FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『素敵なダイナマイトスキャンダル』テアトル新宿


▲あ、うん、な呼吸がいいんだよな。

五つ星評価で【★★パートパート面白いけど全体ではそんなでもないかな】
どこと言ったらエロ編集者時代が面白いのだろうけど、ゲラゲラ面白いというより、「松重豊さん朴訥そうでええなあ」的な役者見て面白いみたいな見方になってしまう。主役の柄本佑が演技的にはそれで良さそうなんだけど、心情的に共感度が薄い役なので、やってる事が痛快に見えない。出来事が痛快に見えるか、映画自体がゲラゲラ笑える爆笑映画でなければ、あの当時のエロ文化に負けてると言っていいだろう。

評価点
・あっちゃんの存在感。最初の出会いから主人公の父親役の村上淳に手籠めにされそうだったり、ムチャクチャなのに最後までいる。すんげー冷たい目線がゾクゾク来る。役者よのう。
・これで演芸としてお金が取れそうな松重豊のエロを検閲する警察官。
・三浦透子の70-80年代ファッショナブルな衣装。恋愛成就した途端、すぐおかしくなっちゃう展開には驚いた。
・あの頃のデタラメでも問題なしな感じが空気で出てた。工場怖い。
・尾野真千子の囁くような歌は好き。
・ボロボロ落とす小銭を拾いたかった。
・父ちゃん村上淳なのに全く気付かず。

なんだかなーな点
・成功していく感じが全然気持ち良くない。
・一つ一つのエピソードが羅列してるだけ感強し。


【銭】
テアトル会員権で割り引いて1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
素敵なダイナマイトスキャンダル@ぴあ映画生活

上野オークラで大杉漣追悼特集上映20180406-20180412

追悼特集どうにか時間作って行けました。
3本とも35ミリフィルムを元に今回新たにデジタル化したのだと思うのだが、画面はしっかりダウングレードしている。全体に肌色がかなり茶色く変換されてる感があり。その為、夜のシーンでは黒の中で茶色が絡みあってて、何やってるかよく分からないシーンとかも散見された。くっきり見えないのが逆にブルーフィルムっぽくてアングラ感を高めたりもしたが、まあ、やはり、それは喜んじゃいけないだろう。

◆『連続暴漢』
五つ星評価で【★★★ちょっと疲れてて体調悪かったのでこれくらいで】
織本かおる主演、大杉漣 出演。
滝田洋二郎監督。1983年のピンク映画。

最低でも今回が3回目。けっこう滝田洋二郎特集とかあるとかかってるイメージ。
そうそう、ピンク時代の大杉漣は「否応なしに悪い奴」みたいなのが似あってた。この映画の中の大杉漣も意味もなく悪い奴。まだ、目に温かさがなく、濃い口髭が社会との繋がりの希薄さを表わしているよう。アウトローなのだが、目的や意思のあるアウトローではなく、単に性衝動を止められない連続強姦絞殺犯である。リアル(別に大杉漣が連続強姦絞殺犯であった事はないだろうけど)。
姉を暴行致死傷害で失った妹が成人映画の中で、その事件を再現し、犯人へのシグナルとして犯人をおびき寄せる。いや、滝田洋二郎監督の演出手腕がスムーズだから、素直に納得してしまったけど、成人映画って当時でもそんなにビッグ・メディアではなかっただろう(そりゃ今と比べれば雲泥の差だが/今は超過疎)。

ラストは当時も思ったけどバリバリ人形だ。


◆『痴漢電車 車内で一発』
五つ星評価で【★★★あーなんか楽しい】
蛍雪次朗主演 織本かおる 星野マリ 竹村祐佳 池島ゆたか 大杉漣 出演。 
滝田洋二郎監督、1985年のピンク映画。

滝田洋二郎の痴漢電車シリーズは楽しい。音楽とか懐かしい。懐かしいけど初見(シリーズ通して音楽は大体同じ)。
ヤクザ同士の抗争にロミオとジュリエット、まだ髭を剃ってない蛍雪次朗は探偵役ではなく、ヒットマン。池島ゆたかが標的なのだが娘の星野マリ(同名の役者とはもちろん別人)に惚れてしまう。蛍雪次朗黒人マッチョブラザーっぽい外観がなかなか独特。いや、髭でトラッドファッション決めて若者ぶった中年演じてた頃は嫌いなのだが、この作品のトラッド封じてるちょっとハードゲイっぽい外観は良かった。織本かおるは池島ゆたかの情婦、竹村祐佳はヒットマンのお目付け役。大杉漣は池島ゆたかと敵対する組の組長。コメディーポルノなので、よくある殺人機械みたいな演技を封印し、コミカルな中間管理職的ヤクザをちゃんとこなしている。バリエーションを見るにはいいが、あまり大きな役ではない。
あ、滝川真子が割とチョイ役で出てる。滝川真子はおデブだと思うが、おデブでも可愛い。
ルパン鈴木はいい声してる。
同時期のピンク映画上がりで一般映画に出演している頻度が高いのは大杉漣と蛍雪次朗くらいかもしれんけど、あまり、二人が共演しているイメージはない。両方あんなに出ていたのに作品が被らなかったのだろうか。


