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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

マンガ『ものの歩 全五巻』池沢春人、ジャンプコミックスを読書する男ふじき

将棋漫画。
少年ジャンプに連載していた頃から面白く読んでいたが、古本屋で見掛けて一気に集中購入。
物語冒頭の主人公の高良信歩の超絶イケてなさが心に刺さる。彼はショートカット(近道・要領の良い)が病的に出来ない。そんな自分を好きになれずに責めて生きている。その彼に「将棋が向く」「将棋の盤面の上でなら」その生き方は間違いない。との福音が与えられる一話が感動的。だって、もう、こんなん自分でしかないわ。誰でも要領の悪い部分は持っているのだから、その拡大解釈が主人公高良信歩なのである。こんな主人公好きになるしかない。
二巻のプロゲーマー十歩との戦いでゲームをやってる間に二人の人生に対する資質が実は似ていて、それが将棋を指す事で分かりあっていくのもステキ。
将棋の指し方のバックボーンに人生を置くという手法、『三月のライオン』にも似ている。でも、少年マンガらしく、主人公と対局する敵、および、戦いの中で主人公が獲得する戦いからのギフトが、主人公を中心に直線で説明されていく図式は、漠然と将棋と人生の博覧会になりつつある『三月のライオン』よりも自分は好きだ。

かやね荘の住人達が信歩のいい兄や姉、もしくは、疎遠である父代わりなのだが、信歩のライバル達のアクが強いので、出番が少ない時はモブ扱い。ちょっと元から人数多かったと思う。
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マンガ『ゴブリンスレイヤー 第1~3巻』作画 黒瀬浩介、原作 過牛くも、ビッグガンガンコミックスを読書する男ふじき

映画でも見た『ゴブリンスレイヤー』のマンガ版。
うおおもしれー。
古本屋で立ち読みして涙ぐんでしまった。

ゴブリンの悪辣さが悪辣すぎて逆にまぶしい。
これは人間の悪辣の全てを詰め込んだ悪役キャラ的概念。
一匹一匹にさしたる個性はないが、底に共通した絶望的な独善がある。
それに対するゴブリンスレイヤーも徹底てしていて実に良い。
善人ではない。狂わずにはこの世界を収められない。そういう存在だ。

その狂った主人公が、彼の成すべき事を誰にも認められなくとも成し遂げていく、その様が泣ける。そして、その彼が狂ったまま、少しずつ周りの人と境界線を溶かし合っていく様がたまらない。

マンガ『フォアグラと牛丼』大井昌和、サンデーうぇぶりコミックスを読書する男ふじき

牛丼常食貧乏男子と美食常食富豪婦女子の恋。
単行本1巻8話というサイズが読みやすい。

富豪女子が崩れたホルスタイン体型でマンガ線は流麗で美しく見れるように描いてあるのだが、デフォルメが効きすぎた「巨大な乳」は奇形っぽく見えて、私にはそんなに美しく見えない。ストーリーが純朴なだけに、それに伴う身体描写がチグハグなのが気になった。プロがやる事だから、意識してやっているんだろうとは思うが。

マンガ『本日のバーガー 第1~2巻』才谷ウメタロウ、原作 花形怜、芳文社コミックスを読書する男ふじき

特定のオブジェクトを手掛かりに全ての揉め事を蘊蓄で解決してしまう「美味しんぼ」系マンガの末端の亜流。
で、オブジェクトは「ハンバーガー」である。ハンバーガーで、日本国内そうそうタネになるような話を引っ張ってくるのは難しいので、蘊蓄のネタ話は世界各地のバーガーの話になりがち。その事によって、揉め事客の求めるバーガーの味が海外起因の物になる確立が高い。ソウル・フードの話だったり、過去に食べたバーガーの再現の話だったりだが、どうも次から次へと海外のバーガーの蘊蓄に繋がるので、地方とか下町発の物語なのに客だけワールドワイドになってしまい、その辺たいそう嘘くさい。

一巻の終わりに出来試合のTV番組に呼ばれる話で二巻への引きを作り、二巻の終わりにかっての上司への不義理に対する恩返しにかっての会社に乗り組む主人公の姿で三巻への引きを作っている。マンガ作者のマンガ技術や知識がかなり豊富と見た。

マンガ『七都市物語 第5巻』原作:田中芳樹、漫画:フクダイクミ、ヤンマガKCを読書する男ふじき

最終巻。
ブエノス・ゾンデ再攻略戦。
しかし、「再攻略戦」と言いながら、どこがどう再攻略なのか地形的な展開が全く見えないので同じ土地に全く見えない。それ以上に敵の采配を担っていたギュンター・ノルトが引っ込んでいるので全く同じ土地の同じ国民相手に戦争しているようには見えない。戦局の中で冷凍機を使うというちょっといい謀略を名もない黒リボン党の戦略参謀が立案してるのだが、名前がないというただそれだけの違いにより、ニュー・キャメロットのギルフォード司令官に惨敗する。なんまいだ。
戦略の話で言えば4巻のジャストモード開戦でタデメッカが大型で高速な輸送力を保持している事が戦局に全く影響を与えなかった点も不可解。逆にそうは書いてないのだが、大型で高速な輸送力を保持している事で、やっと開戦の火花を散らせるスタート・ラインに立ったという事かもしれない。

