が実は綾野剛が差し出した間者である士分、染谷将太演じる幕暮孫兵衛である。彼がトップに立つのは「腹ふり党」が「腰振り刀」に準じ、実は弱肉強食の頂点、更に士農工商の頂点、惰眠を貪り糞をひると言う侍の属性とリンクするからではないか。つまり、腹ふり集団内で唯一の存在に見える侍こそ、特に惰眠を貪ってきた侍こそ、腹ふり党トップの資格に値する。この腹ふり党は形而下(肉体)から解脱に至ろうとするチーム。手塚治虫版ブッダでいうところの苦行から解脱しようとするチームだ。

それに敵対するのは猿。
直感的に感じるのはどう見ても腹ふり党より猿の方が知的である。更に侍集団より永瀬正敏演じる猿の方が知的である。おそらく映画を見ている観客の誰よりも永瀬正敏の猿の方が知的である。恐るべし猿。という訳で、猿は形而上(精神)から解脱に至ろうとするチーム、という事にしておこう。猿はどこかに辿り着いたようであったが、それがどこであるかは分からない。

知恵がある者がその知恵から世界を再認識する時、俗界に蠢く有象無象が自分の身一つで世界を捕えようとする時、彼らはそれぞれ別の次元に転生する。その餌になる凡人凡夫達はただ斬られて命を捨てるばかり也。

役者で面白いのは異常な外見と内面をさらけ出す浅野忠信。
気持ちいいくらいにバカ染谷将太この二人が白眉。

綾野剛が剣を振るうと背景が変わるシーン、激カッケー。

豊川悦司はパンク侍でも、パン粉侍でもない。
豊川悦司はうどん粉侍なのである。


【銭】
『パンク侍、斬られて候』(1回目):6回分東映株主券2000円をチケット屋で買って6回分のうち1回(6枚目)。
『パンク侍、斬られて候』(2回目):前売券をチケット屋で650円でGET。
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パンク侍、斬られて候@ぴあ映画生活
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パンク侍、斬られて候@お楽しみはココからだ

上野オークラで城定新作と白衣の横浜ゆきと椎名りく20181005-20181011

新作が城定監督の作品と知り足を運んだ。ナポレオン睡眠の効果で城定作品以外の2本は割とスカーっと寝た。

◆『世界で一番美しいメス豚ちゃん』

▲一番美しいシーン

五つ星評価で【★★★普通にいい感じよ】
百合華 主演、並木塔子、守屋文雄 出演。
城定秀夫監督、鈴木愛、城定秀夫脚本。2018年のピンク映画。
R15作品『恋の豚』のレイティングR18作品。

思い付いた事を断片的に。
・美津子(並木塔子)の家には部屋の中に花が活けてある。
 生きるだけのマリエ(百合華)とは生活のレベルが違う。
 そういう生活ランクにこだわりを見せないのがカズ(守屋文雄)。
 ただ、エアコンはないとキツそう。
・美津子の車、値段も高そうだが防御力が高そう。
・冒頭、マリエの折れるヒールはハート型。
 その後マリエの厚底は常に全面厚底。
・マリエが自販機の下にうずくまってるのに
 関係なく自販機を使うカズが異常で面白い。
・SEXに直面して仏像が困った表情するの趣きがある。
・借金取り事務所シーン、2回あってどちらもおもろい。
・顔面騎乗を受ける男の手足のピクピクバタバタの演技がたまらない。
・成人映画サイトPGに載ってる粗筋がかなり企画最初期の物らしい。
 『もののけ姫』がノホホン路線だったくらい信じられない。
・テアトル新宿と比べて喘ぎ声の高音がよく響いてるような気がする。フィルム違いのせいというよりは気のせいかもしれない。


◆『白衣絶頂 夜の天使たち』
旧題『おしゃぶり天使 白衣のマスコット』
五つ星評価で【★★寝ちゃったからなあ】
横浜ゆき 川瀬陽太 主演 林田ちなみ 奈賀毬子 出演。 
榎本敏郎監督、井上紀州、榎本敏郎脚本 2000年のピンク映画。初見。

