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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『悪魔が来りて笛を吹く』を神保町シアターで観て、東映版だとこうなのか(笑)ふじき★★★

特集「横溝正史と謎解き映画の快楽Ⅱ 本格推理作家の世界」から1プログラム。

五つ星評価で【★★★星を二つか三つで悩んだけど斉藤とも子が可愛かったのでサービス】

色々と巡り合わせが悪くて、この西田敏行版金田一は未見だった。初見。

西田敏行の金田一はなかなか良い。自分が金田一に求めるのは、謎解きを説明する事が出来るアカウンタビリティーな説得力と愛嬌なのだ(だから『本陣殺人事件』の中尾彬は失格)。

で、東映版ならではのキャスティングと市川崑版ではなかったドギツイ演出がおもろい。

市川崑版では毎度、加藤武が演じた等々力警部は夏木勲。やばいくらい丸暴の刑事にしか見えない。スリーピースが厚手の暖かそうな生地ではなく、テカテカ光るヤクザが着てそうな薄い光沢のある生地だ。事件の際の初動や機動力は凄いが、明らかに取調室で犯人を作り上げていくタイプ。この人は怒らせたら金田一でもブタ箱に放り込むに違いない。

金田一の下宿先の大家が梅宮辰夫。時代背景が終戦直後なので、辰夫は闇屋をやっているが、そうでなくても米兵相手にパンパン斡旋して儲けるくらいはやりそうなタマである。特別な理由がある訳でもないが梅宮辰夫ってそういう個性なのだ。

そして、映画冒頭。007張りに悪魔を使ったイメージカット。
ええのう、ええのう。俺、大喜び。

斉藤とも子が可愛かった。
どこからどう見ても処女という役。
処女なのに自分の身体の中に流れているかもしれない淫蕩な血に悩むという
そんな役、好きに決まってるじゃん。オナニーくらい入れてほしかった。
まあ、一応、東映のメジャー看板でにっかつではないから、俺、我慢我慢。
「我まん」ってオナニーみたいだ。駄目だ。やめろ。馬鹿。俺。
まあ、そういうシーンがあるならあるで見たかった。
『ヘリウッド』みたいな変な映画に出る斉藤とも子に対して、
事務所が裸を許さない気もそんなにしないし。
それにしても一見して処女で可愛いのだけど、
エロスは全く感じさせない役だったなあ、そこは惜しい。
こういう娘の頭をいい子いい子したい。

その正反対に淫蕩な血の代表選手みたいな役を振られたのが鰐淵晴子。
エロくて綺麗で儚い。
こういう人に全身で包まれて優しく撫でられたい。

それにしても、金田一ものは物語の構成が似ている。
SEX大好き人間のせいで次世代が大混乱して、
金田一は一回、旅に出ては人の知られたくない黒歴史を掘り返してくるけど、
掘り返した頃にはほぼ殺されるべき人はみな殺されてて間に合わない。
基本フォーマットに密室や、小道具のトリックが付加されていく。
私、この映画の密室トリックは汎用性があって好き。

市川崑版とあからさまに違うのは「血」と「裸」。
市川崑版で巧みに隠されていた「血」は原色のようにドクドク流れる。
市川崑版で同じく巧みに隠されていた「裸(というよりSEX)」は
肉と肉が絡み合うその物で提示される。
東映お得意の「残酷色情映画」みたいなタッチ。
これはこれで格調は低くなるが、話の業の深さが伝わってきていいと思う。
トリックや話の見せ方は市川崑版(の最初の三本)が凄く整理されていて、
物語を理詰めで納得させようとする強い意思を感じる。
東映のは見世物部分が引き立ってれば、
話の整合性なんて硬い事言うなよってテキヤ体質丸出しで、
これはこれで東映らしくて、良くないけど許してあげたい。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
悪魔が来りて笛を吹く〈1979年〉@ぴあ映画生活

PS ネジネジの奥さん、池波志乃の実は大した役ではないのに、
 一番悪目立ちしている存在感の立て方が偉いっちゃ偉い。
PS2 そんなに悪魔が笛を吹く事が大事なのかが今一つピンと来なかった。
 TVドラマ版の笛のメロディーがずっと頭の中に残ってたのだが、
 映画の笛のメロディーの方が泣かせる曲調で好みだ。
PS3 ボン宮内洋の肉体美はホモじゃないけど褒めてあげたい。
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