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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『エヴェレスト 神々の山嶺』をトーホーシネマズ六本木3で観て、個々の主張が激しいだけで折衝のない山映画だったなふじき★★

エヴェレスト
▲「テルマエ、テルマエはどこだあーっ」

五つ星評価で【★★役者の顔はみんないいけど、何が言いたいのかよく分からない、グラビア写真みたいな映画】
とってもフォトジェニックでみんないい顔しよるねん。
でも、話は「あんたらだけ分かってんちゃうんか?」という感じでピンと来なかった。

阿部寛も岡田准一もゴツゴツしたいい面構えの男に映っている。
尾野真千子も山に登ってからはちょっと男前に映っている。

阿部寛は今回は温泉に入らない。
佐々木蔵之介が『残穢』と全く同じテンションで
「何かとてつもない事を考えているに違いない」と予告で言ってたので、
全裸で登頂、頂上で風呂でも入るかと思ったが、
映画はそこまでの嘘は付かなかった。
阿部寛の役どころは孤高の天才クライマー。
実は彼が何故そこまでして山に魅入られるかが見終わっても理解できなかった。
「山をやらないなら死んだと同じだ」と言う彼は、
一見、名誉名声欲の塊に見えるが、
それは彼の会話には嘘こそないが、常に足りていない言葉が隠れている。
(名誉はもちろん欲しい/だが名誉より大事な物もある)
彼は女を捨てて山に登った。きっと山とSEXしたかったのだろう。
何か山にぶつぶつ言いよる。
おま、そんなんなるならはよ風呂入ってあつたまりーな。

その阿部寛の後を追って山に登る岡田准一。BLかよ!
彼も何やらぶつぶつ言いよる。何でそこまでして後を追うのかよう分からん。
そういうのありがちな話って言っちゃえばそれまでだけど。

その二人の後を追って、結構な山奥までズケズケ登ってくる女、尾野真千子。
素人なのに大丈夫かあ? と思う間もなく最終キャンプ一歩手前まで来ちゃう女。
強すぎるだろ。00ナンバーサイボーグか何かかよ。
尾野真千子は盛大に山に愚痴を垂れる。

ええと、お前らそれぞれぶつぶつ言うより、
人間同士でもう少し話し合ったりしてみたらどうだ?


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
エヴェレスト 神々の山嶺@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
エヴェレスト 神々の山嶺@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
エヴェレスト 神々の山嶺@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記

PS 予告で『残穢』と全く同じテンションの佐々木蔵之介が出てきたので
 その呪われた山では、次々と死者が語り出すみたいな事を考えてたら
 割とシャレにならない展開に進むのだった。
PS2 ピエール瀧のこの一本前に見たのが『珍遊記』の山田太郎だったので、
 ふり幅広いよなってより、そこまでふり幅広くするのは逆にあかんのんちゃう?
 まあ、阿部寛も風呂に入るローマ人だからトントンか。
PS3 『エレベスト』で、エレベーターで山頂に登りついてしまう男でも
 私的にはOKよ。時間はもう少し短くていいな。
PS4 実はこの歌の通りの映画だった。
 娘さんよく聞けよ山男にゃ惚れるなよ
 山で吹かれりゃよ若後家さんだよ
 山で吹かれりゃよ若後家さんだよ
PS5 いっそネパール周辺の美味いものを紹介する
 『エヴェレスト 神々と、いただきます』ってグルメ映画にしちゃうとか。

『ザ・ブリザード』をトーホーシネマズ六本木5で観て、あの解決方法はないんでないかふじき★★

五つ星評価で【★★「生存者32人。救助艇の定員12人。」これを宣伝コピーとして打ち出すのは一般常識として良くないと思う(見れば分かる)】
上記の宣伝コピーに関する解決方法に唖然としてしまった。

救助艇の内湾から外海に出る際のスリル&サスペンス
タンカーでの生き残りのドラマなどなど見せ場はいっぱいあるのに
全体的に、無理に付けなくてもいい恋愛ドラマの型枠に嵌めたりして、
とってもディズニーらしく
「どや、これがお金の取れるコンテンツや」
とでも言ってるかのように隙がない。隙がないけど今一燃えるところもない。

