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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『羊と鋼の森』『コードギアスⅢ』『空飛ぶタイヤ』『OVER DRIVE』『さらば青春、されど青春。』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『羊と鋼の森』トーホーシネマズ渋谷4

▲ソフトタッチでお願いします。

五つ星評価で【★★★役者のアンサンブル】
脚本の金子ありさ(『高台家の人々』『僕の妻と結婚してください』『となりの怪物くん』)が割と信用できない仕事をしてきているのだが、今作のようにリアリティに欠けない物語なら大丈夫という事か。全体的には朴訥でいい感じだが、調律師がピアニストの領分を侵したのではないかという疑問に対する当事者同士の決着が描かれていない事、大きな仕事を任された主人公がある問題点にぶつかり、それに対して自分一人で乗り越えるが、参加者の事を考えれば会社ぐるみの助言やサポートがあってもおかしくない事、などそこはもう少し詰めるべきと言う緩さが残存している。そこはちょっと「あれ?」と思った。
監督の橋本光二郎(『orange』『恋するヴァンパイア』)のラインナップもちょっと首を傾げる感じだ。よく仕上がったな、これ。

「ピアノの調律」が目新しい。大変さ、繊細さをちゃんと活写し、観客に突きつけてくる。
真面目な内容を真面目にコツコツ描くのは良い。好感が持てる。

山﨑賢人はできない人が似合う。
鈴木亮平の過去エピソードにも驚かされた。問題を抱えていた過去を持つ上での優しさが伝わってきて、とても良い。鈴木亮平、そういうの上手い。
光石研の人格的には受け入れ難いが、技術的にゆるがない感じも良い。
14年ぶりの調律の森永悠希に泣かされる。あんなんずるいわ。
そして上白石萌音と上白石萌歌。萌音ねーちゃん可愛い。ピアノになってあの指で叩かれたいっす。


◆『コードギアス反逆のルルーシュⅢ 皇道』トーホーシネマズ上野6

▲結局ギアスが何だったのかは分からんかった。

五つ星評価で【★★★怪作】
長いし、キャラ多いし、勢力の組合せコロコロ変わるし、
物語の全貌とか分かったなんて口が裂けても言えん。
でも不思議に面白い。話の壮大さに飲み込まれてるか?
三部作目も詰め込みがひどく、一見さん(=自分)には、かなりキツい。
まあ、でも、怒涛の展開で、主人公を中心に渦巻く悲劇のつるべ撃ちに涙を流さずにはいられない。こんな物語を書く奴の頭と言うか心ははネジくりかえってるに違いない。

そもそもギアスやCCなどの超能力の出自が少なくとも劇場版では明かされてない。あれだけ長いもの見せられて、最後まで「不思議な力」でしかないのだ。
ブリタニカの国王のやろうとした事ももう一歩概念的で分かりづらかった。
ただ、ブリタニカ国王の言動から始まった物語が、
その国王を倒すだけで終わらず、その先に話を進めたのは良かった。

撃っていいのは撃たれる覚悟がある者だけだ。ってセリフかっけー。


◆『空飛ぶタイヤ』トーホーシネマズ日本橋5

▲何気にどこにでもいて、いい嵌り方をするムロツヨシ。

五つ星評価で【★★★正攻法。映画は悪くない。】
映画自体は面白いのだけど、現実のひどさが映画を楽しめなくさせてる。
現実は内部告発者が出ても司法が機能せず正義が遂行されない。

ここにこの人置けば盤石だろうってキャスティングで作られている。
贅沢で豪華だ。
特に目新しい事をする訳でもないが、ムロツヨシは
とてもいいアクセントになっている。それってムロっぽい。

サザンの曲は酔って即興で作ったみたい。
この映画に合った曲とは思わない。
にもかかわらずメロディーが強くて、すぐ脳内でリピしてしまう。
シャクだなあ。

深キョンいいママだ。
「長瀬智也+深田恭子」と言うメジャー大作系な夫婦を正面に
「浅利洋介+谷村美月」と言うミニシアターっぽい夫婦が
キャスティングされてるのも面白い。
ああ、谷村美月がもうママ役なのか。