・映画『銃』の予告でリリー・フランキーが言う「人を殺すと普通の理性ではいれないそうですよ」と言ってるセリフの実践編みたい。先付けムービーでキネカ大森の館長にまで伸し上がった男、川瀬陽太の若い時はちょっと小栗旬似じゃない? フライパンで2、3発叩いてそうだとしても。胸毛の生え方がブラっぽくてかっこ悪い。でも、世界にがっぷり四つで向きあって、じっくりと狂っていく川瀬陽太の姿はアナーキーでよい。
・その川瀬陽太とヨットの先端部分に乗ってFUCKする横浜ゆきもなかなかステキ。
・そう言えば奈賀毬子なんていたなあ。


◆『祇園エロ慕情 うぶ肌がくねる夜』
五つ星評価で【★★】
椎名りく、大野ゆか 主演
加藤義一監督、岡照男脚本 2009年のピンク映画。

私、椎名りくが好きだったから、崩した顔の演技とかできるの知ってる。でも、そっち方面ばかりやられるのもちょっとキツい。


【銭】
上野オークラ、一般入場料金1600円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
世界で一番美しいメス豚ちゃん@PG
おしゃぶり天使 白衣のマスコット@PG
祇園エロ慕情 うぶ肌がくねる夜@PG
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世界で一番美しいメス豚ちゃん@横浜のロマンポルノファンのブログ
▼関連記事。
恋の豚@死屍累々映画日記

『座頭市地獄旅』シネマヴェーラ渋谷

五つ星評価で【★★★★やべーおもしれー】
1965年、カラー、87分。初見。
三隅研次監督。
特集上映「映画は大映、ヴェーラも大映」から1プログラム。
勝新太郎の座頭市はこれで3本目。ほとんど見てない。

やべー。おもしれー。陽の部分も陰の部分も合わせ持つ成田三樹夫がすげーいい。困っている人を見れば助けるし、気に入った相手とはトコトン付きあうが、癇癪持ちの気もあり、自分が起こした事件に対しての始末を誰に知られる事なく着々と片付ける計略家の側面も見せる。そして勝新太郎の座頭市と気配で殺気を探り合うような剣の達人。
座頭市の方が、この成田三樹夫と一戦を交える心情に付いて映画内で語られないので、とてもチグハグに見えてしまう。座頭市は「極悪」でこそないが、単純な「善人」という設定でもない。仇討の兄妹に同情したとしても、それで自分を何回か助けてくれた成田三樹夫に刃を向けるのは感情の流れとしてどこか淀みがあるように見えてしまう。整理が付いていない。
風呂場から浮きを持って帰り、それを隠した座頭市に対して、強烈な殺気を浴びせる成田三樹夫。あの場面の近くに成田三樹夫に「自分が摘んでしまう前に余計な動きをする駒は取り除いてしまわないといけないからな」とか言わせておけば、対決の気運が高まったのに。おそらく、あの殺気のやり取りをした時点で、対決は避けられなかったのだろうが、それをスムーズに観客に提供できなかった脚本か演出はちょっとしくじったと思う。

音楽が伊福部なので座頭市がどこか大魔神っぽい。

ヤクザの親分、遠藤辰雄。この人の演技、違う演技を見た事がない。いつもあまりに同じなので癒される。

仇討兄妹の妹役が林千鶴と言う人で顔立ちが志保美悦子に似てる。この男装がまあ、カワイコちゃん男装で、ついついグッと来てしまう。それでも遠目からは男に見えるだろうから、長旅で男装している理由がないとは思わない。ただ、戦国時代から江戸時代に関して士分階級ではそこそこBL関係も華やかだったから、ナヨナヨしてる男装女子だったら「男と思われて逆に」とか妄想が止まらない。座頭市が目明きには分からなくともと言って、この妹の男装を見破るのが「何故、分かったのか」をバラさないのが無駄にエロい。匂いとか違うのかなあ。クンクン。

