五つ星評価で【★★★良くも悪くも意外】
多分、3回目か4回目。
普通に面白いのだけど「超傑作」とまでは思わない。映画の3作目までが駄作・凡作なので、比較対象として得してるのだろう(工藤栄一の3は絵は通好みで綺麗だけど話が今一で後半ダレる)。
冒頭のコロコロ変わる音楽から、TVの「必殺」を踏襲する気がないのがビンビン伝わってくる。中村主水は主役だが、TVでの殺陣と軽コントしかないようなキャラではなく、倍賞美津子、千葉真一と渡り合う出ずっぱりで血の通ったキャラになってる。
割りを食ったのはレギュラーの仕事人で三田村邦彦、村上弘明、ひかる一平、かとうかずこは普段以上に出番が抑え気味だ。その短い尺の中でまるでアリバイ工作のように普段のTVと同じ事をさせられている。
三田村邦彦の飾り職人の秀は映画の中では、怒って屋根の上走って、的を殺すだけの男だし、村上弘明なんて、被害者の死を看取って、花町を歩いた後、的を殺すだけの男だ。ひかる一平とかとうかずこなんて「普段通り」さえ与えられない。
初の悪役を演じた真田広之は面白いが、チンチクリンな衣装がおかしくもあり。後半、本性を現した際の憎々しさ、毒々しさは流石、深作、悪趣味に精通してるわいと唸らされる、いや、ホント。しかし、あんな終わらせ方をするのは天邪鬼だなあ。あの最後の一線を裏切るから娯楽映画としてスカっとしきれない。そこはスカっとしたかった。
相楽ハル子が大根なんだけど可愛い。若さって大事だ。
あと、笹野高史がスラム長屋にいるチンピラって端役で出てる。
月代を剃ってない髪のある役で爺さん役じゃない。
ヅラかぶってるから、本当の髪の毛があるかどうかは分からないんだけど、
そんなに笹野高史の髪の毛に興味がある訳じゃないから、まあ、それはいいや。
本田博太郎がまだ若者役で、まだ真っ直ぐっぽい役だ。
蟹江敬三が精白を装った殺し屋で、何かいつも通りだ。
演技はこの映画独特なんだけど、空気がいつも通りの蟹江敬三。
千葉真一と蟹江敬三のあばら家を壊しながらの格闘って、
まるで
『孫文の義士団』のようだ。早すぎる。
岸田今日子のセクシーな背中も見れるでよ。
【銭】文芸坐入場料金1300円。二本立てのうち1本だから850円になるかと思ったら、トークショーが付いて、それがプログラム扱いになって、夜間割引は効かなかった。いや、そこは割り引いていいでしょ。映画を偶然、見に来てた千葉真一が壇上に挙げられて貴重な話を聞けたから、結果、損ではないけど。
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必殺4 恨みはらします@ぴあ映画生活
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相変わらず鳥山明は面白いなあ。
特捜版を買わせる為に通常版の部数を少なく設定していた事があまりにもあからさまだったので、第一刷4月9日に入手できなかったので20日待って通常版二刷を4月29日に購入。早く読みたいがために特典は多いが価格の高い特装版を買うのは購入方針として間違えているだろうし、そういうさもしい売り方をされた物を買うのが嫌だった。それから半年、積読にしておいて真剣に読まなかったので、古本屋購入でも良かったかもしれない。マンガは面白いけど、読まないからと言って死んだりしないからなあ。
タイツさん美人。
個人的にはタイツを履いてほしい。
ドラゴンボール前史みたいなオマケ設定が付加されているが、それがなければつまらないという訳ではないので、逆にその部分はいらなかったとも思えてしまう。
イカスミバーガーの黒と対比した白いバーガー。
マクドナルドによると
大人気のチキンフィレオのバンズを、ハロウィンの時期だけ特別にホワイトバンズにしました。トロっととろけるカマンベールソースの風味と共にお楽しみください。「チキンフィレオがお化けに仮装をしたら?」をイメージしたチキンバーガーです。イメクラじゃあるまいし、マクドナルドが変なイメージの事まで考えなくてもよろしい。どうせ考えるなら、マクドナルド直営のイメクラぐらいまで考えればいい。それならば許す。
味はチーズの味が強すぎて好みではない。
チーズの味で全て隠れてしまってる気がする。
五つ星評価で【★★★★北の超エリート・スパイの南での任務はバカを装う事というプロットが最高】
もう、このアイデア一発である。
さびれたどうでもいい下町に三人のエリートスパイが配属されるが、一人はバカになりきり、一人はロッカーになりきり、一人は冴えない学生になりきる。何でそんなもんにという疑問を通常だったら抱くのだが、「北朝鮮」という不可解なキーワードの前に何となく納得させられてしまう。何をやらかすか分からないという意味で「北朝鮮」には説得力がある。最終的に、彼等の任務は任務として成立しない事に価値があったという皮肉、無能である事が有能の証という
『カンパニーマン』みたいだ。
前半はバカを装う主人公の北朝鮮スコープで見た緊張感あふれる日常をコメディーとして描き、後半は大アクションによりその真の能力を見せつけ、ラスト唐突に泣かせるという、気が狂った構成を乗り切っている。監督いい手腕だ。でも、アクションはちょっと長いな。
バカとスパイをちゃんと演じ分けてるキム・スヒョンがいい。
そう言えば綺麗な姉ちゃんはオマケ程度にしか出ない。
恋愛まで盛り込むのは無理があったのだろうな。
【銭】新聞屋系の招待券を貰った。
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シークレット・ミッション@ぴあ映画生活PS しかし、宣伝が控えめだな。
DVDとか売れれば元が取れるから劇場は抑え目でみたいな戦略なんだろうか?
