FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『荒野の1ドル銀貨』『群盗荒野を裂く』をシネマヴェーラ渋谷で観て、マカロニらしいのとらしくないのとふじき★★★★,★★★

特集上映「イタリア萬歳Ⅱ」の1プログラム。

◆『荒野の1ドル銀貨』
五つ星評価で【★★★★ジェンマかっけえ】

ジェンマかっこいいってか、ハーレクィーン・マカロニウェスタンかよ!
でも、ジェンマの奥さん役がただ気位が高い風にしか見えないいけ好かない女なので、今一つ観客としては親身になれないのであった。
「銃で撃たれたと思ったら実は……」というエピソードはこの映画から始まっているのだと思われるが、題名にもある1ドル銀貨は銃弾を停止させるに限らず、ちょっとした事で主人公を助けるアクションを起こすのである。なんか『ゴースト』でパトリック・スウェイジが自己の存在を証明するために宙に浮かせたコインみたいだ。とすると、あの1ドル銀貨には騙し討ちで殺されたジェンマの弟の霊が憑りついたのかもしれない。
冒頭オープニングロールのイカした映像を見て、ルパン三世の粋な感じはこのイタリアン・テイストがアニメに翻案されたんだな、と分かった。


◆『群盗荒野を裂く』
五つ星評価で【★★★怪作】
メキシコ革命を舞台に革命勢力に武器を売る故買屋の数奇な運命を描く。
って訳で土地がバリバリメキシコで、登場人物にガンマンがほぼ皆無で、メキシコの農民だらけになってしまうと、マカロニというより西部劇らしさがパッタリなくなってしまう。似てるけど似て非なるものである。「マカロニ」ではないけど、人間ドラマとしてとても面白い。
主人公が寅さんっつか、『トラック野郎』の菅原文太っつか、気持ちの良い頭の悪さ。頭が良くないと生きていけない革命の御世にそれでも頭が悪い事を貫いてしまう主人公の筋目がとても魅力的だ。
「何でこの人ここに流れてきたの?」って出自を全く無視してメキシコ人だらけの野盗内で働くクラウス・キンスキーの顔がいい。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
荒野の1ドル銀貨@ぴあ映画生活
群盗荒野を裂く@ぴあ映画生活

『ラブライブ!』をトーホーシネマズ日本橋1で観て、こりゃあ荒いなふじき★★

五つ星評価で【★★極端なひどさは感じないが、キャラクターの過去を共有していない一見さんとしては、強い魅力を感じられる場所が皆無】

原型が何だか分からないのだけど、完全無欠の一見さんで鑑賞。

凄い。メインキャラ9人の髪型と髪の色以外の顔のパーツは基本全て同じ。こんなに差別化してない集団物は珍しい。いや、別にサイボーグ009くらい外形で個性化差別化しろとは言わんけど。ただ、そんな中、胸の大きい小さいがキャラでちゃんと書き分けられてるのには笑った。まあ、大事な個性ではある。それで、分かりづらいかと言えば9人もいるから一見さんとしては当然、キャラの混同をするのだが、キャラが混同した所でどうという事のない程度の話しか流れないので問題ない。逆に言えば、今回の話で9人も登場人物の必要はなく、意見を代表する3人程度に絞っても話は回るのだ。あと、声優がかなりそれぞれのキャラの色付けをしている。ありがちなルーチン演技と言ってしまえばそれまでだが、9人も主要キャラがいるからには、それくらい決まり決まったパターンに落とし込む必要があるだろう。そんな彼女たちに突出すべき(つまりラブライブならではの)キャラが一人も確認できなかったのはある意味凄い(勿論、劇場版しか見てないので、平素のプログラムではもっと一人一人の個性が生きているのかもしれないけど)。

もともと何一つ設定の説明もなく、物語を進めてしまっているので、新規客を必要としない、そういう断固とした興行形態を取っている。だから、一見さんの私が意見する事その物がこの映画自体に求められていない。うん、まあ、昔からあるファン・ムービーだ。外部の人間を入れずにファンクラブだけで公開しておけば、批判にさらされないのに。

何となく概念的に受け入れづらい物を感じるのだが、それでもガーガー寝てしまうような事もなく、最後まで「ふーん」的な視点ではある物の、映画を飽きずに見れたのだから、そんなに悪い出来ではないのではないかと思う。

NYライブの背景がピンピン変わる様子がちょっと『トゥモロー・ワールド』みたいだと思った。


【銭】
トーホーシネマズメンバーズデーで1100円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ラブライブ!The School Idol Movie@ぴあ映画生活
▼関連記事。
ラブライブ!(ニ本目)@死屍累々映画日記・第二章