ラストがびっこ戸浦六宏との身障者対決。もう少し時代が勝新太郎の寿命を延ばしていたら乙武洋匡との頂上身障者対決とかも見れたかもしれない。



【銭】
通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
座頭市地獄旅@ぴあ映画生活

『散り椿』『夏目友人帳 うつせみに結ぶ』『クワイエット・プレイス』『太陽の塔』

同日鑑賞をまとめてレビュー。

◆『散り椿』トーホーシネマズ新宿11

▲「お褒めいたしまする」。でも、長生きさせたいなら故郷には返さない方が良策ではないか? 返せばモメる事は分かってるのだし、現にモメて、岡田准一が生き残ったのは偶然にすぎない。

五つ星評価で【★★まあ、殺陣と役者はいいけど、脚本はきっとそんなでもない】

ネタ
P「この映画の売りは岡田准一の殺陣だ。だから殺陣にモザイクを掛けて、完全版で外す」
男客「岡田准一の殺陣がすんげーイヤらしくてモザイク入ってるらしい」
女客「何それ、さいてー、絶対行く」

殺陣は良かった。しかし、あの剣法は大上段から骨を断つような剛の剣ではなく、人体の弱点に対して着実にヒットさせて相手を出血させて死に追いやるナイフのような剣である。なら、最初の雪上の戦いからバシバシ流血させるのが本当だろう。演出としてはあそこでバシバシ流血させてないからラストの流血が効果として効くのだが、全体として嘘が残った。野討ちなどに関して、逆討ちしないという方針を取ってるなら別だが、そこまで寛容な態度を取ってるようには見えなかったし、取ってるのなら観客にそう見えるように見せるべきだ。返り血を浴びると麻生久美子が気遣うだろうから、刀による服の綻び同様知られたくはないのだろうけど、刀で服を斬られるような相手に流血を避けるために殺法を変えていたと言うのも又リアルでないだろう。いや、それより単純に妻を人質に取って嬲り殺しに掛ければいいのに、敵のバカ。
あと、下から来る太刀筋は防御しづらいから、実戦剣法として岡田准一はあの低い姿勢を取っているのだろう。なら、敵側は少し練習をさせた薙刀を使って複数で取り囲めばよい。襲撃者側からの間合が遠く取れ、間合を狭められても角度を変えた横薙ぎが出来る分、対処がしやすい(その点、槍は間合を狭められたら弱い)。と言う事も思い付かない敵のバカ。

で、そのバカの敵の奥田暎二はいい感じに爺になった。爺は近寄ると何もしなくても皺が悪さを演出してくれて良い。この人の皺は貫禄とかでなく、臆病な老人特有のそれだ。
あまり、出番がなく静かだが、蛍雪次朗の爺具合もいい。こちらは善悪関係なく、ただ老けてるっぽい。
この映画の一番の恐怖は富司純子。怖い怖い。『恋妻家宮本』でも怖かったけど引き続き怖い。
黒木華の「お優しすぎまする」がいい。あのセリフを成立させるために麻生久美子は心ビッチ女でも良かった。その方が話が分かりやすくなるし、岡田准一の孤高が引き立つ。みんな八方美人にしてしまった為、話が分かり辛くなった。
麻生久美子は恋愛を乗り越えた孤高の善人になるよりも、問題はあるが一生懸命生きた人にしてあげた方が、善人ではなくなるがチャーミングだったのではないか。
ただニコニコ笑ってるだけで芝居をさせてもらえないみたいな芳根京子も強烈。芝居をしない事が芝居と言う強烈なパラドックス。
池松壮亮がどこかチグハグ。言葉の使い方、テンポが彼だけ現代劇みたいだ。これは半分以上脚本の責任だと思うが、池松壮亮が岡田准一に心を開いていく過程が分かりやすく描かれていない。だから都度都度の態度が観客側が読み取れず、更にギクシャク感じてしてしまうのではないだろうか。

