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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『007 ロシアより愛をこめて』『荒野の七人』を新橋文化で観て、男だらけだなふじき★★★★,★★★

◆『007 ロシアより愛をこめて』

五つ星評価で【★★★★美女と猛女が出ながらも男男してる】

昨今のダニエル・クレイグ版はもう本当にちゃんと作ってるので、突っ込みどころがないのが寂しいと言えば寂しいところなのだけど、突っ込みどころがありつつも、帰路満足して帰るのが007シリーズだったと思う。

シリーズ1作目の「ドクター・ノー」はラストの変なドラゴンマシンで一気に「おいおいおい」と突っ込んでしまって、その突っ込みのバランスの悪さを評価しないのだけど、2作目の「ロシアより愛をこめて」はまじにちゃんと出来た娯楽映画だ。これと次の「ゴールド・フィンガー」がシリーズとしてのピークだろう。今は作品の出来はいいのだが、観客が007に求めていた「大娯楽」みたいなのが薄れて、普通の映画になってしまった感がある。濃い色が薄くなったというか。

007と寅さんだけはずっと同じ土俵で同じ相撲をとるものだと思っていたと言えば分かってもらえるだろうか。寅さんは帰らぬ人となり、007は土俵に電鋸を持って来るようになってしまったみたいな感じ。

冒頭、スペクターが出てくるのか。
そうか、ロシアとイギリスのスパイ物と思い込んでいた。
今では「世界的な犯罪組織」というのもマンガ的だなあ。
もし仮に「ロシアより愛をこめて」をリメイクするなら、敵は巨大商社か何かになるのかもしれない。ただ、東西冷戦もなくなった今、暗号翻訳機を奪い合う事自体が絵空事で、トレンドじゃないので、世界の経済バランスを崩しかねないパテントの奪い合いみたいになるのかもしれない。なんか007が産業スパイみたいになっちゃうなあ。どうも今、スパイ映画を作るのは難しいよなあ。

で、よかった時代の今作はフォーマットが旅物というのが異色。
旅物なので、滝口順平に「おやおやボンドさん」と言ってほしい気もするが、それは無しだ。
旅物なので、ラッシャー板前とか出てきそうだが、それも無しだ。
旅の進行毎に変わる話の流れや危機については本当によく考えられている。
旅物でA地点からB地点までがミッションなので、ラストに敵犯罪組織のアジト殲滅みたいなのがない。「ゴールド・フィンガー」も同じようにそれがない。あれがあると、娯楽映画のバランスとして落ち着きはするのだけど、本来はいらない物なのかもしれない。

狭い電車内でのアクションはこれが最初という気がする。

ボンドより肉体的に強く狡猾な男がボンドを籠絡しながらも、自らの品性の下劣さの為にボンドに敗北するとか、本当かっこいい脚本だ。

そうか、プロフェルド側は頭脳だけの男(チェス・チャンピオンって見せ方がたまらない)、肉体だけの男(筋肉腹パンチがたまらない)、そして年だけの女(キックがたまらない)という組み合わせだったんだな。全て兼ね揃えるボンドにかなわんと言う(あ、女は備わってないか)。

ロバート・ショーが前面に出たせいか、ダニエラ・ビアンキが単にニコパチなカワイコちゃんみたいな立場に甘んじたせいか(恋する諜報員ってあかんやろ)、妙に画面が男男した感じでした。何となく今だったら監督が俺はホモだとカミングアウトしそうな空気があったよ。

ロシアより飯島愛をこめて

すいません。ちょっと言いたかっただけです。



◆『荒野の七人』

五つ星評価で【★★★話は落ちるんだけどキャラ設定が侍より楽しいかな】

話の盛り上げや真摯な部分は『七人の侍』の方が圧倒的に好きだ。
真面目なんだな、俺。

でも、似たような個性を整理して、キャラ化したのは面白くて評価する。

ユル・ブリンナーはエジプトの王子から志村喬まで幅が広いなあ。
確かにユル・ブリンナーがガンマンを集めてるって言えば説得力がある。
確実に志村喬が集めてるっていうより説得力がある。
ジェームス・コバーンはヒョロヒョロだ。居合の達人がナイフ投げの達人に変わったんだろうけど、アクションの見せ場は少ない。まあ、確かに荒野の七人には「尊敬します」って言ってくれるようなうぶいキャラはいないんだけど。
ブロンソンは髭なしなのね。子供に好かれる好人物のガンマンっていいな。
ロバート・ボーンは昔からロバート・ボーンだ。なんかいつも煮え切らない。
スティーブ・マックイーンは昔からスティーブ・マックイーンだ。ただ、キャラとしては一番薄い。
これに守銭奴とチコが加わる。

チコは三船敏郎みたいな破天荒さが感じられないのがつまらないな。
単にヤンキー兄ちゃんやんけというね。

あと、チコと恋仲になりそうな感じのメキシコ女優がそれなりに綺麗だけどぐっと来ない。ちょっと黒木メイサっぽい。弱い感情を出す芝居がないからだろうなあ。



【銭】
前売券使用で700円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
007/ロシアより愛をこめて@ぴあ映画生活
荒野の七人@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
007/ロシアより愛をこめて@ともやの映画大好きっ
007/ロシアより愛をこめて@或る日の出来事
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