まあ、何はともあれ終わってしまった。寂しい。

マンガ『保健室のおたくおねえさんは好きですか? 第二巻』川端新、ビッグスピリッツコミックススペシャルを読書する男ふじき

この二巻が最終巻。
ざっと読んで一巻と感触違うなと思った。
それは主人公の桃山先生が教師として大人になったみたいな感触。

表紙からして一巻は赤ら顔で目が媚媚。実はこれは男性マンガ的にはSEXの暗喩である。そして、一巻の桃山先生は妙に喜怒哀楽が激しい。すぐ涙目になる。悪い意味でポルノっぽい。こういう感情の強弱が強いキャラをマンガとしては男は好む。
二巻の桃山先生は淡泊になった。主張すべき事は主張するが、その時でも無駄に涙目になったりしない。コメディーの線は薄れたが、こちらの人物像の方がリアルでシンパシーを感じる。「作られ物感」が低い。

何かを成し遂げるような山もなく、「愛」の概念を考慮して、全二巻の物語は終わるのだが、ダラダラ続くよりはこの二巻のみの構成と言うのは良かったと思う。

マンガ『今まで一度も女扱いされたことがない女騎士を女扱いする漫画 第4巻』マツモトケンゴ、シリウスKCを読書する男ふじき

女騎士後輩登場巻。
魔法使いフーリーの身体目当てだけという不純なキャラだが、自己中度が強すぎるのでそんなに惹かれない。幼稚園で裸になって男の子にくついてアピールする女の子みたいな存在。

ツンデレっぽいのにすぐ目の前の事から逃避してしまう次期魔王イルムガルド様のエピソードはどれも面白い。このマンガ内の登場人物はみな、幼稚園児のように子供メンタルなのだが、中でもイルムガルド様がもっとも子供メンタルだからだろう。そういう意味では人間としての独立性の低い狂剣様も可愛い。ただ、誰よりも可愛いのは女体化したフーリーである、と言うのはオチとして凄いオチだ。フーリーが女体化してしまった時のレオの番長みたいな武骨な感じかおもろい。男女逆転ペアがしっくり来すぎている。

マンガ『常敗将軍、また敗れる 第一巻』原作 北条新九郎、漫画 渡辺つよし、ホビージャパンコミックスを読書する男ふじき

これはジャケ買い。
っつーか、タイトルに惹かれた。

常に負けるが、常に生き残る無敵の男。
「常敗にして無敵!」矛盾したキーワードに惹かれる。
才能がある者が才能を活かせないとどうにもならん。
延々とそんな状況が描写される。
だが、彼には部隊ごと生き残る秘策がありそうだ。

続巻が楽しみ。

マンガ『柔のミケランジェロ 全二巻』カクイシシュンスケ、ヤングアニマルコミックスを読書する男ふじき

最近、マンガの嗜好として分かってきた事の一つに、文化系で別の修練を積んできた者が体育会系で活躍するストーリーが自分は好きなんだな、というのがある。簡単に言えば『ドカベン』の殿馬。体育会系の延々とスポ根みたいなのは実生活で縁がなかったので、ちょっと視点を変えた者がぐんぐん伸びるというのは、とても都合のいい話だけど引き寄せられる。要は自分の素養に近いからマンガを読みながら夢を見るのだろう。この手のマンガは全国の帰宅部のルサンチマンに支えられている。全く真逆のベクトルすぎるので何故、人気があるか分からないのがイブニングで連載中の『女子柔道部物語』。あれ、スポ根っぽいが、主人公の強さの秘訣は努力とかではなく「何となく」である(おそらく天分)。

で、タイトルのマンガは美術部経験者がデッサンの際に人物の重心を見る力を武器にして柔道部に入部。こんなん実話なら無理だが、マンガだと成立する。そのいい意味での適当さ、ラフさが愉快だ。

一巻が凄く面白いが、二巻で失速してしまう。打ち切りが決まってドタバタ話を畳んでしまったのである。あー、勿体ない。

そう言えば女っ気がないマンガだ。

ヤンジャンに連載してる按摩師がバトミントンのプレイヤーになる『シャトルアイズ』も連載開始当初は按摩師の異能が際立った描き方でムチャ面白かったのだが、今は他のプレイヤーに寄り道してるので失速してる。

マンガ『勇者のパーティーに栄養士が加わった! 第一巻』高田サンコ、ドラゴンコミックスエイジを読書する男ふじき

過敏性腸症候群の勇者のパーティーに栄養士が加わる。

「人の悩みは全て××さえ分かれば解決」と言う「美味しんぼ」タイプドラマの新手。
ファンタジーの世界に現代栄養学の素養を持ったスマホ持ちの美女栄養士。
出自には裏がありそうだが、悩みごとの解決ドラマとしては、
栄養学には強い即効性がないので、薄ぼんやりしたドラマになりそう。
主人公の衣装の白衣に黒タイツは性癖的に強く刺さるが、
ファンタジーの世界でタイツ作るのは大変そうだ。
かの世界では化学繊維とかなさげだよなあ。
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