定石的な話で言うと、これは救助に行く者と救助を待つ者双方のリーダーの復権の物語である。救助に行く者は過去の失敗から周囲にその手腕を信用されていない。救助を待つ者は船の事を一番周知しているにもかかわらず、その内向気質から船員全員の信用を得ていない。
彼等の頑張りと復権を描く物語なのであるが、ちょっと手違いがあったのか、復権前の「何でそうなったのか。どれほど信用がないのか」と言う事がパッと分かるように整理して描かれていない。だから、その落差に対してカタルシスを感じられないのだ。
特に、救助に行く者に関しては、この落差を明確に出さないと、運が良かったから技量は普通だけど何となく救助出来ちゃったみたいに見えなくもない。

って事でディズニーさんが
「どや、これがお金の取れるコンテンツや」
と胸を張りそうな、この映画はデリケートな部分でちーとばかしあかんかったのでした。

というか、そういや、救助で助かる根拠が薄弱だよな。
というか、あの自己中女も俺はタイプとして嫌いだな
(間違えられるもう一人の女の子の方が好き)。

多分、あっという間にシネコンの興行回数が減って、やっとの思いで時間に都合付けて見に行っての体たらくだったので、更に鬱憤たまった目になってしまっているのかもしれない。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ザ・ブリザード@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
ザ・ブリザード@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ザ・ブリザード@ここなつ映画レビュー

PS 題名を『ザ・ブリトニースピアーズ』にしたらどうだろう。
 風速40m超の吹雪と20m超の高浪を伴うブリトニースピアーズ
 なんか面白そうだ。
 そのブリトニースピアーズに挑む救助隊はわずか4名。
 巨大なブリトニースピアーズに対抗する救助艇は小さな木製ボート。
 本当に見たくなってきた。
PS2 『オデッセイ』がヒットしたのにあやかって、主人公を前向きバカにして
 水難救助ダッシュ村にしたらヒットしたかも。
PS3 ここなつ映画レビューさんによると
 『ザ・ブリザード』『白鯨との闘い』の舞台は
 同じマサチューセッツ州なんだそうです。
 救助が成功したかと思ったら、あの白鯨が襲って来たら、とても怖いぞ。
 いや、陸地が見つからずに漂流して、
 人としてのタブーを犯す展開になる方が怖いか。

『創造と神秘のサグラダ・ファミリア』をUPLINK FACTORY(1F)で観て、これが観たい物ではないなふじき★★

サグラダ・ファミリア
▲どーん。クレーンがタケコプターみたいである。うん、飛んでほしいな。

五つ星評価で【★★申し訳ないんだが素人のインタビューは退屈】
インタビュー中心のドキュメンタリーは本当に苦手。
精一杯会社で業務こじらせてヘトヘトになった帰りに見る映画ではなかった。
そら、選択肢間違えた私が悪いんだが。予告編のコピーにも騙された。
「観たい物が全てここにある」だっけかな。
うん、これはいいコピーだけど実際そうではなかった。

配給・宣伝側が売りと思い込んでいる物は
観客側(私だけかもしれん)からしたら、そうでもなかったりする。

チラシに書いてある「みどころ」は次の二つ(本当に「みどころ」と書いてある)
(1) スタッフしか入れない内部の映像
(2) 建築関係者らのインタビュー

(2)は私は激・苦手。素人の抑揚のないベシャリは眠気を誘う。
そして、これらの建築関係者の一番いい部分は予告編に抜粋済なので、
予告編以上の面白いトピックスはないのだ(少なくとも起きてた中ではなかった)。

(1)に、大きな魅力はない。
私はガウディの表面上、直線を使わずに作られる原始的な法則性みたいな物に惹かれる。製作途中のサグラダ・ファミリアは、その原始的な法則性を成り立たせるために直線で部品が作られている。納得はするけれど、見ていて単に面白い出来上がりが予想できるだけの工事現場にすぎない。それをもってして、かっこいいとは思えない。確かに「スタッフしか入れない内部の映像」ではあるのだけれど、それが殊更に面白いとは私には思えなかった。

