◆『斬る』
五つ星評価で【★★★★主役じゃないけど岸田森は美味しい役】
多分、名画座で観てて2回目。
岡本喜八はおもろいねえ。おっ、白黒けえ。あっ、これ観ちょるわ。
お家騒動で散らされそうな若い武士の命を侍を捨てた無宿者が
命を賭けて守ろうとする岡本版の『椿三十郎』みたいな映画。
原作が同じ山本周五郎だから筋が似てるらしい。
『椿三十郎』より、こっちの方が好きだな。
『椿三十郎』のお道化者は三船敏郎だが、ちゃんとしているからなあ。
『斬る』では仲代達矢、高橋悦史がそれぞれ、ちゃんとしてないのが
何だかホッとする。
その代わりに、ちゃんとしてるのは悪い側なのに大悪に裏切られる岸田森。
かっこええわ。
仲代達矢の締める時だけキッチリ締める融通や、
高橋悦史の明るい田舎もんっぷりも魅力ある。みんなはぐれ者で可愛い。
◆『可愛い悪魔』
五つ星評価で【★★怪作】
大林信彦初のテレフィーチャーだそうである。
とてもベタベタな演出に身体の疲れが負けて寝てしまった。
岸田森特集なのに、岸田森が出てくるところをグッスリ行ってしまった。
ちっ、俺のダメ人間め。
どこか吉高っぽい秋吉久美子。
ポロシャツにネクタイするマッチョ渡辺裕之。
明らかにまずい役どころの南らんぼう。
そんなに可愛くないのにロリ記号満載の少女。
タイトルで既にネタバレ。
と、『ハウス』から家をなくしたみたいな大林らしい映画。
【銭】
シネマヴェーラの会員割引で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
・斬る〈1968年〉@ぴあ映画生活
・可愛い悪魔@ぴあ映画生活
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