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『パパのお弁当は世界一』をキネカ大森3で観て、激小さい★★


▲もちろんパパは左。

五つ星評価で【★★ともかく小さい】
未だかって見た事のないような小さい映画。
ツイッターの呟きが元という事で、
高校3年間、娘の為にお弁当を毎日作り続けた父親の話。
話のコアはこれだけで、驚く事に「驚くようなオチ」も特にない。
サブ・エピソードはあるが、それも基本小さいエピソードだ。
小さいから悪いという訳ではない。そこそこホッコリする。
でも、映画的感動には欠ける。
なんか10分くらいのスマホ動画でいいんじゃないかという気がしてしまう。

父親役の渡辺俊美はとても優しそう。
大概の思春期の娘を持つ父親がそうであるように娘には頭が上がらない。
娘役は武田玲奈。武田梨奈に似てる名前だが空手はやらない
ヤンジャン・グラビア系+non-noモデルの方である。
けっこう親を騙して彼氏の弁当作らせたり、可愛い顔して
軽い気持ちでダメ女である。そこそこ父ちゃんが哀れだが、
父ちゃんってそういう存在だろう。哀しい。


【銭】
テアトルの会員割引+曜日割引(金曜日)で1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
パパのお弁当は世界一@ぴあ映画生活
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『ポケットモンスター キミにきめた!』『ノーゲームノーライフ ゼロ』『魔法少女リリカルなのはReflection』『それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険』『怪盗グルーのミニオン大脱走』

またぞろ感想UPを5本終わらそうという目的のレビュー
今回はアニメ縛り。

◆『ポケットモンスター キミにきめた!』109シネマズ木場3

▲「戻れミクラス!」

五つ星評価で【★★サトシとピカチューの出会い物語としてはいいと思うけど、ホウオウは出現させなくてもいいのでは?】
最初、問題児ポケモンだったピカチューが旅をする中で徐々にサトシと打ち解け合うというロードムービー的な展開には惹かれるのだけど、それが30分くらいととても短い。「これはふたりの出会いと約束の物語」と名打つなら、それで全編通しても良かったんじゃないの? サトシが正しいポケモンマスターの道を歩もうとしている事を証明するためだけに存在するような伝説ポケモン・ホウオウはいらないと思う。ポケモンと仲良くなりながらともに強くなるサトシの比較ライバルとして登場したクロス、彼は弱いポケモンは最初から切り捨てて、効率的に強さを追い求めるタイプだ。普通にいけ好かない設定なので、映画見てて誰もこいつに感情移入なんてしないんだろうけど、こいつって『LEGO ムービー』のボンドみたいな役柄なのである。こういう遊び方をしてほしくないって言う実例野郎。そうだようなあ、『LEGO ムービー』みたいな見せ方は難しすぎて出来ないよなあ。という意味で、反面教師たらんとする意図の為だけに努力してつらい目に合されるクロスくんにはグラグラ信念が揺らいでしまうサトシ以上に同情できなくもない。彼を責めるのなら、そもそも弱肉強食が根底にあるポケモン・ワールドの矛盾が攻められるべきだろう。

PS 主題歌に「ポケモンGETだぜ」が戻ってきたので、
 それだったらサトシがポケモンを探すに事欠いて
 「あの娘のスカートの中」と歌詞で歌われる部分についても
 ちゃんと映像で再現してほしかった。
PS2 ふじきの見た直後ツイッター感想。
 ポケモンをただひたすら強くするのは誤りという
 命題は分からなくもないが、物語の中に上手く
 溶け込ませる為にはポケモンバトルを殺し合いではなく
 スポーツとして描写しないといかん。
 強さ最優先の相手を説得するのに
 力づくという構造が異常。
  ふじきさん、中々適確っすね。


◆『ノーゲームノーライフ ゼロ』ユナイテッドシネマ豊洲11

▲廃棄された女の子。勿体ない。

五つ星評価で【★★★おっなかなかおもろいじゃん】
ラノベからTVアニメになって、そのスピンオフ映画という道のりらしい。
その辺、すっ飛ばして一見さん。
『ノーゲームノーライフ』という作品の根底になる世界がどのように作られたかが紐解かれる話。スピンオフなのに、オリジナルの主役の出番がほぼほぼなく、一つ前の世代の話であるという意味では、とっても『結城友奈は勇者である-鷲尾須美の章-』的な作りと言ってもいい。あっ、ハリポの前日談『ファンタスティック・ビースト』もそうか。っていうか『スター・ウォーズ』のEP1~3がこの手の奴の大掛かりな意味での最初か。設定を作り込むとその設定を再利用したくなるらしい。
争い事をゲームで決める世界の出自を描く『ノーゲームノーライフ ゼロ』、世界は幾つもの種族が混在しながら熾烈な殲滅戦を行っている6000年前の世界。その中でも力を持たない人間族はモブキャラ扱いで、犠牲になって死ぬだけの存在。彼等のリーダーがふと拾った他族の捨てられた少女の力によって情報戦を制覇する事によって、生き残りの道を探ろうとする物語。
このリーダーが最小限に被害を抑えるために、今、死ぬべき人間を選定して命令を下さなければならないというトラウマな設定が、こういうライトノベルみたいなファンタジー世界では随一のゴツイキツイ設定なのじゃないかと思う。そんなんトラウマになるよ。
中盤、今の人類がジリ貧で、埒が明かないと悟った主人公が、積極的に戦いに指向性を持たせていくのは面白いが、他族の少女の未知数の力があったとしても割とすぐに実現してしまうのには違和感がある。が、アニメだから何となく乗り越えてしまう。強い、アニメのその辺が適当でも大丈夫なリアリティー。
後半の自己犠牲がぶんぶん唸るのはやっぱ物語としての泣きどころで素直にいいわあ。

