ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『DEVILMAN crybaby』『ユートピア』トリウッド

トリウッドで見た2本3プログラムをまとめてレビュー。

◆『DEVILMAN crybaby』トリウッド
五つ星評価で【★★★★演出力】
すげーコンテンツだった。
原作のデビルマンをベースに現代化に成功している。
陸上部とラッパーという原作にない要素を導入し、
原作が言いたかった事の発信力を強めている。
特にいつまでも渡らないバトンにはやられた。
又、美紀の正論に対して、悪意の奔流が噴出する凄まじさは
「言語の視覚化」により、原作の衝撃を凌駕しているかもしれない。

残念だった部分もある。
今回、技法がFLASHアニメと言うシステムで作られている。
実はあまりよく分かっていないのだが、
何枚かの絵を続ける事による従来の技法も可能だが、
一度作った絵を加工して次の絵を作る事が得意な技法らしい。

10話続けて見たからかもしれないが、
これがけっこう頭を疲れさせる。
絵の動き方が従来と違って反則な動き方
(出鱈目と言ってもいい)をするからだろう。

それでも人間パートは従来に近づけて
分かりやすい絵や動きを付けているのだと思う。

妖獣たちがデタラメで、デザインも子供のイタズラみたいで
かっこ悪い。ここが本当に残念。
重量感のある永井豪絵、もしくは、別の絵であっても、
生物としてのリアリティーを持つ現実的な絵にしてほしかった。
いや、こんな絵でも伝わってくる話という意味で
天才的(この場合は悪魔的がふさわしいか)な演出力だと思うが。

デーモンに関しては
・人間とデーモンの違いが容姿以外あまり明確ではない。
・デーモンが何をしたがっているか、それはデーモン自身の望みなのか、サタンの発案なのか等が分からない(もしくは分かりづらい)。
・デーモンの特性「合体」が後半になるまで意図的に隠蔽されているかのように描写されない。
・サタンとデーモンが違う物であり、にもかかわらず、その関係に序列が保たれている事に対する理屈が描かれていない。
・デーモンの無差別合体のエピソードがなくなってしまった。
等々、原作の上に構築した物語である為、原作が分かっていないと分かりづらい設定になっている気がする。

エロい部分は上手く作ってある。
『哀しみのベラドンナ』でもこんなんやってたが中々上手い。


◆『ユートピア』トリウッド
▲画像は後から。

五つ星評価で【★★★現実上に展開する絵が凄い】
凄い絵をぶちこんでくる。
こういうのを限られた仲間で限られた資金で作るのが凄い。
自主制作であるのに、絵の確からしさがメジャー作品以上。

まあ、でも、頭が整理できずに見終わっちゃった感じだからもう一回見たい。


【銭】
『DEVILMAN crybaby』:1~5話.6~10話をそれぞれ1プログラム1600円にしているのだが、同時鑑賞割引で3000円で。
『ユートピア』:一般1700円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
DEVILMAN crybaby@ぴあ映画生活
ユートピア@ぴあ映画生活
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『ゲンと不動明王』『奇巖城の冒険』『日本誕生』新文芸坐

新文芸坐の企画「永遠の映画スター 三船敏郎」から2プログラム。

◆『ゲンと不動明王』
五つ星評価で【★★★子供かわゆいのう】

1961年の白黒映画(本来パートカラー映画だが、今回は全白黒)。102分。初見。
僧侶の千秋実の子供の兄妹、千秋実が後添えを貰う事から兄が隣町に住込奉公に。紆余曲折あって元の寺に帰されたり、又、寺から出たり、子供なんて飯だけ食わせてもらえば幸せだろうみたいな扱いが時代の違いを感じさせる。大人の勝手な都合で子供が振り回されるのは災難だが、決して暗い話ではない。子供の伸び行く力が悲惨さを思わせない。動物と子供には本当に敵わない。

