メナヘム・ゴーラン映画祭の映画を別の日に別興行で2本。
いやあ、
『キャノンフィルムズ爆走風雲録』を見たら見たくなるよお。
どちらも見終わったら、静かに「ふううううううう」と溜息ついたけど。
俺だってシネマヴェーラに行って橋本忍わ観た方が満足できる事は分かってるんだ。
『スペース・バンパイア』なんて二回目だけど初回完膚なきまでにつまらなかったし。でも、計算とか最短距離だけじゃないと思うんだ、人間って。
いや、見終わってやっぱ公開はしたけどね。それもまた人間よ。
◆『スペース・バンパイア』五つ星評価で【★★勇壮なマーチと、どうでもいいストーリー】
ともかくヘンリー・マンシーニが作曲した主題曲のマーチが絶品だ。絶品すぎる。
ああ、気持ち良すぎてずっと聞いていたい。
あと絶品なのはヌード女子の乳。
それ以外は普通に屑。話や登場人物のメンタリティーが常識外で乗れないもの。
みんな色々思う所はあるのかもしれないけど、
この映画の終りに拍手するのはやめた方がいいと思う。
「ダメだけど敢闘賞くらいはあげましょう」臭か強すぎる。
◆『ブラッドスポーツ』五つ星評価で【★★アクションシーンとろとろ】
ジャン・クロード・ヴァンダムのデビュー映画。
筋肉はモリモリ付いてるけどどこか世慣れてない感じでヴァンダムなのにチェリーボーイっぽい。股割りポーズがお気に入りらしく連発するのはヴァンダムの趣味か監督の趣味か。いらんと思うよ、あれ。武道家らしさの逆アピールになってると思う。そう言えば、武道の道着がみんなカラーでペラペラしててコスプレくさい。
敵役はヤン・スエだろうか? アクションシーンがどうにも平坦で船を漕いでるうちに終わってしまった。ガッデム。
【銭】両方、映画祭統一料金1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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スペースバンパイア@ぴあ映画生活・
ブラッド・スポーツ@ぴあ映画生活▼関連記事。
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キャノンフィルムズ爆走風雲録@死屍累々映画日記
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ドキュメンタリーのレビューがたまったのでまとめて。
『シャーリー&ヒンダ ウォール街を出禁になった2人』HTC有楽町2★★
『日本と原発 4年後』ユーロスペース1(手前)★★★★ ※これだけ邦画
『美術館を手玉にとった男』ユーロスペース2(奥)★★★
『みんなのための資本論』ユーロスペース1(手前)★★★★
『キャノンフィルムズ爆走風雲録』新宿シネマート1(大)★★★★
『ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償』UPLINK ROOM★★★★
ドキュメンタリーを見るとよく思うのだが、
未知の知識を手際よく説明してくれる教育効果の高い物が好きだ。
嫌いなのは「情景」を撮りっぱなしの未編集もの。
そこには何かを伝えようという意思が感じられない。
上の6本の中で伝える努力がともかく強いのが
『日本と原発~』『~資本論』『~コスト~』の3本。とてもおもろい。
『キャノン~』は素材が面白すぎて伝えるも伝えないもないという珍品。
後の2本はそれぞれ試みは面白いんだけど他の4本よりは私的には劣る。
ちょっと前に記事にした
『サム・ペキンパー』も素材が良いのに伝わらなかった一本。一人の人間の「人と成り」を伝えるのに評伝(インタビュー)を延々続ける方式がもっとも適しているとは思えない。基本、伝記を書く人が作ったから、そういう形式になったのかもしれないけど。
◆『シャーリー&ヒンダ ウォール街を出禁になった2人』五つ星評価で【★★キャラはいいけど、言いたい命題がぼけている】
90近い婆さんが二人、経済についての疑問を膨らませて、あちこちて解決しようと悪戦苦闘するドキュメンタリー。基本二人の行動を後追い(もしくは同じ行動の再撮影)して撮影する事で作品ができており、そこからもう一つ編集してまとめようという親切心は薄い。なので、当の主役たちは分かっているかもしれないが、観客の私には「経済が右肩上がりに成長する事が理想の生活に直結する訳ではない」という主張はお題目のように耳に入ってくるが、今一つ「だから、それが何でそうなのよ」という感じで自分の気持ちにまで攻め込んできてはくれなかった。
よく分からないが、チラシの紙に物凄くいい厚手の紙を使っている。いや、もっと他にお金掛けるところなくない?
