5年前はまだ小説とか読んでたらしい(今はもう全然)。
アニメファンジン界を舞台に繰り広げられる国際謀略。
作者がこれでもかと小説内に小ネタをばらまくさまが涙ぐましくも面白い。
これを手に取って読む事が出来る人もそういないだろうから、
明確なネタバレを一つしながらくだらない話をダベらせてもらうなら、
短編3編が収められてるうちの2編目『死人にシナチク』内で、
麻薬をアニメカラーに入れて密売するエピソードが出て来る。
この文庫本の発行元である徳間書店と経営母体を一緒にする
ジブリ主導でアニメ業界が従来の手塗りからPC彩色に
変わっていった事を考えると、本当にアニメカラーに麻薬が入れられる
密貿易があり、それに基づいた内部告発が小説に影響を与え、
最終的にアニメ業界がクリーンになったんだったりして。
小説が書かれた1987年にはまだアニメ下請けを人件費の安い
中国に発注するとかいったグローバリズムはなされてなかったに
違いない。もし、なされていたら、話の展開が中国のアニメーターは
薬漬けで重労働させられてるみたいな方向に進んだだろうから
(それって阿片戦争的でもある)。
今現在でも貧乏なアニメ業界なので、
麻薬密貿易が行われていた方がみんな幸せだったりして。
あさりよしとお氏のイラストがいい感じ。
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