◆『新妻 真昼の暴行』
五つ星評価で【★★★下元史朗が超かっこいい】
下元史朗出演 織本かおる 大杉漣 風かおる 青木マリ 出演
梅沢薫監督、1983年のピンク映画。これも初見だった。

妹、風かおる(この人『変態家族 兄貴の嫁さん』の印象しかない)を誘拐された下元史朗が闇組織から拳銃を買い大企業に刃向かっていく。大企業の秘書役で同じように見捨てられる境遇に会うのが織本かおる。大企業側のヒットマン(と言うより犯罪渉外担当)が大杉漣、企業重役と延々とSEXしてる濡れ場要員が青木マリ。青木マリは今まで見た記憶がないけど、すこぶるブス(少なくとも俺の中では)。
下元史朗、織本かおるの演技がいちいち納得できて凄く良い。タメとか、表情の的確さ、微妙さに唸る。大杉漣と風かおるもいい仕上がり。気の触れた風かおる、むっちゃ怖い。
サングラスをかけると、もう、極悪非道にしか見えない大杉漣。
若妻が振袖姿で待ってる家ってないと思うぞ(当時だってなかったと思うぞ)。

濡れ場より下元史朗のかっこ良さが際立ってしまってると思うけど、
それでも、織本かおるの演技や濡れ場は下元史朗と拮抗している。


【銭】
上野オークラ、一般入場料金1600円。
【関連記事】。
・痴漢電車 車内で一発(一回目)@死屍累々映画日記・第二章
痴漢電車 車内で一発(二回目)@死屍累々映画日記・第二章

『人狼ゲーム インフェルノ』新宿シネマート1


▲すげーかっけービジュアルのポスター!

五つ星評価で【★★★点は微妙】
映画シリーズ7作目。基本このシリーズは好きで、既存6本中『クレイジーフォックス』『プリズン・ブレイク』『マッドランド』の3本を見ている。『クレイジーフォックス』『マッドランド』はゲームの仕掛けに新味があり、『プリズン・ブレイク』はゲームその物を主催者を出し抜いて無効化できないかという考えに新味がある。

ちなみに今回は、そういう新味となる要素が薄い。
何が新味であるかと言えば、この7作目自身がTVシリーズ『人狼ゲーム ロストエデン』の続編にあたるという構成だろう(私はこのTVシリーズ未見)。いや、あと、今までの映画ではゲーム参加者同士が知りあいと言うケースは適度にペアになる程度にはいたのだが、今回は全員同級生である。その為、愛憎もつれて、いつも以上にグッチョングッチョンになっている。

この映画の醍醐味は若い姉ちゃん兄ちゃんが過酷な状況を強いられる中、いろんな喜怒哀楽をぶちまけながら、ジャンジャンバリバリ死んでいくというハイホー感に尽きる。人の感情が激昂するような瞬間は見ていて実に面白い。そういう意味では今回もいつも通り、そういうのは楽しい。ただ、多少いつも通りすぎるキライはある。

主役は武田玲奈。この子はフォトジェニックだけど動く姿は実はそんなでもない。
割と学級委員長っぽい容姿に合った役だったと思う。
正義を追及するあまり、どこか壊れていくのは中々いい悲劇感だった。
準主役は二人、小倉優香と上野優華。わざとか「ゆうか」を揃えてきた。
女はこえーね。

あと、それぞれがどのカードを渡されたかが書いていない、完全にネタバレなしのプログラムは最低。おいおいおいおい、その為に買ったのに。きしょー。


【銭】
テアトル会員権で割り引いて1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
人狼ゲーム インフェルノ@ぴあ映画生活

PS トム・ハンクスが出てた『インフェルノ』よりは、
 この映画の方がインフェルノしてたと思う。

『空海』『シェイプ・オブ・ウォーター』『アイドルキャノンボール2017』『プリンシパル』『映画プリキュア スーパースターズ』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『空海』109シネマズ木場8