昔の事件の誰が誰を切って、どう自害に繋がったかとかはミステリー仕立てになってるが、分かっても何にもならないのであそこをそんなに深く踏み込まなくても良かったと思う。

スタッフロール、キャストロールは監督自ら書いたのだと思うが、あれは「おま、日ペンで勉強しなおせ」ってレベル(断言)。少なくとも私はあれ見て見苦しいと思った。何か達筆というよりは中学生とかの子供に書かせたみたいな字。

『散り椿』チリだから辛いか、とかも呟いてたな。


◆『夏目友人帳 うつせみに結ぶ』トーホーシネマズ新宿8

▲「こんな写真使うなよ、俺」という一枚。

五つ星評価で【★★★悪くない】
一見さん状態で鑑賞。基本、見ていてストーリーに支障を来す程分からない部分はないが、妖怪払い人・名取と夏目の関係や、夏目の同級生が夏目の能力をどこまで知ってるかなどについて、当然、知ってるよねという体で解説されないのはちょっと歯痒く感じた。

祖母から受け継いだ「夏目友人帳」。これに載る妖怪は所持者の命令に逆らえない(らしい)。んー、形を変えたポケモンだったり、妖怪ウォッチだったりみたい。

エンドロールで脚本を村井さだゆきが手掛けている事を知ったので、「あっ、いい話だけど迷走する話だったな」と得心した。でも、村井さだゆきは劇場実写版『ブギーポップは笑わない』以来、その手腕に対してかなり信頼している。

柊、笹後、瓜姫とかのデザインは好き。あの妖怪三体にいやらしい事されたい(おいおいおいおい)。


◆『クワイエット・プレイス』トーホーシネマズ新宿3

▲ヤンマーの新型ディーゼル・トラクター「駆動静香」と言う商品が売れそうな世界。

五つ星評価で【★★★★単純にこーゆー「それしかない」系の映画が好き】

ネタ
「怖い越冬プレイス」って八甲田山みたいな映画かしら(音を立てると雪崩が!)。

静かにしないと『ドント・ブリーズ』のあの男がどんな所であろうとやってくるぞ、という映画。しかも高速で破壊力抜群。

やはり、あの釘はどうにかしとけよとは思うが(しょうがないな、やっぱやっちゃったよとも思ったが)全般、問題なく見た。これはイベント映画だから多少のありえなさや設定が正しいかどうかについては目を瞑る方向。と言うよりは私、ゆるいんでそういうのあまり気づかない。

あいつがいるのに新聞社の輪転機は回せないだろうというツイートが回ってきたが、あれは回せると思う。あいつが隕石に乗って世界各国にやってきたとしても市町村レベルまで満遍なく隕石が降り注いだとは思えない。例えば日本だったら怪物映画の経験則で一箇所か二箇所。産経新聞などは東日本で印刷工場を四つ持っているので、隕石が落ちてから被害者が出始めて蔓延する中でも、その全ての工場にアレが到達するまではタイムラグが発生すると思う。だから、そのタイムラグの間、輪転機は回せる筈だ。あと、あいつが蔓延しすぎている件については『ガメラ 大海獣空中決戦』のギャオスやエメリッヒ版『ゴジラ』のように単性生殖で爆発的に増殖が可能なのだろう。『ドント・ブリーズ』のあの男みたいにスポイトをいっぱい用意してるのかもしれない(イヤすぎる)。

『カメラを止めるな2』はこの映画の設定をいただいて作れ。予算は500万だ。


◆『太陽の塔』シネマカリテ1

▲芸能山城組とか似あいそう。

五つ星評価で【★★★前半のビジュアル・ショックがもっと後半まで続いてほしかった】
最近見た予告の中でこれは凄い。見ずにはいられないと思ったのが『太陽の塔』。予告編から感じる映画としての異物感が半端なかった。