そしてとことん変わらない小者を演じる木下ほうか。
木下ほうかも代わり探すのが難しい役者だよなあ。
岸部一徳に延々と怒られる木下ほうかとか見たいかどうかは別にして5時間くらいぶっ通しで演技とか成立しそう。


◆『OVER DRIVE』109シネマズ木場5

▲男二人より、車より、森川葵の写真をアップ。

五つ星評価で【★★★面白いか面白くないかが自問してもよく分からない】
バトル物のセオリー通りの展開で、勝利寸前にダメダメになった負け犬が復調して大逆転はいいのだけど、主役の一人、新田真剣佑のやな奴キャラがつまらないので応援しづらい。単にこじらせてて悪人でないのは分かるのだが、だからと言って人当たりの悪い奴を好きになるかっていうのは別。やな奴キャラは「やな奴」キャラを打ち消す別の魅力がないといかんのだが、まああんま特にそういうのは感じなかった。
ライバルドライバーの北村匠海くんは膵臓の彼で、彼が彼で魅力があるかと言うと、話に入ってこなくて、文字通り、お話にならない。真剣佑に負けて「きみの膵臓を食べたい」くらい言ってほしかった。
森川葵かーいーけど彼女も映画にグイグイ入ってこない感じ。
弟とは逆に黙々とやれる事をやる東出昌大くんみたいなキャラは好き。指がゴツゴツしてマッチョのETみたい。

ラストバトルが全然盛り上がらない演出なのは全くもう。


◆『さらば青春、されど青春。』ユナイテッドシネマ豊洲5

▲演技はいいけど、ふみかすに付いた衣装さんのセンス古くないか?

五つ星評価で【★★これを面白い言うたらあかんやろ】
タイトル『たかが青春、されど青春。』だと思い込んでた。
幸福の科学従来の宇宙人、悪魔などが出てきて決戦みたいな荒唐無稽路線でないのが残念。あのメタ破綻がどうにも好きなのに。主人公の人物像が努力だけするつまらん奴なので共感できん。千眼美子さんはいい演技。いや、主役を始めとする面々がそんなイキイキしてないからいい演技に見えるのかもしれない。
ともかく主人公像に魅力がない。彼は真面目なガリ勉くんで東大もどきの大学に入り、空いてる時間を全て図書館に通い勉強に費やすが、就職協定を遵守しすぎた為に希望企業へは就職できず、貿易会社へと就職する。正論をかざし折れない彼だが社畜のように働きに働き、徐々に会社での地盤を築いていく。そこにスピリチュアルな精霊が彼にアプローチしてきて、彼は迷う。うーん、どうでもいい。
映画の中で持ちあげようとしている主役の彼が一生懸命、勉強をしたり、仕事をしたりするのはいいのだけど、彼のアプローチは全部一人でやるひたすらデスクワークなのである。俺、大学でこんな座学しかしなかった奴に共感は出来ない。逆に大川隆法先生の青春時代を聞き取ったらこうなってしまったという事かもしれないが、こういう青春だったら大学に入る必要はない。ずっと図書館に通い、勉強だけしてればいいのである。
基本、彼自身に共感できないので、俗世での幸せとスピリチュアルな目標との選択に悩むという事が全く絵空事にしかならない。俗世が決して幸せに見えたりはしないし、俗世で俗世の人間として「よく生きている」ように見えないから。


【銭】
『羊と鋼の森』:トーホーシネマズ会員サービス週間により1100円。
『コードギアスⅢ』:トーホーシネマズ会員サービス週間により1100円。
『空飛ぶタイヤ』:トーホーシネマズ会員サービス週間により1100円。
『OVER DRIVE』:109シネマズ会員サービス曜日(毎週火曜日)により1300円。
『さらば青春、されど青春。』:ツテでムビチケを無料譲渡。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
羊と鋼の森@ぴあ映画生活
コードギアス 反逆のルルーシュIII 皇道@ぴあ映画生活
空飛ぶタイヤ@ぴあ映画生活
OVER DRIVE@ぴあ映画生活
さらば青春、されど青春。@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
羊と鋼の森@あーうぃーだにえっと
空飛ぶタイヤ@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
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