▲楊貴妃。「何だ、その変な髪は?」と笑ったらスタンドを出して激怒しそう。

五つ星評価で【★★★まさか猫映画とは】
・思った以上に「俺の妄想を見ろ」みたいな話でステキだった。但し、ステキな話は前の時代に遡ってから。あの遡ってからがお金の掛け方が全然違っててよかった。
・それにしても吉永小百合(最新作)と松坂慶子(今作)で年上をバリバリ嫁に娶ってしまうローマ人阿部寛の精力絶倫具合はどうだ。やはり風呂がいいのかな。個人的には、私は上戸彩がいいけど、今回のもう一人楊貴妃のチャン・ロンロンもお美しかった。
・ロンロンロンロンロンロン、楽しいロンロン、愉快なロンロン、ロンロンロンロン。
『空海』は猫の動きがスムーズじゃなかったので、アンディ・サーキス使ってないなと確信した。
・美女の墓前で昔の美女に思いを寄せると言う意味では『トゥームレイダー』にちょっとだけ似てる。
・染谷くんの事一言も書いてない。まあ、いいか。
・題名『染谷将太の中国猫歩き』でも良かったんじゃ?


◆『シェイプ・オブ・ウォーター』トーホーシネマズ新宿9

▲デュエルマスターっぽいフォーメーションのサリー・ホーキンス。

五つ星評価で【★★★つまり愛かよという点が俺のお気に召さない部分】
・音楽が好きってラゴン度が高いな。
・半魚人の声はギレルモ・デル・トロらしい。ダリオ・アルジェントが「私が一番上手く殺せるんですよ」と言って映画の中の殺人鬼の手タレをよくやってたみたいな、いい話だ。
・個人的にはアカデミー賞を取れるような映画だからそんなに好みではないのかもしれん。まあ、オナニーやSEXはもっと大の大人が見て目を背けたくなるくらい「ぐっちょんぐっちょん」に描けばいいと思ったけど、それならサリー・ホーキンスじゃない方がいいや。いや、オクタヴィア・スペンサーでもないからな。
・最終的に一本の線を引いて、どちらかと言うとそんなに好きじゃない方に分類してしまうのは、ごっつちゃんとした半魚人、出しておいて「愛」の話にしてしまうのかよ、という感じ。「愛」は尊いし、決して「愛」を軽んじてる訳でもない。でも、特効薬のように「愛」があれば大丈夫という話の締め方は嫌い。
・デザイン好きよ。
・世が世なら宣伝大使はシェイプ・アップ・ガールズだったに違いない。


◆『アイドルキャノンボール2017』シネマート新宿2

▲ちなみに、あまり「VS」してない。

五つ星評価で【★★★優良コンテンツではある。】
・ああもうコンテンツとして抜群に面白い。
・アイドルドキュメンタリー度は低い。あまり、彼女達自身の魅力は引きだされてない。


◆『プリンシパル 恋する私はヒロインですか?』トーホーシネマズ渋谷4

▲すんげ単純に渇望するんだけど、こういうフレッシュな人材でスワッピングの映画とか作ってくれないかなあ。

五つ星評価で【★★★何故か体感時間がダダ長い】
・この魔法に掛けられたような4時間くらいあるような体感時間の長さは何? いやいや、話自身はそんなにつまらんとは思わんし、少女マンガ系映画の定番の流れじゃないかと思ったけどそんなに退屈はしなかった。ただ、体感時間だけ異様に長く感じた。
・雪の中でいきなりバレエ回転するような主役目指し系サイコ女が主人公なのだが、それは前回『サクラダリセット』で、とても主役とは思えないような立ち位置の主役だった黒島結菜さんと言うのはメタ・ギャグか? でも、黒島さん、残念ながらAKB発の川栄李奈に細かい感情の襞を振るわすような演技では負けてる気がする。それは川栄さんがそういう役という事なのだが、美味しくない主役が二回続くのも残念な事だ。川栄さん童顔なのでまだセーラー服でも大丈夫です(けっこう年を取ってると思うんす)。
・ワオの高杉真由は高橋一生に似てると思う。そのワオの母親役が白石美帆なので、高杉真由にはおそらくウルトラの血が流れている事になる。
・しかし、主人公は否が応でも恋をしなければいけないんだろうか? 話の都合でか後半めっきり出なくなってしまったワオの飼い犬を溺愛する事で、もちっと恋に待ったを掛けるみたいな展開だってあったんじゃないだろうか?