まだ出来上がっていない製作途中のサグラダ・ファミリアを残す事は記録的な価値として有益かもしれない。でも、それは見世物興行としては退屈だ。今の時点で出来ている外装・外観や意図などをもっとねぶるように撮影してほしかった。


【銭】
UPLINK水曜鑑賞で1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
創造と神秘のサグラダ・ファミリア@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
創造と神秘のサグラダ・ファミリア@ここなつ映画レビュー

PS もちろん桜田淳子は出ていなかった(正解)。

『検事霧島三郎』を神保町シアターで観て、やはり当事者を事件担当に据えてはいかんぜよふじき★★

特集「横溝正史と謎解き映画の快楽Ⅱ 本格推理作家の世界」から1プログラム。

五つ星評価で【★★宇津井健と霧立はるみがセックスしたくてしたくてたまらない風】

私、個人的に宇津井健の「むっちりした魅力」が全く分からない。
あまり頭が良さそうに見えないけど誠実そうなキャラがいいのか?
けっこう、この映画の中で、いい人そうに見えて悪い奴限定で騙したりもするし、
職務の為に「女を抱擁」なんてヘッチャラなんで、純朴そうにも見えなかったし。

婚約者の父が犯罪の容疑者になってしまった為、
検事の宇津井健は婚約者の霧立はるみとプライベートで会う事を禁じられた上、
事件の担当検事にさせられてしまうのである。
いやいや、関係者に捜査をさせちゃいかんでしょ。
特にこの主人公の霧島三郎は、
発生した事件に対して大きな利益譲渡が発生する関係にあるのだし。
おいおいおいおい。

それにしても、宇津井健と霧立はるみのラブラブ演技が暑っ苦しくて
もう本当にセックスしたくてたまらない二人なのだな。
そんな二人に「会ってはいけない」とタブーを与えるなんて
ある意味「プレイ」その物。ああもう、じれったくて鬱陶しかった。
このタブーを与えつつ、事件から宇津井健を外さず、積極的に登用していく
狂気の上司を演じたのが宮口精二。『七人の侍』の寡黙な武士である。
おいおいいやいや、そんな「やればできる」という精神論だけで
事件関係者を捜査担当者に据えちゃダメだよ。

婚約者の霧立はるみは茹で卵みたいな「つるん」っぽさがあって可愛いのだけど、
今目線で見てしまうと、全て男とか夫頼みの自立できない女。
「ああ、私、もう耐えられないわ。三郎さま、お願いですから私を抱いて」的な。
だーかーらー、ダメ言うとるやんけ。
ただひたすら自分の愛に溺れる役柄にイラっと来る。
昔はこれがナイスな女の子像だったんだろうな。
細長い縦ベクトルのない、坂下千里子っぽい顔立ちでした。
いや、顔は好きなタイプなんだけど。

成田三樹夫が霧立はるみの兄役。
どう見ても同じ遺伝子の結合した結果には見えない。
まあ、成田三樹夫は出てるの見れるだけで何か楽しくなるからOK。
船越英二も川崎敬三もいい感じで見てるだけで楽しくなってOK。
川崎敬三は宇津井健よりよっぽどいい演技してると思う。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
検事霧島三郎@ぴあ映画生活

『悪魔が来りて笛を吹く』を神保町シアターで観て、東映版だとこうなのか(笑)ふじき★★★

特集「横溝正史と謎解き映画の快楽Ⅱ 本格推理作家の世界」から1プログラム。

五つ星評価で【★★★星を二つか三つで悩んだけど斉藤とも子が可愛かったのでサービス】

色々と巡り合わせが悪くて、この西田敏行版金田一は未見だった。初見。

西田敏行の金田一はなかなか良い。自分が金田一に求めるのは、謎解きを説明する事が出来るアカウンタビリティーな説得力と愛嬌なのだ(だから『本陣殺人事件』の中尾彬は失格)。

で、東映版ならではのキャスティングと市川崑版ではなかったドギツイ演出がおもろい。

市川崑版では毎度、加藤武が演じた等々力警部は夏木勲。やばいくらい丸暴の刑事にしか見えない。スリーピースが厚手の暖かそうな生地ではなく、テカテカ光るヤクザが着てそうな薄い光沢のある生地だ。事件の際の初動や機動力は凄いが、明らかに取調室で犯人を作り上げていくタイプ。この人は怒らせたら金田一でもブタ箱に放り込むに違いない。