◆『日本と原発 4年後』五つ星評価で【★★★★洗脳される快楽】
あまり難しい事を考えずに生きている。
なので、原発の話もこの映画を見るまでは
「原発を稼働しない事で国家間の経済力競争に負け、飢えるような国になったらイヤだなあ。だから、原発は完全否定ではなく、自然エネルギーと共存しながらゆっくり廃棄の方向に歩んでほしい」という考えだった。この映画を見て変わった。うん、原発はいらない。なくて電力足りそうだし、リスク込みで計算したら喜んで使うほど安くない。
原発を使うべきでない理由がきっちり分からない人に分かるように作られている。悪い言い方をすれば、きっちり洗脳されるように作られている教材だ。
でも、為政者側が分からない人に分からないままでゴリ押ししようとする政策を施行するので、これくらいの反論が妥当なのだ。これが間違えているなら為政者側もこれくらい分かりやすく反論してくれるなら、私は再洗脳されよう。とても、そんな誠実さが為政者側にあるとは思えない。だから、私はこの映画を推す。
◆『美術館を手玉にとった男』五つ星評価で【★★★出来事としては面白いし、考えさせられる】
贋作芸術を売買せず美術館に寄贈していた男の評伝映画。
彼は自らの利益を享受していないので詐欺罪には当たらない。
美術品に創作の魂がなく、同じだけの技術があるだけでも芸術たりえるか、という美術業界においてはタブーであろう命題も含まれている。
「ピカソが描いたら芸術だが子供が描いたら落書き」という議論である。
とどのつまり、これは芸術を与える側と受け取る側のどちらに基準を置くか、という事だろう。芸術を与える側は今まで権威に守られていた価値が贋作によって暴落するのは好まないだろうが、芸術を受け取る側は手っ取り早く、同じ感銘が受けられるなら真作だろうが贋作だろうが関係ないと思うのだ。「この絵は素晴らしい。その理由はこの絵の作者が作者本人であり、真作だからだ」と言うのは本当のところ、芸術の否定であろう。
最終的にこの男の贋作を一堂に集めて個展が開かれる事になる。実に皮肉な展開だ。
メチャクチャどうでもいい話をするが、男の贋作寄贈を最初に見破る男がFUJIWARAのふじもんに似てる。ふじもんに似てるってのはムチャクチャ芸術から遠くていいと思う。
◆『みんなのための資本論』五つ星評価で【★★★★お金の仕組みがよく分かる】
アメリカの金持ちと貧乏人の格差問題を語る映画。
見ているうちに分かる。これは原理原則を語る映画なので、全てが同じでないにしても、かなり似通った事が日本でも起こっている。
金持ちと貧乏人の格差が起こるのは悪い事なのか?
