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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『みつばちマーヤの大冒険』を109シネマズ木場6で観て、雑感するよふじき★★★

マーヤ
▲左からマーヤ、スティング、ウィリー。こんな顔しているけど、マーヤは破壊の女神のように壊しまくります。スティングやウィリーは友情パワーの補給基地のような存在。

五つ星評価で【★★★月影千草「マーヤ…恐ろしい子!」いや、そんなに嘘じゃない】
いつも通りしち面倒くさい事を書きます。

見終わってから考えたのは『劇場版アンパンマン』のフォーマットに似ながら、結果が異なるのは社会が異なるからではないだろうか、てな事。

まず、今回マーヤを見て、元のアニメであるマーヤの印象はあったものの、細かいストーリーとかを知らない事を思い知らされた。覚えていたのはマーヤが笑顔のキャラで、ウィリーが心配性のビビリのキャラで、二人で草原を旅していろんな虫に出会う事。そのアウトラインである大きな物語とかは全然知らなかった。あーそーなのー、という大きな話は新鮮だった。なかなかスペクタクルじゃん。捕虜になって脱走したりもするから、キャスティングにスティーブメマックイーンとかを選んでもいいよ。もちろん、マックイーンがマーヤのような素敵な笑顔を浮かべる事が出来ればの話だが。

で、天真爛漫であるがルールに縛られないマーヤは幼児性の象徴である。と言うか、生まれたばかりの幼児であるという設定だが、彼女はずば抜けて学習をしない。もう一人、相棒のウィリーは学習をするがメンタル面が弱く、学習障害を抱えている。旅の中で友達になるスズメバチのスティングも人の指示を聞かない所がある。
つまり三人とも問題児だ。
これは『劇場版アンパンマン』で、毎回出てくるゲストキャラが我儘な王女だったりするのと似てる。これはそのキャラにメイン層の観客である幼児を自己一体化させる為になされている事だろう。まあ、どちらも赤ちゃんに毛が生えたような存在だと言っていい。

マーヤもアンパンマンも危機に際して、みんなの力を団結して乗り越える事は一緒なのだが、もうちょっと詳しく描くと、アンパンマンでは、大きな危機に直面してゲストキャラの子供が成長する事(わがままを自制するとか社会性を身に付けるとか)で、危機を乗り越える。徳育教育的な側面がそれなりにある。別にそれは悪い事ではない。楽しみながら学んで帰ってもらうのは大変いい事だと思う。
マーヤの場合はそこは違い、この映画の中でマーヤは基本、成長しないのだ。
マーヤが他の虫たちと団結するのも成長したから出来た訳ではない。おそらく、それは元々マーヤの資質として持っていて、自然に発露して出来た事にすぎない。
だから、彼女は映画が終わっても、映画が始まる前と同様、ルールに縛られる事がない、社会にとって大変イレギュラーな存在なのである。例えば、マーヤが「王制」に疑問を抱いたら今回の悪役であるバズリーナ同様、蜜蜂の社会全体を揺るがしてしまうかもしれない(そらあ、もう「タラレバ」全開の話だが)。
アンパンマンでは子供たちにちょっと背伸びして社会性を得て貰おうとする。
ちょっとだけお兄さんお姉さんになりましょうね、と。
マーヤの世界は、君たちは変わらなくていい。必要なら社会が変わって君達を受け入れよう、と言う。つまりマーヤ(と他の二人)は山下清的な立ち位置にある。

アンパンマンの世界では成長が要求される。子供は少しずつ大人に近づいていくのだ。と言うか、「育児ノイローゼ」みたいなのに掛かる人もいるから、日本における子育てはハードワークっしょ。それをちょっとでも減らせるのならそれに越した事はない。アンパンマンは奥さんの味方です(ハァハァ(*´Д`))。

マーヤの世界は違う。成長を急がせない。
仮に成長しなくても、それに合った場所を社会が提供する。
社会システムとしてはこっちの方が優秀だし、断然、魅力的だ。
ただ、描かれていないけど、普通に成長したマーヤ、ウィリーを除く子供たちは
社会システムの中で工場労働者のように管理され、
戦争が起こると一億火の玉状態で全員徴兵される。
規格外の人以外の部分では案外あまり変わらないのかもしれない。

今回、マーヤの言動には子供だからしょうがないんだけどイラっとさせられた。
これ、子供と一緒に映画を見に来た親御さんは抵抗を感じたりしないのだろうか。
それは映画が悪いんじゃなく、子育てを含めた社会システムに関して、日本がイビツである事から生じるのだと思うけど。

