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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『50回目のファーストキス』ユナイテットシネマ豊洲11(酷評)

※ 酷評をするので、面白いと思って、その気持ちを害されたくないと思うあなたは記事を読まずにスルーするのをオススメします。

五つ星評価で【★やっぱ原典が良すぎるか?】

▲胸毛と乳

ドリュー・バリモアの映画が好きで、
日本版を作る必要性を感じていない。
(と言いながらもうほぼほぼ覚えてない)
見ないでダメ出しも出来ないので見てみる。
うーん、ダメだ。
ロマンチックにもコメディーにもなっていない。
筋を知らない人が見ればロマンチックかもしれない。
ただ、笑いを詰め込んでる割には笑い所がない。

登場人物のキャラ設定のベクトルがそれぞれ少しずつ違う気がする。

山田孝之:誠実かつコメディー・メーカーみたいな役どころなのだが、
 一途ではあっても、コメディ・パートの為に言動をコロコロ変えるので、
 あまり誠実そうには見えない。
 山田君の顔はいい人より奇人演じる方が合う顔だし。
長澤まさみ:可愛いけど、この物語の「ヒロイン」としての
 「らしさ」に欠ける。もちっといい感じで鈍感っぽい方が良い。
 それは長澤まさみにそうしろと言うより、
 そういう人をキャスティングする方が正解だと思う。
 鋭敏な感じで痛々しい演技されると観客に悪く響く。
太賀:ホモネタが不快。いなくても良い。そういう意味で言えば
 山田の会社の二人もムロツヨシもいらないと言えばいらない役。
 味が濃いのがあちこち点在しながら面白くないのがどうにも邪魔。

福田雄一らしさを全部捨てて、主人公二人を高校生にして、ラノベ映画みたいにした方が楽しめるかもって、それは『一週間フレンズ』か。こんな悪口ぷんぷん言いながらも、福田雄一テイストが一番色濃いキャスティングであるのに、佐藤二朗は好き。いつもの無駄な演技も入れつつ、ちゃんと娘を心配するお父さんとして凄く真っ当に見えるからだと思う。逆に言えば、山田孝之と長澤まさみの恋愛パートがあまり胸に迫って来ないのは、山田孝之が長澤まさみに惹かれる理由が単に外観から始まっており、その外観を越えて裏打ちするような恋愛に二人が到達するだろうという見通しが「フィーリングが合う似た者同士」という一点に絞られており、そのフィーリングが福田節が強く出すぎて観客が共有とか納得とかできないからに違いない。うん、上手く行きそうに見えないし、運命の相手に全然見えないのよ。あっ、それか。運命の相手ってなかなかロマンチストじゃん、俺。


【銭】
ユナイテッドシネマ会員更新時の映画一本1000円で見れる券を使用して鑑賞。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
50回目のファーストキス@ぴあ映画生活
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『県警対組織暴力』神保町シアター

企画「70年代の憂鬱 退廃と情熱の映画史」の1プログラム。

五つ星評価で【★★★★★文太が果てしなくカッコイイ】
1975年。カラー、2回目(初見は確か中野武蔵野ホール)。

文太が男すぎてたまらん。
強面であるが誰よりも優しく、
ヤクザと癒着するが、それは抗争をコントロールし、
全体的な死傷者を減らすため。

後からやって来る梅宮辰夫の
「ヤクザと癒着してはいけません」と言うのは
どう考えても正しいのだが、映画を見る限り、
そんなのは本当にお題目で正しいのは文太しかありえない。

リアルなラストがとても悲しい。


【銭】
神保町一般料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
県警対組織暴力@ぴあ映画生活
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トーホーシネマス日比谷

新館で出来たトーホーシネマス日比谷にやっと行ってみた。

客の動線が悪いともっぱらの噂だったが、確かに悪い。
トーホーシネマスのある4Fに行くまでのエスカレーターが
1階から3階に行くのに大きく半周ずつフロアを歩かされる。
3階から4階に行くエスカレーターが隠されているように
どこにあるかが分からない。
隠しているかのようにあるエレベーターで地下1階から4階まで
上がるのが一番スムーズらしい (これはまだ未体験) 。