三船は「不動明王」役。大きくなったり、小さくなったり、神様役が妙に似あうのがおかしい。

菅井きんが生け捕りにされたかの如く、まんま田舎のおばちゃん。
笠智衆が『男はつらいよ』より8年早く坊さん役をやってる。他にあるかどうかは分からないが、まあ、坊さんとしていそうだものなあ。


◆『奇巖城の冒険』
五つ星評価で【★★面白ければ文句はない】
1966年のカラー映画。103分。初見。

シルクロードを舞台にした日本人による「走れメロス」。
日本人だらけのアラブ砂漠で伊福部昭のゴジラ使い回し劇伴の中、三船が刀でマラソン正面突破する珍作。
うんでも、翻案しましたってだけで、 ダラダラしててテンポが悪い。重箱の隅をつつくような面白さだけではいかんやろ。

「巖」の字が難しい。


◆『日本誕生』
五つ星評価で【★★特撮は良い】
1966年のカラー映画。120分(全長180分の全長版プリントが見つからず急遽短縮120分版での上映になった)。初見。
『わんぱく王子の大蛇退治』とか見てるからヤマタノオロチがどうにもしょぼく感じる。
天変地異や野火など壮大な背景を描写するための特撮が美しい。
やんごとなきミカドが東野英治郎の悪臣の甘言に踊らされて、身内の三船敏郎につらく当たる、何で何でヨヨヨみたいな、身内痴話喧嘩みたいな話で、三船のベタベタな「悩んでます」演技が鼻に付く。ヤマトタケル役で、神代の神様な訳だが、何かどこか『七人の侍』の菊千代だったり、『椿三十郎』の三十郎っぽい。神様なのに侍っぽいのだ。その癖、強い倫理観に縛られて自由でない。三船一人が感情ダダ漏れみたいな状態なのもどうか。


【銭】
『ゲンと不動明王』+『奇巖城の冒険』:新文芸坐の会員割引250円減の1100円。
『日本誕生』:新文芸坐の会員割引250円減の1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ゲンと不動明王@ぴあ映画生活
奇巖城の冒険@ぴあ映画生活
日本誕生@ぴあ映画生活

『官能病棟 濡れた赤い唇』ラピュタ阿佐ヶ谷

五つ星評価で【★★★ホラー表現に馴れた物と目を見張る物がある】
企画「新東宝ピンク映画 ラスト・フィルム・ショー」の1プログラム。
2005年。カラー、初見。

ラピュタ阿佐ヶ谷のチラシによると「ピンク映画であると同時に本格的ホラーであるという不可能を可能にした橋口卓明監督の力作。」うむ。成人映画とホラーがちゃんと問題なく同居してる。今の低予算デジタルホラーより映像の作り込みが実にしっかりしている。口裂け女の近寄りは貞子とか俊雄っぽくって、今、見るとちょっとどうかなと思ってしまわなくもないけど、それと併用される気が狂ったような上下パンは今まで見た事がないだけに、久々に、絵の力で「ゾッ」とさせられた。

女優さんが美しく、ホラー部分に頼る事なく、濡れ場も実に綺麗だ。
ちょっとアップ目でスクリーンを肌色が覆う。
芸術映画ぶってロングでただ撮ってるだけみたいな事をしないので好感が持てる。
要はとても裸が綺麗に撮れてるのである。これは綺麗に撮ってやろうという意思がないと撮れない絵だと思う。割と一番後回しにされてる気もするが、女優の綺麗な裸を魅力的に撮れる事はとても大事な事だ。
ラストカットは妥当な落ちだが、何かもう一手加えてやりたい感じ。ちょっとセオリー通りすぎる。


【銭】
一般料金1200円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
官能病棟 濡れた赤い唇@ぴあ映画生活
官能病棟 濡れた赤い唇@P.G.