PS しかし、主人公達がやろうとしていた事と言うのは
 『ドラゴンボール』で、ウーロンが神龍に願った願い事と
 同じなんじゃなかろうか?
 だったらそういう設定の世界も見たいぞ。
 全ての争いがギャルのパンティで決まる異世界。
 どんな世界じゃい!


◆『魔法少女リリカルなのはReflection』ヒューマントラストシネマ渋谷1

▲なのはアップ。

五つ星評価で【★★おま、それはやっちゃいかんだろ】
なのはの一作目と二作目は星五つと凄く高い評価をしている。
確かどっちもTVシリーズの編集物でギチギチに詰まっていて長かった。
今回は映画的に適正な長さでつづくかよ。
なんてえ不誠実な。一本で終わらないなんてどこにも歌ってないじゃん。

なのは、フェイト、はやての三人とサポートするチームがいるのは
何とはなしに覚えていた。今回は滅びゆく惑星から二人の少女が
魔法の力を求めて地球にやってくる。そこで得た力により、
「王様」と呼ばれる魔法使いが召喚され、三つ巴の戦いみたいに
なっていく。魔法使う奴が多すぎて設定が詰められてない感じで
戦いに没頭出来ない感を強くした。
まあ、何にせよ話は終わりまで見ないとよう分からんよ。


◆『それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険』109シネマズ木場4

▲集合写真。

五つ星評価で【★★今年も標準作】
殊更に悪くないが、今年も例年通り、何かを持ち合わせてない子供がアンパンマンファミリーと行動を共にする事によって持ち合わせてない何かを獲得する物語。パターンと言っちゃえばそれまでだが、まあ時たまやってくれる、とんでもなくトリッキーに重い物を秘めてるアンパンマン・ストーリーも私は心待ちにしてるからね。うんでも、その辺は「述べたい事があると、けっこう思いっきりよく脱線する事も辞さない」やなせたかし御大の亡き今となっては難しいのかもしれない。
今回、カレーパンマンがフィーチャーされたのはちょっと嬉しい。
アンパンマンはいい子でいい奴だが、
カレーパンマンはいい子じゃなくてもいい奴っぽくていい。
多部ちゃんの宛て声は自然でした。

PS もぎりの人に券見せたら二度見された。
 慣れた、慣れた、慣れた事にしてる(グサグサ刺さってる)。
 だから不審者じゃないから通報とかしないで。


◆『怪盗グルーのミニオン大脱走』109シネマズ木場3

▲バルタザール。うーんかっこ悪い。

五つ星評価で【★★★悔しいけど面白いじゃん。何一つ人生に役に立たなそうでいい。エンタティーメントってそういうもんだと思う】
グルーは前二作は二作とも見てない(『ミニオンズ』は見た)。だから、子供達がグルーの子供だって事すら知らなかった。えっ、実写ではないの? だって予告で見た鶴瓶の声を聞きたくなかったんだもん。
でも、本当に悔しい事に面白い。
バルタザールの巨大ロボットのオモチャ感いいな。
アグネスのアップ、実写のアップに遜色がない可愛らしさってのが凄い。


【銭】
『ポケットモンスター キミにきめた!』:109シネマズ会員デー(火曜日)で1300円。
『ノーゲームノーライフ ゼロ』:ユナイテッドシネマ会員デー(金曜日)で1000円。なくした会員証再発行したから+300円。
『魔法少女リリカルなのはReflection』:テアトル会員割引で1300円。
『それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険』:109シネマズ、6ポイント使って無料鑑賞。
『怪盗グルーのミニオン大脱走』:109シネマズ会員デー(火曜日)で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版ポケットモンスター キミにきめた!@ぴあ映画生活
ノーゲーム・ノーライフ ゼロ@ぴあ映画生活
魔法少女リリカルなのは Reflection@ぴあ映画生活
それいけ!アンパンマン ブルブルの宝探し大冒険!@ぴあ映画生活
怪盗グルーのミニオン大脱走@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
ノーゲーム・ノーライフ ゼロ@だらだら無気力ブログ
怪盗グルーのミニオン大脱走@タケヤと愉快な仲間達
パトリオット・デイ@怪盗グルーのミニオン大脱走☆映画ライター渡まち子の映画評