そして何だかロビーが広い。
野球とかやれと言ってるみたいな無駄な広さだ。
椅子置けよ(椅子ゼロじゃないけど少ないよ)

映画館としてでかかったり、劇場の天井が高かったりする事は大事だ。
でも、構造だけ見てガランとした感じを受けるのは
「映画館としてよくありたい」「劇場として親しまれたい」という以前に
「どや、こんな都会の一等地に豪勢な土地の使いかたしちょるやろ
 窓の外見てみい。日比谷公園の緑が目に染みるやろ
 こん田舎者、這いつくばれ」
というバブル根性みたいな心もちが透けて見えるからのような気がする。
ゲスいのう。

サービス業の癖にテナントにいい顔する為か
客に余計に歩かせてフロアまで来させて
来たら景色だけ見させて座らせもしない。
不動産屋じゃのう。東宝さん。
映画館の癖にチラシ置き場がない。
そんな庶民的な物は置かないらしい。
どこを目指しているの東宝さん?
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『オンリー・ザ・ブレイブ』トーホーシネマズ日比谷4(ネタバレ)


▲♪変われ、変われ、燃えるマグマのファイヤーマン!

※ ラストなどについて語っていますので未見の方はご注意ください

五つ星評価で【★★これはあの伝説の『パーフェクト・ストーム』】  
巨大な自然災害の前に人の力はかくも小さく、いやいやいや、見たかったのはこういうなし崩しに全滅する映画じゃない。実話だからそこを終着点として作られるのはしょうがないが。いや、そもそもこういうラストなら作らんでもいいんではないかと思う。記録映画なら別だけど、娯楽映画として作るのだとしたら娯楽が機能しないよ。この消防団が全員実は悪漢で生き残った一人が正義の味方で、ロック様が主役ならアリかもしれないが。

そして『オンリー・ザ・ブレイブ』『オンリー・ザ・レイプ』に空目してごめんなさい。

『オンリー・ザ・ブレイブ(勇気だけで)』はちゃんと日本語の邦題を付ければ良かったのに。
『ただ勇気のみで』とかでいいじゃないか。まあ、勇気だけで全滅もどうかと思うが。
『サイボーグ009ミュートス・ サイボーグ編』に登場する炎を自由に扱うサイボーグ・アポロンが009に問いただす。
「お前の武器は何だ。まさか加速装置だけと言う訳ではあるまい」
「後は…」
「後は…」
「勇気だけだ!」
009かよ!
そして「009、お前アンパンマンかよ!」とも言っておこう。
どちらも灼けすぎると良くないでしょう。って謎かけかよ!

この19人の遺骸の前で、町の有力者は考えた。
あの森林消防団の精鋭部隊ですら山火事には敵わない。
そもそも死ぬ人間を山火事と戦わせる事が間違いではないのか?
有力者は右手で強く握りしめたゾンビ・ウィルスが充満した薬瓶を叩きつけた。
それが第二の惨劇の始まりだった。
いや、実話だからそんな風には続かない。
それにまず最初にゾンビ・ウィルスに感染するのはあの白馬がいい(それも違うだろ)

なんつーか役者も隊長と若いのとしか分からなかった。それ以外はみんなヒゲでマッチョでハードゲイの溜まり場で抱きあっていそうだった。ジョシュ・ブローリン(サノス)出てたのか。肌が紫じゃないから気が付かなかったよ。あとジェニファー・コネリーの絶叫は良い。あそこだけ編集して10分くらいエンドレスで聞きたい。それくらい力のある絶叫だった。いい役者になったね。いや、昔からいい役者だったけど(『フェノミナ』を見てるから俺が育てた感があるんだよ)。
ちなみに思い違いしてて隊長がジョシュ・ブローリンだった。だって紫じゃないんだもん。


