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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『少年ケニヤ』『カムイの剣』を角川シネマ新宿1で観て、ホラ話の異端と正統ふじき★★,★★★

少年ケニヤカムイの剣

▲歌詞から抜き出した「口移しにメルヘンください」というコピーがもう本当天才的

◆『少年ケニヤ』
五つ星評価で【★★なんつか気色悪いアニメ作りよったのう。】
初見。
大林宜彦監督作品。
実写監督がアニメ監督やる時は「名前貸し」みたいな事が多いらしいのだが、
実物を見ると、どう考えてもこれは大林が手も口も出している。
奇抜な演出が多く、現場の人は難儀したであろうことが手に取るように分かる。
で、そんなに苦労しただろうに、あまり良い結果が残っていないのが泣ける。

そもそも山川惣治原作の挿絵そのままのキャラがアニメートに向いていない。
花輪和一の描くマンガみたいで、爽やかさが一つもなく感情移入しづらい。
秘境大冒険絵巻であるが、明確な目的地もなく、父を探し歩く道程は出たとこ勝負で
ダンゴ状に並ぶエピソードの一つ一つがそんなに面白くない。

子供の頃に両親とはぐれてアフリカ原住民の神として崇められてる少女ケートの声を原田知世が演じている。いきなり自分と同じ年頃の半裸男子を見て、「♪ワタルワタル」とダチョウをバックに踊る少女に感情移入してアフレコをする原田知世を想像すると、これも泣ける。トカゲ族(コモドオオトカゲの皮を被ってる)に拉致され、トカゲの生皮を着せられたりもする。このシーンは実写の原田知世で観たかった。

エンディングテーマは渡辺典子の「少年ケニヤ」。
この曲がたいそう気持ちよくって映画の減点をかなり忘れさせる。
百恵ちゃんの竜童、阿木ペアいい仕事しよる。
渡辺典子の上手い感じじゃないけどスッと耳に入ってくる声が良い。

PS ティラノサウルスや原爆や2001年のスターボウ演出まで出てくる盛沢山っぷり。
PS2 ドイツの軍人は何でアフリカで原爆の開発をしてたんだろう?
PS3 彩色セルを裏から撮るなんて、素人がやりたいと必ず思う効果を
 実際にやってしまうのが大林だなあ。その場面のキャラは何か水死体っぽい。


◆『カムイの剣』
五つ星評価で【★★★壮大な物語と和太鼓が素敵】
劇場公開時に1回見てるので多分、2回目。
和太鼓をメインに据えた宇崎竜童の劇畔がともかくかっこいい。
久しぶりに見たのだが、話のスケールのでかさと敵の悪さにビックリする。
2時間13分は体感時間としてちょっと長いが、長い話をコンパクトにまとめてると思う。
主人公と惹かれあうお雪がなかなかエロい。
寸止めでエロ展開に進まないのがなかなか良識だ
(この良識を踏み外してたら凄いトラウマ映画になっただろう)。
それにしても主人公のジロウがモテモテだ(悔しいのう)。
そのジロウの敵天海のともかくねちっこい策略が凄い。
こういう人が近くにいたら嫌だなあ。舅とか姑が天海さんだったら地獄。
一つの事案を成立させる為に10年20年と謀略を巡らすものなあ。
主人公に対して、これだけひどい事を成し遂げた悪役は映画史上でも希だと思う。

そいで、これも渡辺典子の歌う「カムイの剣」が宇崎・阿木コンビで名曲。
天海さんの頑張りでけっこう濁った話なんだけど渡辺典子のクリアボイスに救われる。


【銭】
チケ屋で「角川映画祭」の共通前売券額面価格1000円を1000円でGETして、使用。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
少年ケニヤ@ぴあ映画生活
カムイの剣@ぴあ映画生活
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