金田一の下宿先の大家が梅宮辰夫。時代背景が終戦直後なので、辰夫は闇屋をやっているが、そうでなくても米兵相手にパンパン斡旋して儲けるくらいはやりそうなタマである。特別な理由がある訳でもないが梅宮辰夫ってそういう個性なのだ。

そして、映画冒頭。007張りに悪魔を使ったイメージカット。
ええのう、ええのう。俺、大喜び。

斉藤とも子が可愛かった。
どこからどう見ても処女という役。
処女なのに自分の身体の中に流れているかもしれない淫蕩な血に悩むという
そんな役、好きに決まってるじゃん。オナニーくらい入れてほしかった。
まあ、一応、東映のメジャー看板でにっかつではないから、俺、我慢我慢。
「我まん」ってオナニーみたいだ。駄目だ。やめろ。馬鹿。俺。
まあ、そういうシーンがあるならあるで見たかった。
『ヘリウッド』みたいな変な映画に出る斉藤とも子に対して、
事務所が裸を許さない気もそんなにしないし。
それにしても一見して処女で可愛いのだけど、
エロスは全く感じさせない役だったなあ、そこは惜しい。
こういう娘の頭をいい子いい子したい。

その正反対に淫蕩な血の代表選手みたいな役を振られたのが鰐淵晴子。
エロくて綺麗で儚い。
こういう人に全身で包まれて優しく撫でられたい。

それにしても、金田一ものは物語の構成が似ている。
SEX大好き人間のせいで次世代が大混乱して、
金田一は一回、旅に出ては人の知られたくない黒歴史を掘り返してくるけど、
掘り返した頃にはほぼ殺されるべき人はみな殺されてて間に合わない。
基本フォーマットに密室や、小道具のトリックが付加されていく。
私、この映画の密室トリックは汎用性があって好き。

市川崑版とあからさまに違うのは「血」と「裸」。
市川崑版で巧みに隠されていた「血」は原色のようにドクドク流れる。
市川崑版で同じく巧みに隠されていた「裸(というよりSEX)」は
肉と肉が絡み合うその物で提示される。
東映お得意の「残酷色情映画」みたいなタッチ。
これはこれで格調は低くなるが、話の業の深さが伝わってきていいと思う。
トリックや話の見せ方は市川崑版(の最初の三本)が凄く整理されていて、
物語を理詰めで納得させようとする強い意思を感じる。
東映のは見世物部分が引き立ってれば、
話の整合性なんて硬い事言うなよってテキヤ体質丸出しで、
これはこれで東映らしくて、良くないけど許してあげたい。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
悪魔が来りて笛を吹く〈1979年〉@ぴあ映画生活

PS ネジネジの奥さん、池波志乃の実は大した役ではないのに、
 一番悪目立ちしている存在感の立て方が偉いっちゃ偉い。
PS2 そんなに悪魔が笛を吹く事が大事なのかが今一つピンと来なかった。
 TVドラマ版の笛のメロディーがずっと頭の中に残ってたのだが、
 映画の笛のメロディーの方が泣かせる曲調で好みだ。
PS3 ボン宮内洋の肉体美はホモじゃないけど褒めてあげたい。

『女王蜂』を神保町シアターで観て、中井貴恵しょんべんくさいのうふじき★★

特集「横溝正史と謎解き映画の快楽Ⅱ 本格推理作家の世界」から1プログラム。

五つ星評価で【★★何かが足りない。多分、中井貴恵に足りない】

『女王蜂』はそこそこ名画座でかかるコンテンツで、名画座がまだ東京にそこそこの数を維持していた頃に何回か見に行っては「うーん」と納得できずに帰ってきた記憶がある。多分、ファーストランは見ずに、名画座で2、3回見てて、今回凄く時間を置いて久しぶりの鑑賞。

昔から気に食わなかったのが「寄木細工の密室」。
実際は寄木細工その物が密室の条件ではないのだけど、
そんな一般性のない部屋を持ってこられて密室って言われてもと
何か腹の底でふつふつと怒っていた。