鑑賞し終わって、前半が面白い。
それは前半は太陽の塔についての議論だから。
中盤以降は塔を引き合いにしながら岡本太郎論だったり、岡本太郎を引き合いにしながらの文化論だったりで、太陽の塔その物から話が逸脱してしまうのが寂しい。「太陽の塔をより深く知る為に、そのバックボーンを」という構造なのだけど、ちょっとそのバックボーンを広げすぎてはいないか? 冒頭とラストのビジュアル的な見せ方は興奮する。ラスト、骨の代わりに縄文土器が飛んで、『2001年宇宙の旅』のスターゲイトが開くとは思わなかった。確かに『2001年宇宙の旅』の2001年は未来だけど過去だし、過去だけど未来だ。その上、あの未来は一応「人類の進歩と調和」が満たされた上に構築された未来であると思う。

▲珍しい横から見た写真。「ぱお~」


【銭】
『散り椿』:映画ファン感謝デー料金1100円。
『夏目友人帳 うつせみに結ぶ』:映画ファン感謝デー料金1100円。
『クワイエット・プレイス』:映画ファン感謝デー料金1100円。
『太陽の塔』:映画ファン感謝デー料金1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
散り椿@ぴあ映画生活
劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~@ぴあ映画生活
クワイエット・プレイス@ぴあ映画生活
太陽の塔@ぴあ映画生活
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散り椿@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
散り椿@お楽しみはココからだ
クワイエット・プレイス@ノラネコの呑んで観るシネマ
クワイエット・プレイス@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記

『月と接吻』神保町シアター

五つ星評価で【★★★小振りな映画】
企画「伴淳三郎と三木のり平」から1プログラム。
1957年、白黒、49分、初見。
短さに釣られて見てしまった。『ちゃっきり金太』もリメイクだが、これも戦前に成瀬が『女優と詩人』と言うタイトルで映画化してるので再映画化作品である(そっちは当然のように未見)。プログラム・ピクチャーの時代だから、この頃はこの頃でコンテンツが足りなかったのかもしれない。

女優として成功してる妻、詩人として大成せず主夫を引き受けてる夫の夫婦喧嘩ドラマ。勿論、悲惨な終わり方にはならず、割れ鍋に綴じ蓋式にまとまってハッピーエンドで終わる。まあ、そうだろ。タイトルの『月と接吻』『月とスッポン』のモジリ。上手いか下手か微妙なライン。スッポンが三木のり平。月が淡路恵子。何やるにしても上手く進まずピントがずれてる好人物にヤングのり平は似あっている。時代がもう少し後なら藤村俊二でも良かったかもしれない(稼ぎ悪そうで常に変な方を見てそう。でも悪い奴じゃない)。


【銭】
有料入場時に捺印するスタンプ5ケで無料入場。
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月と接吻@ぴあ映画生活

『ちゃっきり金太』神保町シアター

五つ星評価で【★★その締め方はいかんやろ】
企画「伴淳三郎と三木のり平」から1プログラム。
1958年、白黒、72分、初見。
エノケンの同名作品のリメイク。巾着切り(きんちゃくきり=スリ)が訛って縮んで「ちゃっきり」。~の金太=のり平が薩摩の田舎侍から密書入りの財布を掏った事により追われる身になる。この密書はのり平がトイレに置き忘れてきたので、理由なく追われるナンセンスになるのだが、思ったよりこの追っかけによるギャグが展開されないし、思い切ったドタバタも見せてくれないしで、終わり方もテキトーでゆるい映画になった。
主役の金太に三木のり平。ふーん、こーゆー人なのね。一つ一つの挙動におかしみがある(寄席的に言うと「フラがある」って奴)。強烈なギャグを手持ちにしていると言うより、他のキャストとの関係性やはめ絵が嵌らないようなおかしさが持ち味なのだろう(これ一本しか見てないから判断付かない)。「ごはんですよ」ののり平と違うのは時代劇だからか眼鏡がない。眼鏡は顔立ちをソフトにする。
スリの金太にべったりくっ付いてるルパンに対しての銭形みたいな岡っ引きが有島一郎。こっちも時代劇だからか眼鏡なしである。眼鏡がない有島一郎って初めて見たけど、けっこう人相悪い。何か唐突に犯罪とか犯しそうな顔。手足が長くてルパン三世みたいである。
財布を掏られる薩摩の田舎武士・西郷泡盛が由利徹。おいしい。由利徹出てきただけで笑いを取る。スタンスが没年時と全く変わっていない。まんま由利徹であるのが見ていてしっくり落ち着く。はっきり言って由利徹の方が好き勝手やってて三木のり平より美味しい。
どこが良いのか分からないちゃっきり金太にゾッコンな酒場の可憐な少女に扇千景。かーいーのう。有島一郎にセクハラ受けるカットは今だったら没だろう。
密書に絡んで三木のり平を付け回す謎の女に中田康子。味のある顔である。

