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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『鮫の惑星』をHTC渋谷2で観て、ともかく寝不足解消ふじき★

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▲ぴょんぴょん鮫

五つ星評価で【★アサイラムの空気感の前に睡魔圧勝】
特集企画「未体験ゾーンの映画たち2017」の一本。納得のアサイラム・クオリティー。

いやあ、よく寝た。

以上。

【銭】
特集料金1300円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
PLANET OF THE SHARKS 鮫の惑星@ぴあ映画生活

PS 鮫が凄く事務的。
 「鮫の惑星」と言うだけに数はいっぱい出てくるのだが、
 泳ぐ、人工構造物にぶつかる、跳ねて人を食う、
 くらいしか動きの選択肢がなく、打ち寄せる波同様システマティックな存在なので
 そんな鮫には恐怖を感じないし、感情移入もありえない。
PS2 何の為にみんなが何をやってるのか全然分からなかった。
 それは寝てたらからか。 orz

『ASSAULT GIRLSほか5本』をフィルムセンター大ホールで観て、全く押井って奴はふじき

特集上映「自選シリーズ 現代日本の映画監督5 押井守」の1プログラム。
『ASSAULT GIRLS(70分)』を中心に他5本短編との組み合わせでのプログラム。

◆『重鉄騎 STEEL BATTALION(3分)』
五つ星評価で【★★耐え忍び、ラストはガンガン】
3分くらいの尺では出来のいいゲームの特典映像と変わらん。
押井の描く兵隊って大概、愚痴を吐いている。今回はこれのみ初見。

◆『KILLERS ./50 Woman(18分)』
五つ星評価で【★★★★★耐え忍び、ラストはガンガン】
殺し屋オムニバス『KILLERS』の一編。
押井が幹事やってるこの映画自体は平均値悪くないが、仲間同士集まってワイワイやってる感が強く、オムニバスでの全く違う個性のぶつかり合い感は低かった気がする。押井のが一番の作品だが、押井のが一番では多分いかん。押井は全く話がない時、ラスト一発山場作って終わる映画っていうのは向いている。短編はそんなのはっかで、短編の尺ならそれは活きる。それを長編にまでしてしまった『ASSAULT GIRLS』『東京無国籍少女』は立派な失敗作だと思う。長編でも誰か他の人が脚本書いたり、ベースになる物語があるものは器用に作ってこなす。ただ、押井は話を回すシナリオライターよりも、ここぞと強い絵を入れて映画の場を制御する演出家としての才能の方が恵まれていると思う。だから、話がなくても見所のある今回の短編特集は唯一の長編を除いて、そこそこ面白い。

◆『真・女立喰師列伝/金魚姫 鼈甲飴の有理(15分)』『同・ケンタッキーの日菜子(8分)』
五つ星評価で【★★★耐え忍び、ラストはガンガン】
モキュメンタリー短編を集めて映画にした奴から二編演出。押井自身の作り出した「立喰師」なる架空の偽職業が全く面白いと思えないので、この作品二編を私は楽しめない。ずーっとストレスの貯まる状態を持続させ、最後に目に付く大きな演出で締めるのは他の短編と変わらないが、その最後の大きな演出がアクションや爆破などではないので、残念ながら「やられた感」が低い。『金魚姫』で、ひし美ゆり子の肌に描かれる刺青の金魚はイラストレーターの末弥純。なまめかしい。

◆『斬 KILL/ASSAULT GIRL2(11分)』
五つ星評価で【★★★★耐え忍び、ラストはガンガン】
刀剣アクションオムニバス『斬 KILL』の一編。
ラスボスを斬り捨てたと思った時、それが前座だったのはいい裏切り。
ラストの見所が競り上がっていくところがいいが、ラストはモヤモヤで終わり。