『結婚期』『浪花の恋の物語』シネマヴェーラ渋谷

特集上映「女優有馬稲子」から1プログラム。

◆『結婚期』
五つ星評価で【★★★★女子アナ役有馬稲子♡アリパン】
1954年、白黒、102分。初見。
鶴田浩二でラブコメとか撮ってるとは思いもよらなかった。
プロポーズの言葉は囁いてもこの映画では人生訓は囁かないのである。
その鶴田浩二が真面目が信条の公務員係長。
有馬稲子は女子アナ。普通、接点がないこの二人に接点が出来るのがラブコメ。ブラボー。鶴田浩二も不器用にチェリーボーイっぽくて可愛いが、有馬稲子もキュンとした感じで可愛い。女子アナ役だからいい感じに華やかで知的だ。いい。似合ってる。有馬稲子自身はイヤかもしれないが、女優女優した重い役よりこういうカワイコちゃん役が好みだわあ。
鶴田浩二がモテモテで何人からも言いよられる。
その中の一人が芸者の岡田茉莉子。ちょっと普通じゃない美女オーラ。他の女子と空気が違う。隔絶してる。今の女子だと(と言いながら少し古いが)吉川ひなのっぽい。何か一人だけ日本人とトーンが違う感じ。

井上梅次監督はバンドミュージックを派手に吹かすのが得意。とても気持ちいい。

あと、雪村いづみが雪村いづみ役で出演して、一曲歌う。
『青い芽』でナジってごめん、雪村いづみ凄いステキだ。『青い芽』は劇中の衣装があかんわ。あーゆー野暮ったいの着せて野暮ったい役をやらせたら似あわなかった、と言う事なのだろう。



◆『浪花の恋の物語』
五つ星評価で【★★この錦之助は嫌い】
1959年、カラー、105分。初見。
廓の遊女・有馬稲子に惚れた錦之助が身を持ち崩す話。

これ、私的にはてんでダメ。

錦之助のキャラが最初から最後までどうにも嫌い。好きになれない。
男は自分の責任の取れない相撲を取ってはいかん。自分の責任を取れない相撲を取るほどの愛だったと言えば言えるが、そこで全てを失ったり、他人に迷惑をかけたりするのは、やはり思慮が足りないと思ってしまう。多分、これはこの映画の中で錦之助と有馬稲子の実際の「遊び」のシーンが一切描かれてないからというのもあると思う。そこが描かれていないから、この映画の錦之助は「愛を貫いた」ではなく「愛に溺れた」と見えてしまう。これ、中村錦之助でなく、木下ほうかキャスティングだったら、みんな蛇蝎のように主人公を嫌がると思うよ。

その錦之助を遊郭に誘い込む遊び人の町人仲間が千秋実。この先導だけして一切責任を取らない不誠実な感じは岸部シローっぽい。どこか目に信用がない。『七人の侍』の槇割り侍だけで、この人をいい人と思ってはいけない。割と喧嘩が合ったらすぐ焚き付けるような無節操な役が多いよね。

東野英治郎はただの嫌味な金持ち親父役。そんなに最低じゃなかったのが残念だ(地を這うような貧乏人のカス野郎とかが素晴らしくっていいです)。

有馬稲子は情の濃い遊女役なのだけど、殊更、贔屓して撮られてる風でもなし。ほぼほぼロングばかりで映画的と言えば映画的なのだけど、あまり感情込められるような撮られ方してないのが不憫。片岡千恵蔵の方がばんばんアップがあがる(別にそれで千恵蔵に惚れる訳でもないけど)。



【銭】
通常二本立て興行価格1500円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
結婚期@ぴあ映画生活
浪花の恋の物語@ぴあ映画生活

『世界でいちばん長い写真』『モリのいる場所』『PEACE MAKER 鐵』『ハン・ソロ』『あさがおと加瀬さん。』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『世界でいちばん長い写真』シネリーブル池袋1

