書きそこなってたレビュー掘り起こし大会第二弾
◆『ミッドナイト・イン・パリ』
五つ星評価で【★★★アレンの標準作】
アレンももう若くないから、大傑作とか物にしなくていいから
ただただ呼吸するように作品を撮り続けてくれればいいよ。
でも、1年に1本くらいであまり頻繁に来てくれなくてもいい
(ああ本当に失礼な物言いだ)。
しかし、日本で言ったら「山田洋二」クラスだと思うんだけど、センス若いなあ。
アレンについては、こういう深刻にならないいい加減な映画の方が好き。
オーウェン・ウィルソンが妙にかっこ悪くていいなあ。
なんかアレンっぽいんだよね。
流石にアレンも本人役を演じられない事が分かり出して、
誰かに身体を預けようとして、それにオーウェンがちゃんと応えてるみたいに見える。
かっこ悪くてぶちぶち言いながら、ちょっとドモってる風でもあるのがアレンっぽい。
冒頭のナレーションなんてアレン本人かと思った。
で、オーウェン生来の犬っぽい可愛さも残ってて、それもよし。
変な人が演じたら(例えばタランティーノ)きっとサイコパスみたいになってしまう。
さて、現代と過去に行ったり来たり。
現代はつまらん。まあ、そういう演出だろうけど。
過去は知る知らないに限らず明確なキャラがゾロゾロ出てきておもろい。
1回生ききって、全てを熟知しているように断言が出来るヘミングウェイかっけー。
あと、どんな映画でも変人に書かれる「ダリ」が
いつも通りに表層的な変人だったので、ホッとした。
これ、日本が舞台だったら、トキワ荘だろうなあ。
パーティーも何もなく、ただひたすらマンガ描いてるっていう(笑)。
◆『屋根裏部屋のマリアたち』
五つ星評価で【★★★スペイン女礼賛】
日本人の男は基本みんなロリコンでマザコンだから、
この映画に出て来るスペイン人の家政婦はみんな好きだと思う。
とても心がつまらない主人が、
寅さんを女家政婦にぶち込んだようなスペイン人家政婦たちと
付き合っていくうちに、いい具合に心が打ち解けてくという話。
ラストがそれはどうかな、とちょっと思わなくもない。
主人ファブリス・ルキーニ(フランスが誇るハゲ)はバリバリの適役。
いつも通り、愛に翻弄されるダサ系の中年男を演じてる。
奥さん役のサンドリーヌ・キベルランの添え物感もとても良い。
そして、主人の心を溶かすスペイン・メイド、ナタリア・ベルベケ。
当然、この娘がちゃんとしてないと成立しないが、もちろん成立してる。
誰かに似てる気がするんだけど、佐伯日菜子かなあ。エコエコアザラク
『屋根裏部屋のマリアたち』って邦題はいいタイトルだな。
【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ミッドナイト・イン・パリ@ぴあ映画生活
・屋根裏部屋のマリアたち@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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・屋根裏部屋のマリアたち@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
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