壮大な悪ふざけだなあ。
ベースになる脚本はあるのだけど、
主演の劇団ひとりだけがその内容を知らされておらず、
他の共演者との会話から糸口を掴みながら、
アドリブで全ての展開を乗り切らなければならない。
又、話の節々に入るキスを迫る女優の群れから
言葉一つで巧みに唇を守る事がルールになっており、
唇を奪われた時点でゲーム(物語)は終了となる。
って、基本設定くらいはちゃんと前説しようよ
(前説でふざけるのはようないよ)。
全て一発勝負で24時間撮った物を切り貼りしてるだけなのでリテイクはない。
カメラの影とかばんばん画面に映ってたりする。
「これが映画か?」と言われたら「映画になってない」と言っていいだろう。
でも、「これだって映画だ」と言われたら「そうですね」とも答える。
映画の間口はそれくらい無駄に広いのだ。
劇団ひとりのアドリブ力恐るべし。
歌舞伎のようにチョコチョコ見栄(見どころ決めセリフ)を挟んでくる。
芝居の中に見栄を挟むというのは現代劇では失われた技術だろう。
とても、気持ち良い
(その見栄に喝采するおぎやはぎ、バナナマンが五月蠅すぎるのが構造上の欠点)。
そして、みひろがバリバリよい。
芝居できるんだよな、まじでこの人は。
前提になってる番組を知ってれば納得できる出来。やるこたやったな、と。
前提になってる番組を知らなければ、
単に度が強い悪ふざけに見えてつまらんのじゃないだろうか。
ファン・ムービーってのはそんなもんだ。
【銭】
トーホーシネマズデーで1000円均一
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE@ぴあ映画生活
PS あのアジトは江角の出てた『ライアーゲーム』の試合開催地と同じところかな?
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