面白さに見合ってお客は入ってほしいなあ。
五つ星評価で【★★★波瑠がんばれ】
波瑠は昔っからチョコチョコいい映画で、いい演技してたのに、ずっと評価されてこなかった印象がある。自分のブログで検索かけてみると
『みなさん、さようなら』と
『マリア様が見てる』だけ引っかかった。いやいや、もっと出てるだろ。「波瑠」って名前が書きづらいってのはあるかな。後、国民的女優にのし上がった「杏」を薄味にしたような顔で損してる気もする。似てる個性なら個性の強いほうが有利だ。
今回は沖縄地元系女子として、ひょんな事から三角関係、四角関係に引きずり込まれてしまったのに恋に臆病で今まで逃げてきたからどうしよう女子な訳で、こんなの応援したくなる要素満載だ。あと、表情が分かりやすいのはいい。
通して話を見ると中盤から大きく「えっ」といううねりがあり、後半、そこで着地させるのかという驚きもある。でも、話としては強引に通しすぎたので、非リアル感が強くなってしまった。ちょっと残念。
でも、波瑠が頑張って主役やってるんだから、見てあげてほしい。
波瑠が竹富聖花へのコンプレックスで「東京の娘は可愛い」と言うのは違和感あった。映画観てる観客は波瑠の良さが分かってるから。あれは「ゆるふわ」とか日焼けとかゴツゴツとかそういう比較に話を持っていくべきだった。波瑠のファッションもお姫様系ではないし、ユニセックスな服だけど、似合ってて申し分ない状態なのだし。
「東京の娘は可愛い」と言われた竹富聖花は、イラっとくる可愛さ。多分、映画観客に嫌われるような演出がちょっと加わってるのだろう。この役の好感度が高くなって波瑠を食ってしまうようではいけない。
ふらっと来て、波瑠のニセ恋人役を演じる小柳友。ちょっと日本人らしからぬ図々しい感じが役に合ってた。年齢不詳であるのも、まずまずいい。
波瑠の元彼役、桜田通。残念だが彼だけ良くない。波瑠がこいつに惚れていたという魅力を感じないんですよ。自分が男だからってのを差し引いても、こいつだったら急に帰ってきてドキマキするのもしょうがないという説得力がない。顔が美形っぽくないとしても、それ以外でアピールできるところがないと恋愛ドラマとして成立せん。
沖縄出身応援枠でチョイ役にダチョウ肥後、パッション屋良、ダンディ坂野が出てるが、ダンディが黄色いスーツを着て映画一本ダメにする訳にもいかず、その代わりに真っ黄色のタオルをいつも握ってるってのはとっても可愛く思った(ホモじゃないけど)。
しかし、やっぱりラストの帳尻合わせは煙に巻かれているようであるなあ。
【銭】新聞屋系の招待券を貰った。
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がじまる食堂の恋@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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がじまる食堂の恋@映画好きパパの鑑賞日記・
がじまる食堂の恋@ノルウェー暮らし・イン・原宿
五つ星評価で【★★普通によくできた映画だけど「切り札」をタイトルに入れるなら、胸がすくどんでん返しが欲しかったね】
私はクラシック映画をほとんど見ないから、ニコール・キッドマンの外見がグレース・ケリーに似てたかどうかについては分からないし、さほど関心もない。もっと若い映画ファンなら尚更そうではないだろうか。でもまあ、ニコールの張りつめた演技はよかったと思う。個人的に予告がかなり思わせぶりな作りだったり、タイトルに「切り札」が入ってたりしたので、ラストに向けて起死回生の一手がロッキーのテーマが鳴り響く中、ドカーンと炸裂するような映画を連想してたけど、割と地道に正しい事を推し進めれば、それがみんなの正しい心に働きかけるのよ、みたいな希望的な観測の強い脚本だった。いや、そういうヤバ気な弱点を如何に突き崩すのかが映画の面白さと思うんだけど。
『ヒッチコック』での扱いが単なる意固地な禿デブだったヒッチが妙にかっこよく映ってるところはいいと思う。
【銭】トーホーシネマズのフリーパス使用13本目。
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グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評・
グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記PS 私が見たかったのは、傾向として
『エージェント・グレース・ケリー』だな。そういうのがあったとして。
