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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ボクは坊さん。』をUPLINK ROOMで観て、煩悩を考えるふじき★★

五つ星評価で【★★まとまり方が変じゃないかな?】

まず、考えたのが「ジャンル何なんだろう?」ということ。
 ①予告編は坊さん雑学がまぶされてコメディーっぽく見えたが、
笑いのウェイトはそんなに高くない。
 ②伊藤淳史演じる若き僧侶光円の成長譚。
それは確かにそうだけど、それが凄く太い幹でもない気がする。
伊藤淳史の心の声がナレーションされるにも関わらず、
そこでは喜怒哀楽の本音が語られない。
伊藤淳史は成長しているにもかかわらず、
映画の前後でメンタルの変化がナレーション上から全く伺えない。
 ③清冽なお寺の持つ癒し感を捉えた寺癒しムービー。
実はこの効果はわりとあるのだが、もちろん映画のメインロードではないし、
整理整列されてないから背景にしかなっていない。
 ④僧侶の友人、幼馴染、檀家の長老などとの友人譚。
檀家の長老は成長譚に繋がるのでウェイトが高いが、
僧侶の友人、幼馴染は友人というより意味なくつるんでる状態で、
その弱い関係性にもかかわらず時間を割きすぎてるように感じた。

基本②の成長譚要素がメインで、①笑いあり、④友情あり、
の熱いドラマが③寺の癒し効果の中で繰り広げられる。
そうしたかったんじゃないだろうかと推測する。

だが、②と④は伊藤淳史の若い僧侶としてのリアルな抑えた演技で分かりづらくなり、①と③は相反する物として、互いを打ち消しあった。

なので、一つ一つの出来事や事件は分かるが、
どれか一つを強調することなく、それを取りまとめただけの、
原作のエッセイ(未読)のエピソードを話が連続するように並べただけ
の物になってしまった気がする。

これは映画に、あれも取り入れよう、これも取り入れようと苦心した結果かもしれない。でも、それは「取り入れたあれで映画を評価してもらいたい」「取り入れたこれも評価してもらいたい」みたいに意訳すると、映画の中に煩悩がいっぱい詰まっている、という事なのかもしれない。

②を強調するためにSMAPの中居正広が茶髪のまま(ダメならヘアピースと言い訳して)、ダメダメ僧侶を演じて、イッセー尾形との関係性の中で、真の僧侶に開眼する、という映画にした方が分かりやすくてよかったと思う(監督は「そこじゃないんだ」と反論あるだろうけど)。①と④は強調しやすくなって、③は中止だろうけど。

あと、とても残酷に山本美月の演技がひどい。
感情が入ってなく(何を考えてるのかよう分からず)、可愛い顔だけの役者になっている。
逆にイッセー尾形の長年農業をやっていた腰の曲がり方とか凄い演技達者だ。
演出が演者に指示を与えず、そのまま演技させているのだろう。
だから、上手い人は上手いが、下手な人ははっきり下手に映ってしまう。
溝端淳平も後半、怒ってる戸惑ってるという感情は伝わってきたが、前半の彼は何を考えているのか分からない。
濱田岳なんて、何で引きこもって、何で回復したのか、あんなに類推させるだけでいいんだろうか?


【銭】
UPLINK見逃した映画特集1300円均一。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ボクは坊さん。@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ボクは坊さん。@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ボクは坊さん。@カノンな日々

PS ブログ「カノンな日々」で、この映画の良さをカノンさんが達観してます。
 あー、なんかもう自分の心の狭さが如実に分かったようで、まあ、いいや、
 うちはそういう心の狭いブログなんです、という事で行きますので
 (いや、無理に心の狭いブログにせんでもええやろ)。
PS2 前住職の品川徹が麻薬取引くらいしてそうなんだよなあ。
 伊藤淳史の父親役の有薗芳記も闇取引とか似合いそうだし。
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