【銭】
トーホーシネマズメンバー入場ポイント6ポイント使って無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
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『羊と鋼の森』『コードギアスⅢ』『空飛ぶタイヤ』『OVER DRIVE』『さらば青春、されど青春。』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『羊と鋼の森』トーホーシネマズ渋谷4

▲ソフトタッチでお願いします。

五つ星評価で【★★★役者のアンサンブル】
脚本の金子ありさ(『高台家の人々』『僕の妻と結婚してください』『となりの怪物くん』)が割と信用できない仕事をしてきているのだが、今作のようにリアリティに欠けない物語なら大丈夫という事か。全体的には朴訥でいい感じだが、調律師がピアニストの領分を侵したのではないかという疑問に対する当事者同士の決着が描かれていない事、大きな仕事を任された主人公がある問題点にぶつかり、それに対して自分一人で乗り越えるが、参加者の事を考えれば会社ぐるみの助言やサポートがあってもおかしくない事、などそこはもう少し詰めるべきと言う緩さが残存している。そこはちょっと「あれ?」と思った。
監督の橋本光二郎(『orange』『恋するヴァンパイア』)のラインナップもちょっと首を傾げる感じだ。よく仕上がったな、これ。

「ピアノの調律」が目新しい。大変さ、繊細さをちゃんと活写し、観客に突きつけてくる。
真面目な内容を真面目にコツコツ描くのは良い。好感が持てる。

山﨑賢人はできない人が似合う。
鈴木亮平の過去エピソードにも驚かされた。問題を抱えていた過去を持つ上での優しさが伝わってきて、とても良い。鈴木亮平、そういうの上手い。
光石研の人格的には受け入れ難いが、技術的にゆるがない感じも良い。
14年ぶりの調律の森永悠希に泣かされる。あんなんずるいわ。
そして上白石萌音と上白石萌歌。萌音ねーちゃん可愛い。ピアノになってあの指で叩かれたいっす。


◆『コードギアス反逆のルルーシュⅢ 皇道』トーホーシネマズ上野6

▲結局ギアスが何だったのかは分からんかった。

五つ星評価で【★★★怪作】
長いし、キャラ多いし、勢力の組合せコロコロ変わるし、
物語の全貌とか分かったなんて口が裂けても言えん。
でも不思議に面白い。話の壮大さに飲み込まれてるか?
三部作目も詰め込みがひどく、一見さん(=自分)には、かなりキツい。
まあ、でも、怒涛の展開で、主人公を中心に渦巻く悲劇のつるべ撃ちに涙を流さずにはいられない。こんな物語を書く奴の頭と言うか心ははネジくりかえってるに違いない。

そもそもギアスやCCなどの超能力の出自が少なくとも劇場版では明かされてない。あれだけ長いもの見せられて、最後まで「不思議な力」でしかないのだ。
ブリタニカの国王のやろうとした事ももう一歩概念的で分かりづらかった。
ただ、ブリタニカ国王の言動から始まった物語が、
その国王を倒すだけで終わらず、その先に話を進めたのは良かった。

撃っていいのは撃たれる覚悟がある者だけだ。ってセリフかっけー。


◆『空飛ぶタイヤ』トーホーシネマズ日本橋5

▲何気にどこにでもいて、いい嵌り方をするムロツヨシ。

五つ星評価で【★★★正攻法。映画は悪くない。】
映画自体は面白いのだけど、現実のひどさが映画を楽しめなくさせてる。
現実は内部告発者が出ても司法が機能せず正義が遂行されない。

ここにこの人置けば盤石だろうってキャスティングで作られている。
贅沢で豪華だ。
特に目新しい事をする訳でもないが、ムロツヨシは
とてもいいアクセントになっている。それってムロっぽい。