格差その物は悪くない。ただ、働いても、働いても、貧乏人が貧乏から抜け出せない社会システムが出来てしまっている事が問題だ。それは黒人奴隷がどんなに努力して働いても奴隷から抜け出せなかった事と一緒だ。要約すると貧乏人が得をしないように巧みに色んな方法でピンハネしてる奴らがいるのだ。そして、そのピンハネがシステムとして盤石すぎてなかなか崩せない域に達してしまっている。
このピンハネの手法がアメリカに揉み手で擦り寄っていく日本に根付かない訳がない。何か悪い意味で、日本がアメリカに近づいていってると思う。勿論、ワールドワイドに無慈悲じゃない分(資本主義的な繁栄の為なら他国国民の血を流す事に躊躇しないのがアメリカ支配階級の考えだ)、日本の方がまだ猿真似程度だとも思うが。どちらにしてもピンハネされるのは中流から下だから嬉しい訳がない。
◆『キャノンフィルムズ爆走風雲録』五つ星評価で【★★★★ドキュメンタリーとして面白いとかつまらないとか、この映画に関してはもうどうでもいい】
メナへム・ゴーラン率いるキャノン・フィルムの成功と没落を描く。
ハリウッドの一番にのし上がって退いたイスラエル人メナヘムの成功の秘訣は、安い映画でガッポガッポいっぱい作ってうっひょっひょー、って感じの気持ち商法。何か八百屋の親父がプロデューサーになったような感じ。でかい声で「いらはい、いらはい、おもろい映画あんねんでー」とがなってる。「気に入らんなら、こっちのもええで」と10本くらい映画作る。頭は悪いが、ひたすら情熱的で、そんな八百屋みたいなプロデューサーを嫌いになれる訳がない。
なので、作ってた映画の内容がどうこうでなく、そこに関わっていたメナへム・ゴーランという男が魅力的。その彼の伝記映画なので、彼がずっと映りっぱなし。いやあ、面白い。最高の素材だ。そんな訳で、中に出てくる映画の知識がなくてもけっこう楽しめる。これって凄い事だ。
◆『ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償』五つ星評価で【★★★★搾取の真相がよく分かる】
アメリカの金持ちと途上国の貧乏の格差問題を語る映画。
「ファストファッション」・・・安売り衣料。日本で言うならユニクロ。
アメリカの話で言えばこの20年の間、人々は40倍もの服を買う事になったらしい。
だが、服の値段は売れれば売れるほど下がっていく。
これは売れた分の儲けで安くしている訳ではない。
過当競争で売値を安くするため原価を安く抑える事を強いられているのだ。
労働者の人権が確保されていない国で底値で買い叩かれて作られた服。
そう、この映画の中心テーマはフェア・トレード。
グローバリズムがフェア・トレードを難しくしてる。
企業が最貧国に行って労働力を買い叩く。
労働組合とかが出来、労働力が高騰するとその国を見限り、別の最貧国で買い叩く。
貧しい国が国をあげて武力で労働ストを排除したりする。
ともかく、ことここに至っては「経済は武力以上に武器」なのだ。
映画はフェア・トレードを中心に、衣料原料を安価にするための農薬汚染問題、
大量の廃棄布による環境汚染にも触れる。
これらのファストファッションに金を払ってしまったら、このシステム維持に対して賛成票を投じる事になる。ああ、怖い。この怖さこそ、このドキュメンタリーが秀逸である事の証明に他ならない。
PS そう言えば昔、フェア・トレードを扱ったコーヒーの映画をUPLINKで
見た記憶がある。その後、あの「すき家」でフェア・トレードコーヒーを店頭で
売ってるのを見かけた。企業として良い事をやるのは賛成だが、
「国外の労働者を助けるより自分の店の労働者をどうにかしてやれよ」と
今ならツッコミも入りそうだ。今でもあのコーヒーは売ってるのだろうか?
