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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『夜の大捜査線』を新橋文化で観て、こいつぁーニグロだぜふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★推理物としては弱いが】

初見はTV。一回くらい劇場で観ただろうか。
何にせよ、初見のようなフレッシュさで見れたので、
自分の記憶力の乏しさをちょっと褒めてあげたい。

シドニー・ポワチエが真っ黒でスタイリッシュで仕立ての良さそうな服を着てる。
子供の時は「エリートのやり手」が最後に白人にほえ面かかす話と思って見てたけど、ポワチエは正しい指摘もするが、意外と官僚的だし、独善で嫌なとこもそれなりにある役だった。ポワチエに一泡吹かせられる立場の田舎町の警察署長ロッド・スタイガーの殺人捜査の技術はないから空回りするし、確かにスタイリッシュとはほど遠く粗野なのだけど、その土地で生きていく為に色々調整をしなければならない立場の哀しさの方が、今見ると「ぐっ」と来たりする。彼は彼なりにチャンスさえ与えれば『ラストスタンド』のシュワちゃんみたいな活躍を下手したらやってのけちゃいそうなキャラなのである。

推理ドラマとしては真犯人への道筋が唐突だと思うが、そこは案外オマケっぽい部分であって、事件は解決さえすればいいのだ。

でね、ポワチエがね、いかにもとってもニグロなんですわ。

ポワチエに向けられる町の者の目。
これがどうにもリアルで「何か臭え奴がいるよ」みたいな空気がぷんぷん感じられる。
この、頭では分かっていても、身体で分かり合えない感の濃厚さ。

これがスタイルを複写したタランティーノの『ジャンゴ』に欠けていた物だ。
『ジャンゴ』で黒人がひどい目にあうのは、黒人がひどい目にあう立場の存在だからにすぎない。「あいつら臭えからよ」みたいな絶対感がない。それは「黒人がひどい目にあう」という一点がやっぱり設定だからだろう。タランティーノ自身にルサンチマンがない。タランティーノには変なビデオ屋店員が町中からスポイルされて、最後に立ち上がるみたいな、自分のルサンチマンを込められる映画を作ってもらいたいな。


【銭】
前売券使用で700円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
夜の大捜査線@ぴあ映画生活

PS シドニー・ポワチエが鰻パイを食べながら捜査するかと思っていたのに!
PS2 思ったより、夜のシーンばっかりでもなかった。
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