サザンの曲は酔って即興で作ったみたい。
この映画に合った曲とは思わない。
にもかかわらずメロディーが強くて、すぐ脳内でリピしてしまう。
シャクだなあ。

深キョンいいママだ。
「長瀬智也+深田恭子」と言うメジャー大作系な夫婦を正面に
「浅利洋介+谷村美月」と言うミニシアターっぽい夫婦が
キャスティングされてるのも面白い。
ああ、谷村美月がもうママ役なのか。

そしてとことん変わらない小者を演じる木下ほうか。
木下ほうかも代わり探すのが難しい役者だよなあ。
岸部一徳に延々と怒られる木下ほうかとか見たいかどうかは別にして5時間くらいぶっ通しで演技とか成立しそう。


◆『OVER DRIVE』109シネマズ木場5

▲男二人より、車より、森川葵の写真をアップ。

五つ星評価で【★★★面白いか面白くないかが自問してもよく分からない】
バトル物のセオリー通りの展開で、勝利寸前にダメダメになった負け犬が復調して大逆転はいいのだけど、主役の一人、新田真剣佑のやな奴キャラがつまらないので応援しづらい。単にこじらせてて悪人でないのは分かるのだが、だからと言って人当たりの悪い奴を好きになるかっていうのは別。やな奴キャラは「やな奴」キャラを打ち消す別の魅力がないといかんのだが、まああんま特にそういうのは感じなかった。
ライバルドライバーの北村匠海くんは膵臓の彼で、彼が彼で魅力があるかと言うと、話に入ってこなくて、文字通り、お話にならない。真剣佑に負けて「きみの膵臓を食べたい」くらい言ってほしかった。
森川葵かーいーけど彼女も映画にグイグイ入ってこない感じ。
弟とは逆に黙々とやれる事をやる東出昌大くんみたいなキャラは好き。指がゴツゴツしてマッチョのETみたい。

ラストバトルが全然盛り上がらない演出なのは全くもう。


◆『さらば青春、されど青春。』ユナイテッドシネマ豊洲5

▲演技はいいけど、ふみかすに付いた衣装さんのセンス古くないか?

五つ星評価で【★★これを面白い言うたらあかんやろ】
タイトル『たかが青春、されど青春。』だと思い込んでた。
幸福の科学従来の宇宙人、悪魔などが出てきて決戦みたいな荒唐無稽路線でないのが残念。あのメタ破綻がどうにも好きなのに。主人公の人物像が努力だけするつまらん奴なので共感できん。千眼美子さんはいい演技。いや、主役を始めとする面々がそんなイキイキしてないからいい演技に見えるのかもしれない。
ともかく主人公像に魅力がない。彼は真面目なガリ勉くんで東大もどきの大学に入り、空いてる時間を全て図書館に通い勉強に費やすが、就職協定を遵守しすぎた為に希望企業へは就職できず、貿易会社へと就職する。正論をかざし折れない彼だが社畜のように働きに働き、徐々に会社での地盤を築いていく。そこにスピリチュアルな精霊が彼にアプローチしてきて、彼は迷う。うーん、どうでもいい。
映画の中で持ちあげようとしている主役の彼が一生懸命、勉強をしたり、仕事をしたりするのはいいのだけど、彼のアプローチは全部一人でやるひたすらデスクワークなのである。俺、大学でこんな座学しかしなかった奴に共感は出来ない。逆に大川隆法先生の青春時代を聞き取ったらこうなってしまったという事かもしれないが、こういう青春だったら大学に入る必要はない。ずっと図書館に通い、勉強だけしてればいいのである。
基本、彼自身に共感できないので、俗世での幸せとスピリチュアルな目標との選択に悩むという事が全く絵空事にしかならない。俗世が決して幸せに見えたりはしないし、俗世で俗世の人間として「よく生きている」ように見えないから。