『河内山宗俊』を神保町シアターで観て、熟れてない原節子にビックリ★★★

五つ星評価で【★★★全体見づらいというのはある】
原節子の代表作と言えば1950年代のちょっとお年を召された頃の小津の映画であると、ほとんど見てない私は思うんだけど、あのムチムチっとした感じとは対照的な1936年の映画。デビュー近くの15歳の少女なのである。「可愛い」というキャピキャピ感はない。強いて言うなら「美しい」と「賢い」がくっついたような「武家娘」っぽい立ち振る舞い。ちゃんとしている様に見える。

だから、その娘の薄幸に打たれた二人の無頼漢が命を賭けるのが映える。

娘の薄幸に手を貸してしまうのが河内山宗俊の妻。妻が少女への嫉妬のあまり事態をどんどん悪くしてしまう展開がリアルで、「奥さん」と言うか、そういう事になってしまう世界その物(それはとりもなおさず観客の世界の延長)に同情してしまう。そんな中で妻を強く叱責するでもなく、成すべき事を成そうとする無頼漢二人が英雄みたいではあるが、一面血が通ってないようにも見える。娘も奥さんもそれぞれ「愛情」によって事態を悪くするのだけど、無頼漢二人は自分の中の「正義」を信じて動く。女と男の行動には断絶があり、決して分かりあえてはいない。この辺が見終わった後での居心地の悪さなのかもしれない。
なんか本当にこの結末がベストの解答だったのだという納得感がない。

フィルムが物理的に古いからかもしれないが、音声がかなり聞き取りづらかった。スピーカーが隣の部屋にあるみたいである。

縦の狭い空間(手前と奥)で行われる剣劇が珍しくて目を引く。
もう断絶してしまって引き継がれてないよなあ。


【銭】
神保町シアター一般料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
河内山宗俊@ぴあ映画生活

『映画の教室2017(第五回)』をフィルムセンター小ホールで観て、勉強が追っかけてくるのは面白くもありつまらなくもあり★★★

五つ星評価で【★★★玉石混合。単純に短いのは見てて楽。でも、それを引っ繰り返す「頭山」は良い】
フィルムセンターの企画上映。
全五回で今回のお題は「素材から観る日本アニメーション」
五回目は「さまざまな素材と手法」。

「頭山」だけ二回目か三回目。いや、「めもりい」も見てるか?

『煙り草物語』は実写+切り紙アニメ①。
『AN EXPRESSION(表現)』『PROPAGATE(開花)』は抽象アニメ②。
『人間動物園』はセル③。
『めもりい』『創世記』は写真合成とセル④。
『りすのパナシ』は毛糸アニメ⑤。
『頭山』は手描きアニメ⑥。

①は白黒で無声。アニメキャラと白黒の乙女が同一画面上で交歓する1924年3分。『ロジャー・ラビット』のクラシック版と言おうか。乙女がたおやかでいい。
いきなりブツンと終わる。チラシを見ると「不完全」と書いてある。作品解説の時間が取ってあるのだから事前に言ってくれ。フィルム・トラブルかと思った。
②は図形だけの世界。無声で幾何学的な四角や丸だけ見てると眠気が増す。両1935年の3分と4分の短編。なんか劇場いっぱいの観客が無声のスクリーンで丸とか四角が映りゆく様を無心に見ている様子は外目に洗脳教育しているようにしか見えないだろうな。
③は2分のネタ映画。「リミテッド」と言うより、動かない絵でも主張は可能というベクトルのアニメ。声が水島弘と岸田今日子。うん、ずっと声は出てるけどあら分からんわ。基本、ずっと同じ事の繰り返しだから長さは1分でもいいと思う。
④は手塚治虫の趣味のアニメ。好き勝手な事やってておもろい。6分と4分。エロいイメージに手塚らしさが滲み出る。
⑤はおかもとただなりの毛糸を使った変わりアニメ。21分でこれが一番長さを感じた。うーん、リスって冬眠すんの?
⑥10分、国本武治の名調子が訊けてお得。それにしてもあんなホラ話をアニメにできたなあ、と。ラストなんか絶対「映像化できない映像」の一つだった筈だ。元の話を知らない人が見たら、あのラストは何だか分からないんじゃないだろうか?


【銭】
フィルムセンター一般入場料金520円。ほぼ満席。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
《映画の教室 2017/さまざまな素材と手法》@ぴあ映画生活

『動物園日記』『上海から来た女』をシネマヴェーラ渋谷で観て、ポジティブって大事。

特集上映「羽仁進レトロスペクティブ 映画を越境する」から1プログラム(『動物園日記』)。
特集上映「フィルム・ノワールの世界Ⅱ」から1プログラム(『上海から来た女』)。

◆『動物園日記』
五つ星評価で【★★★ポジティブ】
最近の風潮である「動物園=動物の牢屋」感とかが全くなく、飼育している係員が朴訥に「捕獲前と同等の環境で動物たちが快適に暮らす」事を信じて疑わないポジティブな姿勢に、撃ちぬかれる。ええわあ、そういうポジティブな姿勢。