【銭】『シャーリー&ヒンダ』:テアトル会員割引1300円。
『日本と原発 4年後』:ユーロスペース会員割引1200円。
『美術館を手玉にとった男』:ユーロスペース会員割引1200円。
『みんなのための資本論』:ユーロスペース会員割引1200円。
『キャノンフィルムズ爆走風雲録』シネマート月曜メンズデー1100円。
『ザ・トゥルー・コスト』:UPLINKフラッシュ割(当日記念日に即した割引)1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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シャーリー&ヒンダ ウォール街を出禁になった2人@ぴあ映画生活・
日本と原発 4年後@ぴあ映画生活・
美術館を手玉にとった男@ぴあ映画生活・
みんなのための資本論@ぴあ映画生活・
キャノンフィルムズ爆走風雲録@ぴあ映画生活・
ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~@ぴあ映画生活▼関連記事。
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サム・ペキンパー@死屍累々映画日記
五つ星評価で【★★何でこの人たちは大暴れするの】
ファンタジーなのだけど、出てくる登場人物はみんながみんな自由じゃない。
それぞれが何かに囚われているかのように、疲弊しているのである。
主人公のピーターは労働と空腹を強いられるリアルな世界から
自由な世界ネバーランドにやってきたと思ったら捕まって労働に処せられ、
逃げた先で又、捕まって、身に覚えのない挑戦を強いられたりする。
この時点ではまだ盟友のフック船長も
リアル・ワールドに帰りたくて帰れない囚われ人であるし、
現地人の姫様タイガー・リリーだって自由に生きてはいない。
何かみんな、深刻に何か行き詰ってらっしゃる。
悪役の黒ひげなど永遠の命を授かる妖精の粉を探しているというが、
年齢300歳と言うのだから、この人が永遠の生命を求める理由が
今一親身になって分からない。あっ、粉吸ってるから長生きなのか。
長生きしててもあまり楽しそうではないなあ。
って感じで乗れず仕舞い。
パン少年は時代劇役者「遠藤太津朗」にちょっと似てる。
【銭】トーホーシネマのメンバー優待週間に見に行ったので1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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PAN ~ネバーランド、夢のはじまり~@或る日の出来事
五つ星評価で【★★★アメリカが萌え積んで攻めてきた】
アメリカ製の3DCGアニメ。だが、キャラ・設定・意匠仕様などがことごとく日本の萌えアニメちっく。というのは、そういう作りを目指して作っているからである。クール・ジャパンの返り討ちみたいな状態。
「全て上出来」と褒める訳にはいかない出来だが、試みは大変面白い。
海のこっちも向こうも同じ観点で分かりあえる部分があり、そのオリジナリティが日本のオタク産業であるってのは中々誇らしいような痒いような。
キャラの表情やデフォルメ化などは中々考えて作られているが、
アニメート(動き)は粗雑なゲーム動画を見てるようで萎えさせられる。
怪物とのバトルなど、決めるべきところの作画はバッチリ決めるが、
モブキャラの動きや存在自体(※)など、手を掛けたくない所を
思いっきり手を抜く大胆さにはビックリする。
※ 話に影響を与えないモブキャラは全て影扱い
アメリカさんのアテレコ聞いてないので噂レベルの話なのだけど、
日本版のアフレコ技術は凄いらしい。
実際、荒れる時は超荒れる作画にも関わらず、
物凄くキャラに感情移入できるのは彼女たちのアテレコの力による物だろう。
推しキャラはペニー。あの手の困るけど役に立つ不思議ちゃん系は好き。
主要4人の中ではルビーかな。ちっちゃくて不完全な所が可愛い。
主要4人はみんなそれぞれちゃんと欠点持ちである所がよく計算されている。
ちなみに「RWBY」は主人公ルビーの事でもあり、
チームを組むルビー、ワイス、ブレイク、ヤンの頭文字でもある。
ルビーとヤンなんて姉妹なのに、ファミリーネームが違うよ。てっきとー。まあよい。
【銭】前回有料入場割引で1300円