◆『ASSAULT GIRLS(70分)』
五つ星評価で【★耐え忍び、ラストはガンガン(取り戻せない)】
長編。そしてひどく退屈。
ここまで見た短編と同一の方法論で作られている。
えんえんと待機させられ、最後でドンと取り返す方式だが、
中盤で一回見せられている「ドン」と
さほど変わらないのでカタルシス解消にならない。

こんなんばっかやってちゃあかんよ。


【銭】
フィルムセンター入場料金530円。
▼関連記事。
斬 KILL(1回目)@死屍累々映画日記
アサルトガールズ@死屍累々映画日記

日本インターネット映画大賞・2016年分の投票記事だ、ふじき

日本映画

【作品賞】(3本以上5本まで)順位(点数記入なし)、作品数(順位を削除)、自由採点(点数記入)から選ぶ
1位  「シン・ゴジラ     」
2位  「KARATE KILL      」
3位  「甲鉄城のカバネリ総集編前編」
4位  「汗ばむ美乳妻     」
5位  「ちはやふる上の句   」
【コメント】
 以下、コメント欄に名を借りて例年通り6位から10位まで選出します(日本インターネット映画大賞非配点になるのは承知の上ですのでお気使いなく)。
6位  「機動戦士ガンダムサンダーボルト」
7位  「続・深夜食堂     」
8位  「君の名は。      」
9位  「この世界の片隅に。  」
10位  「土竜の唄 香港狂騒曲 」
 選出理由は1位おそらくこれはゴジラでなくても成立するのだが映画その物を悪辣な事件に昇華してしまったその手腕を買う。映画自体も大好きだし、あの集められた異能軍団が好ましすぎてたまらない。2位アクション映画のフォーマットを塗り替える大傑作。久しぶりに見ていて身体が反応した。3位12月31日公開なので、これを推す人は凄く少ないと思うのだが、TV用に作られたにもかかわらず映画館で鑑賞した方がバリバリに楽しめる良質なコンテンツ。4位凄くエロい。そして凄く人間的。そしてともかくグッド。5位この映画から後、原作が良すぎるから映画化は失敗して当然という言い訳を使えなくなさしめた作品。広瀬すずのちはやより上白石萌音のかなちゃんの方が好き。6位キチガイガンダム。こういう根が暗いの嫌いじゃない。7位凄くTV的だけど、あの主題歌がかかるとホロっと来てしまう。但し、TVシリーズは見てない。8位おっぱい。9位飛んでくる鉄の螺子とか。10位こういう本当に消耗品みたいな映画も一本くらい入れておきたかった。キング・オブ・消耗品映画。菜々緒は今年映画4本出てるけど、ダントツこれ(いや、他が弱い)。

【監督賞】          
   [庵野秀明(シン・ゴジラ)]
【コメント】
 ゴジラ映画新作を作るのに存在する怒涛の逆風を跳ね返したのには拍手を送りたい。

【最優秀男優賞】
   [ハヤテ(KARATE KILL) ]
【コメント】
 新しいアクションが切り開かれた。俺はそれを見ていた。
 残念なのはそれを見ていた人間が物凄く少なかった事だ。そんな事もある。

【最優秀女優賞】
   [七海なな(汗ばむ美乳妻)]
【コメント】
 最初の1秒から最後の1秒まで演技を纏っている凄み。
 こういう空気を纏って自分の物に出来る女優は希少。

【ニューフェイスブレイク賞】
   [本田翼(少女,土竜の唄 香港狂騒曲)]
【コメント】
 今年の新人ではないのだろうけど、「可愛く」みたいな殻を破って
 メチャクチャ面白い役者になったのは今年のこの二本。
 そして来年は「鋼の錬金術師」に出るという。きっと快進撃もここまでだ。

【音楽賞】
  「続・深夜食堂     」
【コメント】
 ホロっとする。とても映画らしく見えるのはあの音の良さなのだと思う。
 「シン・ゴジラ」の伊福部「ちはや」のパフューム、
 「サンダーボルト」のジャズも良かった。