あんな適当な終わりはないだろう。
尺分もう撮れたから終わりです、みたいな終わり方だよ。


【銭】
一般料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ちゃっきり金太@ぴあ映画生活

『ジャズ娘乾杯』神保町シアター

五つ星評価で【★★★話が鉄板すぎ。まあ、気楽で良いか】
企画「伴淳三郎と三木のり平」から1プログラム。
1955年、白黒、100分、初見。
芸能界でスターになりたい三人姉妹(雪村いづみ、寿美花代、朝丘雪路)と許さない芸人の父親(伴淳三郎)の衝突と邂逅。
予定調和の話に驚きはないが、井上梅次がドラム鳴らしてホーン吹かせたら、それだけでとても気持ちいい音楽とダンスの映画。細かい設定が異常に適当で、三人姉妹は姉妹ワンセットで、それぞれの役割や個性もない。三人姉妹の兄、フランキー堺の役名が「フラさん」、撮影所の助監督役・キリヤマ隊長こと中山昭治の役名は「ショーさん」。何かテキトー。中山昭二、若い頃から苦み走った実直な顔だが、けっこうダンスパートを乗り乗りで踊っていて筋肉もアリーの、なかなかの中山きにんくんなのである。そう言えば当たり前のように伴淳の妻役はいない。この手のよくある設定で男で一つで育てる為に母ちゃんは死んでしまってるのだろうな。
伴淳に関してはまだ面白さを見つけられないでいる。


【銭】
一般料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ジャズ娘乾杯!@ぴあ映画生活

『ザ・プレデター』『MEG ザ・モンスター』『愛と法』『すばらしき映画音楽たち』『ネバーエンディング・ストーリー』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『ザ・プレデター』トーホーシネマズ渋谷4

▲「廊下でケンカしてるって先生に言い付けてやるんだからね」的なショット。

五つ星評価で【★★★プレさんは外さないっしょ】
プレさん相変わらず強くておもろいなあ。
掴みはOKみたいな最初の出会いから、研究所抜けだして、
でっかいプレさんといざこざ起こして、
そのでっかいプレさんをどうにかするまでが今回。

シュワちゃんグループをシュワちゃんを除いて壊滅させた1の圧倒的な強さを考えると、ちょっとお手頃な弱さにスケールダウンした気がする。色々条件が異なるにせよ、伝説のハンターなんだから、強さにあまり違いがあるのはいかんだろう。いろいろバタバタした展開で、今、思い起こしてもどっちがどっちのプレデターだか曖昧なのだけど(多分、子供浚われる前までが実験体で、攫われた後が図体でかい奴)、主人公の軍人の動きに話が乗っかっていて目的がブレないから見ていて見やすい。

プレさんがでっかいのは良い。
プレさんの宇宙船と米軍戦闘機の空中戦があるのは良い。
ラスト始末を付ける所のアイデアはよく考えてあるが、案外狂人とか含む地球人の軍団とプレさんが互角に戦ってるように見えるのはよくない。そもそも昔は場所も分からず銃撃不可能だったし、被弾しても効果がなく絶望的になるのが定番だったのに、今回は恐れ知らず。狂人だからか。