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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RWBY Volume1@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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RWBY Volume1@だらだら無気力ブログ▼関連記事。
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RWBY Volume2@死屍累々映画日記
右下の方に「ロミオ・安藤・ジュリエット」がいるという事をわざわざツイッターのフォロワーさんに宣言するためだけに初めてプリンタのスキャン機能を使ってUP。昔から全然変わってないよ俺。
あれ、画像がでかくなって邪魔くさい。少しいじってみよう。どないにかなるかなあ。

お、ちぢんだくさい。
五つ星評価で【★★★★アクション映画として適格】
昔のテレビドラマ
『ナポレオン・ソロ』のリメイク映画。
その
『ナポレオン・ソロ』は未見。
だから、旧作と合ってる合ってないみたいな答え合わせは全く分からない。
ガイ・リッチーの映画は好き嫌いがマチマチで
『シャーロツク・ホームズ』はアクションに息切れして私、割とダメなんです。
今回、これが凄く面白かったのは出てくるキャラが個性の塊で、
善玉悪玉合わせても主要登場人物少なくて、
アクション一つ一つが適度な長さで、音楽が凄いかっこよくて、
アクション映画の最適解を集めて作ったような映画だったからじゃなかろうか。
もう本当、アクション映画とかでそんなに新しい要素とかいらなくて、
ただただ普通にちゃんと面白ければいいから(それが難しいんやて)。
オシャレな泥棒スパイ ナポレオン・ソロの安定した適当さ、
無骨なロシア・スパイ イリヤ・クリヤキンの同調を誘う情緒不安定さ、
蝶々のように舞うギャビーの可憐な可愛らしさ。
悪玉ヴィクトリアの徹底した悪辣さ。
なるほどとってもルパン三世のファースト・シーズンちっくだ。
派手な仕掛けの元、一癖も二癖もある野郎と女共が跳ねまわってる。
しかし、敵の悪玉とSEXするヒーローって今までにないな(私は知らん)。
……金田一耕助だったら犬神家のおばさん三人とくんずほぐれつ。
明智小五郎だったら……天地茂の明智小五郎なら相手かまわず実はやってそうだ。
『コードネームU.N.C.L.E.』という邦題は
旧作・今作とも原題のままらしいのだが、分かりづらいから
旧邦題の
『ナポレオン・ソロ』でいいと思う。
そっちの方がタイトルとしてはズバリで秀逸だろう
(ソロ自体が殉職しないという最低限の縛りができるけど、しないでしょ)。
そうそう
ホテルのフロントの姉ちゃんが一番好みです。
【銭】前回友情入寮割引もとい前回有料入場割引で1300円
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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コードネーム U.N.C.L.E.@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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コードネーム U.N.C.L.E.@ここなつ映画レビュー・
コードネーム U.N.C.L.E.@徒然なるままに・
コードネーム U.N.C.L.E.@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
五つ星評価で【★★★★荒い所もあるけど基本熱いバカを肯定する映画は嫌いじゃない】
フェイク・ドキュメンタリーの裏事情をフィクションとして描くコメディー。
嘉門達夫の「ゆけ!ゆけ!川口浩!!」を関係各方面に問題のないドラマにした感じ。
基本、こういう「バカ」を肯定的にとらえた映画は好き。
みんな「バカ」が好きだし、好きでいいじゃん。
後半、反政府ゲリラが出てくる辺りから話の展開が雑になるのが残念
(そこはちゃんとリアリティ踏まえて単に勢い押せ押せの話にしちゃあかん)、
そんな日本語伝わらん相手に熱意だけで押せ押せで従わせるとかないだろ。
これもお客の目に触れる前に回数減って公開終わってしまったなあ。
今日本で公開される映画は多すぎる。
宣伝打つ金も少なくなるだろうし、過当競争で面白いコンテンツが埋もれてしまう。
藤原竜也をこういう使い方するのはいいなあ。
「クズ」として色が付いてしまった藤原竜也もまだまだ色々な使い方がある。