昔見た時に、自分がとても子供だったので「青春」的な
「恋だ、愛だ」って文脈があまりピンと来なかった。
見直して、今でもピンとは来なかったのは、自分が大人になったのにというより、
案外、崑先生その辺、うまく描けてないんだな、という感じだ。
「恋だ、愛だ」そして「邪恋だ」というのが映画の核なのだけど、
この「邪恋」の対象になる二人の女優を崑先生がそんなに魅力的に描いていない。
崑先生は過去の金田一三部作の助演女優三人を魅力的に撮る事優先で
そこまで手が回らなかったのだ。
おーい、それは本末転倒だぞ。

なので、今回一番可愛く、セクシー、妖艶な部分さえ持つように描かれなければいけなかった中井貴恵は単に育ちの良いお嬢さんくらいにしか見えず、物語の中で「女王蜂」として君臨しなかった。ここがポイントとしてちゃんと抑えられないと、中井貴恵に毒牙を叩きこもうとする野獣の群れたる男たちが単にロリ趣味野郎にしか見えなくなってしまう。そらまずいよ。神山繁の宗教がかったロリ趣味親父とかバラエティ寸前だよ。その神山繁が中井貴恵を密室に誘い込み、気絶させて手籠めにしようとする。いやらしく中井貴恵の身体を舐め回すように映すカメラ。しかし、これが中井貴恵の身体が普通に子供っぽすぎて全然いやらしく映らないのである。チッ。もう、神山繁が名誉挽回するにはちゃんと彼女を全裸にしてSEXして(目指せ佐藤慶)、中井貴恵の性機能その物を検証するしかないというのに、そこで神山繁は殺されてしまう。なんて可哀想な神山繁。それにしても横溝正史世界の男たちって基本みんなセックスが好きだよなあ。そして繁殖率がウサギなみに高くて、20年くらい経ってから因縁話の元になる。入念に仕込まれた逆『オールド・ボーイ』みたいな話が多いんだよね。

中井貴恵は同時にタイアップした化粧品の宣伝で「綺麗なお姉さん」として、ちゃんと映っていたと記憶するが、映画では何か茫洋とした測りきれない感じだった。耐えられないほどではないけど普通に素人なので演技は下手だった。いろいろ大人の事情でいたしかたなかったらしいのだけど、明らかなミスキャストだったと思う。

あと、稀代の名優仲代達矢も仕上がりが悪かった。学生時代も同じ仲代さんが演じているんだけど、仲代さんって元から若さが見えづらい役者なので、凄く無理して学生服を着こんでいるように見えた。仲代達矢の代わりの若者を使うという選択肢はなかったのかもしれないが、それにしてもくたびれていた。くたびれていながら、博多華丸大吉の大吉先生にちょっと似てた。

金田一耕助の石坂浩二は前3作までが良くて、今回は何故か疲れた感じで陰気。
『なんでも鑑定団』みたいに発言がカットされてる訳でもないだろうに。
いや、発言をカットして作る金田一耕助物って超難関だ。
全部、等々力刑事が種を明かしていって金田一がイエス・ノーだけ言うのか?
そう言えば桂文枝は浮気相手とイエス・ノー枕を使ったのかなあ(どうでもいい)。

そしていつも違う旅館に違う名前で現われる仲居の坂口良子が可愛い。
まあ、手塚治虫マンガの常連役者みたいなもんだ。
そうでないとしたら、とても腕のいいスパイに違いない。

そしていつも金田一とは初めて会う体の同じ名前の等々力警部、加藤武も楽しい。
彼も、手塚治虫マンガの常連役者みたいなもんだ。
そうでないとしたら、金田一をつけ回す患者みたいになってしまってそれは悲しい。
この映画の加藤武のラストの「分かっているけどまあ細かい事はいいよ」
というニュアンスは等々力警部が単にお道化者じゃない事が伝わってきて嬉しい。
個人的には、ベクトルが違っていても一生懸命働く人に好感を持ちます。

