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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ゴジラVSメカゴジラ』を神保町シアターで観て、そうそうこんな感じでつまらないのふじき★★

特集「シン・ゴジラ映画総進撃」から1プログラム。

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▲「だれもがこの戦いを待っていた。」いや、そんな事はない。

五つ星評価で【★★そうそう、このつまらなさが90年代のゴジラ】
1990年代のゴジラはどれも均等につまらなかった。
「vsキングギドラ」「vsモスラ」「vsスペースゴジラ」「vsデストロイア」
「ミレニアム」はちょっと特殊だけど、どれもこれも話がつまらんし、
ご都合主義が多い。
なんだか懐かしいつまらなさだった。

「vsメカゴジラ」も舐めた話だった。
ゴジラとラドンが托卵の関係にあるなんてのは思いもよらないアイデアだが、托卵は普通に考えて生活力のない雛を別の成鳥に保護させる為に行うのであって、親鳥(親ラドン)の姿も見えないのにそんな不確かな事をするのはおかしいし、托卵した直後に成鳥(親ゴジラ)が子鳥(子ゴジラ)を庇護下に置こうとするのもおかしい。何の為の托卵なんだ。
卵もしくはベビーゴジラに対するゴジラとラドンの動きが何でそんな動きをするのかもよく分からない。ゴジラはベビーゴジラ(放射能汚染されていないゴジラザウルスの子供/ゴジラとベビーの間に親子関係が成立するかどうかは不明)を執拗に付け狙う。ストーカーのようである。最終的には自分の庇護下に置くのが目的だったようだ。ラドンはベビーゴジラと義理の兄弟関係にあり、ベビーゴジラの危機になると駆けつける。托卵の雛同士の関係ってそんな人間の兄弟のように甘い物ではなく、自分が親鳥の餌を効率よく摂取する為に托卵した卵から孵った雛が元々の親鳥の雛を巣から落としてしまったりする。という事でこの辺はもう「托卵」というシステムを見かけ上使っているに過ぎない。ゴジラやラドンに対子供怪獣に対して「愛情」を持たせるというのは、それにしか頼る事が出来ないという能力の欠如を感じる。

ゴジラはベビーに対して後ろ盾になりそうな兄ラドンも攻撃してるし、おそらく「托卵」その物が人間側の勘違いなのだろう。

「ぺっ」と唾を吐かれるような話なのだが、特撮は見ていて豪華。
超技術でハイテクなのに伊福部昭だから、おどろおどろしい風合いのメカゴジラのテーマはやっぱり何かとてもゴジラ映画っぽい。新曲はこのテーマだけじゃないだろうか。

怪獣側の「痴情のもつれ」みたいな事件とは全く別に
メカゴジラは建造され、その武力でけっこうゴジラを追い詰める。
今回のメカゴジラの表皮はゴジラの放射熱戦を忌避する為に「ぬろん」としており、そこはちょっとかっこ悪いと思う。丸みを帯びたフォルムはゴジラというより犬とかAIBOっぽくて兵器の実用性から遠く見えてしまってオモチャっぽい。で、ジェット・スクランダーのように背負いメカと合体するのだがどこをどう考えても合体の必要性は全くない。そのメカゴジラに搭乗するのが原田大二郎と宮川一朗太ってバリバリ夢がない人選だ。中小企業の威張りんぼ部長とマイホーム係長みたい(でも、この後『ゴジラvsスペースゴジラ』の予告見たら柄本明が必殺兵器の搭乗員みたいなのになってて派出なヘルメット被らされてて笑った)。
殴る蹴るみたいな動作を全くしないので本気で開発するならメカゴジラに手足はいらない。今回の戦いの中では、多様な火器を搭載し、防御力を高めた移動銃座としてしか使われていない。ゴジラ型である必然性は全くない。

主役は高嶋政宏。今は意欲的な役に取り組む面白い俳優になったが、この映画ではひたすら大根。で、脚本のキャラクターが幼稚でこんな主役は好きになれない。ヒロインとして出てくる佐野量子はアイドルだからもちろん可愛いけど、ダメなお話に振り回されてこちらも可哀想。なんか出演者の誰一人として得をしていない感じだ。こんな可哀想な状態を連投してシリーズを全うした小高恵美には本当に感謝したい。

ベビーゴジラが気持ち悪くもなければ(登場シーンは別)、可愛くもない。生物感がなく、アトラクション用に作った着ぐるみっぽい。ムチャクチャなデザインのミニラの方が生物としていそうな空気を出してるのは何でなんだろう。

ラドンが熱線吐いちゃったりする。あー困った。
モスラが熱線を吐かないのは口がないからでしかないんだな、きっと。
それぞれの個性を重んじろよ。
ラドンが飛行すると衝撃波で街が破壊されるのはいいんだけど、爆発はしないだろう。火事くらいにはなっても街の建造物に爆発するような建材が一律組み込まれてるとは到底考えられない。
ラドンの顔が旧作と違って妙にキモいのは良くも悪くもない。
死を迎えたラドンがゴジラにエネルギーをって元気玉みたいな展開はもうどうにもならないダメ加減。これがOKなら、死にそうなラドンの下に千人の末期癌患者並べたら快癒してしまうに違いない。あーもーラドン温泉浴かよ。いや、でも、命をエネルギーとしてやり取りするような構図は本当いかん。そんなの何でもありになってしまう。

話に絡まないチョイ役で中山忍が出てる。中山忍の役は翼竜プテラノドンマニアの高嶋政宏から、ゴジラ攻撃翼竜機ガルーダを引き継ぐ何か誰でも良さそうな女の子(はっきり顔を特定できなかったけどこれしかないから多分この役だと思う)。そのままガルーダでギャオスを退治に行けばいいのにガルーダは高嶋政宏に不当に乗り逃げされてしまうから、そういう展開にはならないのだ。いやまあ、会社が違うからそうはならないけど。
ちなみに、会社が同じ『ガンヘッド』のカットがこの映画の予告に無断流用されたらしい。あー、あれもつまらなかったなー。

演出側の助手として手塚監督の名前が見られる。メガギラスを監督する7年前。
ちなみにメガギラスは話は突飛だけど傑作の方よ。


【銭】
神保町シアター正規入場料金1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
ゴジラVSメカゴジラ@ぴあ映画生活

PS うおおおお、悪口だらけになってもたあ。まあ、そーゆー映画だよね。
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