予想外に良かったですねえ。
細かいイカモノ映像を随所に挟み込むのが退屈感を和らげ、
ビッグネームの登場に気分がアゲアゲになり、
ロジャー・コーマンの生きざまに「ぐっ」と来る。
ロジャー・コーマンは取扱品が映画と言うだけで町工場のオヤジに似てる。
オヤジは一流会社の仕組みの悪さに脱サラして、自分で会社を作ってしまった。
そして、オヤジが作る安くて早くて便のいい商品は引っ張りだこになる。
オヤジは商品を作りながら部品を改良し、改良した部品を市場にバンバン流す。
市場はオヤジが改良した部品だらけだ。
オヤジは働き続ける。
働き続けてお金を得るのだ。
オヤジの商売は一つ一つはちっちゃいので沢山働かなくてはいけないのだ。
大手一流がオヤジのノウハウを元に大工場でパッケージが綺麗な商品を作る。
でも、オヤジは自分の商品を今でも黙々と作り続けている。
男だねえ。まあ、女とは思ってなかったけど。
予告にも使われてたジャック・ニコルソンの
「たまに間違えて傑作ができる」は本音だろう。
でも、手塚治虫がそうであるように
量産が利くのはそれだけで大した才能だ。
マーティン・スコセッシがどこぞの試写室で
インタビューに答えているのだが、
その試写室のイスが半端なくスゴイ。
金持ちになるってのはああいうイスに座って試写を見れるって事だな。
ロジャー・コーマンの外観だが、
ちょっと南伸坊氏に似てると思う。
あの人も凄い技術の持ち主だけど、基本、無冠だよなあ。
誰か『伸坊帝国』作らんかなあ。それなりに面白そうな気がする。
【銭】
確か、ユーロスペースで前売券を1500円で買った。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・コーマン帝国@ぴあ映画生活
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