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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『らくごえいが』をシネマート新宿2で観て、猿後家好きよふじき★★★

五つ星評価で【★★★いい役者で凌いでる】

古典落語のオムニバス現代劇化。
枕と締めに落語家のインタビューを付ける事で
「落語」と「映画」の違いを浮き彫りにする批評性を持ち得た。

一時期創作落語のイベントに足繁く通った事もあれば、
招待券を貰って寄席に入った事もあるけど、
今ではすっかり足も遠のき、落語に関してはそんなに偉そうな事は言えない。

んーと、それでもとりあえず二代目三平は出してほしくなかった。
いや、二代目三平の高座を見た事がないのだけど、
初代三平がTVで名を馳せた人だから、
TVも制さずに名跡を血縁世襲させちゃいかんとは全国民が思ってる。
それも含めて業界批判を付けた上での起用なら立派だが。
鶴光師匠あったかくていいなあ。
志らく師匠は偉そうに言ってるけど、
立川一門の快楽亭ブラック師匠からは江戸の風を感じないけどね、私は。

ケチを付ける人選が素人っぽくていいっしょ。

残念なのは現代劇にする事で、落語臭が薄れたこと。
なまじそんなに有名でない話を選んだので
落語を題材にした普通の話になってしまった。
製作費用とかあるのかもだけど、観客側からは別に時代劇でも現代劇でも境はない。
落語を喚起させやすいなら時代劇でもいいのだ。
お金がかかるなら一編くらいネット経由の安いペラアニメで作っても良かった。
又、現代劇に固執するなら「饅頭怖い」や「寿限無」のように知られ過ぎてる話を
縦横無尽に壊していく方が古典落語が現代落語だった時のバイタリティが
出たのではないか。

各話の枕は落語家が話すのだが、ここは話の沿革だけ説明しておけば
もっとバリバリふざけてもいい。実際、落語では枕が一番の無法地帯なのだから。


『ビフォーアフター(ねずみ)』
人情噺。
ちょっとほっこりするが、話やオチの意外性は薄い。
田島ゆみかOK。


『ライフ・レート(死神)』
怪談噺。
実はここに出てる本田翼目当てだけど、うん、可愛いけど脇役だな。
死神と対峙する山田孝之はいつも通り安定している。
死神役の安田顕の湿っぽい感じがいい。
役者が演じる事で高座の演者を越える、ここに発見がある。


『猿後家はつらいよ(猿後家)』
笑い噺。
古典落語を崩しながらメタにテーマを展開する。
この冒頭のドカっとした入り方から、ラストの潔い締め方まで、
スタイリッシュでとってもかっこいい。
何でも安請け合いしてしまうプロデューサー加藤貴子のホイホイ具合が面白くて。
それをいやいやながら最後にはのんでしまう監督戸次重行のトホホ具合も良い。
ミニ『ラジオの時間』なのだが、
基礎が崩れてく様が如実に見える点に関してはこちらの方がよいかもしれない。
満を持して登場する主役はもっと意外性のある人物が欲しかった。
主役とマネージャーが双子で一人二役とか。
田中要次さんはもう一ネタくらい何かあるかと思った。


女の子三人ともショートカットなのはプロデューサーさんの趣味か?

でもね、見て損だったとは全く思わないから見るといいよ。


【銭】
新聞屋系の招待券もらった。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
らくごえいが@ぴあ映画生活
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