FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ラブ&ピース』をトーホーシネマズ新宿12で観て、久々に園子温らしい映画だふじき★★★★(ネタバレあり)

五つ星評価で【★★★★延々とルサンチマンってのが園子温らしい】

情報量の多さが半端ない。
失った誇りを皮切りに何もかも捨て続ける自分のない男と
何も捨てない(変えない)女のラブストーリー。

長谷川博已は何もかも捨て続ける男。
野望はあるが、その野望には実がない。
野望の達成は彼のルサンチマンを満足させるだろうが、そこに幸せはない。
過去を捨て、誇りを捨て、生活を捨て、自分を捨て、恩を捨てる。
唯一のよりどころの亀を失って得た名曲が切り刻まれていく様はブラック。
映画内では歌の話だが、これが映画の話だったら園子温もまた、ずっと何かを捨て続けているのかもしれない。

麻生久美子は何も捨てない女。
映画の冒頭に現われてから、変節する素振りは一箇所あるが、最後まで何も変わらない。彼女が変わらないという事は、長谷川博已の封印したい過去をもちゃんと覚えている、という事でもある。彼女自身は変わらないので、その記憶を「悪」とは思わないが、過去の恥ずかしい自分の姿を関連付けられて見られる事が長谷川博已には耐えられない。

とりあえず亀はチンコの象徴なのかな(微妙に「愛」に近い位置にないとも言えないし)。まあ、チンコで具体的すぎるなら「テンガ」でもいい。怒張して愛の大きさを象徴しながら、大きくなればなるほど、それが白日の下に晒されれば晒されるほど、恥ずかしくてしょうがない。

長谷川博已は最後に現在と未来を捨てる。
彼には過去が戻ってくる。等身大になった彼のチンコ(亀)とともに。
そして、そこに麻生久美子が訪れる。
ピース(欠片)が全て埋まる予感で映画は終わる。
ラストは「捨てる長谷川博已」「捨てられる亀」「どちらも拾う(捨てない)麻生久美子」という幸せな構図なのかもしれない。

マリアには泣かされた。
電車の中で上から目線で長谷川博已を睨みつけるJKに真野ちゃん。ああ、睨みつけられてえ。


【銭】
14日はトーホーシネマズデーで1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ラブ&ピース@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ラブ&ピース@映画的・絵画的・音楽的
ラブ&ピース@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ラブ&ピース@ノルウェー暮らし・イン・原宿
ラブ&ピース@こねたみっくす
ラブ&ピース@Mr.Bation
スポンサーサイト