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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『252 生存者あり』新宿ミラノ座1

評判は悪い。

そこそこの面白さは維持しているのだが、それでもこの評判の悪さにはとても納得のいく物がある。

つまり、ドラマを優先させる為に正しさを捨ててしまったのだ。

身内は身内だからこそ最後に救出する。涙を流すほど辛くても優先して救出しない(『め組の大悟』の受け売り)。レスキュー活動に携わってる人は、みな、そう考えていると信じる。その気高き精神に唾を引っ掛けるような映画になっている。みんな、情に流されるなよ。それが救命士として一番、危険な状態だろう。

香椎由宇はメッセージを伝えに行ったまま、とても忙しい筈の気象チームに帰らないし。台風の目が通過した後、ぶり返しがちょっとあったと思ったら、台風その物がなくなってしまうし。いい加減すぎ。そうだ、特別出演枠のルー大柴は全く不要。

でも、訳も分からず大災害になるパニックシーンはよく出来ている。しおりちゃんも凄く可愛い。電車で痴漢されてても冷静さを崩さなそうな香椎由宇も個人的にはとても好き。

西村雅彦と温水洋一という小劇場出身の二大禿が同一フレーム内で共演するのだが、並んでいると頭身が全然違って、できるダンディー禿とできないオヤジ禿みたいに見えるのが演技以前に凄く説得力があった。

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『愛欲の罠』『十八歳、海へ』シネマヴェーラ渋谷

特集企画「官能の帝国ロマンポルノ再入門2」から二本。

『愛欲の罠』:大和屋竺監督。次から次へと殺し屋が出てきて、主人公と一戦交えようって構図が何となく大和屋竺が脚本を手がけていた青背広ルパンチック。
絵沢萌子(オパタリアン系老女女優)が萌子だけにモエー。
というか、絵沢萌子が若いので、そこそこ綺麗に見えてしまうってのが、今を知る自分としては、とても衝撃。

『十八歳、海へ』:こんな、こんないい映画が観れるなんて。
森下愛子の愛らしさはもはや神の領域。

【シネマヴェーラ会員割引で1000円】

『K20 怪人二十面相・伝』パルコ調布キネマ

『エコエコアザラク』『ワーロック』とか、作りこんだ世界の中で、密かにキンキラな乙女チック・ビジュアルを忍び込ませる佐藤嗣麻子監督作品。

でだし「太平洋戦争のなかった世界」との大法螺宣言テロップがとても嬉しい。
絵もアクションもちゃんとしてる。
松たか子も貴族メイクしてないナチュラルな時は、とても可愛い。
全体、ちゃんと面白い。

なのに、何となく、手応えを感じないのは、金城武演じる遠藤平吉が一番に求める物が、復讐なのか愛なのか慈善なのか革命なのか、この辺りが整理されていないからだろう。金城武はそんな何でもかんでもな心理を呑みこんで複雑な人間個性を出しつつ、メリハリを付けて感情の流れの表出方法を変えていくような、器用な事はできないタイプだ。これは求める方が悪い。単純な青二才キャラで充分だし、その中で、もっと直情型として成立させた方が分かりやすかったのではないだろうか。

チョイ役出演の嶋田久作のカマっぽい物腰がステキ。

【パルコ調布キネマの会員特典、6回券4500円のうち1回を使用】