それぞれの動物が、そのアクションをやる事が前もって分かってでもいたかのように、フォトジェニックにカメラは動物たちの姿を切り取っている。勘もあるだろうが、抑えだしたショットは外さずに撮りきるというプロフェッショナルな部分もあるのだと思う。見事である。


◆『上海から来た女』
五つ星評価で【★★ネガティブ】
オーソン・ウェルズ、脚本監督主演の一本。
オーソン・ウェルズ悪相なんだよな。粘着質で割と嫌いなタイプの顔。
出てくる登場人物が誰も彼も信用できない。
心がネジ曲がってる者ばっかりである。
嫌な人達が嫌な事をいろいろやったが為に嫌な結末を迎える映画。

凄いショットも多いが、あまり好きになれない一本。


【銭】
『動物園日記』:興行特別企画価格1100円。
『上海から来た女』:通常二本立てて興行価格1300円-200円(会員割引)。カップリングの『郵便配達は二度ベルを鳴らす』は体調がすぐれない為スルー。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
動物園日記@ぴあ映画生活
上海から来た女@ぴあ映画生活

『ゴジラ』『シン・ゴジラ』を新文芸坐で観て、シンが本気で好きだな

新文芸坐が企画したゴジラ二本立て。

◆『ゴジラ』
五つ星評価で【★★ナポレオン睡眠に勝てない映画】
傑作の名前を欲しいがままにしているゴジラ映画最初の一本。
折に付け見てるので少なくとも5、6回は見てる。
もう心の中で擦り切れちゃって特に感慨がなくなってしまってるらしく、
割と何時見ても緊張感を維持できず寝てしまう。残念な事だ。
つまらない訳ではない。でも、注意力がいつも散漫になってしまう。

今と違うアナログな手法で作られた多少、不揃いであるゴジラの
モデリングが逆にその不揃いさ故に生物感を感じさせる。
ぶっちゃけAのカットとBのカットでかなりゴジラの顔が
違って見えるが、そういうところが逆に愛しい。

でも、私はルドビコ療法とか使わないと
もう、この映画をちゃんと最後まで通して見れない気がする。
年のせいにしてしまおうか。ええい、俺の爺!


◆『シン・ゴジラ』
五つ星評価で【★★★★★ナポレオン睡眠に勝利しきる映画】
これが四回目。
まだまだ楽しめる。
始祖『ゴジラ』と何が違うんだろう?
テンポやスピード感が半端ない演出である事はそうであろうが、
これ外国では日本国内より全然駄作扱いらしい。
日本人にしか分からないニュアンスが多いのだろう。
会議ばっかで、ゴジラの出番が少なく、
ゴジラによる首都破壊も光学的で「らしくない」。

異人さんがどうかは知らないが、
私は会議の場面もテンポ良くて好きだし。
そしていよいよ矢口プラン・ヤシオリ作戦が始まってからの
スピード付きすぎてる羽目を外した躁っぷりも大好きだ。
ヤシオリ作戦で話に勢いが付いてホラを凌駕するみたいなところ。

今回、小出恵介発見。斉藤工も無事発見。

やはりカマタくん(第二形態)が築き上げる
ボートや乗用車のガコンガコンした物理的な壁は良い。


【銭】
新文芸坐の会員割引300円減の1100円(7月より50円値上げ)。
▼関連記事
シン・ゴジラ(1,2回目)その1@死屍累々映画日記
シン・ゴジラ(1,2回目)その2@死屍累々映画日記
シン・ゴジラ(3回目)@死屍累々映画日記

『TAP』『パトリオット・デイ』『女流闘牌伝aki』『ちょっと今から仕事やめてくる』『ポエトリーエンジェル』

またぞろ感想UPを5本終わらそうという目的のレビュー
(なんだけど、書いてる途中に瞬断で文書吹っ飛んで気分激落ち)