◆『映画プリキュア スーパースターズ』渋谷toei①

▲パステルカラーに弱みを握られてでもいるかのようにパステルカラー一色である。

五つ星評価で【★★★及第点】
・今のプリキュアが子持ちと知らんかったので驚いた。
・被害者少年が妙に可愛い。おいおい。
・悪玉ウソバーッカの声は北村一輝。とてもお手軽なアフレコという印象だが、キャラクターの特性を考えると別に下手ではない。性格悪役俳優の演技力を存分に発揮して本気で子供を泣かすようなアフレコをしてもしょうがないと思うので、これはこれでいいのではないかと思ってる。


【銭】
『空海』:109シネマズレイトショー(20時以降)割引1300円
『シェイプ・オブ・ウォーター』:トーホーシネマズデー(毎月14日)で1100円。
『アイドルキャノンボール2017』:テアトル会員割引で1300円。
『プリンシパル』:トーホーシネマズ有料入場ポイント6回分と引き換えに無料入場。
『映画プリキュア スーパースターズ』:東映株主券2980円をチケット屋で買って6回分のうち1回。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎@ぴあ映画生活
シェイプ・オブ・ウォーター@ぴあ映画生活
劇場版 アイドルキャノンボール2017@ぴあ映画生活
プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~@ぴあ映画生活
映画プリキュアスーパースターズ!@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
空海-KU-KAI- 美しき王妃の謎@SGA屋物語紹介所
シェイプ・オブ・ウォーター@SGA屋物語紹介所
シェイプ・オブ・ウォーター@或る日の出来事
シェイプ・オブ・ウォーター@ノルウェー暮らし・イン・原宿
シェイプ・オブ・ウォーター@ここなつ映画レビュー
▼関連記事。
BiSキャノンボール2014@死屍累々映画日記・第二章
BiS誕生の詩@死屍累々映画日記・第二章
WHO KiLLED IDOL? -SiS消滅の詩-@死屍累々映画日記・第二章
世界でいちばん悲しいオーディション@死屍累々映画日記・第二章

『三十路女はロマンティックな夢を見るか?』シネ・リーブル池袋2


▲増山超能力師事務所同様、こっちも集合写真で。

五つ星評価で【★★★これもつい、見てしまった】
武田梨奈主演の映画は出来るだけ見るようにしている。そうは言ってもけっこう上映回数の少ない物にも出ているので、かなり見落としてると思う。彼女の出る映画を見るのは、彼女の選ぶ映画がチャレンジングな役が多いからである。彼女は自分がやった事がない役や境遇に躊躇しない。私は彼女の勇気を称賛しに彼女の映画を見に行くのだ。

そんで、今回は三十路を迎えんとする彼なし夢なしのOL。
武田梨奈、寂しそうな顔立ちだからこういうの似あってヤバい。
そのOLが三人組の銀行強盗の逃亡に巻き込まれる。

酒井美紀が出てるの後から気づいた。うわ、大人じゃん。
顔は同じだけどイメージ違うんで気が付かなかった。
この人はベースが童顔だから大人な役はあまりピッタリ嵌らないなあ。
大人だけど若さが邪魔にならない、飲み屋の女将さんとか合いそう。

近藤芳正の「あぶらダニ~」がこの映画の中での一番凄い演技。
キャリア長いと何でもやれて凄いな。

OLを吉高由里子、
銀行強盗を松坂桃李、長澤まさみ、山本美月
あたりのシネコンラインに変更したら全国区公開できる映画に作り直せそう。それがこの映画にとって幸せな事かどうかは分からないけど。

ラストのどんでん返しはちょっと予想していなかった。
私って一般的な常識人だから、こういうのには騙されてしまうのよ。

そうそう、美少女ヒロインの名前が「パンプキン・プリンス」ってダメだろ。


【銭】
テアトル会員証更新時に貰った1000円で見れる券を使って1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
三十路女はロマンチックな夢を見るか?@ぴあ映画生活

『増山超能力師事務所 激情版は恋の味』シネ・リーブル池袋2


▲一番無難な集合写真を選んでしまった。やるな、増山!