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外国映画

【作品賞】(3本以上5本まで) 順位(点数記入なし)、作品数(順位を削除)、自由採点(点数記入)から選ぶ
1位  「ズートピア      」
2位  「RWBYvol.3     」
3位  「世界の果てまでヒャッハー」
4位  「キング・オブ・エジプト」
5位  「イット・フォローズ  」
【コメント】
 以下、コメント欄に名を借りて例年通り6位から10位まで選出します(日本インターネット映画大賞非配点になるのは承知の上ですのでお気使いなく)。
6位  「ジャック・リーチャー 」
7位  「メカニック ワールド・ミッション」
8位  「パディントン     」
9位  「国選弁護人ユン・ジンウォン」
10位  「ビッグマッチ     」
 選出理由は1位ナマケモノ礼賛。2位前2作を踏み台にしてお膳を引っ繰り返したのには驚いた。例えて言うならSWエピソード6で真に悪辣なのはジェダイ騎士とか明かされた感じ。3位ナマケモノ礼賛。4位神様でかいってビジュアルがまずグッド。太陽神ラーがあんな爺さん早く隠居させてやれよみたいなのもグッド。知恵の神が変な黒人のカマなのもグッド。5位思いもよらないワンアイデアだった。6位バディものになるアクション映画で両方有能って滅多にない。敵まで有能。公開はすっと終わっちゃったけど非常に面白かった。ちょっとジェイソン・ボーンっぽかったけど、ボーンの新作よりこっちの方が全然OK(主旨も展開も違うやろ)。7位ただ強い。それだけでOK。8位なんでだろ。バランス的に八方問題がない感じ。9位なかなかええねんけんど、これも日の目を当たってないね。10位イ・ジョンジュ頑張れー。

【監督賞】          
   [ルッソ兄弟(シビル・ウォー)]
【コメント】
 あの込み入って、そこそこ鬱な展開を
 最後まで猛スピードで駆け抜けたのは凄い。

【最優秀男優賞】
   [スティーブ・グッテンバーグ(ラバランチュラ)]
【コメント】
 久しぶりに見たのでご祝儀票です。

【最優秀女優賞】
   [コン・リー(西遊記 孫悟空VS白骨夫人)]
【コメント】
 いや、映画は対した映画じゃないけど、
 コン・リーの存在感だけは絶大。

【ニューフェイスブレイク賞】
   [マーゴット・ロビー(スーサイド・スクワッド)]
【コメント】
 そんなド新人じゃないんだろうけど、
 やっぱハーレクインの突出ぷりは見逃せない。

【音楽賞】
  「イット・フォローズ   」
【コメント】
 洋画で劇伴を思いだせるのあの単調な音楽だけ。


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【ふじき78が選ぶ今年のリリー・フランキー賞】
  ①「SCOOP!     」
  ②「お父さんと伊藤さん  」
  ③「海よりもまだ深く   」

【コメント】
 リリー・フランキー2016年7本も映画に出てる(ちなみに2015年は8本)。
そのうち「シェル・コレクター(主演!)」「女が眠る時」は未見なので除外。
気になる度でベスト3を選出。
 ①本当にドラッグ決めてるんじゃないかというぐらいリリー・フランキーの中毒患者が真に迫っていた。いや、本当に決めてないよね(本当に決められそうなくらいの距離感にいそう)。実はボクサー崩れという意表を突く役柄も楽々こなす。そんじょそこらのプロの役者では太刀打ち出来ないプロの素人(えーとまあ、役者も職業の一つらしいです、マジで)。
 ②藤竜也と上野樹里を食う好演。
 ③阿部寛と堂々渡りあって負けない好演。
 ちなみに残り2本は「秘密」と「聖の青春」。
 この2本も実に安定した演技をしている。
 化け物め!(それは2015年に『バケモノの子』と『極道大戦争』で演技済)

