FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ムーミン谷の彗星』をユーロスペース2で観て、大人もOKふじき★★★

五つ星評価で【★★★彼等は皆、実世界のどこかで見たキャラ】
  
トーキョーノーザンライツフェスティバル2014「北欧映画の一週間」の中の1プログラムとして鑑賞。


こんな話だったと思う。

ムーミン谷に近づいてくる白色彗星。
その中には彗星帝国ガトランチスがあり、
ムーミン谷の無辜の民を制圧しようとしていた。
ムーミン、ミー、スニフは敵、彗星帝国の弱点を探るため、
ポイント・オサビシの超弩級天体観測所へと向かう。
途中、空間騎兵隊のスナフキンを拾いながら、
ムーミン達は遂に敵の最接近時間の情報を掴む。
谷に戻る三人。
だが、彗星帝国の攻撃はすでに始まっていた。
ヘムレンの拡散切手攻撃にもビクともしない彗星。
艦長ムーミンパパが反射衛星バスタブを避雷針位置にセットし、
スノーク引越班班長が角度を調整した。
彗星帝国は嵐に身を隠し、パルチザンのトーチカへビーム攻撃を行った。
隠れた全ての光条を反射衛星バスタブは敵の一点に集中して跳ね返した。
大爆破とともに彗星は去った。
平和が訪れたムーミン谷で、ムーミンはアンクレット(ヤリマンチェーン)の
新しい彼女に真珠を貢いだ。交尾をして子孫を増やさねば。

違ったっけ?


キャラがドライなのに変わり者が多いのが好感を持てる。

ムーミン:主人公。主人公属性のみを持ち、前進を声に出す狂言回しキャラ。
スニフ:臆病だが金や名誉への執着が異常に強い。欲望担当。
ミー:他人への取り繕いが未分化(だから常に言う事は正しい)。
 この三人を合わせて一個の子供メンタリティと見るべきだろう。
スナフキン:社会不適合大人。だからかっこいい。
ムーミンパパ:優しい。保護するだけの父。色のなさはバカボンパパと対照的。
ムーミンママ:優しい。保護するだけの母。
 この三人を合わせて一個の保護者メンタリティと見るべきだろう。
ジャコウネズミ:「悔い改めよ」の看板を持って歩くような傍迷惑キャラ。
ヘムレン:世界の破滅より自分の切手コレクションが大事という超オタク。
科学者:世界の破滅より、研究が大事。
 この三人を合わせて子供が触れる外界(社会)メンタリティと見るべきだろう。
スノーク:眼鏡くん。
フローレン:発情した牝河馬。
 友人・恋人メンタリティ。

子供が接する社会の姿を模したキャラ設定。
核家族というか、親類や血縁者のラインが薄いと言えるかもしれない。
スニフ、ミー、ヘムレンさん辺りのウザイ系キャラが自分が年をとったからか、割と好きだ。


ムーミンの癖に世界の破滅なんて題材にちょっと驚くのだが、ムーミンだから、案の定、世界が破滅したりはしない。でも、ムーミンを初めて見るような子供はひょっとすると世界は破滅するのでは、というスペクタクルを味わえるのかもしれない。
ちょっと手塚治虫の『来たるべき世界』みたいだ。
その手塚治虫は旧アニメ、ムーミンを作って作者のトーベ・ヤンソンを「ムーミンはカバじゃない」と激怒させた持ち主でもあるのだが。まあ、元のデザインから河馬っぽくはあるけど、肉々しいのと妙に感情がウェットだったのが気にいらなかったのかもしれない。確かに虫プロ版のムーミンは脂肪の固まりみたいであり、その脂肪にキラキラした感情がくっついているのはちょっと気持ちが悪い(じっくり見た事はないのだが)。

ムーミンには社会的に鷹揚ってか、変な人でも変な人なりに居場所を与えてあげましょう、みたいな優しさがある。ジャコウネズミさんなんて、鼻つまみ者以外の何者でもないのだが、糾弾されたりはしない。呑気というか、そんなの糾弾するよりお茶でも飲もうよという大人な社会性が秘められていて、何だか居心地がいい。

「海が帰って来たよ」で、東北の大津波みたいに、みんな波に浚われてしまうみたいな連想をしてしまうのは大人だからと言うか、本当に事が起こる実情を知ってるからなのだが、そういう連想をしてしまう自分にちょっとだけ呆れたりもする。

あ、原作、新旧アニメシリーズ、未読未鑑賞。


【銭】
ユーロスペース会員割引で1200円

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ムーミン谷の彗星@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ムーミン谷の彗星@徒然なるままに
ムーミン谷の彗星@ダイターン・クラッシュ
▼関連記事。
フィンランドの、ムーミン谷の彗星@死屍累々映画日記
ムーミン 南の海で楽しいバカンス@死屍累々映画日記
スポンサーサイト