▲マカロニ・ウェスタンだったら、この後この全自動パノラマ・ガトリングガンで全校生徒は皆殺しだって、ちょっと待て。それ、面白そうじゃん。

五つ星評価で【★★★★実は仕掛けが上手い映画】
ただ、主人公が病的に消極的なのが歯痒い。主人公の上に君臨する女部長が独裁者のように主人公を見下して怒るが、セオリーで言えば、それは彼の為を思っての筈なのに、怒りのシーンが多くてそうにも見えず、何かやな女だなあと見えてしまった。
その消極的な彼がパノラマカメラと出会う事で、自分の中から発信しなければいけない物を見つけていく過程がなかなか丁寧に描かれていて好感が持てました。
それとラスト、ある思い付きを成功させる為走り出す部長の設定が秀逸。
あそこがある事で大きな山場が出来た。
あと武田梨奈がいい。結婚相手が秘密なのもグー。
小松政夫はインド帰りが自然な空気を持ってるが、まあ、小松政夫でなくてもいい。
エンドロールに流れる撮られた「長い写真」がまたなかなか良い趣きがある。


◆『モリのいる場所』シネリーブル池袋1

▲この後、山崎努が物体Xに!(嘘)

五つ星評価で【★★なんつーかよく寝た】
ちょっと一眠りしたら終わってた。
沖田修一監督の映画だからつまらないという事はあるまい。
起きていたかった。起きているのが好きなんだ。
機会があったらまた見たいと思います。できれば今度は起きて。


◆『PEACE MAKER 鐵』シネリーブル池袋1

▲京の冬は寒いぜよという感じに皆、厚着。一番、後ろの人だけ乳首見えそうな服なんだけど、これはきっと性癖じゃないかしら?

五つ星評価で【★★★思ったより全然善戦】
どーしよーかなーと悩みつつ、最終日最後の回のレイトショーにギリギリ滑り込んだ。
最終日はそこそこ混んでて、姉ちゃんばかりである。入場特典にCDもろうた。ボイスキャストによる小劇が入ってるみたいだ。
話は少女マンガ風と言うより、イケメンアニメ風新撰組。
幕末は幕府を守る側から見ても攻める側から見ても面白いから、話は大丈夫。ベース新選組の話の中に、未来を見る異能みたいな伝奇的な要素が一摘み入る。多分、TV放映したアニメを編集して前後編にしているのだろうが、話の刈り込みが潔くて気持ちいい。多分、TV見てた人は「あそこもあそこもあそこもない」とか思っている事だろう。
TVでは竹中直人が演じてた斉藤一ですらイケメン。うーん。


◆『ハン・ソロ』109シネマズ木場3

▲チューバッカにはトリマーが必要。

五つ星評価で【★★俺、育ち盛りらしく、よく寝る】
がっつり寝たから話は分からない。
小ネタを振り撒いて~の、SWファンへの目配せは効いてるし、ロケ地が実にSWらしい所を選んでる。SWらしい所って人がいなくって、地平線や水平線がただただガーっと広がってて見える所なのだ。平たく言えば農地か荒地。
ハン・ソロが肉体的にもキャラ的にも似てないのでラストに本物が出てきて「ご苦労、交代だ」みたいなのを期待してしまった。ハン・ソロってもっと余裕があって、いい加減なキャラクターで、そのくせ義に厚く「ひゃっほー」って来ちゃうみたいなイメージなのに。まあ、若い時は余裕がなくてもしょうがないか。TV地上波で放送したら眠ったところ取り返す為に見たいかな、くらい。


◆『あさがおと加瀬さん。』新宿バルト9-4

▲主人公のやあまだ。ドカベンでこそないがニコベンではある。

▲やあまだの恋人、加瀬さん。加瀬と言うだけあって体臭には気を配っている(すんげえ古い親父ギャグ)。

五つ星評価で【★★可愛いかもしれんがもどかしくはある】
淡い話で、女の子二人で「付きあう」と言いながら、なかなか手も握れないのが初々しい。引っ込み思案で躊躇がちな山田を物語から排除して加瀬×加瀬の話にしたなら20分くらいで片付きそう。とツイッターで呟いたら、「加瀬さんも案外ビビリだから停滞する」とお返しを貰った。なるほど。外見からは瞬発力の加瀬、持続力の山田みたいにも見えるが、新しい一歩を踏み出すのはどっちも苦手である。どちらかと言うと引っ込み思案で外見に出ない山田が、自分の気持ちを抑えるだけでなく、自分の気持ちに踏み出す勇気を持つ、と言うのが映画のまとめ方。
おそらく、そういう方向には進まないのだろうが、手を握る、キスをする、胸を揉む、SEXする、などを一つ一つ丁寧に描写して言ったら二人ともすぐ赤くなる、言わば、感度良好ボデイーなので、すんげエロくなりそうである。まあ、そういうのは薄い本で展開するのだろう。