PS2 そう言えば昔『GRACE』って名前のエロ本があったな。
いいエロ本だった。
ドリンクのディスカウント自販機にキリン「世界のKitchenから」の「ディアボロ・ジンジャー」が並んでるのを見ると小市民的な消費者としては嬉しいのだけど、ちょっと遠目の展望をしたいと背伸びしてるハイソ爺様としては、市場から締め出されてしまったのだなあ、と気分が落ちる。単にデザイン変更の為だけの処置だったら嬉しいなあ。
そんな男心。
全体、作画の荒れがまだ残ってるように感じるのだが、
荒れてる事に馴れてしまいつつある、いいのかそれで状態。
貞子のちょっとした表情が、
あまり感情の違いがなくこわばってるだけみたいに見える。
今回はちづとあやねのエピソードがメインで、
貞子その物にそんなにスポットが当たらんから目立たんけど。
ちづはいい雰囲気ラインだけど、
あやねはこれからつらそうラインだから、ケントともどもしんどいなあ。
主人公の貞子はもちろん、ちづとあやねの二人がどういう形かはともかく
幸せを確立しない事には、この物語の終りはない。そういう話だと思うのだ、
『君に届け』は。
◆『フルートベール駅で』五つ星評価で【★★★悲劇は記録にすると1行で全て同じ体裁を取られるが、その悲劇の背景の人間は誰一人として同じ人間ではない】
そういう映画である。
もう、宣伝からして、冒頭に主人公が事件に出くわす事をはっきりうたっているのである。救いようのない悲劇だ。きついのう。
こう言えば分かりやすいだろう。
悲劇に会うのは「のび太」。
はっきりと無職が確定し、それでも妻と娘の為に地道に職探しに励もうとする、
そんな「のび太」の行く手を阻む一発の銃弾。
銃弾に倒れるまでの「のび太」の1日の何気ない生活を追う。
そういう映画だ。
奥さん役が「目覚まし土曜日」に出てる高見侑里に似てる気がする。外人なのに。
主人公の母親役に気合いの入った黒人婆さん出てきたと思ったら、
『ヘルプ』『スノーピアサー』に出てたオクタヴィア・スペンサーだった。プロデューサーもしてるらしい。サンダンスからの刺客は今後、こういう役者プロデュースみたいなのが増える気がしてならない。それが嫌とか別にそういう訳ではないけど。
◆『チョコレートドーナツ』五つ星評価で【★★★こっちも悲劇だ】
詳しく書くと一気にネタバレに踏み込む映画だが、この映画も決して明るいハッピーエンドでは終わらない。
『フルートベール駅で』と同じく、理不尽な世界の在り方によって、この世界は決して祝福された神の子達だけが住まう世界でない事が明らかになる。こういう本当の出来事を語る哀しい話が減るといいですよね。
【銭】ギンレイホール、会員証で入場。
シネマ・カリテ水曜1000円均一
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フルートベール駅で@ぴあ映画生活・
チョコレートドーナツ@ぴあ映画生活
五つ星評価で【★★★うん、気持ちいいダラダラをよしとすべきか、すべきでないか】
映画前作は観てるが、間に挟まってるTVシリーズは未見。
真木よう子はTVからのキャラだと思うが、それくらいじゃないのか。
何か岸部一徳とか麿赤児とか大した尺を取らないのに
アクの強いキャラが山ほどいて、ちっちゃいエピソード団子状態だから、
映画的な浸り方が出来ないのかもしれない。
ただ、最初から「だらだらしてんの」を、「だらーっと見るでいいわい」てな
感じなら心苦しくない一品だ。出来のいい冷凍食品みたいな映画だな。
明らかになる松田龍平の過去と、それが故の子供に対する姿勢。
やはり過去に責められている瑛太の子供を見つめる愛しげな視線に泣かされる。
真木よう子の濡れ場があるのに、SEXを感じさせない可愛らしさが凄い。
新井浩文はいつものクズ役でホッ(
『近キョリ恋愛』ではすかしてた)。
あと、永瀬正敏がとっても普通に世間一般にいそうな気持ち悪い男に見えて、役者が誰かも分からなかった。うまいなあ。
【銭】トーホーシネマズのフリーパス使用12本目。
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まほろ駅前狂騒曲@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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まほろ駅前狂騒曲@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
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