◆『TAP』東宝シネマズシャンテ2

▲「利休」っぽい水谷豊(この写真だけね)。

五つ星評価で【★★★演出力があるのかないのか】
怪物的なドラマ『相棒』を牽引する一癖ある名優・水谷豊が企画から実現まで40年かけて作った初監督作品。役者としてのキャリアは長いが素人監督の初監督作品なんで、出来上がりとしてはそれなりに停滞してユルユルな印象を受ける。40年間は寝かせ過ぎで、寝かせ過ぎた弊害で、どのキャラもどの場面も語りたい事がとても多く、焦点が絞りきれていないように見える。タップダンスを踊る全員がトラブルを抱えている必要はないし、そのトラブルが公演を行う事で全て快方に向かうというのは話として出来すぎていてリアルを損なう。それを「水谷豊の40年かけた夢だから」で片付けるのはたやすいが、133分の長さを70分くらいにスリムアップして、ドキュメンタリーと見間違えるようなタップダンス主体の映画にしたら、何回もリピート衝動を煽られたのではないだろうか? まあ、これは後だしジャンケンみたいな申し出だから、そんな事言われても困るかもしれないが。
この映画は停滞しているドラマ・パートを全て捨ててしまってもラスト24分を初めとするタップダンスの部分が素晴らしく、場面によっては圧倒される。チラシなどでも煽られているように、ここを売らなければいけない、というターゲットポイントは製作者・観客とも一致しているのである。だから、ここを中心に短く刈り込んで何回もリピートするような映画に作りあげれば良かったのに、と思う。ちょっとダラダラ長いので私はもう一回リピートする気にはなれなかった。
若手をサポートする水谷豊、岸部一徳、六平直政の円熟な演技みたいな宣伝文句をかなり聞いた。
水谷豊は良い。タップの映画であり、彼が主役であるにもかかわらず水谷豊はタップを踏まない。役柄上、彼はタップを奪われた男だからそれでいいのだが、彼がタップのリズムを杖で刻む事で、映画のタップダンスは形を得ていく。この彼が刻むビートが素晴らしい。彼の映画の主導権は彼が役者として真っ中心に位置し、ビートを刻み続ける事によって担保される。
岸部一徳は基本いつもの岸部一徳だろう。悪くないが岸部一徳と言うだけの事だ。
六平直政は大人しい善人役をやると気持ち悪い。本人が望む望まないにかかわらず、この人の笑顔は血の中でこそ輝く。そういった意味では今回の六平直政は残念だった。それが本当の六平直政に近い近くないにかかわらず、善人を演じる六平直政はどんな六平直政より嘘くさいのだ。影で脱税の一つや二つ、ドラッグ商売の一つや二つやってそうである。
PS 水谷豊が「かんぼーちょー」と叫んだら完璧だったが、
 それはもう何もかも全てを捨ててのメタなネタだから、
 やらなくても許す(と言うか、やったらダメダメすぎる)。


◆『パトリオット・デイ』109シネマズ二子玉川1

▲「おひけえなすって、おひけえなすって」

五つ星評価で【★★★面白い事に不安がある】
娯楽映画として普通に面白いのだけど、犯人側をただの悪い奴みたいに描写してるのが危険。犯人だって物を考える人間であるなら、犯行に及んだ理由がある筈だ。その辺は掘り下げられない。奴らはただ何となく極悪非道なのだ。犯人から人間性を奪った結果、とても見やすい映画になった。観客は主人公たちと一緒に犯人を追い、犯人を憎めばよい。それって何か危険じゃないか。でも、その危険に踏み込んだ結果、勧善懲悪で何やらとっても見やすい映画になってしまった。いいんか、これで? マーク・ウォールバーグは無名で普通だけど凄い人が相変わらず映える。まあでも、私はこの人見ると『ブギーナイツ』のちんちんでかい人という印象を拭えないのだけど。FBIの本部長のケヴィン・ベーコンは『トレマーズ』で、隠れたちんちんみたいなでかい砂漠虫のせいで屋根から降りられない人だし。そんなチグハグな二人がガチで戦える舞台を整備してくれてありがとうテロリスト。いや、そんな物言いも違うな。と言うか、チンチンで役者まとめようとするのやめろよ、俺。


◆『女流闘牌伝aki』新宿シネマート1

▲「これがakiだあああああ!」

五つ星評価で【★★★★麻雀をアクションとして描写する面白さ】
主人公の性格や、動機付けに「お前それはちょっと違うんじゃないの」と異議を唱えたくなる部分は数々あるのだけど、麻雀シーンの見せ方がアクション映画として論理的に構築してあって面白い。勝負と言うのは必ずしも殴る蹴るだけではないのだ。生活のためのビジネス麻雀を営む主人公が勝てない相手を前に自分のルーツや麻雀を見つめ直すというのはいい意味で型にはまった展開。
どんな映画でも中堅どころでそれなりの役を演じるバイプレイヤーの岩松了が麻雀名人役で出演している。岩松了という役者は決して「かっこいい役」を演じる役者ではなく、どちらかと言うと「世間にいるどうでもいい人」とか「面白味はあるけどかっこよくはない人」とか、そういう役が充てられる役者である。この映画では全く予想だにしていなかったのだが、かっこいい。人生を背負って、人生を込めて麻雀を打つ男。岩松了が最高にかっこよく見えるところに「麻雀」というジャンルの奥深さとアバンギャルドぶりを見せつけられた。
私自身は麻雀は素人で複雑な手とか分からないのだが、まだまだ映画のジャンルとして開拓可能な空気を感じさせられた。

▲こっちが本物。


◆『ちょっと今から仕事やめてくる』東宝シネマズ新宿6

▲「兄さん、兄さん、駅のホームで何やけど、かーいーこおんねんで」

▲連れられていった先に薄着でいそうなお姉さん。

五つ星評価で【★★★吉田鋼太郎が怖くて凄い】
ブラック企業で働く工藤阿須賀が謎の男福士蒼汰と出会って仕事についての自分を取り戻す話。
という粗筋でチラシにも「ブラック企業」と書いてあるのだが、映画を見てみると吉田鋼太郎演じる「部長」がもっぱらブラック個人なのだった。すげえ。こええ。多分、あの人一人排除すればあの会社はとてもいい会社になる。そうなって業績が上がるかどうかは謎だけど。