【銭】
『世界でいちばん長い写真』:テアトル水曜割引1100円。
『モリのいる場所』:テアトル水曜割引1100円。
『PEACE MAKER 鐵』:番組固定料金1300円。
『ハン・ソロ』:109シネマズメンバーポイント6ポイント使用して無料入場。
『あさがおと加瀬さん。』:映画ファン感謝デー料金で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
世界でいちばん長い写真@ぴあ映画生活
モリのいる場所@ぴあ映画生活
PEACE MAKER 鐵 ~想道~@ぴあ映画生活
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー@ぴあ映画生活
あさがおと加瀬さん。@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
世界でいちばん長い写真@ノラネコの呑んで観るシネマ
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー@タケヤと愉快な仲間達
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー@或る日の出来事
ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記

『虹色デイズ』『ウィンチェスターハウス』トーホーシネマズ川崎8『ポケットモンスター みんなの物語』109シネマズ川崎2

川崎で同日に見た3本をまとめてレビュー。

◆『虹色デイズ』トーホーシネマズ川崎8

▲左から、つよぽん、なっちゃん、まっつん、恵ちゃん。

五つ星評価で【★★★★バランスが悪いというバランスの良さ】
バイじゃないけど4人組と3人の少女が個性的で可愛かった。

なっちゃん(佐野玲於)、まっつん(中川大志)、つよぽん(高杉真由)、恵ちゃん(横浜流星)。
小早川さん(吉川愛)、まりちゃん(垣松祐里)、ゆきりん(堀田真由)、千葉ちゃん(坂東希)。
男も女も画面露出の多さはこの順番通り。原作未読なので、映画の話だけさせてもらうと「まっつん」と「恵ちゃん」のキャラが多少被ってる。だから、「恵ちゃん」の文化祭での行動を「つよぽん」が肩代わりすれば「恵ちゃん」は整理可能だったと思う。逆に「つよぽん」と「ゆきりん」の揺るがない感じを強調する為に「恵ちゃん」はフリーでいなければならなかったという事か。イベント的には「恵ちゃん」と「小早川さん」の接近・助け合いがあるので伏線的にはちゃんと整っているけれど。どちらかと言うと、恋愛ゲームに踏み込んでこない「千葉ちゃん」の方が整理してもいいキャラか。と言うのは最初「千葉ちゃん」と「ゆきりん」をかなり最後近くまで混同してしまったからだ。バカ。俺。バカ。でも「千葉ちゃん」の気持ちいい距離感にいるキャラは好き。でも基本3対3のペアリングの話なので、男側に4人目がいるのはバランス良くないのだ。


▲鞄にぶら下がってる熊が百点満点の小早川さんとバク転とか身体能力の高さを誇示しないのがよろしいなっちゃん(勿論、左から)

不器用な「なっちゃん」と同じく不器用な「小早川さん」の組み合わせがかーいー。特に恋に翻弄されて自分を失っちゃう感じの「小早川さん」は何て可愛いんだ。キショー。野郎は他の3人が鼻筋がシュンとしてる王子様系の顔立ちなのに、一人明治から百姓やってきましたな顔立ちの佐野玲於くんは努力が似合ってよかった。佐野くんはエグザイル集合映画で見たか。跳ねてる印象しかない。「小早川さん」の吉川愛は見た記憶がない。かーいーな。カンバってほしい。

「まりちゃん」の垣松祐里はいつも不機嫌な役。「まっつん」の中川大志が彼女に惹かれた理由がハッキリせず、割と成り行きなのだけど、何本も恋愛映画に出てる中川大志だけに自由自在で安定感があった。

「つよぽん」については「何でロケッティア?」。しかもサイズあってない感じだし。いや、サイズはピッチリな自分仕様を作ってくるでしょ、マニアの拘りはそういう所に出るから。コスプレカップルってあまり顔を隠すイメージもないので、やはりロケッティアは違うんじゃないか? 