にしても、普通の役やるときっと違和感出ると思うな、今の藤原くんは。
一本の映画の中で叫ばない藤原くんをずつと見てない気がする。
また、心のこもってない事を言う時のユースケ・サンタマリアが絶品。
この人自体に心があるかどうかは別として上滑りしてる感がMAX強いキャラはもう本当キャスティングの勝利。
逆に綿密に作り込んだんじゃないかと予想されるのが適当キャラ小澤征悦。
この人演技が上手いとは思わないんだけど、何かいい位置に滑り込んでくる。
役者として凄いスキルを持ってるかどうかが謎だ。
まあ、二世タレントだけど美男すぎないのがいいのだろう。安心感がある。
そう言えばユースケとは
『エイプリル・フールズ』でもコンビだった。
現地ガイドやった岡安章介。日本人だとは思わんかった……一番演技力があるのかも
AD佐野ひなこ、足は引っ張らないのだけどいるだけ感が強い。
恋愛系に話が行くのは鬼門だが、エロバディ系の現地女子一人追加投入して
張りあわせるみたいな展開があった方が良かったんじゃないか。
絵面が男男してて安らかない(現地原住民も筋肉男だし)。
【銭】チケット屋で額面1400円の前売券を同エリアで最終の1回しか使えない状況で額面1300円で購入。仕入れ値の話もあるけど本当はもちっとサービスしてほしかった。うんまあ、ポイント鑑賞しようとしてたの止めたから結果一応オーライなんだけど。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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探検隊の栄光@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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探検隊の栄光@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記・
探検隊の栄光@だらだら無気力ブログ・
探検隊の栄光@徒然なるままにPS これ、
『ギャラクシー街道』と同じ日に見たから尚更おもろく感じたなあ。
五つ星評価で【★★困ったね】
積極的につまらないと言うよりは、
いつまで経っても面白くならないなあと思ってたら終わっていたという感じ。
チラシの裏側に各登場人物の紹介があって、そこに「スペース国土交通省の役人」「スペース客引き」「スペースコールガール」とか書いてある。要はこのセンスで笑わなければいけないのだけど、これそれだけで成立するのが難しい。これを成立させるためには「何でもスペース付ければええもんちやうで」みたいなツッコミがいるのだ。
映画の中の話も他愛もないどうでもいい話が続くが、大きく笑えない。
やっぱりこれはボケはあってもツッコミがないからではないだろうか。
題材的にボケるのは簡単なのだ。宇宙人って何でもありに出来るから。
ただそれを現世代の人類が笑えるようにするには現世代の解釈をする人間が必要だ。
そういうの出して下品な笑いにすればよかったのに。いいじゃん笑いなんて下品で。
あ、あとTVの
『奥様は魔女』みたいなテイストだから、
舞台みたいな感じで笑い声を足せば面白かったかもしれない。
失敗すると大火傷だけど。
でも、綾瀬はるかは可愛かった。
三谷が言ってたようにハンバーガーを食べるシーンの可愛さは絶品
(そう思って見たからかもしれないけど)。
その逆目を担う優香の獣のような汚い食べ方も支持する。
大竹しのぶの演技が上手すぎて大竹しのぶがトラブルの中心にいると
同情してしまって笑えない。
西田敏行のデジタル変換したような声が聞き取りづらい。
後は役者もどうでもいいかな。
【銭】新宿ピカデリーの前回有料入場割引を使って1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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ギャラクシー街道@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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ギャラクシー街道@映画的・絵画的・音楽的・
ギャラクシー街道@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記・
ギャラクシー街道@お楽しみはココからだ・