工藤阿須賀:虐められる新入社員。
吉田鋼太郎:パワハラ部長。
黒木華:部内のやり手。パワハラ部長を好ましくは思ってないが、自然に虐めに加担する構造に手を貸すようになる。
福士蒼汰:謎の男。

福士蒼汰が印籠もって「えいえいえいえい控えおろう」で、実は社長令息だったりすると水戸黄門的に面白いけど、それはリアリティーに欠けた話で、福士蒼汰その物は工藤阿須賀の会社と何ら関わりを持たない。あくまで「気づき」を得るのは工藤阿須賀であり、だからこそカタルシスを感じるような結末ではない、ある意味やりきれない終わり方である。単純明快に諸悪の根源・吉田鋼太郎がひどい目にあったりはしないのだ。あくまで工藤阿須賀が出す結論を優先しており、吉田鋼太郎に下される罰などは「ついで」という扱いなので、その点はお目こぼしされてしまう。それは実に正しいのだが、正しくなく罰を下されてヒイヒイわめく吉田鋼太郎も見たかった。うん、そうだ。そんなに人間が出来てないからな、俺。
黒木華が何となく枕営業させられていて、吉田鋼太郎からもバックからズンズン突かれていそうな役で、そうじゃないとしてもそうであったら嬉しいので、そういう方向で名器と言う事でお願いします。そうするとネクタイちょっといいねと言う時の「ネクタイ」はフロイト流解釈でいうところのチンチンになるので、工藤阿須賀の調子がいい時はネクタイもそびえ立つみたいに何だ、エロくっていいなって、だからチンチン解釈すんのやめろよ、俺。
そのチンチンとチンチンの交流で、工藤阿須賀と福士蒼汰は二次創作物ではBL的な関係になるのだが(断定すなよ俺)、福士蒼汰がネクタイを締めずに工藤阿須賀のネクタイをそびえ立たせるって何かやらしい暗喩だなあ。そんな事になってるのにネクタイの「ネ」の字も干渉できない不能の吉田鋼太郎、それはストレスも溜まって爆発させるだろう。そういう話かよ。違うよ。チラシ見てると吉田鋼太郎が工藤阿須賀のネクタイ掴んで顔を引き寄せてるシーンがあるよ。ネクタイがチンチンだったら、こんなしんどい絵面はない。
そう言えば福士蒼汰側のエピは偉そうにラストの落ちネタみたいな設定にしてたけど、それはそんなに面白くない。そっちにしか絡まないイエロー・キャブ小池栄子はいつも通り達者だけど、特に映画自体のバランスを欠いてまでブイブイ言わしたりはしない。そういう意味ではイエロー・キャブ佐藤江梨子でもいい役だ。いや、そんな置き換えわざわざしなくていいだろ俺。

悪い話ではないのだけど、ボロ泣きしたい気持ちに応えるほど泣き要素がある訳ではない。プロモーションで「泣ける物語ですよアピール」が強かったのに、催涙ガスが撒かれてるんじゃないかくらいの号泣を呼び起こされなかったので悶々してしまった。チンチンは置いといて、最終的にはそういう結論の映画である。

PS 『ちょっとそこまで会社やめてくる』とかタイトル間違えてた。
PS2 主要登場人物の名前に「山」が付いてる。
 「山」は「仕事」を表わす使い方もありますね。
 主役、工藤阿須賀は「青山」。青い仕事をする男。
 部長、吉田鋼太郎は「山上」。仕事の上にいる男。
 謎の男・福士蒼汰は「山本」。仕事の「本」を思いださせる男。
 そして黒木華は「五十嵐」。「嵐」のカンムリが「山」カンムリ。
 仕事が「50の風」?50パーで仕事の助けになったり、
 仕事の邪魔になったりという意味かな?
 そして、主人公の故郷が「仕事がない」山梨。
 これは意図してやってるわ。



◆『ポエトリーエンジェル』テアトル新宿

▲画像は後で入れるよ。入れたよん。

五つ星評価で【★★★★推したくなる】
岡山天音の不敵な面構えではあるけど、何も成し遂げてない若者と言った顔立ちが好き。彼が独唱する「自由詩」の未完成ぶりと実生活に肉付けされて成長していくまさかが面白い。
そして、武田玲奈の存在感。それは周りが用意してくれた席かもしれないが、彼女はちゃんと役者としてそこにいた。
東京03のカクちゃんが出てる映画は予算は小粒だけど、しっかりしてる感がある(他に何出てたか思いだせないにもかかわらずってオイオイ)。


【銭】
『TAP』:トーホーシネマズのメンバーサービス週間で1100円。
『パトリオット・デイ』:109シネマズデーで1100円。
『女流闘牌伝aki』:テアトル会員割引+曜日割引で1000円。
『ちょっと今から仕事やめてくる』:映画ファン感謝デーで1100円。
『ポエトリーエンジェル』:映画ファン感謝デーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
TAP -THE LAST SHOW-@ぴあ映画生活
パトリオット・デイ@ぴあ映画生活
ちょっと今から仕事やめてくる@ぴあ映画生活
女流闘牌伝 aki-アキ-@ぴあ映画生活
ポエトリーエンジェル@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
TAP -THE LAST SHOW-@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
パトリオット・デイ@ここなつ映画レビュー
パトリオット・デイ@ノルウェー暮らし・イン・原宿
パトリオット・デイ@映画的・絵画的・音楽的
パトリオット・デイ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
ちょっと今から仕事やめてくる@映画的・絵画的・音楽的
ちょっと今から仕事やめてくる@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評