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 この内容(以下の投票を含む)をWEBに転載することに同意する。
(同意しない方は「同意する」を「同意しない」に書き改めて下さい)
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付記
2016年は1月1日に早稲田松竹で『元禄忠臣蔵・前篇』が映画初め。
12月30日にユーロスペース1で『ニーゼと光のアトリエ』で映画収め。
455本360興行339890円鑑賞料金で使用。1本平均約747円。

『傷物語 Ⅲ 冷血篇』をトーホーシネマズ日本橋1で観て、そのサゲは凡庸だと思うふじき★★

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▲ハネカワさん
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▲ハネカワさんもう一枚

五つ星評価で【★★設定を説明するⅠ、対決で煽るⅡ、ただただ締めるⅢ】
物語としての終わり方を模索するだけに終わっている第三部。
長さの割に、その模索の為だけに終わっているので私は面白くなかった。
面白いのはアララギくんとハネカワさんの乳のくだり(バリバリにポルノ)なのだが、
あれまるまる割愛しても物語としては決して困らない筈だ。

設定を静的に見せて、対決部分で動的に楽しませる。
筈なのだが、主人と従僕の対決映像がだらだら長くて飽きてしまった。
単純に両者の勝ち負け具合がどんな状況か分からず、
ただただ大量の流血を呼ぶ暴力描写が無駄に暴走している。

この争いに決着を付けるために調停する人間が二人、ハネカワツバサとオシノメメ。
ハネカワツバサが探り、オシノメメが回答を提示する。
この回答が的をえた物であるが、一般常識的にはつまらない。
これはゾンビの徘徊老人がいたら手足折って家の中に押し込めて、
介護者がずっと自分の血肉を与えて暮していきなさいという
過激だが、地味でただ面倒な方法が主人公に押し付けられるのである。
その解決方法は破綻はないのだが、リアルでイヤな展開でスカっとしない。

吸血鬼の能力を吸血鬼に気づかれずに抑制できるオシノメメなら、
もう少し別の方法を提示できたのではないか?
まだまだあのキャラクターにノビシロがあるような気がするのは
私が原作未読で、作品世界と遠く離れているからだろうか。

物語の実量で言うと、3本の映画に分けるほど長い話ではなかったと思う。
そして3本に分けた事で、この上もない変な映画になってしまったと思う。
わざわざ割ってから金を使って繋ぎ直した陶器のように歪だ。


【銭】
トーホーシネマズデーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
傷物語〈III冷血篇〉@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です。
傷物語〈III冷血篇〉@だらだら無気力ブログ
傷物語〈III冷血篇〉@beatitude
▼関連記事。
鉄血篇1回目@死屍累々映画日記
鉄血篇2回目@死屍累々映画日記
熱血篇@死屍累々映画日記

『赤ちゃん教育』『僕は戦争花嫁』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ハワード・ホークスのコメディー盤石すぎるぞふじき★★★★,★★★★

特集上映「ハワード・ホークス監督特集」の1プログラム。
今回ももう尋常じゃないくらい面白いコメディー二本立て。

◆『赤ちゃん教育』
五つ星評価で【★★★★どうしたらこんな話を思い浮かぶんだというくらい突飛な話の展開が凄い】
明日に結婚式を控えている博物学者のデビッドが悪気のないトラブルメイカー美女スーザンに徹底的に振り回される。
博物学者のケイリー・グラントがオタク的ではあるものの、ちゃんとした一般的な良識のある男で、それが台風娘キャサリン・ヘップバーンに会ったためにボロボロにされる。その畳みかけが凄い。こんなに続けざまに同じ一人の美女のせいで不幸になる人間を見た事がない。これはいくら何でもレディ・ファーストの国だとしても怒ってもいいでしょ。こんな目に会わされてトホホで済ませてくれるケイリー・グラントの懐の深いこと。とは言え、それでいいんか? コメディーじゃなかったらあかんやろ。まあ、たかがコメディー的なコメディーなので良しにしてるのだろうけど。しかし、ハワード・ホークス映画のカップルは結婚しても絶対幸せになれそうにない組み合わせばっかりだ。この組み合わせもあかんと思う。
『赤ちゃん教育』は原題『Bringing Up Baby(赤ちゃんを育てること)』の直訳だが、この映画の中には赤ちゃんは出てこない。赤ちゃんはペットの豹「Baby」の名前なのである。てっきとー。