プレさんのメンタリティーは「キカイダー01」のワルダーにちょっと似てるかもしれない。
じゃあ、ビジンダーも出して胸の第三ボタンを開けるかどうかでドキドキさせてほしい。


◆『MEG ザ・モンスター』109シネマズ木場7

▲「積年の鱶鰭の怨みを受けるがよい蛸坊主」「蛸坊主言うな」

五つ星評価で【★★★鮫にステイタスなら外さないっしょ】
鮫がでかいだけでおもろい。映画の構成なかなか上手いし。
その上にステイサム。
女の為に勝てない鮫に向かうステイサムかっけーわ。
効果として血がドバドバというのは無しにしてるそうで、
なので年齢指定制限が付いていない。人間そのものが噛み砕かれるような描写もなかったし。では怖くないかと言うと、鮫をでかくした甲斐があって丸呑みOKなのだ。なるほど。ラストシーン、メガロドンとは別に通常サイズの鮫がチリメンジャコみたいな感じで出てくるのだが、それってメガロドンが出ないとしても、あのビーチあかんという事じゃないか?
中国人のヒロインが出てくるのは無理やり作った必然性から分からなくもないが(妥当かどうかは別)、前の奥さん出すなら、その辺りの役は前の奥さんに振った方が自然じゃないか? ステイサムとヒロインを恋愛関係に持っていくのはちょっと距離が開いてる気がする。ラストちょっとダレて意識失った。


◆『愛と法』ユーロスペース2

▲サバサバしてていい人感強いろくでなしこ氏。

五つ星評価で【★★★妙に冷静な同性愛ドキュメンタリー】
リアル『チョコレート・ドーナッツ』 in JAPAN。
でも、泣いたりわめいたり女装したりエイズで死んだりがない同性愛映画。
じゃあ、エモーショナルなのは二人が関わる裁判なのか?
それも極めて淡々と進行する。良くも悪くも上品である。
無理に下品にするのもおかしいからこれは正解かもしれんが
無駄にエモい展開が下品な私は欲しかった。
だってその方が盛り上がるじゃん。


◆『すばらしき映画音楽たち』シネマ・チュプキ・タバタ

▲「これが全部内臓だったらキモイ」とか無駄連想するダメ俺。

五つ星評価で【★★★楽しいんだけどな】
とってもよく出来た蘊蓄ドキュメンタリー。
まあでもどんなにいい蘊蓄でも2時間インタビューしかない
映画を見てるのはやっぱキツい。
『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』『スーパーマン』『卒業』『めまい』『サイコ』『バットマン』『レイダース』『スター・ウォーズ』『ロッキー』『猿の惑星』etc,etc。そら音楽かかるだけで楽しい。
久々に聞くJAWSのテーマはやっぱり大リーグボール3号のテーマに似てた。


◆『ネバーエンディング・ストーリー』シネマ・チュプキ・タバタ

▲何か姫の顔ながくね?

五つ星評価で【★★やっぱつまんねーよなー】
公開以来2回目。あのリマールが歌う「ネバーエンディング・ストーリー」が冒頭からかかって、これが小洒落たポップスでもう出だしからグズグズセンス悪い。リアル・ワールドとファンタージェンの二つの世界の物語なのだけど、リアル・ワールドに時間を割いていない分、大半はファンタージェンなのだが、ここの世界が子供だましに見えて仕方ない。荒野ばかりで、そこに岩男や魔法使いや小鬼がいる。このキャラが感情表現がダダ漏れてるぶん、ちょっとお金を掛けた着ぐるみに見えてしまう。そんな中、少年の英雄が窮地を脱する為に冒険の旅に出るのだが、この旅がひたすら場所から場所に移動する地味でつまらない旅。あ、曲がジョルジョ・モロダーだ。
最後の10分だけ面白い。

