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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『グラスホッパー』をトーホーシネマズ日本橋4で観て、基本これは好きだけどもうちっと深いと嬉しいなふじき★★★

五つ星評価で【★★★殺し屋が好きなので】

原作未読。

大体、子供の頃からフィクションの世界では殺し屋が一番好きな職業だった。
魚屋や八百屋と一緒にされたら殺し屋もたまらんかもしれないが、
生きる者の命を奪うのは、それが奪われてはならない物だからこそ、
もっとも難しくもっともプロッフェショナルな技量が要求される職業だろう。

だから、こういう殺し屋がいっぱい出てくる映画は楽しくてたまらない。
殺し屋と殺し屋がぶつかり合ったりしたら最高だ。技量と技量の頂点争いだから。
ただ、もうちょっとウジャウジャ出てくるかと思ったらそうでもなかった。
しょうかない。
同じ長屋に殺し屋が3人も4人もいるのは必殺シリーズくらいなもんだ。

主人公の生田斗真は殺し屋ではない。狂言回しの元教師。
ヘタレだけど正しいという性格を全うしてて生田斗真は安心して役を任せられる。

浅野忠信の自殺屋は相手に「自殺したくなる心」を植え付ける。
浅野忠信は普通の人間が追い付かない所にいる役が似合う。
この浅野忠信の周囲に渦巻く今まで殺してきた者達の怨霊の妄想がなかなか秀逸。
特に最初に殺した父親役が宇崎竜童で、浅野忠信と血の繋がりがありそうに見えるとてもいいキャスティング。宇崎竜童って役者としてしか見かけなくなってしまったなあ。
妄想と始終向きあって暮らしている浅野忠信に精神的な余裕はないと思うので、珈琲を自分ルールで拘るのは許容しても、皮のジャケットの着こなしはかっこ良すぎて、ファッションに時間を割く暇があるのには違和感を感じた。基本的に「こだわり」に没頭できるのは「余裕」があるからなのだと思うので、もっとどうでもいいボソっとした服の方が良かったと思う。

若い殺し屋の山田涼介もバラエティで見かける「山田」を思い出させもしない
キレのあるいい演技だった。

雑踏で被害者を押し轢死させる吉岡秀隆の押し屋というキャラがリアルいそう。
吉岡秀隆の抜群な地味さが光る。実生活でも内田有紀を養いながら闇の世界の押し屋とかやってても違和感なさそう(ばれたから離婚したのか)。

吠えまくる菜々緒が楽しい。
菜々緒にオファーされる役は大概、菜々緒が一番うまく演じられる役だと思う。
基本メンタリティーとかなく、いつも長い手足を振り回してひどい事をしまくる菜々緒が私も含めてみんな大好きなのだろうと思う。こういう異質な人がいると映画は光る。

ビックリポンの波瑠ちゃんももちろんOK。人は殺さないが笑顔で観客を殺す。

麻生さんの生活力のありそうな感じが凄い。
今回は後ろに引いてるっぽい。普通にそういう調整が出来るだろう、あの人は。

佐津川愛美いつも通り、暑っ苦しい。
彼女の名前からチラシに載ってない。
あの大きさのキャラだったら写真は未使用でもいいけど名前は載せるべきだ。


【銭】
トーホーシネマのメンバー優待週間に見に行ったので1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
グラスホッパー@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
グラスホッパー@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
グラスホッパー@Akira's VOICE
グラスホッパー@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記