◆『僕は戦争花嫁』
五つ星評価で【★★★★ケイリー・グラントが奪われつくされる】
こっちもケイリー・グラントがただひたすらいじめられるコメディー。
ちょっと横暴でプレイボーイだけど概ねいい人のケイリー・グラントは外国駐留の軍人女性と結婚したため、彼女と一緒に彼女の祖国で生活する為に「戦争花嫁」という扱いを受けなければいけない。「そんな男の花嫁がいるか」という事で、アチコチでいろいろ弾かれる。彼が努力して進めば進むほど男としての尊厳が冒されてしまうちょっと気の毒なコメディー。
これは原題が『I Was a Male War Bride(俺は男の戦争花嫁だ)』で、ほぼ原題通りの邦題。
ちなみにこっちのカップルは確実に離婚すると思う。


【銭】
シネマヴェーラの会員割引。一般1500円から400円引きで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
赤ちゃん教育@ぴあ映画生活
僕は戦争花嫁@ぴあ映画生活

PS 今回のシネマヴェーラ渋谷のハワード・ホークス特集で、
 ケイリー・グラントの映画を4本見てる。
 (1) 1938 赤ちゃん教育
 (2) 1940 ヒズ・ガール・フライデー
 (3) 1949 僕は戦争花嫁
 (4) 1952 モンキー・ビジネス
 ケイリー・グラントは(1)で安寧な生活を奪われ、
 (2)では特に奪われてはいないが、最初から品性だけが欠落していて、
 (3)では男のプライドを奪われ、(4)では大人としての威厳を奪われた。
 人として普通に持つべき物を不自由なく持ってる男だから、
 その欠落がしっかり目立つように描けるのかもしれない。

『エルストリー1976』を新宿武蔵野館2で観て、観察対象に優しく観客に不親切ふじき★★

五つ星評価で【★★サービスの視点が疎い】
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▲ベイダーとパイロットの下二枚の写真は同時提供されている1枚ものの写真をベースと考えると左右逆焼きっぽい。

『スターウォーズEP4』に出演した端役やエキストラのその後を追うドキュメンタリー。ダース・ベイダーを演じたデビッド・プラウズを除いてはごくごく普通に誰も知らない人たち。彼等の生活・信条、SWとの付きあい方などをインタビューで切り取る。

面白い部分と、そこはスルーしてもいいんじゃないという部分がゴチャゴチャ混ざってる印象。

その人個人がどんな人生を送ったかという事には申し訳ないが全く関心がない。そこに関心を持ってグググっと「みなさん大変でしたね」と言ってあげるほど善人ではない。そういう人生の物語をやりたいなら、それが成り立つのであれば、SWという要素抜きで作った方がいいだろう。彼等に取ってSWは人生の中の一部分かもしれないが、観客に取っては彼等の大部分がSWから見せる局面しか必要とされないのだ。だから、彼等がそれぞれどんなキャラだったのかも随時分かった方が良い。フィギュアと関連付ける形で、それぞれのキャラクターを一回ぐらい関連付けて見させているが、そんな不親切な方法でなく、下品であってもワイプか何かでずっと彼等が演じた役を映せばいい(権利的に難しいのならフィギュアを彼等に持たせて撮影すればよい)。ドキュメンタリー作成者が彼等に人として接して好意を持つほど、観客は彼等に近くないのだし、接点はSWなのだから、その橋渡しをするようなやり方で映画を作るべきだろう。

それにしてもSWは神格化されている。
エキストラとして、ただ立っていただけのような人物がサインをねだられる、
そういうイベントが定期的に開催される状況だとは思わなかった。
どんな世界にもオタクやマニアはいるのだが、その最突端を見た気がした。

