相棒は見れば面白いことは分かってるけど、
分かってるがゆえにTV放映には手を出しかねてる
映画だけのお付き合いファン。
セックスしちゃうとのめりこんじゃいそうだから
フレンチキスだけにしてる関係って言おうか
(わざわざそんな言い方したら怒られるわ!)。
なので、山のように出てくる相棒オールスターズも
見た事ある程度であまり深くは分かってない
いやまあ、別に宇津井健や別所哲也とセックスしようとは思わんっすよ。
そんな中、水谷豊にいつもギャフンと言わされてしまう役(でしょ、でしょ)の
川原和久を主役にして、ちょっとそれだけだと商売として弱いから
田中圭をオシャレに横にはべらせたのが今回の映画。
ツイッターで評判が悪かったから、逆にとても面白かった。
ありがとうツイッター、俺のために評判を落としておいてくれて。
川原和久は名物キャラなんだろうけどおもろいねえ。
やっぱりキャラとして確立してるだけに、どれだけ映していても間が持つ。
水谷豊版「相棒」では、道化に甘んじますが、
本人いわく「バカなんだからよ」なだけで正義は煮えたぎってる好人物だ。
これはあれね、銭形のとっつあんね。
とっつあんがカリオストロの城で祭壇の地下に降りて行くところを
切りとって90分にした映画なのだね。
サポートする峰不二子のカメラが田中圭だ、と。
この全く噛み合わないバディー振りも面白かった。
本来「相棒」は「水と油」が、目的のために最後にとんでもない化学変化をもたらす面白さを描いたドラマだったのだと思うのだけど、水谷豊の油が強すぎてミッチー以降はあまり「ぶつかり合い」になってない気がするのだ(いや、TVの本丸を見てなくてこんなこと言うのもなんなんですが)。映画スピンオフ一作目の六角精児と萩原聖人のバディっぷりも六角のキャラが他に寄り添うを基本にするため、あまり「ぶつかりあい」にならなかった。今回はそういう意味で「ぷち・オリジナル相棒」テイストとして本来やりたかった事をやれたんじゃないかと思う。
という意味で残念だったのがネット悪評の元になってるラストがスッキリしない点。
織田裕二が大声で「キター」って叫ぶスッキリさが欲しかった。
それはやっぱり観終わってそれなりに納得して席を立ちたいじゃん。
『マルサの女2』観た時のモヤモヤ具合みたいだ。
悪い事をした奴には、それなりに痛い目に合ってほしいのだよ、バカな庶民としては。
あと「それ」か来た時に、具体的に何が起きるか、
「それ」による利権の動き(誰が得して誰が損するか)も書き方が弱い。
そして一番「おいおい」と思ったのが、終盤のスーツケースの下り。
だっせえ。
吊り紐が見えるミニチュア飛行機合成みたいな古さを感じた。
お札も安かったし、偽札かと思ったよ。
さて、安定したシリーズに支えられて、役者がチョイチョイおもろい。
以下、短評。
川原和久は面白かった。あのいかつい顔が好きだ(ホモやないで)。
あの痒がり具合が尋常なくおもろい。
田中圭もいい具合にサポートしてた。
薄い本で言うとこっちが掘られる側かな、やっぱり。
しかし位置づけ上、主役なんだけど、そんな感じがさらさらしないなあ。
さっぱり感をなくして、もちっとかっこ悪くすると「劇団ひとり」になる。
チラシみて気づいたけど、眼鏡のフレームが妙にオシャレ。
ええい掘られろ、そんな奴は掘られてしまえ。
木村佳乃、綺麗で怖い政界の化け物。
これくらいの化け物が本当に日本の政界にウヨウヨしてるようなら
逆にちょっとは日本も安心な気がするのだけど、
今の日本の政治家はみんな町役場の議員先生クラスみたいでねえ。
別所哲也、ハムの人が頑張って魑魅魍魎を演じようとしてるのだけど、
ハムの人だからやはり料理されてしまう。いい具合の小物感だな。
国仲涼子、ゲストキャラ。
可愛いから綺麗を目指す途上にあってちょっと痛々しい。
あまり眉毛を画くタイプの役は似合わないのだろうなあ。
輪郭が可愛い卵型じゃないからなあ。
鈴木杏樹、Zipで見せる笑顔も好き。
多分、この映画の中で裏表なく笑ってるのは彼女だけ。
きっと相棒シリーズ全てが終わる時、
一番の黒幕が彼女であることが明らかにされるだろう。
水谷豊・及川光博、いい感じにチョイ役で美味しい出番。
そして関めぐみ、関めぐみを映画で見掛けると何か凄く得した気分。
関めぐみはいつも何かにいらだってる。
それぞれに気持ちは分かるけど、いっつも近寄りがたい感じの女性なんである。
薄い本で言うと掘る役、掘られる役、どっちも硬軟自由自在だ、いいなあ、それは。
ああ、自分で自分を掘って掘られてでもいいぞ。
田中圭を掘ってもいいし。
って、そんな話だけで関めぐみに対して一番行数かけてるよ。
『県庁おもてなし課』でも是非、堀北を掘ってほしい(鬼畜かよ、俺)。
セクショナリズムで警察の各部署、ちょっとずつ空気が違うようなのだけど、
殺人扱ってるところは現場、ガテン系だけど頭使うからそこそこの眼鏡率。
暴力団扱ってるところは同じくガテン系だけど、ここは肉体労働だから眼鏡率が低い。
サイバー犯罪対策課は線が細い。ええと、コンピューター扱ってるならもっと紙が錯乱するだろ。デブもいるだろ(警察だからそこは御座なりでもいいか)。
そして、その延長上で銀行の中の人々。
紙が錯乱してるのはいかにも、そして。
ハゲでデブで眼鏡ばっかり。何だかすいません、その通りです。
【銭】
新聞屋系の招待券もらったからロハだ。
109シネマズの凄いところは新聞屋系の招待券でもポイント付けてくれる事。
うわあ、嬉しいなあ、本当。
よきかな、よきかな。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・相棒シリーズ X DAY@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・相棒シリーズ X DAY@Akira's VOICE
・相棒シリーズ X DAY@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
PS あ、あとヒマ課長の人の仕事っぷりが老獪でよかった。
PS2 映画では版権の都合上、描かれなかったが、
あの後、国仲涼子がJOJOのエンヤ婆になって
「JUSTICEは勝つ!」と言って悪い奴らを皆殺しにする
スッキリ版のシークレット・エンディングがあります(嘘)。
PS3 杉下右京って異常にスタンド持ってそうだ。
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