【銭】
『羊と鋼の森』:トーホーシネマズ会員サービス週間により1100円。
『コードギアスⅢ』:トーホーシネマズ会員サービス週間により1100円。
『空飛ぶタイヤ』:トーホーシネマズ会員サービス週間により1100円。
『OVER DRIVE』:109シネマズ会員サービス曜日(毎週火曜日)により1300円。
『さらば青春、されど青春。』:ツテでムビチケを無料譲渡。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
羊と鋼の森@ぴあ映画生活
コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道@ぴあ映画生活
空飛ぶタイヤ@ぴあ映画生活
OVER DRIVE@ぴあ映画生活
さらば青春、されど青春。@ぴあ映画生活
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羊と鋼の森@あーうぃーだにえっと
空飛ぶタイヤ@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
▼関連記事。
コードギアス総集編Ⅰ@死屍累々映画日記・第二章
コードギアス総集編Ⅱ@死屍累々映画日記・第二章
コードギアス復活のルルーシュ@死屍累々映画日記・第二章
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『映画の教室2018上第四回』国立映画アーカイブ

五つ星評価で【★★子ども用3本、大人向け1本。大人向けのがいいな】
フィルムセンター改め国立映画アーカイブの企画上映「映画の教室2018上」。
全五回で今回のお題は「時代から観る日本アニメーション」
四回目は「戦後① 本格的な商業展開」で、商業アニメの黎明期の作品4本。

『すて猫トラちゃん』1947年。可愛い猫キャラの顔が目が一重で唇が薄いコケシみたいな日本女児の顔。同じ正岡憲三の『くもとちゅうりっぷ』のてんとう虫もそうか。拾われた捨て猫の弟分に嫉妬して家出する姉。『未来のミライ』みたいじゃん。その家出姉を助けに行くのが捨て子の弟、冒険の末、仲良くなる。セリフは全て歌。『レ・ミゼラブル』かよ(笑)。キャラの感情に伴うアニメートが素晴らしい。逆毛が立つシーンとか「おおっ」と観客から感嘆の声が漏れた。ただ、キャラが複数人によって描かれている事が分かる感じで作画レベルが一定せず「作画監督」という概念がまだ浸透してない感じも受けた。21分間ずっと歌ってるのでいささか冗長。
『こねこのらくがき』1957年。続けて猫かよ、と言うのと猫のデザインが子供子供してしまったのでダレる。ずっとダレずにいられないほど疲れてなくはないのだ。映画よ、ごめん。
『注文の多い料理店 山ねこ軒』1959年。人形アニメ。宮沢賢治のアレである。話がアレだなあ。でも、もっとアレな感じに出来そうだけど、そこは人形アニメという現実的な手段を使うアニメの限界があるのかもしれない。
『プラス 50000年』1960年。唯一の大人向け作品。モダンで不真面目でいいわあ。特に守る物がない感じが好感持てる。ラストの「落ち(というより下げ)」は唐突なので安直に感じる。












【銭】
国立映画アーカイブ一般入場料金520円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
《時代から観る日本アニメーション/戦後1 本格的な商業展開》@ぴあ映画生活
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『死闘の伝説』『野戦看護婦』シネマヴェーラ渋谷