『弱虫ペダルRe:ROAD』をトーホーシネマズ日本橋1で観て、絶対的に御堂筋くん推しふじき★★

五つ星評価で【★★前作と同じなのがマイナスだが、それ以外の選択肢がない気もする】

自転車レースに題材を取ったTVアニメの総集編第二章。
原作マンガ、TVアニメとも未見。劇場編集版の前作のみ鑑賞。

前作は人公が所属するチームの成り立ちを描く事で
各メンバーの個性を一つ一つ洗いだす事が出来、
その後のインターハイレースで、
それを応用してレース展開を面白く見せた。
今作は最初から最後までずっとレース中なので、
前作後半と構成が丸被りになって、ドラマとしてはつらい。
そうそう掟破りの展開にはならない物だ。

相変わらず、主人公の坂道は華はないが言われた事を着々とやる姿がかーいらしー。
この主人公の姿に母性が疼くのか疼かないのか、劇場は姉ちゃん達でいっぱいだった。
そして、そんな姉ちゃん達に絶対的に支持されないであろう怪物「御堂筋くん」は
今作でも、バリバリに人間として描写される事が拒否されていて、
その徹底ぶりが微笑ましい。


【銭】
トーホーシネマズメンバーズデーで1100円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
弱虫ペダル Re:ROAD@ぴあ映画生活
▼関連記事。
弱虫ペダル Re:RIDE@死屍累々映画日記
劇場版 弱虫ペダル@死屍累々映画日記
弱虫ペダル SPARE BIKE@死屍累々映画日記

PS しかし、御堂筋くんって
 ドラゴンボールにおけるベジータみたいな立ち位置だ。

『私の少女』をユーロスペース1で観て、おおおおおふじき★★★★(ネタバレ)

五つ星評価で【★★★★主人公二人を信じる事】

ペ・ドゥナとキム・セロンにビックリするくらい、引き込まれる。

ネタバレ感想です。

観客には意地悪な事を考える余地が残されている。
それはこの物語の中で意図的に語られていない部分があるのではないか、という事だ。ペ・ドゥナはキム・セロンに性的に手を出したのではないか。キム・セロンは彼女の祖母を明確な意思を持って殺害したのではないか。これらは映画の中では一応、表層的に否定される。だがしかし、それを簡単にそう受け取らない私のようなイカレ客もいる。

映画の冒頭で、ペ・ドゥナは都会から大量の水を宿舎に運び込む。
観客は「ふーん」と思う。
少し時間が経過すると、それは水ではなく、ドリンクサーバーに詰め込まれたアルコールで、彼女がアルコール依存である事が分かる。
観客に突きつけられる「登場人物を信用してはならない。それは主人公ですら」というメッセージ。

キム・セロンはラスト近く、彼女の父を罠にかけ、逮捕させる。
それは意図して語られる悪意のある嘘である。
そして、男性警察官に「彼女は薄気味悪い」と言わせる。
一度悪意のある嘘を付いた人間が過去にも悪意のある行動をしていないと言いきれるだろうか? 彼女は保護司の女性にペ・ドゥナとの間に性的な関係があったであろう事をほのめかす。これは嘘であるか本当であるかは分からない。客観的な証拠が映像では語られない。もしかしたら、映画として切り出されていないだけかもしれない。

そこで、観客はふと我にかえる。
この、ペ・ドゥナやキム・セロンを信頼してもいいのだろうか?
監督が切り取った物だけを信用してもいいのだろうか?
そして、又、こうも思うのだ。
仮に彼女たち二人が罪を犯していたとしても、彼女たち二人の結びつきに嘘はない。

映画外の話で、キム・セロンちゃんがふと気づくと幼女から少女に変わっていた。ゴツゴツした痩せた脚が役にピッタリすぎ。
ペ・ドゥナはウォシャウスキー映画に出て、変な顔強調されて撮られるより、普通に韓国映画に出てた方が全然いいと思う。


【銭】
ユーロスペース会員割引で1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
私の少女@ぴあ映画生活

『トゥモローランド』を新宿ピカデリー1で観て、ブラッド・バードちょっとしくったなふじき★★★

五つ星評価で【★★★次から次へと事件が起こるから面白いけど本質的に薄いと思う】

そう言えば発券の時「トゥモローワールド1枚」と言った気がする。

ジョージ・クルーニーの少年時代(空を飛ぶ)と、そのガールフレンドのアテナがムチャ可愛い。あの坊やなんて性別に関わらず可愛い。二人合わせて鉄腕アトム的である。あー、アテナのソバカスが可愛くていいなあ。キャラと言えば悪者側のロボットの張り付いた笑顔も「悪役はこう笑うんだ」という典型を見せられたようで、何か良い。そのロボット達が一人一人はみんな個性的な顔立ちなのに全員集まると没個性になるのもリアル、、、、かもしれない。

