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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』をトーホーシネマズシャンテ1で観て、トランボを応援する理由はふじき★★★

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▲徒ランボー。

五つ星評価で【★★★とても愉快で面白いし飽きもしないのだけど凄くよくまとまってしまっている為にパッションを感じづらい】
物語は勧善懲悪で「赤狩り」時代にヒドイ目に会った主人公は見事に復権する。
彼が求めたのは同じ事が起こらないようにする事。
だから、彼は自分を弾圧した人間を弾圧しない。
そこで心の狭い私とかは思ってしまうのだ。
「なんだよ、やっちめーなよ」と。
正しい映画であり、退屈とは縁遠いいい脚本なのだが、カタルシスは感じづらい。
やっぱね、主人公をひどい目に合わせてたアレとかが「もはやこれまで!」と
ナイフで主人公に襲い掛かって、主人公が仕方なしに返り討ちにするとか、
そういうのが欲しい。

主人公トランボを演じるのはブライアン・クライストン。知らん。
彼(トランボ)の何がいいって、偏屈者であるのも好きな一因だけど、
彼がどこからどう見てもワーカーホリックなのが嬉しい。
最高の仕事をしてきた男が、その仕事を取り上げられた時、
それに歯向かう方法は「仕事、仕事、また、仕事」というのが
同じくワーカーホリックを自認する自分には痛いほど分かる。
彼の仕事は生活の糧なのだが、それだけではない。
彼は仕事に誇りを込めているのだ。

その彼は裁判に負けて投獄されてしまう。
彼の親友は再裁判を促す。彼は否定する。
裁判に勝つ事は正義であるが、
正義が得られさえすれば何もかも好転するとは思えなかったのだろう。
元々、正義はずっと彼の心の中にあるのだ。
それを他人に同調してもらうよりも、彼と家族が生きていく事の方が大事だ。
なので、仕事をする。
彼が仕事をし続けられる事、
その仕事が彼の政治的主張とは関係なく大衆に受け入れられる事が
彼から仕事を奪ったものへのカウンターなのだ。

トランボを中心にして両極端の配役で
ヘレン・ミレンとジョン・グッドマンか出ている。
ヘレン・ミレンはトランボの敵。こんな憎々しいなんて凄い。
ジョン・グッドマンは八百屋や肉屋の親父みたいな映画興行師。
下品なB級映画で儲けている。
この男がヘレン・ミレンの部下に脅されて激昂して叫ぶセリフがいい。
「俺ぁ金と女の為に映画やってんだ!」
この「女」は英語で「pussy」だったから、こんな感じが本当だろう。
「わしゃあ銭とオメコの為に映画やっとんじゃ!」
メッセンジャー程度の奴に「銭とオメコの為に働いてる」大将を止める事は出来ない。
あのシーンは気持ちよかった。
正義を規定してそれをゴリ押しする奴に、元から正義のない者が負ける筈がない。


【銭】
映画ファン感謝デーに見たので1100円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男@お楽しみはココからだ
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男@ノラネコの呑んで観るシネマ

PS トランボの使うタイプライターはIBM社製。
 なるほど、そういう会社だったのね。
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