FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『スペシャリスト 自覚なき殺戮者』をユーロスペース2で観てアイヒマンはやっぱり最高ふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★アイヒマン、ハラショー】

『ハンナ・アーレント』にも出てくる
アイヒマンの裁判記録を扱ったドキュメンタリー映画。
アイヒマンのザ・官僚がクローズ・アップされてて最高。

判決はともかく、
裁判に臨む姿勢としては、
ともかく何が何でもナチスだから断罪しないと気がすまない検察
(姿勢的にはユダヤだから差別しないと気がすまないと変わらん)と、
戦時下の官僚作業であった事を主張するアイヒマンとで、
アイヒマンの方が正しく見えさえする。
そして、融通が利かない、実に優秀なお役所仕事人間アイヒマンが実に面白い。

やっぱ、どっぷりアイヒマンだけを描いた、このドキュメンタリーは
ねちっこくっていい。ドイツ人アイヒマンの論理的に冗長な所がよく出てて
実におもろい。


【銭】
ユーロスペースの会員割引で1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
スペシャリスト・自覚なき殺戮者@ぴあ映画生活
▼関連記事
ハンナ・アーレント@死屍累々映画日記
アイヒマン・ショー@死屍累々映画日記
スポンサーサイト



『さよなら渓谷』をギンレイホールで観て、すげえな真木よう子ふじき★★★★★

五つ星評価で【★★★★★真木よう子に尽きる。他のキャストも素晴らしいが、真木よう子に集中するように映画が作られている】
原作未読。

真木よう子は今、日本で一番「セックスの見せ場がすげえ女優」だと思う。
現在、他に並ぶ者を思い浮かべる事ができない。
いやあ、凄いし、良かったし、それだけでもなかった。

薄皮を剥ぐように、二人の関係が丸裸にされる。
過去に向かうにつれ、明らかになる二人の心の柔肌、
これを丹念に丹念にフィルムに転写していく。

「愛」とか「恋」と言うには、過酷な関係。
魂を常に裏切りながら依存しあうような関係、

最後、真木よう子が取った決断は、
生活よりもあるべき理屈を優先させた結果だろう。
とても難しい。どこか宗教のようですらある。

その決断を甘受しながらも、
更にその理屈に屈したままではいれそうにない男を映して物語は終わる。


真木よう子はもちろんいいが、
その連れ合いになる大西信満の強い弱さだか弱い強さだかがいい。
二人を追う事で、二人の歴史を追体験する記者役に大森南朋と鈴木杏。
懐深いな。この二人がベーシックとして機能しつつ、
真木、大西と共感できないと全て崩れるのだが、そこは達者なものだった。

あと、端役なんだけど、新井浩文が唾を吐きたくなるような役で、
実に仕事として安定してるなと感じた。
最近の新井浩文は出る映画出る映画、ひどい奴である。
素に思えるのは大したものだけど、役者としては安定しすぎて気がする。

あ、真木よう子濡れ場以外も全てのシーンがいいです。


【銭】
ギンレイホール、会員証で入場。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
さよなら渓谷@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
さよなら渓谷@映画的・絵画的・音楽的
さよなら渓谷@迷宮映画館
さよなら渓谷@ノラネコの呑んで観る映画

PS 総論は「映画的・絵画的・音楽的」さんをはじめとする
 初期TBのコメントの方に書いてしまった。
 徹底的に打破されたりするかもしれないけど、
 気にかかった人は上記にリンクを張っているのでそっちも見てください。
PS2 公開当時「さよならK子くん」って映画の方が見たい、なんて
 言ってたなあ。

『アヴァロン』『紅い眼鏡』をキネカ大森3で観て郷愁ふじき★★★,★★★

◆『アヴァロン』
五つ星評価で【★★★スタイリッシュ】

劇場公開以来、久々の見直し。
「血を吐きながら頑張りました。どうですか、スタイリッシュでしょ?」
「確かにスタイリッシュだ。で、他には?」
「え?」
みたいな映画。

スタイリッシュを楽しめればいいんだけど、
30分くらいの話を伸ばし伸ばしでやってるから話は冗長。

川井憲次の楽曲が壮絶にかっこいい。
ティンパニーやパーカッションの打楽器パートの気持ちいいこと。
クズみたいな音楽がかかってたら最低の映画になりそうな予感もする。



◆『紅い眼鏡』
五つ星評価で【★★★こんなだったなあ】

何回か見てるが久しぶり。
ともかくいい物から悪いものまで色々詰まってる。
それにしても前衛的で演劇的だ。
フランス公開版フィルムという事で、
仏語字幕と仏語ナレーションが入ってた。
プロテクトギアが最高にかっこいいけど、
冒頭しか出てこないんだよなあ。
今見ると色々稚拙な部分も目立つが、
初見時はこんな実験的な演出をやってる映画が他になかったので刺激的だった。

川井憲次のスコアは多分、これが一番好き。



【銭】
キネカ大森3回使える名画座専用回数券を使って1000円で鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
アヴァロン@ぴあ映画生活
紅い眼鏡@ぴあ映画生活