アカイケイト・・・「犯人は誰だか分からないけど赤池イトだ!」


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
女王蜂〈1978年〉@ぴあ映画生活

PS 映画の中で時計台で殺された被害者の遺体が
 歯車に挟まれて分断されるシーンが出てくる。
 『女王蜂』の公開が1978年。
 『ルパン三世 カリオストロの城』の公開が1979年。
 ひそかに影響を受けているかもしれない。
 ちなみに同じく時計台内部が出てくる『コータローまかりとおる!』
 公開年は1984年。

『必殺必中仕事屋稼業8話 10話』をフィルムセンターで観て、仕事屋って奴はよおふじき

特集上映「映画監督 三隈研次」の1プログラム。

◆『必殺必中仕事屋稼業8話 寝取られ勝負』
五つ星評価で【★★★三隈らしい絵、そして緒方拳が醸す情念】
『駆け込み女と駆け出し男』よろしく東慶寺が出てくるので「おっ」とか思った。寺の内部には話をあまり振らないので大泉洋の代わりの役はないのだけど、比較的近いのはレギュラーで出てる岡本信人だ。大泉洋ほど騒がしくもラテン気質もないけど、基本、似たような役。いや、岡本信人はいい役者よ。

私、必殺シリーズは初期作品で、なおかつ、掟も仕事自体の制約も厳しいハード路線が好きなのだけど、『必殺必中仕事屋稼業』は掟も緩いし、仕事も便利屋に近い状態のゆるい路線なのだけど、これはこれでとても染みた。今回のフィルムセンターの特集である三隈研次によく似合っている(なんて言いながら『大魔神』『必殺』しか見てないのだけど)。

初期必殺シリーズを『必殺必中仕事屋稼業』まで並べてみると
 『必殺仕掛人』激ハード,好き順(2)
 『必殺仕置人』激ハード,好き順(1)
 『助け人走る』ゆる,好き順(5)
 『暗闇仕留人』ゆる+ハード,好き順(4)
 『必殺必中仕事屋稼業』ゆる,好き順(3)
となる。

仕置人は殺す方も、殺される方も外道しかいない殺伐とした作品。
仕掛人は人徳のある殺し屋が矛盾しながら手を汚す。
仕留人はシリーズ全体に薄いながらもハードな筋と緩い定型の遊びが入る。
助け人は下町情緒と殺陣の場面が初期ウルトラシリーズの
ドラマと怪獣プロレスのようなチグハグさを出してしまっている。
この日常と殺陣との乖離は以後、『必殺必中~』を除き、
どの作品でも少なからず現れる。
それは殺陣の出来ない人間に決まった形のアクションを
様式でやらせてるからだろう。

仕掛人の緒方拳の針は人を殺す説得力があった(そういう演技だったのだ)。
仕置人も3人合格。
助け人は中谷一郎と宮内洋は失格。
仕留人は3人合格。

仕事屋の上手さは、緒方拳も林隆三も殺しの素人とした設定だ。
彼等は物語の中で不正にまとわりつかれながら、
最後にその不正を自分たちの知恵や身体で解消する。
間にかろうじて金銭は介在するが、普通の時代劇に近い。
だが、基本登場人物を二名として、彼等がずっと事件に関わっているので
話が濃密になり、最後の殺陣に嘘がなくなった。
そして、又、緒方拳、林隆三が演技も殺陣も上手いのである。

実は今回の二作品で、林隆三は直接、悪党を殺していない。
陽動だったり、軍資金調達だったりで、
最後の直接的な殺しは緒方拳一人でやっている。
それでも、殺陣が少なかったという飢餓感はない。
ドラマと殺陣が地繋ぎであり、緒方拳が実に心を震わせる殺しを見せてくれる。

悪女に見えない可愛い悪女小野恵子と、
やはり悪い奴だったかという山田吾一は適材適所。
離縁されるダメ男 林ゆたかの出ずっぱりがドラマの面白さを安定させている。

草笛光子はシャンとして綺麗だけど、けっこう頼りない顔役だなあ。


◆『必殺必中仕事屋稼業10話 売られて勝負』
五つ星評価で【★★★三隈らしい絵、そして緒方拳が醸す情念】
若い女にダニ男が取りつく典型的な話。
この若い女の母ちゃん(婆ちゃんっぽく老けてる)がお歯黒してて
どう見ても江戸時代の人にしか見えない。