「私がダース・ベイダーだ」と発言して、ルーカス社やディズニー社を怒らせてしまったデビッド・プラウズ。いやいや、彼がダース・ベイダーである事は間違いない事実なんだから、そんなに目くじらを立てんでもと思う。宣伝戦略みたいなものもあるかもしれないが、デビッド・プラウズが演技していた事は別に伏せられてはいないし、もう少し彼にスポットライトが当たってもよかった筈だ。ルーカス側が自分達の都合で抑制したがってる気がする。オリジナルを塗りつぶしてキレイキレイにして汚点を隠そうとするルーカスとデビッド・プラウズだったら、デビッド・プラウズの方が信用度が勝る。彼の事はもうほとんど何も知らないけど。デビッド・プラウズが語っていた声の演技もちゃんと付けていたが、何も聞かされないうちに他人のアフレコに変えられたという話も、そういう意味でルーカスにとっては小さな事かもしれないが、演者に取っては大きな事だろう。おそらく、ルーカスは彼に何も言わずに変えているに違いない。その辺の事情はよく分からないが、ウィキにはイギリス訛りが強すぎて使えなかったと書いてある。いや、でも、それならそれで、そう伝えてやれよと思う。この辺は言った言わないでどっちが正しいかは藪の中だが、やはりこういう時、金持ちの方が信用できないので(金の力で信用できない事をフィルムにいろいろやってきたルーカスが悪い)。

『エルストリー1976』ってタイトルはオシャレっぽいけど、何も言ってないタイトルだ。「エルストリー」が何かと言うと、イギリスにある、SWを撮影したスタジオの名前だそうである。知らねえよ、そんなん。
でも『新たなる希望が生まれた街』って副題はグー。

SWに関するインタビューはおもろい。それは認める。


【銭】
チケット屋で劇場鑑賞が6回可能である武蔵野興行の株主優待券を4500円でGET。うち1回分で鑑賞(2枚目)。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
エルストリー1976 - 新たなる希望が生まれた街-@ぴあ映画生活

御年賀2017

年賀状2017




今年の年賀状です。
作り出したのが1月2日で、投函したのが1月3日なので、
「元旦」って表記が正々堂々と間違えてます。ま、えやろ。

『PK』を下高井戸シネマで観て、こーゆーやり方があったのねふじき★★★★

五つ星評価で【★★★★日本だったら主人公の名前は「のん兵衛」で主題歌は「帰ってきた酔っ払い」かな】
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▲不思議な二人組。

『きっと、うまくいく』の監督と主演による新作。
ジャンルで言うと「宗教コメディー」。
冒頭UFOから出てくる全裸のアーミル・カーン。彼は宇宙人役。
アーミル・カーンって異相なので、宇宙人と言いきってしまえばバリバリ嵌り役だ。
服の着こなしも歩き方などの動きも工夫されている。
瞬きを一切せず、シャツは首の根元まで全てボタンをはめるような徹底さは
見ようによっては知的障害者に見えなくもない。
PK=酔っぱらいとしているが、Poor Kids(持たざる子供)が、
利権を持つ神の代理人と一騎打ちする映画と捕えてもあながち間違いではあるまい。
いやいやいやいや、PK=ぴんから兄弟、かもしれん
(何となくぴんから兄弟も持たざる者な気がするし)。

そのPKがUFOのリモコンを奪われ、辿り着いた先が宗教ビジネス。
舞台が日本でもここに辿り着くまでの道筋は起こりそうで簡単ながら説得力がある。
「神様に頼め」
「神様の所へ行け」
面倒だったり、実現できそうにない事は神様の仕事なのである。神様も大変だ。
PKが神様の儲けを掠め取る神の代理人と対抗していく流れは自然。とてもクレバーなのは「嘘」という概念のがない宇宙人からは神様の儲けを掠め取る行為自体が理解できず、何かシステム的な誤りだろうと解釈する点。これで両者は対抗していながら、PKから宗教ビジネス側に憎悪みたいなものをたぎらせる泥試合みたいな展開を避けられた。PKは問題が上手く行かない事について、相手を憎むのではなく、ただただ状況を悲しむのだ。これが上手い。こんないい人は普通いないもの。
ちょっと個性や話っぷりは変わるが、PK=山下清でも成り立たん事はないと思う。