蟻の兵隊の変なの(超規格外)二人の声を充てるのは
ダンディー坂野と杉ちゃん。
ごく一部ではあるけど、日本も規格外な人々に優しい所があるかもしれない。


【銭】
109シネマズの会員ポイント6ポイントを使って無料鑑賞。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
みつばちマーヤの大冒険@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
みつばちマーヤの大冒険@ノラネコの呑んで観るシネマ

PS 「すずめばちマーヤ」「くまんばちマーヤ」「女王蜂マーヤ」
 とかも見たい(嘘)。
PS2 『女王蜂』と言えば中井貴恵
PS3 仮面ライダーの怪人「蜂女」から蜂の性別論議をするのは止めておこう。
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『好きでもないくせに』をシネ・リーブル池袋1で観て、着地はいいが正直しんどいふじき★★

171008_1
▲璃子。

五つ星評価で【★★女より男?】
主人公の特徴は本当に好きな男子とは夢を見続けたい為にSEXできない女子。
その逆目で、どうでもいい男子には強い押しで迫られるとさせちゃったりする。
そこははっきり拒絶意思を表示できない主人公のウィーク・ポイントなのだが、
それにつけこんでSEXにありつこうとするケダモノにいいようにされてしまう
主人公の様子にゲンナリしてしまった。

映画はそんな自分に彼女なりのケリを付けようとする物語なので、
最終着地点は悪くないのだが、やっぱり主人公がズンズン堕ちていくさまを
延々と見せられるのはキツイ。おではサディストでもマゾヒストでもないのだ。

主人公は璃子。グラビアの人らしい。凄く濡れ場頑張ってて、そこは好ましい。
だけど、基本痛い役を痛く演じているので、見ていてキツい。
これは彼女よりもキャスティングや演出のサポート不足を責めるべきだろう。
璃子さんは静止画(ポスター)は悪くない。
動くと重くて厚くてやぼったい。ドタドタ走るのも良くない(役作りか?)。
自己主張が苦手な役なので、常にビクビクしながら喋る。
その時、彼女のポッテリした顔は観客に凄く重みと野暮ったさを感じさせてしまう。

SEX好きイケメン・ゲス男に根岸拓哉。
見た目イケてるけどゲスという役を説得力ある好演。

顔は悪くてゲスい行動もするが、根はイイ野郎という複雑な役に川村亮介。
愛すべきダメ男を演じるが、最初から反発招くような演出がある。
主人公は生活のためキャバ嬢をしていて、彼はそこのボーイなのだが、
彼は迷う事なく商品に手を出す。キャバクラのバックが丸暴だったら
簀巻きにされても文句は言えない。
キャバクラで職場恋愛はいかんでしょ。
と言うか、主人公の彼女をキャバ嬢にせんでも映画には出来ると思う。

ただ、どちらかと言うと主人公の勝手な理屈(好きな人とはSEXできない)より、
「そんなん知るかSEXさせろよ」と「SEXしたんだから好きになってよ」という
野郎二人の心からの叫びの方が切実で「女性監督なんちゃう?」と思うくらい
主役女子より野郎二人の方に魅力があった。
まあ、それじゃいかんから主役を観客に近づける為の策略を
脚本とか演出で巡らすべきだったんじゃないかと思う
(それが何かは無責任にもよう分からんのだけど)。

キャバクラのシーンはいらんと言っておきながら何だが、
そのキャバクラ客の神戸浩は絶品。
・好きだからSEXできない。
・好きじゃないからSEXくらいだったらできる。
・好きじゃないどころか生理的に受け付けないからSEXできない。
映画内では比較対象にすらして貰えなかったが、
このヒエラルキーの最下層にいるのが神戸浩なのだ。
主人公女子も、その女子に関係する野郎も悩みながら絶叫するが、
一番絶叫させてあげないといけない存在はこの神戸浩なのである。
まあただ、神戸浩は内面の美しさを絶対的に感じさせない役者だからなあ。
そう言った意味で、この映画の最強キャラは神戸浩。

ゲスいイケメンの性処理の為にSEXを与えられてる女の子が
主人公と比べてハッキリ格落ちしてるのが分かる感じが残酷。
(SEXで搾取されている感じ)
何か本当にそういう女子への視線の辛辣さが女性監督みたいだなと思った
(ゲイなんちゃう?←言いがかり)。


【銭】
テアトル系映画館の会員割引で1300円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
好きでもないくせに@ぴあ映画生活