痺れるう。
◆『捜査官X』
五つ星評価で【★★★★★うんうんうんうん】
ええのう。
やっぱりええのう。
ドニーの一つの身体に幾つもの心が棲み分けでもするかのように
きっちり宿ってる様に再び感嘆し、
金城武のマニアックな推理に狂喜し、
そのエキセントリックなビジュアルの下を
大河のように緩やかに流れる音楽に癒され、
金城武の流す涙に、やはり彼も人を信じたかったのだと知り、
片平なぎさに似たおばちゃんの気迫と牛に撃たれ、
片腕ドラゴンジミー・ウォングが恐ろしいながらも「内山くん」に似てる事に気づき、
そしてアユーが、まだ演技もやらされてた頃の「あゆ」に似てる事にも気が付いた。
あ、あの屋根を走る高揚感も捨てられない。
ああ、面白かった。
人は法がない世界では抑制を誤ってしまう事も事例多々あるが、
かと言って、ただそれをもってして情より法を絶対的に
優先してしまうのも問題が残る。
実は捜査官シュウのいる世界は法を至高としながら、情が前提である世界。
タンロンのいた世界は、彼等の掟すなわち法を守らせる為に、
暴力的な情が吹き荒れていた世界だ。
つまり、情が法より優先される世界の優位性も又、危ういのだ。
にも関わらず、金城武が情を肯定する姿勢には打たれてしまう。
それは、情を信頼する姿勢が人間を肯定する行為だからだろう。
よかったな、金城くん。
PS ちなみに『捜査官X』は上半期ベスト1です。
PS2 2012.08.06追記。
『アメイジング・スパイダーマン』のEDでかかるヘタレ日本語曲も
評判悪かったけど、この『捜査官X』のEDも大概あかんなあと思う。
その国の言葉が分からんでも、あかんと分かるくらいの悪さなので、
こっちの方がひどいかもしれない。
「前衛的」と言えば全て済むと思ってもらっては困る。
◆『ミッドナイトFM』
五つ星評価で【★★★★なかなかやるじゃん】
生放送中の深夜番組DJに家族を拉致しているという電話がかかり、
番組内容を変更しないと人質の生命にかかわると脅迫される。
韓国発スリル・サスペンス・アクション
これは拾い物。
犯人とDJの電波に乗った戦いは「ありえるか?」と問われれば
リアル感は薄いが、次から次へと進行する展開の妙には唸らされる。
ただ、キモイというだけで、割といい目を見ないオタクがいいキャラ。
キネカ大森、「映写機の都合で上映画面が小さくなり、
外の黒い部分が大きくなってしまいます」と説明していたが、
多分、フィルムがなくて、デジタル素材で映写になったという事だろう。
私自身は気にしないが、気にする人もいるので
これは「デジタル素材で上映させていただきます」と言った方がいいんではないか?
デジタルは通常映写には全く支障なし。
OP、EDが多少チカチカして見辛い。
まあ、でも、普通ハングル読めないからあまり問題にならんと思う。
【銭】
キネカ大森3回使える名画座専用3000円の回数券の6回目
(3回越えると1回1000円の割引券になる)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・捜査官X@ぴあ映画生活
・ミッドナイトFM@ぴあ映画生活
▼前回記事
捜査官X
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