全体の中で一番面白かったのはヤク中みたいな滝藤賢一の担任教師。いーなーあんな自由な演技。

ラインを使った恋愛映画ってのも最先端だ。
あーもーガラケーだからよう分からん。


◆『ウィンチェスターハウス』トーホーシネマズ川崎8

▲4人が増築とルーム・ロンダリングに励む『虹色ウィンチェスターハウス』とか見たいかも。どう考えても悪霊の正体が滝藤さんだ。

五つ星評価で【★★うーん、サッパリ】
根本的な所が良く分からなかった。
・増築しないと何故死ぬの? 霊が増築を求める理由って何?
・うっちゃって他に移り住むじゃダメなの?
・ウィンチェスター銃の呪いならネイティブ・アメリカンが山ほど出てくるのが本当じゃない?

人を殺す武器の話は、日本だとそれが行きつく先は血が欲しくてたまらない妖刀とかに収斂されていく。あまり「刀鍛冶が悪い呪ってやる」みたいな話にならないのは、使用者の殺意の方が強いし、優先されるからだう。「妖銃」と言うのとはまた違うが、銃その物に念が込められているみたいなのは『ザ・タワー』でガンスリンガーが使っていた銃なんかがある。あれ100年くらい使ったら、物化けで付喪神とかになるかね。


◆『ポケットモンスター みんなの物語』109シネマズ川崎2

▲第四の壁を乗り越えそうなサトシ。

五つ星評価で【★★★ちょっと感心】
物語の登場人物がかなり多く、後半、立ち上がった災害に数カ所に分かれて対応を取るのだが、そのグルーピングや一人一人の活躍を入れこんでいく卒のなさにちょっと感心した。

災害の物語である。そして公人が付いた嘘を陳謝する映画である。現実が追いかけてくるみたいで苦笑い。
事故で走れなくなった女の子が全力疾走って『恋は雨上がりのように』かよ。
そして、異常に宗教法人のトップのように悟った事を言う主人公サトシ。
「ポケモン・パワーだ!」そこは大丈夫?

ゼラオラが孤独でやる事はやる昭和初期仮面ライダーみたいなポケモンでかっこよかった。
呪いと言えば、『ミツバチのささやき』みたいな廃屋をゼラオラが必死に増築してたりして。

『劇場版ポケットモンスター んなの物語』ってのもちょっと見たかった。


【銭】
『虹色デイズ』:毎月14日トーホーシネマズデーで1100円。
『ウィンチェスターハウス』:毎月14日トーホーシネマズデーで1100円。
『ポケットモンスター みんなの物語』:109シネマズレイトショー割引で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
虹色デイズ@ぴあ映画生活
ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷@ぴあ映画生活
劇場版ポケットモンスター みんなの物語@ぴあ映画生活

『まごころ』『青い芽』『キューポラのある街』神保町シアター

◆『まごころ』
五つ星評価で【★★★★苦手な成瀬なのに】
1939年、白黒、67分、初見。
企画「映画で愉しむ石坂洋二郎の世界」。

成瀬巳喜男の中篇。もうほんま、動物と子供には勝てん。
開始早々、横に書いてある文字が左から右。あっ、戦前なんか。
子供の友情が親の事情で壊されそうになる話だが、
貧乏人で努力家の娘も、金持ちで要領のいい娘も、
その両方の素養をちゃんと見て成績を付ける教師も
みんなそれぞれちゃんとバックボーンのある人間として
見れるのが良い。感情移入できる。
貧乏な母との間に事情のある金持ちの母の愚行ですら、
気持ちがちゃんと描かれてるから、やる事は下種くても
後付けで考えると「恋の乙女」みたいで可愛く見える。