この若い娘役が真木よう子と漢字違いの「真木洋子」なのだが、
そんなに若くも、可愛くも、ボインちゃんでもないのが残念。

8話も10話も江戸の横町の薄暗がりの中で剃刀を持った緒方拳が
鬼神のように佇み、それから逃げようとする悪漢を逃さずに地獄に叩き送るのだが、
その一連の動作が本当に見事としか言えない。


【銭】
フィルムセンター一般料金520円を支払って入場。

『珍遊記』を新宿バルト9-8で観て、小ネタばかりが敗因かなふじき★★

珍游記
▲太郎の頭って割とペスっぽい。
 ヒント:「ペガサスではない(字数合ってないし!)」

五つ星評価で【★★中盤以降のオリジナル部分のチンポもといテンポが悪い】
原作未読です。

『珍遊記(ちん・ゆうき)』だからペスの被り物をした優木まおみを冒頭に出して、いや、オファーが通らんか(ギリ通らなくもない感じで優木まおみさんには芸能活動を頑張って貰いたいです)。

見た後、ツイッターでこう呟いてる。

とりあえず倉科かなの「ちんこ」は聞けた。そういう断片でばかりできてる映画

なんかね、
・倉科カナ演じる僧侶玄奘の映画内での最初のセリフが「ちんこ」。
・女装した笹野高史と田山涼成のハードなラブシーン。
・松山ケンイチのハゲ、全裸、ケツ。

BlogPaint
▲自主規制済

みたいな設定落ちとか出落ちで、声を上げて笑うようなネタじゃないけど、フックには引っかかるみたいなのが多い。倉科カナが「ちんこ」と言うのはリアル世界では面白いけど、物語の中では単に一つのセリフ言ってるだけだから特にどうという事はない。「ちちちちちんこ」とか素でドモったりしたら面白かったかな? いや、何かもうせっかくだから「ちんこ」と言える女優を10人くらい集めて
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
「ちんこ?」
とでもやってくれた方が更に宣伝的にいっぱいフック引っかかって良かったのでは? 最初「ちんこ」で引っ張っておいて、「ちんこ」全く絵ヅラも出ないけどね(まあ、そら出ないだろうけど)。いや、日本の奇祭みたいなので、まんまの形をハリボテで出してるの見た事があるから覚悟があればできるんだろう。それでダメが出てモザイクとかボカシとかかかるなら、それはそれで勲章だろう。

自分的に、どの辺が面白かったか思いだして見ると
橋を渡る前辺りまでと、倉科カナがハゲと言われて激昂する辺りから後。
町ん中がパカーンと抜ける。
倉科カナと松山ケンイチが分かれて、
溝端淳平と倉科カナ
溝端淳平と松山ケンイチ みたいな別々の話がモタモタ進行するのがダメっぽい。
いや、溝端淳平はいいんだけど、話がどうにもモタついて約束な笑いしかなくて。

お決まりチックな笑いはそこそこ入っているけど、ビックリするような奇想天外な発想で息もできないような大笑いができなかったってのが、今一この映画に親身になれない原因だろうか。まあね、笑えると思って見に来てるから、シニカルなボスのようにワイン片手にニヤッと笑うのではなく、ゴリラの発作のように苦しいくらいに笑いたかったのですよ。ゴリラの発作がどれほど苦しいかは知らないが、んーと、苦しそうでしょ。

あっ、ぬっくんの起用と、それに応えて中々いい動きをするぬっくんはとても良い。
それに引き換え、禿で全裸の松山ケンイチは禿で全裸なだけで、普段と全く変わらない。
そして、倉科カナも基本、変わらない。あの法衣の下に網タイツ履いて夜になると身体が疼いて疼いてたまらないくらいやってくれたら嬉しいけど、それは事務所が許さないだろう。じゃあ、事務所が許す役者でやろうと言って笹野高史がやっても全く嬉しくないけど。

何か汚い事をやってでも表現したい笑いみたいなのがあるのに、非常にきっちりリスクが計算されていて、誰の痛みも伴わないような冷静さで処理されている気がしてならない。でも、全然つまらなくはないので、サービスデーとかならちょうどよくて「俺は倉科カナの『ちんこ』を映画館で聞いた男だぜ」という自負を持って、この映画を自分の中で「とりあえずええやろ」と思ってやろうと思います。