特集上映「戦争と女たち」から1プログラム。

◆『死闘の伝説』
五つ星評価で【★★★「加藤嘉や加賀まりこ、岩下志摩がショットガンを撃ちまくる!」と言われたら見ない訳にはいかない】
1963年、パートカラー、84分。初見。
冒頭カラーの後、凄い退色だなーと思ったら、冒頭とラストだけカラーでど真ん中は全部白黒。
太平洋戦争戦中の超田舎北海道、田舎ののほほん感はなく、疎開してきた都会者に田舎者は冷たく厳しい。
それは田舎の地主息子菅原文太との縁談を岩下志摩が断ったからで、戦地から手を壊して戻ってきた菅原文太は中国で現地娘を乱暴しまくる暴れ者で、同じく戦地から帰ってきた岩下志摩の兄、加藤剛はそれを知っている。田舎者の中でも加藤剛とアチチな関係の娘、加賀まりこ、その父、加藤嘉は疎開者に優しい。
ある日、菅原文太が岩下志摩を強姦しようとしして、はずみで通りかかった加賀まりこに撲殺されてしまう。怒る田舎者。リンチにしようとするが加藤嘉が抵抗する。おっ、加藤嘉、ショットガンじゃねえよ、猟銃だよ。しかし、加藤嘉若い(と言っても中年だがヨレヨレではない)。爺さんになる前から目がうるうるしてる。ちょっと塚本晋也に似てる(目は除く)。加藤嘉、岩下志麻の乳がっつり握るシーンがある。おいおいおいおい。役者の名前は知らないけど、幼女の乳もがっちり握るぞ。そういう役者になら私もなりたい。
菅原文太が獰猛に悪い。東映以前は悪役だったりしたんだよな。悪そうと言えば悪そうな顔だし。
岩下志麻も加賀まりこも若い。綺麗綺麗。可愛い子というよりは美人系。
そして加藤剛が正しすぎる故に見所がない。復讐とかしろや。我を忘れて暴力に溺れるのが映画の醍醐味だったりするじゃろ。



◆『野戦看護婦』
五つ星評価で【★★看護婦の衣装が大昔のピエロみたい】
1953年、白黒、92分。初見。
看護がどうのと言う話ではなく、新東宝らしからぬどっぷり恋話。
いや、そういうんじゃないよ。新東宝らしくエロでいいんだよ。
大昔のピエロみたいなナースルックが野暮ったくて女の子の見分けがつきづらい
外套付きナースルックは黒。何か変なの。
中山昭二主役かあ。



【銭】
通常二本立て興行価格1500円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
死闘の伝説@ぴあ映画生活
野戦看護婦@ぴあ映画生活
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『メイズ・ランナー 最期の迷宮』トーホーシネマズ日本橋4


▲タチョウ倶楽部っぽい3人。

五つ星評価で【★★★★いやああ面白かった。飽きなかった】  
もうすっかり1も2も忘れかけてて、復習もせずに(基本、復習はしない)出かけてすんげ面白かった。3だけ見て面白い訳でもなく、1や2の知識は必要なのだけど、そんなに細かい伏線回帰がなく、一応、前作まで目を通していれば大丈夫というくらい。その匙加減がとても良い。ただ、ダメ押しとして前二作のダイジェストを冒頭に付けておいてくれてもよかったのだよ。やっぱ、そこまで親切に徹するのがサービス業としての営業努力だと思うのよ。一応、このシリーズに関しては3は凄く面白いが、いきなり3だけ見て分かるのかと言われればそれは分からないから。

それにしてもあのニヤニヤ男がむかつく。有能なのに性根が腐ってる奴という設定は上手い。イライラするけど。

ベロニカが男前で好き。
その逆にミンホの扱いが昔のディズニー・プリンセスかよというくらい自立性が低い。そんなしてまで救わなくて良かったんじゃないの? いやまあ、そういう行為その物が免疫者全員の保護に繋がるのだけど。それは結果オーライというだけの話だし。にしても、ミンホ、周りがこれでもかと少年から青年になりギリシャ彫刻のように彫りが深くなる中、ただ一人吉本新喜劇のように「のぺ」っと顔が平たい族たったのは、うーん、お前らみんな温泉に入れ。血行良くなって病気とか治るかもしれん。                


【銭】
トーホーシネマズメンバーサービス週間で会員1100円。
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メイズ・ランナー:最期の迷宮@ぴあ映画生活
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メイズ・ランナー@死屍累々映画日記
メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮@死屍累々映画日記
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『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』ユナイテッドシネマ豊洲9


▲何だよ、その真実見つけました、みたいな目は?