【銭】
『ザ・プレデター』:トーホーシネマズの会員ポイント6回分を使って無料入場。
『MEG ザ・モンスター』:109シネマズの会員感謝デー(毎月19日)で1100円。
『愛と法』:ユーロスペース会員割引1200円。
『すばらしき映画音楽たち』:期限無期限のシネマ・チュプキの12回券を10000円で購入、2回目使用。
『ネバーエンディング・ストーリー』:期限無期限のシネマ・チュプキの12回券を10000円で購入、4回目使用。
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▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ザ・プレデター@ノラネコの呑んで観るシネマ
ザ・プレデター@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
MEG ザ・モンスター@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記

『夏の娘たち~ひめごと~』『憐 Ren』シネマヴェーラ渋谷(両ネタバレ)

特集上映「堀禎一監督特集」から2プログラム。

※両方ネタバレ感想です。

◆『夏の娘たち~ひめごと~』

▲オシャレ絵調だが可愛くない。

五つ星評価で【★★そんなに長くないけど後半しんどい】
2017年、カラー、75分。初見。
冒頭から込み入った設定。
養父を見取りに来た主人公の西山真来は、養父の実子で義理の弟にあたる鎌田英幸と男女の関係になった過去がある。西山真来の実父は不明であるが、養父=実父の可能性も噂されている。西山は養父の妹の元で暮らしているが、実の母については映画内に登場しない(と思えた)。
映画は西山が養父を見取りに田舎に戻った事で弟の鎌田との関係を再燃したり、父との血の繋がりが明らかになったり、それでも、鎌田と結婚に結ばれようとする中、唐突に他の男に乗り換えたり、みたいに進む。西山の結婚式の夜、鎌田は首を吊る。

書いてて話の流れを再認したが、後半、話が進むに従って西山への感情移入がどんどん妨げられる。西山も鎌田もSEXの相性がいいのか、動物としてはお互いが好きなようだ。なので、鎌田の熱意に押され、西山は近親相関である事を知りながら結婚を一度は決意する。だが、「運命の人」というフレーズにただ合致しないという一点で西山は鎌田を振る。ここの描写がほとんどない。強い衝突もなく、いつの間にか自然に振っている。そして、強い情熱の有無も観客にアピールされないまま、新しい男と付きあってしまっている。空回りする鎌田の熱意に比べて激昂したりしない西山の心の動かなさに私はピンと来なかったのかもしれない。

西山真来はガシャ髑髏を思わせる痩せた異相。同じように痩せてて、どこか風貌が似ている(でも全然美人の)『美人スチュワーデス 制服を汚さないで・・・』の桜田由加里を思いだす。どちらかと言うと桜田由加里よりは西山真来に対しての視線の方が好意的である。スチュワーデスではなく、田舎の行き遅れている女という身の丈に合った役のせいだろう。西山真来はバストが全然ないのだが、映画内では和服を着るシーンが多い。和服の襟のシーンがたるんでしまってだらしない。こういうのは誰かがちゃんと直して綺麗に着付けてあげるべきだ。綺麗な着付けができないほどのエグレ胸と言う訳でもあるまい。



◆『憐 Ren』

▲岡本玲可愛いんやけどなあ。

五つ星評価で【★★やはり商業サイズとしてはそんなに長くないけど後半しんどい】
2008年、カラー、101分。初見。
見逃してたが岡本玲見たさに足を運んでやっと見れた。
でも、岡本玲が素材以上にあまり可愛く撮れてない感じ。そういう監督と言ってしまえばそうなのかもしれないが、堀監督は岡本玲に踏み込まない。バストアップくらいはあるが、いつも遠くから全体映してるようなショットばかりだ。

アイデアは面白い。交友範囲の狭い女子高生が未来から送られた囚人で、未来永劫彼女は高校生活をループさせられる。これは「サザエさん」が実は囚人だったらというアイデアなのだ。

全てクリアされたかのようなラストもはぐらかされた感じでよく分からない。



【銭】
通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
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