コメとTBについて

コメとTB、もちろん大歓迎なんですが、なんつか国際派ではないんで、全英文のコメは恐ろしくて受け付けられません。全英文のコメ内容が物凄く大層立派な内容で、直木賞とか取れたりするかもしれなくても、単に指定アドレスへのLINK踏む為のコメっぽいなと、ふじきが独断で判断した時点で削除します。バカだから躊躇しません。FC2さん、思い切りよくて削除したら戻せません。そいで、そのコメ掲示先アドレスについても「拒否」登録させていただくのであしからず。うーん、だって、俺アングロサクソンとか怖いんだよお。

TBについて、一番ゆるい制約のない設定にしていると思い込んでたんですが、よくよく設定見るとデフォルトで一番ゆるゆる設定になってなかったのでごめんなさい。2017年7月22日時点でヤリマのサセ子さんみたいな感じで来る者は拒まず状態に変えました。勿論、無関係なTBとかは全英文のコメ同様、撲滅する気満々です。満々ですが、別に普通のTBはカモーンなので皆さん一つ仲良くしてやってください。それでもTB弾かれて「おいおま、ふざけんじゃねえ」って人もいるかもしれませんが、それはブログ同士の相性みたいなもんとしか思えないので、ディステニーと思ってあきらめてください。うん、ロミオとジュリエットみたいなもんですよ。そう思って浸りましょう。どっちも男だったりするとイヤな感じだけど。

『映画の教室2017(第四回)』をフィルムセンター小ホールで観て、超強烈『哀しみのベラドンナ』★★★★★

五つ星評価で【★★★★★すんげえの作ったなあ】
フィルムセンターの企画上映。
全五回で今回のお題は「素材から観る日本アニメーション」
四回目は「セルアニメーション:虫プロ」。
虫プロ倒産直前の最後の作品『哀しみのベラドンナ』を上映。
1973年の作品でスクリーンではおそらく二回目。ほとんど記憶がなかったが、多分あまりの毒気にやられてきっと記憶をなくしたかったんじゃないかと類推できる。

普通じゃない。常軌を逸している。こんな物は絶対子供に見せられない(別に子供が見る必要はない)。えげつなくイヤらしく、そのエロ表現はジメっとして、とても不愉快だし、不快だ。直視を避けたい物や出来事が描かれている。それは強烈に心に揺さぶりを掛ける。そして、神(映画の中では十字架を持った聖職者)と結びついた為政者による略奪が凄まじい。持たざる貧乏な者からは肉体を簒奪する。妻は性を徴収され、夫は肉体(右腕≒徴兵)を徴収される。富を得れば富の全てを奪い取られ(共産党による富裕層撲滅のようでもある)、精神の平穏を既存の神以外に求めれば、全力をもってしてその存在を抹消させられる。映画内での悪魔は男根の形を借りているので強烈に禍々しく、しかも、目を背けたくなるような恥ずかしき形状である。だが、その悪魔は彼が映画内で述べているように、女主人公と同質であり、実は生命力その物なのだ。悪魔の色は緑。これは植物が反映する緑ではないか。悪魔は自然であり、野生であり、野蛮であり、セックスである。神は悪魔を許さない。神は制御し、抑えつける物だから。それにしても忌々しい。認めたくないのだけど、この映画は恥ずかしくなるくらいずっとセックスを描写しているのだが、それがとても美しい。美しい事を認めざるを得なくなるからきっと忌々しいのだ。だって、セックスは野生であり、非文化的な物だから。劇中、奪われ、その後、魔力の行使により復活を遂げるジャンヌの姿にちょっとだけ『ベルセルク』っぽさを感じた。デザイン的に同質性を感じる部分もあり、文化的な血が継承されているのかもしれない。

うむ、面白かった。そして恥ずかしかった。


【銭】
フィルムセンター一般入場料金520円。今回は満席。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
哀しみのベラドンナ@ぴあ映画生活

『ライフ』を109シネマズ木場7で、『銀魂』『パワーレンジャー』をユナイテッドシネマ豊洲6,9で観て、みな苦しゅうない

◆『ライフ』

▲この酸素スティックがオタ芸で振り回す棒みたいである。

五つ星評価で【★★★★嫌いになれない】
「そんなんおかしいやろ」
「あほちゃうか」
みたいな物を内包しながら
「でも、こんなんが見たかったんや」と思い知らされる
動物パニック物の佳作(但し、動物は宇宙UMA)。

その「ライフ」さんであるクリオネ蛸の特徴は豪腕&狡猾。
おそらく人間に攻撃を仕掛けてくる目的は生息域の拡大と捕食。
ちょうどいいくらいに「1対1」では勝てない強さ。
自然の中での獣に対する人間の脆弱さがよく分かるくらいの強さ。
この匙加減が上手い。