ギャラクシー街道@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評PS クマネズミさんの所のコメントに陰謀論を書こう。
PS2 記事タイトルと「銭」欄修正。そうだった。そうだった。
トーホーシネマズじゃなくってピカデリーで見たんだ。
幾つか行ってるTB先にはトーホーシネマズで観たってなってるんだろうなあ。
まあ、それで誰が困る訳でもなし。
五つ星評価で【★★★殺し屋が好きなので】
原作未読。
大体、子供の頃からフィクションの世界では殺し屋が一番好きな職業だった。
魚屋や八百屋と一緒にされたら殺し屋もたまらんかもしれないが、
生きる者の命を奪うのは、それが奪われてはならない物だからこそ、
もっとも難しくもっともプロッフェショナルな技量が要求される職業だろう。
だから、こういう殺し屋がいっぱい出てくる映画は楽しくてたまらない。
殺し屋と殺し屋がぶつかり合ったりしたら最高だ。技量と技量の頂点争いだから。
ただ、もうちょっとウジャウジャ出てくるかと思ったらそうでもなかった。
しょうかない。
同じ長屋に殺し屋が3人も4人もいるのは必殺シリーズくらいなもんだ。
主人公の生田斗真は殺し屋ではない。狂言回しの元教師。
ヘタレだけど正しいという性格を全うしてて生田斗真は安心して役を任せられる。
浅野忠信の自殺屋は相手に「自殺したくなる心」を植え付ける。
浅野忠信は普通の人間が追い付かない所にいる役が似合う。
この浅野忠信の周囲に渦巻く今まで殺してきた者達の怨霊の妄想がなかなか秀逸。
特に最初に殺した父親役が宇崎竜童で、浅野忠信と血の繋がりがありそうに見えるとてもいいキャスティング。宇崎竜童って役者としてしか見かけなくなってしまったなあ。
妄想と始終向きあって暮らしている浅野忠信に精神的な余裕はないと思うので、珈琲を自分ルールで拘るのは許容しても、皮のジャケットの着こなしはかっこ良すぎて、ファッションに時間を割く暇があるのには違和感を感じた。基本的に「こだわり」に没頭できるのは「余裕」があるからなのだと思うので、もっとどうでもいいボソっとした服の方が良かったと思う。
若い殺し屋の山田涼介もバラエティで見かける「山田」を思い出させもしない
キレのあるいい演技だった。
雑踏で被害者を押し轢死させる吉岡秀隆の押し屋というキャラがリアルいそう。
吉岡秀隆の抜群な地味さが光る。実生活でも内田有紀を養いながら闇の世界の押し屋とかやってても違和感なさそう(ばれたから離婚したのか)。
吠えまくる菜々緒が楽しい。
菜々緒にオファーされる役は大概、菜々緒が一番うまく演じられる役だと思う。
基本メンタリティーとかなく、いつも長い手足を振り回してひどい事をしまくる菜々緒が私も含めてみんな大好きなのだろうと思う。こういう異質な人がいると映画は光る。
ビックリポンの波瑠ちゃんももちろんOK。人は殺さないが笑顔で観客を殺す。
麻生さんの生活力のありそうな感じが凄い。
今回は後ろに引いてるっぽい。普通にそういう調整が出来るだろう、あの人は。
佐津川愛美いつも通り、暑っ苦しい。
彼女の名前からチラシに載ってない。
あの大きさのキャラだったら写真は未使用でもいいけど名前は載せるべきだ。
【銭】トーホーシネマのメンバー優待週間に見に行ったので1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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グラスホッパー@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
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グラスホッパー@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評・
グラスホッパー@Akira's VOICE・
グラスホッパー@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記PS 渋谷の交差点の雑踏から始まるが、
あの渋谷は千葉の駐車場に作った巨大なセットなのだ。
美術スタッフの頑張りに拍手を送りたい。どこからどう見てもあれは渋谷だ。
PS2 原作からだろうけど、名前でカテゴライズできるのね。
蝉と鯨の殺し屋は動物。菜々緒の比与子はヒヨコで殺し屋予備軍。
岩西は蝉とセットで「岩に染みいる」の言葉遊び、小さいながらも蝉の居場所。
寺原は場所その物。大きなテリトリーを表わす。