【銭】
映画ファン感謝デーで1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
珍遊記@ぴあ映画生活

PS なんかとてもくどい感想になった。
PS2 タイトル間違えて必死に修正。『珍游記』『珍遊記』

『血まみれスケバンチェーンソー』をシネマート新宿1で観て、勿体ないぞふじき★

血まみれスケバン
▲このビジュアルには笑う。

五つ星評価で【★良い所と果てしなくダメな所がマーブルのように渦巻いている】
原作マンガ未読。なので、再現度みたいなのは不明。
最近の仮面ライダーはどうも手を出せずにスルーしてしまうんで、ダリオさんこと内田理央さんもあまりよう知らん状態で鑑賞。

キャラ的にもっともおもろかったのが最初から最後まで異常に目力の強いキチガイ女を堂々演じ切った山地まり。このキチガイ女の掛けてる眼鏡が超かっこいい。って、エンドロール見たら「眼鏡提供:ZOFF」とか出てきて、私の中でのZOFFの株はかなり上がった。いや、別にしがらみのある地元の眼鏡屋で眼鏡は買うけどね。山地まりの演じた碧井ネロは外見から言ったら全盛期の浜崎あゆみ+キチガイみたいな感じ。浜崎あゆみの全盛期がいつであるかは諸説あるだろうが、とりあえず今でない事だけは確か、という事でいいのかな、と思う。堅い事は言うな。
ネロ様
▲ネロ様。画像今一。

そして、その対抗としてちゃんと主役・鋸村ギーコ役の内田理央(ダリオさん)も良かった。始終、青筋立てて怒鳴ってるような役でご苦労さんと思ったが、それでも美貌が隠しきれずぷんぷん漏れ飛んでくるのは評価したい。この映画が辛うじて成立してるのは、彼女がトーンを崩さずに最後まで鋸村として生ききって、同じようにキャラの強い山地まりとラストステージまでぶつかり合ったからである。

で、残念なのはこの二人以外のキャラが水準以下で立ってない。
いや、この二人にしてもネロの水着はぶかぶかした感じで
プライドの高い者が追い詰められてる感が出てなかったし、
ダリオさんも褌はいいとしてミニから伸びる生脚がゴツゴツして
セクシーさがどこぞに失せちゃったのは残念だった。
ストッキングでもタイツでも履かせれば良かったんじゃないかな。
まあ、下駄と合わせるのは難しいかもしれんが。

で、一番割りを食ってるのが爆谷さゆり役の佐藤聖羅。
きっと可愛い子なんだと思うけど、ゴツゴツで男みたい。
いや、そこは絶世のヤリマン美女に見えないと世界観が壊れるっしょ。

もう、彼女以下のクラスメートはキャラに愛もへったくれもない。
なんかメイクが汚いのか、それぞれが全く学生に見えない。変な恰好したのがクラスに全員集合している感じ。AVの学園物で生徒がみんな30とか40のオヤジばっかみたいな、そんなダメダメ感(せめてメイクで化け物的な違和感が出てるならそれでも良かったのに、そうでさえない)。

監督が人間そのものに興味がないのかってくらい、
野郎はでくの坊で、女子は可愛くも美人でもエロくもない。
おいおいおいおい、そこは大事だろう。

ただ、同日直前に観た『桜ノ雨』の主人公が言いたい事を全部呑み込むタイプだったので、鋸村ギーコが直球バカで、基本「言い淀む」という事が一切ないキャラだったのは良かった。


【銭】
火曜はシネマート・メンバーズデーで会員1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
血まみれスケバンチェーンソー@ぴあ映画生活

ガリガリくん頻発地震の如く当たる

もっとも最近ガリガリくんが当たったのは2016年3月9日

ソーダ味当たった。

おかしい。ペースがちょっと早すぎるぞ。
ガリガリくん専用デノミとか行われて、
ガリガリくんの当りバー100本を持って行かないと
ガリガリくんに交換しないとか言い出すんじゃないだろうな。
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