PKの相棒になるヒロインが美女は美女だけど、決してインドっぽくない。インド美女っほくないので、最初に出てきた時、もっと端役かと思った。

ラテン系なPKの地球での兄貴分が、とてもいい奴だった。
貧乏人を出しながら、悪い方に落ちるタイプと、人情家で、目の前の困った人をそのままにしておけないお人好しタイプの両極端を出すのもよい。

そして、あの布袋様みたいな教祖。
いい奴ではないんだけど、傍目に愚か者とわかる太り方がいい。
どこからどう見てもあの外観と「潔白」は結び付かない。

宗教と人々のかかわりを観客に考えさせながら、ベタっとした恋愛ドラマも並行して展開する。器用な映画だ。

アミール・カーンの役を江頭2:50がやっても成り立ちそうな気がする。
それだけ江頭2:50は社会的に人として規格外という事だろう。
彼の同輩が出てくるが、それは出川哲郎でよし。
とんな宇宙人だよ。いやでも多分、違和感ないと思う。出川も規格外だから。


【銭】
下高井戸シネマ火曜サービスデーで1000円。
ちなみに売店で売ってた「コーヒー牛乳モナカ」は安価で美味。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
PK@ぴあ映画生活
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PK@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
PK@映画的・絵画的・音楽的

PS エンディングの曲、
 歌詞が
 「チンがチンがなんじゃかんじゃ、
  チンがチンがなんじゃかんじゃ、
  チンがチンがなんじゃかんじゃ、象」と聞こえる。
PS2 アミール・カーンって伊藤淳史をギョロ目にしただけなのに顔が宇宙人だ。
PS3 「全世界興行収入、驚異の100億円突破!」とチラシに歌ってある。
 国内だけで200億円を越えてる『君の名は。』の物凄さよ。

『伊賀野カバ丸』『直撃地獄拳 大逆転』を新文芸坐で観て、いつもの則文と輝男だふじき★★★,★★★★

特集上映「絶対に観て欲しい喜劇 初笑い29本」の1プログラム。

◆『伊賀野カバ丸』
五つ星評価で【★★★正々堂々とした出落ち映画】
今をときめく有名人がチョコチョコ変な役で出てるのが、それだけでおもろい。
クラス会みたいな映画と言えばいいだろうか。
全体ラストへの盛り上がりとかは今一だけど、これはこれで別にいいだろ。
亜月裕のマンガは未読でイラストとか見て知ってるだけなのだけど、
鈴木則文がマンガキャラを再現すると
どうしても少年マンガテイストになってしまう。
原作ファンはあれを許してあげたのだろうか。
タッチで言うと『ハレンチ学園』みたいなタッチだからなあ。

黒崎輝のカバ丸はリアルだとあんな感じというのは分かるけど、
やっぱりもうちょっと美少年っぽさが残っていて、
にも関わらず野蛮という方向に振ってもらいたかった。面白顔すぎる。
だから、真田くんとかで良かったと思う。
真田君の役を誰がやるかって話になるけど、あれは誰がやってもダメな役だから。

という事でババひいたのが真田広之。こなしてはいたけどやっぱ違うは違う。
新宿高層ビル街の低層ビルの屋上で真田君と黒崎君がアクションすると、
ドカーンと目に入ってくる「西口トルコ」の大看板がステキ。

武田久美子が本当に素材の良さだけで健気に頑張ってて可愛い。

志保美悦子が割とどうでもいい役(女中)。
アクションないのはこの辺りで有名になって時間が取れなかったからかしら?