ラストは「それかよ!」って感じだけど、私個人は逆目の方がいいな。

PS あの「ライフ」を薬剤にして
 中川大志に飲ますと、そこから『リライフ』が始まる。
PS2 名画座新橋文化が存命していたら
 『ライフ』『ライフ・イズ・ビューティフル』
 二本立てとかやってくれそうだったのに、残念だ。


◆『銀魂』

▲お笑い三人組。

五つ星評価で【★★★コメディーパートのみ積極的に評価】
鑑賞側面としては大きく二つ。
・銀魂的な笑いが機能しているか?
・笑いを除外してもドラマパートとして見応えがあるか?

笑いは及第点あげてもいい。
ドラマパートは後半の盛り上がりに欠ける。
この「紅桜篇」は劇場版アニメ一作目と同じ題材なので
話は知っている。アニメの方が後半は盛り上がっていた。
監督の福田雄一は今までもそうだが、ごくごく普通の
アクションドラマを撮っていず、
テンポ計算とか上手くこなすイメージがない。
なんで、ここは福田が上手く采配を振るえなかったという事だろう。

各々のキャラの充て振りは上手だし、面白かった。

役者陣の中で特に感心したのが中村勘九郎と長澤まさみ。
勘九郎の全身蜜、モザイク、長澤まさみのテヘペロなどは
等身大の人間がやって更に面白くなるネタだが、
火傷すると目も当てられない。
二人ともギャグ全てを乗りきってる。凄い。

役者としては真ん中で座長芝居した小栗旬、
チョコチョコ素早い動きが的確で可愛い橋本環奈、
完全にいつもの菅田将暉を消しきった菅田将暉が良い。

あと、あのやりとり演技でちゃんと心が伝わってくる
安田顕、早見あかりの兄妹もメチャクチャだけど凄い。

悪役は4人とも出来が悪い。
堂本剛は堂本剛から逃げられていない。
佐藤二朗は役の仕上がりはいつも通りだが、
尺に対して出番が多すぎる。
新井浩文は新井浩文だと分からんかったが、
何かメイクに負けて凄みが薄い。
菜々緒はただのガサツ女になってしまい魅力に乏しい。
菜々緒がエロく撮れていず北斗晶っぽい。そらダメでしょ。

悪ふざけはちゃんと規制された中でやっているだろうし、
宮崎駿のアレなんかは劇場アニメ第二作でやってた
『あれ立ちぬ』の方がバリバリの下ネタで全然攻めてた。
エリザベスの中身が小出恵介だったら上映中止になっただろうか?

でも、目くじら立てずにそこそこ楽しめるからいいと思う。
予告編でやってた800円の価値はある。


◆『パワーレンジャー』

▲おっぱいドーン!

五つ星評価で【★★★どこかで目指したものと違ってしまっている】
多分、大人が見て喜んでもらえる物にしようと思ってくれたのだと思う。
それは昨今のアメコミ映画がそうであるように、子供がいる親だけではなく、最初から大人として見に来てくれる人がいっぱいいた方が映画興行としては儲かるから。その向きは間違いじゃないけど、その為にオリジナル戦隊シリーズ特有のワクワク感がかなり削れてしまったのは残念だ。

ごくごく単純に不満点を挙げると、
パワーレンジャーなかなか変身できない。
変身しても強いかどうかが明確に分からない。
なかなか変身できないのでアクション・シーンが短い。
等身大の敵キャラが単独だからというのもあるが、
性格の悪さは伝わってくるが、圧倒的な強さは感じない。
等身大の敵キャラの下っ端がつまらない。
下っ端が人間の姿形をしていないので、
アクションの仕上がりが分かりづらい。
メカ戦主役ロボの合体がブラックボックスって何!

良かった点。
壁の顔。
イエローとピンクのスーツが胸が強調されててエロい。
レンジャーの一人が発達障碍者。
……すくな!


【銭】
『ライフ』:109シネマズのポイント6ポイント使って無料鑑賞。
『銀魂』:ユナイテッドシネマのメンバーポイント2ポイントを使って割引鑑賞。1000円。
『パワーレンジャー』:ユナイテッドシネマのメンバーポイント2ポイントを使って割引鑑賞。1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ライフ@ぴあ映画生活
銀魂@ぴあ映画生活
パワーレンジャー@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(今回はコメのみ)。
ライフ@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
銀魂@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
パワーレンジャー@映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評
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銀魂(2回目)@死屍累々映画日記・第二章
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fjk78dead

Author:fjk78dead
ふじき78
映画を見続けるダメ人間。
年間300ペースを25年くらい続けてる(2017年現在)。
一時期同人マンガ描きとして「藤木ゲロ山ゲロ衛門快治」「ゲロ」と名乗っていた。同人「鋼の百姓群」「銀の鰻(個人サークル)」所属。ミニコミ「ジャッピー」「映画バカ一代」を荒らしていた過去もあり。

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