五つ星評価で【★★つい、見てしまった】
原作小説未読、TVシリーズ未鑑賞(一見さん問題なし案件)。
ふじきさん、あまり性格がおよろしくないので、「こんなんどないもこないもあるかあ」みたいな映画にそこそこ手を出す。そんなチャレンジングな映画鑑賞なんでたまに凄いのに当たるのだけど、これはごくごく普通。大体思ったくらいの大きさの映画でした。シネヒルさん達から「TVの特番でいいんじゃないの?」って言われちゃうくらいの大きさ。逆に言えば「TV特番でやるくらいなら映画を作っても今の御時世何の問題もない」と言えるのではないか。じゃあ映画でもいいよ。

つまらなかったという言い方は妥当ではない。面白すぎはしないが、それなりに楽しめる。良くも悪くもTV的である。あまり、ガツンと来ない。ちっちゃい(悪く言えば「さもしい」)点ばかり稼いでるみたいな。ドラマパートは二つのどこかで聞いた話を一つにまとめ上げた感じで、そんなに新味もないし、聞いた事があるような話なので盛り上がりも乏しい。でも話のまとめ方がそれなりに気持ち良く、その話の中で動く登場人物はけっこう魅力のあるキャラクター達である。うん、醸し出されるそこそこ感。

話その物よりもキャラクターに重きを置けるのは、TVがコンテンツとして連続性に強い環境にあり、暇な人間の生活にずっと寄り添って来たからだ。登場人物はみんなそこそこ魅力があるのだけど、話は薄い。そんな話の作りが「笑いはともかく、おそらくとても性格の良さそうなタレント 田中直樹」という主演に表われているかのようだ。何だろう。物凄く好かれる事を望みはしないが、物凄く嫌われない事だけは避ける事を目標に置いたドラマみたいな。常に平均点ピッタリを狙うガリベンみたいで多少気持ち悪いが、予算も潤沢でない今、あえてそういう生き方を狙うドラマもありかもしれない(多分、製作陣は別にそこを狙ってはいないだろうけど)。

田中直樹:立ち振る舞いが割と二の線だけど、演技はいつものココリコ田中である。それで問題ないけど。
浅香航大:映画では主役に抜擢。なかなか良さげな熱い演技を披露した。役者だなあ
田中直樹が役者として素人なので、脇を固める役者が知名度は抑えめだが百戦錬磨の中村ゆりと柄本時生を連れてくる辺りがなかなか憎いキャスティングである。

映画独自のゲストとして団時朗が出てる。まあ、ウルトラマン・ジャックなんだからして、ジャックの超能力をフルに使えば事件は最速で解決したりしたのではないか(んなことゆーなよ俺)。

映画独自のゲストで、今回の映画のヒロイン位置にいる三根梓ちゃん可愛いです。

あとポスターの中村ゆりの衣装がベージュなので、遠目に「え、全裸?」と見えてしまうのはサブリミナル広告の一種ではないだろうか?


【銭】
テアトル系の劇場で水曜に鑑賞して1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
増山超能力師事務所 ~激情版は恋の味~@ぴあ映画生活

コカ・コーラ「い・ろ・は・す メロンクリームソーダ」

もう、これはほんま、普通に考えたらおかしいでしょ。ミネラル・ウォーターブランドの「いろはす」でメロンクリームソーダ味って。味が「メロンクリームソーダ味」の水というだけなら、まあ、よくやりましたねと褒めてあげたいところだけど、砂糖や食塩、メロンエキス、炭酸まで原材料に入ってるってかなり立派にジュースやないけ。カロリー100ml辺り28Kはコーラやコーヒーなど通常の缶飲料から見ると微量に低めだが、微糖タイプの缶飲料と比べると明らかに高い。メロン味を目指すならともかく、何故メロンクリームソーダを目指しちゃったのかね? 炭水化物(糖質)も100mlあたり6.9gってけっこう含んでるんじゃないの? 太り水やないけ。あと、味がどこか「西瓜ソーダ」に似てて何か空気的に褒めづらい。
いろはすメロンクリームソーダ

『現代インチキ物語 騙し屋』神保町シアター

企画「東西対決! 輝ける大映男優の世界」の1プログラム。

五つ星評価で【★★★雄之助よし】
1964年。白黒、初見。

曽我廼家明蝶、伊藤雄之助、船越英二、丸井太郎
からなる詐欺集団が騙して騙して騙しまくる。
騙された方が騙された事に気が付いていない優しい騙し。でも、同傾向の騙しが続くのはちょっと退屈。

伊藤雄之助がいい感じに適当で良い。
そこいらにいる凄腕の落伍者やらせたら伊藤雄之助に敵う者はいない。


【銭】
神保町一般1200円の時に押してくれるスタンプ五つで無料鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
現代インチキ物語 騙し屋@ぴあ映画生活