で、矢継ぎ早にガンガン事件が起こり、その事件が面白い物だから映画として見て飽きる事はないんだけど、結局、予告や宣材などで事前に知らされていた「トゥモローワールドとはどういう所である」との説明すらしっかりしてくれないのは片手落ちだろう。皆が知っている事でも「映画」として独立させるために、あえて映画内で一回説明するのが「映画」として筋を通すという事に他ならない。

そして、この映画の最大の欠点は「トゥモローワールド」が作られた起源が軽くしか語られてない為に、そもそもどんな理念で作られた場所なのかが空気でしか伝わって来ず、クルーニー少年が何を求めてそこに行き、何に排斥されたのか、少女アテナが誰の為に何をしようとして働いているのか、などの「それぞれの理想」がとても曖昧にしか語られていない事にある。分かるだろ、フィーリングで、みたいな。分からんわい。よしんば、それが茫洋と分かるにしても、映画内での対立を明確にするために、それぞれの意見の違いはガッツリぶつかり合わせなくてはいけない。そこがないから、見てて面白くてあっという間に終わったけど、何が言いたかったのかよく分からない映画になってしまったのだと思う。


【銭】
ピカデリー前回有料入場に付く割引サービスにて1300円(割引は二か月以内に限るのでギリ間に合った)。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
トゥモローランド@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
トゥモローランド@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
トゥモローランド@或る日の出来事

PS 田口トモロヲランドの方が面白かったかもしれない。
 ジェットパックの代わりにチンチンが鉄のドリルで発明コンテストに優勝だ!

PS2 触ると周りが女湯になるバッチをください。

『怒りの荒野』『情無用のジャンゴ』をシネマヴェーラ渋谷で観てジェンマかっけーなんじゃもう一本はふじき★★★★,★★

特集上映「イタリア萬歳Ⅱ」の1プログラム。

◆『怒りの荒野』
五つ星評価で【★★★★ジェンマだねえ】

特別出演みたいなのじゃないジェンマごりごりの主演作を観るのは初めて。
避けてた訳ではないけど、ちょうど時代が合わなかった。
いやあ、ジェンマかっこいいわあ。脚が長い。憂いの表情が似合うわ。
このジェンマが最初、町の最下層民で汚物とか集めさせられている。
売春婦と誰とも分からぬ父親の間の子という出自からもうケチョンケチョンの立場である。人として扱ってもらえない。流れ者のガンマン、リー・ヴァン・クリーフと関わる事で、彼は自分の人生を切り開く。そして訪れるリー・ヴァン・クリーフとの対決の時。
いやあ、おもろい。音楽が『群盗』の時、かかってた奴だわ、これ。
そして、主人公が乗り越える障壁ともなるリー・ヴァン・クリーフも渋い。
一つ足りないのは女っ気(皆無じゃないけどただの手駒)。


◆『情無用のジャンゴ』
五つ星評価で【★★怪作】
タイトルと正反対に情に引っ掻き回されすぎの主人公ジャンゴ。
捩じり鉢巻き(っぽい)バンダナに杉ちゃん風ベストが微妙にかっこ悪い。
何か話が行き当たりばったり。
金塊強奪しました。
裏切られて皆殺しにされかけました。
皆殺しの奴らが近隣の町についたら、近隣の町の奴らに殺されてしまいました。
金塊は町の実力者二人が隠し持ってて、すったもんだの挙句、人がいっぱい死んで、もうどうでもいいや。うーん、飽きた、飽きた。おらあ、基本的には普通の映画が好きなんだなあ。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引で1000円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
怒りの荒野@ぴあ映画生活
情無用のジャンゴ@ぴあ映画生活

『心霊写真部劇場版』をHTC渋谷3で観て、うーんふじき★★

五つ星評価で【★★いろいろ足りない】

元になったDVD作品未鑑賞。
脚本は元になったDVDの謎を解明しつつ、新たな話の展開を盛り込むなど、いろいろ捻ってあるのだが、テンポが一定で、面白くなってく感が希薄。

心霊写真部三人のキャラが、心霊現象に対するエキスパートではなく、素人に毛の生えた程度の推論しかできないようなダメキャラなので、部として集めている意味が感じられない。烏合の群れが3人集まっているなら、主人公一人で充分だし、実際、劇場版でも能動的な活躍が目立つのは主人公のみである。

