五つ星評価で【☆☆☆☆満足。乙女心が轟音をとどろかせながら爆走してやまない】
えーと、立場は、原作をコミックスで読んでて、
アニメはノータッチです。
最初、キャストを聞いた時は心配した。
・貞子の多部ちゃんは現実的な選択だけど、
マンガのキャラその物と比較するとちょっと似てない。
・風早の三浦春馬は中性的なイメージが強かったので
明らかにミス・キャストだと思った。
・ちづの蓮沸美沙子は役者的には百戦錬磨だが、
明らかにちづとはイメージが合わない。
だが、これらは杞憂だった。
ああ、可愛い映画だ。
原作を聖典のようにちゃんと読み込んで、解釈して、正しく作ってある。
ブラボー、スタッフにキャスト。
あんたら、いい仕事したよ。
誠実な仕事だ。誇っていいよ。
大体、マンガと映画、時間も尺もビジュアルも違うから、
どう頑張っても同じ物には再現できない
(無理に再現するならフルCG3Dアニメとかだろうけど、
そんなまでして同質性に拘る理由はあまりないと思う)。
ここまで原作の気持ちが観客に届いているなら成功と言っていい
(それでもダメだしする人はいるかもしれないが、
強力な原典のある作品では、それは致し方ない事だろう)。
という事で、
多部ちゃんが素晴らしいです。
絶妙です。
皺を寄せた顔が思った以上に楳図かずおチックです。
演技のニュアンスは原作と異なるかもしれないが、
多部ちゃんが演じる上では、これで正解です。
原作の貞子は「ぞっとするほどの美人」に見える事もありますが、
そういうキャスティングを選んでしまうと周りとのバランスが崩れるので、
やはりこのラインしかなかったのではないかと思います。
三浦春馬が爽やかです。
びっくりだ。
こんな爽やか直球で風早を演じられるとは思わんかった。
えーと、顔立ちは違う。
でも、その辺は自分が野郎だからかもしれないけど、気にならなかった。
蓮沸美沙子が頑張った。
もっとも原作とビジュアルイメージが違うのが蓮沸美沙子のちづだ。
でも、演技することで蓮沸美沙子はちづにしか見えなくなった。
テレビドラマ『弁護士のくず』でトヨエツが全くビジュアルが違うのに
九頭にしか見えなかったのと同じように、蓮沸美沙子は乗り切った。
役者だなあ。
夏菜演じる矢野ちんがステキだ。
あの制服の着崩し感ったら原作その物
(その上、実写だから色や質感まで付いてる)。
夏菜という女優さんは今まで知らなかったけど、
ガンツの予告で凄くまん丸な瞳が引かれるあの子だ。
よし、ガンツも楽しみだ。
ツイッターでも書いたけど、ロボコンのガンツ先生の映画じゃなければいいな。
青山ハル演じる真田龍。
あ、うん、この演技はありかもしれないけど、
主要キャストの中で唯一もどかしさを感じた。
一番冷静で達観しているキャラだけど、何となくそう見えない。
リアル高校1年生で達観してるって事が
リアリティーないから正解は正解かも知れんけど。
梅は「梅」と呼ぶのを嫌がるエピソード入れて欲しかったなあ。
「すごく可愛い子」という言葉にちょっと助けられてる。
ARATA演じる規格外教師ピン。
マンガのままではいれないので、これで正解。
これ以上やりすぎてもいけないし、やらなさすぎてもいけない。
ああ、父ちゃんと母ちゃんがステキじゃないか。
原作にないエピソードも付いてて、結構それが上手く機能してる。
富田靖子の母ちゃんって綺麗でいいなあ。
というくらいにメロメロです。
エピソード的にはやっぱりあの屋上だな。
【銭】前売券を常設ダフ屋で50円引きの1250円で購入。
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だって、俺の乙女心が鞭を振り回しながらそうしろって命じるんですもの!
PS あ、良くないところに気が付いた。
貞子、泣きすぎ。
原作派としては、それは全て「泣くべき」シーンなので
気にならないんだけど、一本の映画として単品で見ると、
後半けっこう泣き通しになっちゃってると思う。
PS2 たまにコメントも書いてくださるKLYさんは蓮沸さん派だそうですが、
私は矢野ちん派です。
PS3 そうそう、男子高校生と女子小学生みたいな恋愛なんだよね。
PS4 桜の花びらと冒頭のお父さんの激走とかは映画オリジナル。
たいへんいいプラスだと思う。
PS5 そして、少しでも多くの原作を読んでない人が、
原作を手にとって試しにでも読んでみてくれる事を期待してやまない。
PS6 そうそう、この映画の多部ちゃんは
『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』の多部ちゃんの少なくとも100倍はいい。
いや、普通、そうでしょ。
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