『大江戸の侠児』『かげろう笠』新文芸坐

新文芸坐の企画「香川京子映画祭」から1プログラム。
時代劇二本立てで加藤奏と三隅研次。どちらも初見。香川京子ってアレだ。ちょっと井川遥に似てる。優等生で融通が利かないんだけど、どこかドジッコ属性持ってそう。

◆『大江戸の侠児』
五つ星評価で【★★★チュー】
1960年のカラー映画。87分。初見。
義賊・鼠小僧次郎吉青春記。
次郎吉役は銭形平次・大川橋蔵。銭を投げずに小判をばら撒くぜ。

渡世人の橋蔵・次郎吉が武家屋敷に忍び込んで出あった中老は田舎に残してきた許嫁にソックリ。中老に説教されて田舎に戻ると許嫁は身売り寸前。辛くも江戸に逃げようとするが、行き違いから次郎吉と許嫁は生き別れてしまう。数年後、とある事件から武家を恨むようなになった次郎吉は鼠小僧として街をにぎわすようになっていた。そこでバッタリ許嫁と再会。許嫁を手籠めにして、鼠も捕まえようとする悪漢の手を逃れ二人は旅立つ。

煩わしいのは相棒と子分半々みたいな位置づけの多々良純。トラブルメイカーである。こいつがいなければ、もっとスムーズに話が運ぶ局面がいっぱいあるのに。しょうがないか、多々良純ってそういう役者だから。

香川京子は中老と許嫁の二役。
キチっとした中老と、如何にもおぼこい許嫁と、両方綺麗でかーいー。

そもそも、鼠小僧も許嫁もひどい目に会う事になった貧困の元の偉いさん(突き詰めれば将軍)の胸が全く痛まない話なのは何かつまらんなあ。


◆『かげろう笠』
五つ星評価で【★★★街の灯かよ】
1959年のカラー映画。87分。初見。

お家騒動に荒れる藩で盲の姫様の命を案じて江戸に運ぼうとするものの、旅先を襲われ、姫様一人になってしまう。そこに現われた風体怪しい渡世人の長谷川一夫に助けられながらの旅になる。

とても風体が怪しく悪く世間ズレした長谷川一夫(まあ、いわゆる勝新みたいな役)とキラキラお姫様・香川京子のトンチンカンな道行きがおもろい。

江戸に上った姫様の目は手術で開くのだが、手術後一日は目に光を入れてはならない。ここで起こる剣劇にはもちろん身が入る。だけど、そういう剣劇みたいなシーンより、三隅の時代劇なのに、目の見えない姫様が渡世人を思う、時代劇で極めて珍しい「王子様~」な少女マンガ描写が出て来てニコニコしてしまった。


【銭】
新文芸坐の会員割引250円減の1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
大江戸の侠児@ぴあ映画生活
かげろう笠@ぴあ映画生活

『牡丹燈籠』神保町シアター

企画「東西対決! 輝ける大映男優の世界」の1プログラム。1968年。多分、TVで観てる。

五つ星評価で【★★★本郷功次郎控えめすぎないか】
長屋で寺小屋を開く旗本の三男坊、本郷功次郎。
彼に事故でなくなった次男の後添えとの望まぬ縁談が起こる。
彼は灯籠流しの夜、美しい遊女・赤座美代子に出あう。
彼女は幽霊で、通い妻になり、本郷功次郎ゲッソリってネタみたいだ。

本郷功次郎の隣に西村晃と小川真由美の夫婦が住んでいて、
この夫婦が大金と引き換えならお札を剥すと幽霊に告げる。
この時点で、どちらかと言うと怖いのは人間であり、
幽霊は同情に値する存在に変わっている。
なので、情緒は感じるが恐怖はあまり感じない。

本郷功次郎は清廉潔白で、情にも濃く、形而上の人。
西村晃夫婦は俗物でバリバリ形而下の人。
どちらも極端だと幸せにはなれないという事か。
しかし、真面目純情バカの本郷功次郎より、
もう果てしなく無様でゲスくって俗物の西村晃に目が行ってしまうのはしょうがない。それこそが西村晃の腕(技術)なのだから。

歩く感じを感じさせない幽霊のスーっと言う横移動もなかなか良い(じゃあ、あのカランコロンの高下駄の音は何なんだよとも言えるのだけど)。


【銭】
神保町一般1200円が映画ファン感謝デー料金で1000円、スタンプ付き。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
牡丹燈籠@ぴあ映画生活
前のページ 次のページ