PS 渋谷の交差点の雑踏から始まるが、
 あの渋谷は千葉の駐車場に作った巨大なセットなのだ。
 美術スタッフの頑張りに拍手を送りたい。どこからどう見てもあれは渋谷だ。
PS2 原作からだろうけど、名前でカテゴライズできるのね。
 蝉と鯨の殺し屋は動物。菜々緒の比与子はヒヨコで殺し屋予備軍。
 岩西は蝉とセットで「岩に染みいる」の言葉遊び、小さいながらも蝉の居場所。
 寺原は場所その物。大きなテリトリーを表わす。
 彼等以外は大体植物。押し屋はアサガオ、その妻はスミレ、
 岩西の使う情報屋は桃、鈴木の婚約者はユリ。
 鈴木は勿論「鈴木」だから「木」なのだけど、「鈴の木」という物は現存せず、
 神事に使う神聖な木という意味らしい。
 なので、物語の上で、彼が悪所であるテリトリーや、そこに咲く花や木々、
 そこを踏み荒らす獣などに染まらずに普通の人間に戻れたのはとても
 意味深い事なのかもしれない。鈴木の婚約者である百合子のユリは
 「歩く姿は百合の花」で美人の象徴。やはり生きて歩かないと。
 このユリの開花時期は6月~8月。
 トノサマバッタの成虫になる時期が6月と9月。
 時期だけ見るとユリは大群生したバッタに食い荒される餌になる(考えすぎ)。
PS3 手元に3種類のチラシがある。
 1枚目は渋谷交差点のビジュアル化(A)
 2枚目は主役3人のアップの連結(B)
 3枚目は主要登場人物11人のコラージュ(C)
 ABCの順番で映画館に並んでいる筈。
 ABには「120万部突破」、Cには「140万部突破」のコピーがある。
 映画化によって20万部売れたという事だろう(勿論途中経過ではある)。
 文庫本1冊637円。×20万で1億2740万円。原作者の印税1274万円。
 ローマ風呂の映画で原作者に映画化権料が供出されない事が話題になったが、
 メディアミックスってやっぱりおいしい商売だと思う。
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『トランスポーター イグニション』を109シネマズ木場6で観てやれやれふじき★

五つ星評価で【★ステイサム不在の深刻さ】

主役がジェイソン・ステイサムからイギリスの新鋭エド・スクレインに交代。
別に彼が悪い訳ではないが、
ステイサムがいてこその『トランスポーター』である事の確認に終わった。

外見は記号だけ合わせておけばそれでいいと思うが、
シリーズを引き継ぐのであれば、主人公に同一性を求めたい。
主人公が明らかに違うのであれば、
マジンガーZとグレートマジンガーでやったように
きちんと主役の引継ぎをやってあげればいい(『クリード』もそうか)。
それだけステイサムの味が濃厚であったという事かもしれないが、
ドライブテクニックや格闘アクションのスキルだけ満たしていれば
同一人物という訳ではないだろう。
ステイサムの従弟の話とかにしておけばいいのだ。そんなに面白くなかったけど。

依頼者は謎の美女で、
敵は「欧州全土を股に掛ける巨大犯罪カルテル(宣材)」で、
その間の抗争に主人公は巻き込まれるのだが、
これが単に「娼婦とポン引きの給金争い」というチンケな話にすぎない。
そんなチンケな話でもリュック・ベンソンの手に掛かれば、
それなりにお金のかかったスタイリッシュな映画になるからそこは褒めたい。

「運び屋」は超絶技巧の持ち主だが、すぐ騙される。
騙された相手に同情してしつこく手助けをするのは「いい奴」というより
プロ意識が欠けているように見えてしまう。
多分、同じ事をやってもステイサムだと甘く見えないし、
プロ意識が欠けているようにも見えないに違いない。

娼婦が悪者にそんなにひどい目に合わされているようにも見えない。
「娼婦にさせられた」とか「抜けられない」という問題なのかもしれないが、
話の表面にそういう場面が押し出されないので、
単に教育の悪い組織と我儘な娼婦のせめぎ合いにしか見えない。

悪者は悪者で魅力に乏しい。
こんな誰にも感情移入できん映画を楽しめはしない。


【銭】
毎月19日は109シネマズの会員サービスデーで1100円。

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PS 姉ちゃん3人同じ身持ちの悪そうなビジュアルとかは好き。
PS2 エンドロールの日本語主題歌が
 今まで聞いたどのローカライズナンバーよりも群を抜いてダサイ。
PS3 ニンニンジャーみたいな運び屋だった。
 「運ぶどころか暴れるぜい!」