五つ星評価で【★★やはり理由は嘘でも欲しい】  
全体長い。が、
ただただただただ榮倉奈々さまが可愛い
そういう映画。いや、映画なのか、これ
と言う具合、掴みどころがない。
映画の体を割と成していない。

まあ、それでもいいじゃん。
榮倉奈々が可愛いんだし。
それにしても着てる服がシンプルな服ばかりだ。
似合うのがやはり超モデルなんだろうなあ。
題名の理由は嘘でも言えよ。映画ってやはりそういうもんだろ。
人間なんだから、説明できないようなモヤモヤだって、
言わずに分かってもらえると思うのはムシがいいと思う。

『キスできる餃子』でも好演していた浅野和之。
今回は夫・安田顕の会社での上司役。
この人が出てくると作品が観客のリアルと地続きになる。
いい役者だなあ。
会社で散々絞られ、家でも尊敬されないそんな彼が
離婚しない理由はごくシンプル。
「相手を愛しているから」。ここにぐっと来たね。


▲イケメン夫と美人妻の大谷亮平+野々すみ花の友達夫婦。おそらく、この二人が世間一般常識上の「理想の夫婦」という比較で出したのだろうが(真逆に深刻な悩みも持っててそれはそれで良かった)、安田顕+榮倉奈々という組み合わせが充分フォトジェニックなので対比効果が出なかった。

【銭】
金曜メンバーズデーで会員1000円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。@ぴあ映画生活

PS 『家に帰ると馬が必ず死んだふりをしています。』
だったら怖い事に気が付きました。
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『キスできる餃子』よみうりホール


▲足で立ってる梨花。

五つ星評価で【★★★何が俺を躊躇させるのか考えてみた】  
つまらなくはない。面白すぎはしない。足立梨花は可愛いし、
田村侑久はイケメンと言われればイケメンなのだろう
(ホモじゃないから実感なし)。

でも、何かそれなりのお金を払ってズシンと映画を見た気がしない
(試写会だから無料で見てるのは置いといて)。
スムーズな話運びの中で、主人公足立梨花と田村侑久の
それぞれの成長が描かれ、最終的に恋愛映画としても成就する。
ずっと飽きずに見れるのはいい事なのだけど、
単純に認めづらいのは主人公二人の努力がそれぞれ
片手間に見えてしまうからだろう。

足立梨花(餃子側)は餃子作成のベースを知っているので、
基本最初から最後まで餃子に対して上から目線である。
ベストではないが、ベターな餃子を作れる自信が常にある。
餃子に対してキッチリ凹むシーンが欲しかった。
彼女がキッチリ凹まないと、餃子と向き合ってきた父・浅野和之
の人生が報われない。
かなりトントン拍子に進み、言葉に出した声でしか
反省してなく見える彼女については、ちょっと応援しづらいのだ。
一度全て壊れてやり直すくらいの「頑張り」が見たかった。
子供に「じいじの餃子の方が美味しいよ」とか言わせても良かったのに。

一方、田村侑久(ゴルフ側)も反省回復が早すぎる。
餃子側に重点を置いて描いてるからゴルフ側が
猛スピードになってしまうのは致し方ないが、
彼の回復がメンタルの弱みなので「やる気」や「思い切り」を
補填すればOKと言うのが弱い。それなら最初からやれと思ってしまう。

なので、何となく映画というよりはドラマっぽかった。
冷静にモニターの外から経過を見てる感じ。
映画だったらキャラクターに感情移入して、没入し、一緒に問題を乗り越えるような熱さがほしい。割とそういう映画を見てきたからかもしれないけど、そう思う。

足立梨花の甲高い声は可愛いけど微妙に邪魔。
努力女子っぽく見えない(見えないのに努力する所がコメディーか?)。

口では冷たく言ってても常に娘を見守ってる浅野和之の華の無さが良い。
これが娘ではなく孫で、恋愛パートを捨てると『ラーメン食いてぇ!』にかなり近付く。

PS キスで斬る・餃子か?


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