前回のエピソード12はやはり予告編でしかないからいらなかった。
あれを見てないと今回のが見れないという訳ではないだろう。
今回の評価観点は三つ。
・軍事論戦争論を土台にした都市伝説スリラー映画としては★★★★。
「シミュレーションだからこそ出来る戦争」という脆弱性はあるのだが、
見ている最中は全くそれを気づかせないのは悔しいながら
押井の語り口が上手いのだと思う。
・パトレイバーのシリーズ映画としては★★。
アクションシーンがあるのはいい事だが、
この映画の中でのパトレイバーは人型である必要がない。
今回の「THE NEXT GENERATION」シリーズ内で出た
ロシアのレイバーもレイバーとは名ばかりの武装強化戦車だった。
それ故、人型のレイバーが何らかの理由(例えば経済的な理由)で
根絶されているなら、世界観的に矛盾はないのだが、
今回のシリーズ内で土木産業用の酔っ払いレイバーとかを
出してしまっているので、整合性が合わない。
敵レイバーなどを頻繁に出す予算がないならないでないなりに
用意周到に世界観を練るべきである。
・一連の押井守演出作品としては★★★★。
「カス」とさえ呼べんダメ映画も作るから、ここまで作れれば上出来でしょう。
ただ感性は古いと思う。
今更、理念を主張するためだけにテロは起きない。
理念を主張す為だけにテロを起こしたいなら、テロを起こす人間は
戦前を知るルバング島の小野田少尉みたいな存在か、
理論でだけ物事を遂行していく二進法機械のような人間だろう。
この映画にはどちらも出てこない。
テロを起こしているのは非現代的な人間か、仮想現実の人間という事だろう。
なので、フィクションとしてはいいが、現実味は果てしなく薄い。
押井の頭の中だけで構築された物語という感が非常に強い。
アニメ劇場版第二作の直後に見たら、こうまで現実と乖離しているという
違和感は感じなかったかもしれない
(アニメであるという事時点が虚構だから)
灰原零って又、適当な名前を。
灰原哀+綾波レイの合算という趣味の悪さだ。
最終的にこの灰原零が何者か分からないというのは、パターンとして散々やられてきた気がするので、又かと思ってしまった。名探偵コナンの黒の組織とか、エヴァンゲリオンのネルフとかが現実に存在して、そっちから来てたりするのか。ルパンとコナンがコラボしたみたいにコラボしたら、いい経済効果生みそうだぞ。
だけど、ふと思った。この灰原零はマンガ版パトレイバーのバドに境遇が近いんじゃないか? そう思ったら一気にこの娘が好きになった。東洋系じゃなく中東系だったらもっと惹かれたかもしれないけど、今回の映画の設定上、それは無理だな。
結局、私はパトレイバーにリアルロボットアクションの夢を見ていたのだ。
旧TVアニメは未見で、マンガを通読しているとそうなるのかもしれない。
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▼作品詳細などはこちらでいいかな
・THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦@映画のブログ
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PS カーシャ、泉野、灰原、高島礼子、戦闘最前線は女ばっかじゃ。
押井って、いつも女に戦わせてるものなあ。
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