蟹江敬三は校長先生かな。隠れホモで真田君に言いよる。

テニス部の部長で生徒会長は『宇宙刑事シャイダー』のアニーが有名な森永奈緒美。テニス部の部長の癖に、ここではまだパンツを見せない。『宇宙刑事シャイダー』では憑りつかれたようにパンツを見せていたのと対照的だ。

真田くんとライバル心を燃やす王玉学園生徒会長は大葉健二。
顔がバリバリそのまんま『宇宙刑事ギャバン』なのに
お姉言葉を使うのが個人的には受ける。

ラストのサゲは特に落ちずに適当に終わる。ゆるいなあ。


◆『直撃地獄拳 大逆転』
五つ星評価で【★★★★定番】
面白い映画の定番。多分3回目くらい。

千葉真一と佐藤充と郷硏治の掛け合いがムチャクチャ面白い。
中島ゆたか、いーのー。あーゆーキツイ顔は謎の女に向く。
峰不二子みたい。っつかルパンっぽい映画。
こんな感じで実写ルパン作ったらよかったのよ。
テーマ曲が安っぽくて逆によかった。
あのテーマ曲の安さに映画がノリノリで相乗りしてる。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1050円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
伊賀野カバ丸@ぴあ映画生活
直撃地獄拳 大逆転@ぴあ映画生活

『甲鉄城のカバネリ 総集編 後編 燃える命』を新宿ピカデリー10で観て、今回も一瞬たりとも目を離せない面白さだふじき★★★★★

五つ星評価で【★★★★★やけくそ気味に後編も星五つでもええやろ】
大画面で展開される殺戮や情感の雨霰に酩酊しまくった。
私はこの物語の主人公・生駒の青臭くて不器用で無様なところが好きなのだ。
勿論こういう正論野郎は身近にいると煙たいのだが、
社会が乱れている今のような世にはちょっと遠くに居続けてほしい。
「頭悪いんじゃないの?」と思うくらい言動が直線なのも分かりやすくて好き。
感情直結なのだな。うん、やっぱり頭悪いんだな。
そして感情直結だからこそ、無様に泣きながら正しい事をする。
こんな分かりやすいキャラはいない。
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▲鬱陶しい正義漢だが、必ずしもかっこよくなく無様なところに惹かれる。

ヒロインの無名は生駒とは逆で感情を秘めてしまうタイプ。
殊更、本当の感情を表に出さないのだが、それでも零れだしてしまう
感情をみずみずしく表現した作画が素晴らしい。
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▲可愛くて強くて実は弱い。

この物語の一番の悪役、美馬。この男がTV頃から嫌いだった。無駄に美形。
そして世界を再生できる力を持ちながら、それを破壊にしか使わない男。
彼の部下の忠義が彼に盲目的に追従する事なのが痛々しい。
美馬には美馬なりの理由があっての蜂起だが、それはやはり彼の我儘にしか見えない。
息子も親父もトップにいるべきでない小物だったという事だろう。

後編の後半、全てを奪われ、約束一つを守るために自分も捨てて化け物への道を選ぶ生駒が良い。

あと融合群体の核に使われたホロビ、ムメイの外観の奇観ぶり無双ぶりに反比例した、神経剥き出しを思わせる内面のナイーブ表現が凄かった。
ホロビの人から踏み外れる時の絶叫も
無名の無数の死を背後につき従えた蝶の群舞も、
こういうのを絵や音で見せきるセンスが凄いなあ。
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▲融合群体、症状加速薬、超カバネリみたいな設定が後編でドンドン開いて目を見張った。

いやあ、満足満足。
エンディングにかかる御木本晴彦画伯の手によるイラスト。
えーと、アニメの絵の方が好き。


【銭】
松竹会員カードの前回有料入場割引+ネット購入割引で1200円。

▼作品詳細などはこちらでいいかな
甲鉄城のカバネリ 総集編 後編 燃える命@ぴあ映画生活
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甲鉄城のカバネリ 総集編 後編 燃える命@だらだら無気力ブログ
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