エフェクトは綺麗。

この映画で一番褒めるべき部分は『心霊写真部』
という期待させるタイトルだと思う。


【銭】
テアトル会員割引で1300円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
心霊写真部 劇場版@ぴあ映画生活

キリンビバレッジ「ボルヴィック グリーンアップル」

うまい。

ゴクゴク呑む時のノドゴシと、
しっかりうっすら付いた(矛盾してるか)リンゴの味が絶妙。
ただ、「水」と思ってガブ飲みすると100ml:17kcal
と適度にカロリーがあるので被害者意識が刺激されてしまう。
しかし、味だけだったらこれ一番好きなドリンクかもしれんなあ。

普通の「ボルヴィック」も飲むけど、あれは「水」としか感じない。
掛けうどんとか掛けそばみたいな意味での
掛けミネラル・ウォーターはどれも「水」としか感じないんだけど。
昔、飲んだJR東日本の「大清水」が
キンキンに冷えてて唯一美味かったイメージがある。

吉野家「ベジ丼、ベジ牛」

吉野家の新商品を食べると
いつも商品としての完成度に唸らされてしまう。
ここまで仕上げてきたからには、褒めるしかないだろう、
という妥協のない仕上げ方だ。
他社が後から類似商品を出しても
吉野家を越えられないのは開発時点の覚悟が違うからだろう。

このラインで、やはりそこまで褒める事もあるまいと思ったのは
「豚丼」のラインのみで、あれは緊急対策的な逃げの一手であったし、
偉大なる「牛丼」と比較されてしまう運命を持っていたのだからしょうがない。

で、今回のベジ丼。
タレの味がなかなか美味いし、肉とは違う野菜なりの歯ごたえもとても良い。
全く「肉の不在」を感じさせない。
でも、本来、肉料理店だからという回答に応えるべく
「ベジ牛」というメニューも出てて、これも面白い。
「ベジ丼」の野菜がキツメの塩味で、ちょっと味にキツさを感じた時、
肉を食べると肉の甘さが引き立つ。肉って自然に甘いんだな、ということが分かる。

でも、本当は肉料理のメニューより安くしたかったんじゃないかと推測する。
そこは誤算じゃないか、と。
昔と比べて野菜って高くなった。いや、肉が安くなったのか。

『忍者武芸帳』をシアター・イメージフォーラム1(1F)で観て、観ててしぼんでく感強いふじき★★

五つ星評価で【★★豪華なような安普請のような】

白土三平のマンガ原画に効果音やアテレコを付けた絵付きラジオドラマ風映画
(絵は全く動かないから「アニメ」と言うのは間違いだろう)。

ともかく声を充ててる俳優陣が大島渚組の凄いメンツだらけで、ネーム・バリューに比例してみんな上手い。聞き応えがある。
ただ、映像側に魅力がない。
動く、動かないとか以前に、わざと悪い絵をチョイスしてるんじゃないかと思うくらい、作画が荒い。その荒い作画が描かれている白い紙が大学ノートよろしく変なところに線が入ってたりするのである。このチープさが意図的な物でないならぜひともリファインしてもらいたい(いや、リファインしても見直しはしないだろうけど)。

ただ、だからと言って、これを実写で取るのもきつそうだ。
実写で人間の肉体が付いてくると「間」が発生し、肉体が語り出す。
そういう点がないからこそ、この映画の物語は物凄いスピードで疾走できる。
あと、けっこうな残酷描写があるのだが、
墨で黒く塗られた血は存外に血のように見えない物だ。
これも実写でやらずに絵でやった方が良かったメリットの一つ。

あと、長い物語からチョイスする作業の中で中盤の山田風太郎っぽい奇手が必ずしも上手く作用していず、そこを起点に始まる怒涛のクライマックスが感情のラインを無視して単に締めるためだけのように終わってしまうのは拍子抜け。何が言いたかったのかと言うスローガンはあるものの、そのスローガンに影丸が何故辿り着いたのかという「スローガンの精神」が何一つ語られていないのはどうしたもんなんだろうか。それとも、スローガンとはその「出自の精神性」如何に関わらず、スローガンとしてのみ機能する、そこに人格や人などの情にほだされる事はありえない、という気持ち悪い主張たろうか。


【銭】
正規料金1500円支払い。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
忍者武芸帳@ぴあ映画生活

PS 重い女(影丸の妹)より、チャラい女(蛍火)の方が断然好み。
前のページ 次のページ