彼等以外は大体植物。押し屋はアサガオ、その妻はスミレ、
岩西の使う情報屋は桃、鈴木の婚約者はユリ。
鈴木は勿論「鈴木」だから「木」なのだけど、「鈴の木」という物は現存せず、
神事に使う神聖な木という意味らしい。
なので、物語の上で、彼が悪所であるテリトリーや、そこに咲く花や木々、
そこを踏み荒らす獣などに染まらずに普通の人間に戻れたのはとても
意味深い事なのかもしれない。鈴木の婚約者である百合子のユリは
「歩く姿は百合の花」で美人の象徴。やはり生きて歩かないと。
このユリの開花時期は6月~8月。
トノサマバッタの成虫になる時期が6月と9月。
時期だけ見るとユリは大群生したバッタに食い荒される餌になる(考えすぎ)。
PS3 手元に3種類のチラシがある。
1枚目は渋谷交差点のビジュアル化(A)
2枚目は主役3人のアップの連結(B)
3枚目は主要登場人物11人のコラージュ(C)
ABCの順番で映画館に並んでいる筈。
ABには「120万部突破」、Cには「140万部突破」のコピーがある。
映画化によって20万部売れたという事だろう(勿論途中経過ではある)。
文庫本1冊637円。×20万で1億2740万円。原作者の印税1274万円。
ローマ風呂の映画で原作者に映画化権料が供出されない事が話題になったが、
メディアミックスってやっぱりおいしい商売だと思う。
五つ星評価で【★ステイサム不在の深刻さ】
主役がジェイソン・ステイサムからイギリスの新鋭エド・スクレインに交代。
別に彼が悪い訳ではないが、
ステイサムがいてこその
『トランスポーター』である事の確認に終わった。
外見は記号だけ合わせておけばそれでいいと思うが、
シリーズを引き継ぐのであれば、主人公に同一性を求めたい。
主人公が明らかに違うのであれば、
マジンガーZとグレートマジンガーでやったように
きちんと主役の引継ぎをやってあげればいい(
『クリード』もそうか)。
それだけステイサムの味が濃厚であったという事かもしれないが、
ドライブテクニックや格闘アクションのスキルだけ満たしていれば
同一人物という訳ではないだろう。
ステイサムの従弟の話とかにしておけばいいのだ。そんなに面白くなかったけど。
依頼者は謎の美女で、
敵は「欧州全土を股に掛ける巨大犯罪カルテル(宣材)」で、
その間の抗争に主人公は巻き込まれるのだが、
これが単に「娼婦とポン引きの給金争い」というチンケな話にすぎない。
そんなチンケな話でもリュック・ベンソンの手に掛かれば、
それなりにお金のかかったスタイリッシュな映画になるからそこは褒めたい。
「運び屋」は超絶技巧の持ち主だが、すぐ騙される。
騙された相手に同情してしつこく手助けをするのは「いい奴」というより
プロ意識が欠けているように見えてしまう。
多分、同じ事をやってもステイサムだと甘く見えないし、
プロ意識が欠けているようにも見えないに違いない。
娼婦が悪者にそんなにひどい目に合わされているようにも見えない。
「娼婦にさせられた」とか「抜けられない」という問題なのかもしれないが、
話の表面にそういう場面が押し出されないので、
単に教育の悪い組織と我儘な娼婦のせめぎ合いにしか見えない。
悪者は悪者で魅力に乏しい。
こんな誰にも感情移入できん映画を楽しめはしない。
【銭】毎月19日は109シネマズの会員サービスデーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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トランスポーター イグニション@ぴあ映画生活▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
・
トランスポーター イグニション@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評・
トランスポーター イグニション@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記・
トランスポーター イグニション@ノルウェー暮らし・イン・原宿・
トランスポーター イグニション@だらだら無気力ブログPS 姉ちゃん3人同じ身持ちの悪そうなビジュアルとかは好き。
PS2 エンドロールの日本語主題歌が
今まで聞いたどのローカライズナンバーよりも群を抜いて
ダサイ。PS3 ニンニンジャーみたいな運び屋だった。
「運ぶどころか暴れるぜい!」
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