大団円で終わるのも気持ち良い(時代が時代なのであそこを大団円にするのはせんないし、切ない)。大団円が好きなんだ。


◆『青い芽』
五つ星評価で【★★雪村いづみさん苦手】
1956年、白黒、35分、初見。
企画「映画で愉しむ石坂洋二郎の世界」。

お転婆JKの純愛物語。えJKなの? ずっと私服だからJDかと思ってた。まだ経験していない恋に揺れながら、男勝りでガサツな雪村いづみは個人的には今一つ。行動がカマトトやなあと思ってたが、JDじゃなくJKならあんなもんか? 好みの話なので、同意してもらわんでもいいのだが、男勝りなのが容貌に出ちゃうのはそんな好きでない。誰よりもカワイコちゃんなのに性格が男勝りとかガサツとか言うのに萌える。


◆『キューポラのある街』
五つ星評価で【★★★★吉永小百合より東野英治郎】
1962年、白黒、初見。
企画「にっぽん家族の肖像 映画で辿る昭和の家庭風景」。

映画は凄く面白い。
吉永小百合は明るく快活な貧乏娘なのだが、吉永小百合をして負けそうになる貧乏の波状攻撃。不良の巣窟をウロウロして身を持ち崩そうとするのだが、現在の吉永小百合が邪魔をしてそんな状態になるとは全く思えない。昔の人はハラハラして見てたんでしょうか? 吉永小百合より北朝鮮に移住する少女の方が感情移入を強く誘った。
まあでもしかし、この映画で一番面白かったのは、黄門さま東野英治郎の屑っぷりだった。屑の爺やると本当トコトン嵌る。東野英治郎本人についてはどうだか知らんが、スクリーンで見る東野英治郎はカスか極悪人、このダメ度が半端なくってゾクゾクする。自らのプライドの高さに失業者になって昼から酒飲んでクダ巻いてるような東野英治郎が本当カスでいいわあ。
1962年から2018年、56年もの間、ずっといい女だからやっちまおうぜと言われてきた吉永小百合ってのも凄い存在だな(おそらくずっとセックスアピールを出してはいないと思うのだけど)。


【銭】
『まごころ』+『青い芽』:一般料金1300円(値上げ後)。
『キューポラのある街』:一般料金1200円(値上げ前)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
まごころ〈1939年〉@ぴあ映画生活
青い芽@ぴあ映画生活
キューポラのある街@ぴあ映画生活

マンガ『MASTERグレープ 第4巻』原作:土屋理弘、作画:高橋アキラ、ゲッサン少年サンデーコミックスペシャルを読書する男ふじき

買いそびれていた。4か月遅れて購入。

対決シーンに新たな武具が出てこないのが残念。
トンファー出てきたけど、蘊蓄なかったからな。

ラスボス感のある登場人物出てきた。半端ない邪気がいい感じ。

次はもう8月に出るらしい。

『かあちゃんしぐのいやだ』『夜の鼓』シネマヴェーラ渋谷

特集上映「女優有馬稲子」から1プログラム。
意識して有馬稲子を見るのは初めて。かーいーのう。

◆『かあちゃんしぐのいやだ』
五つ星評価で【★★★★有馬稲子の母ちゃんかわいい♡】
1961年、白黒、82分。初見。
語り口が子供に諭すように非常にソフトで、分かりやすい分、芸術っぽさは薄れているのだが、大変しっかりした映画。
主役は文才のある弟とちゃっかり屋の兄の小学生兄弟で、有馬稲子はその母。父が肺病持ちで家族4人ひたすら貧乏。貧乏な中でも情愛のある生活がいいなあと思わせるのは、この21世紀の生活にやはり潤いが乏しいからか。まあ、基本、自分マザコンだからな。木下恵介(脚色)の語り口は自分に合っているのかもしれない(んなこと言ってるのに木下恵介関連映画なんてきっとこれしか見てないぞ)。
有馬稲子、真野恵里菜に似てる。かーいーのう。これが「ミナミの帝王」だったら子供がいてもソープに沈められるだろうし、「必殺シリーズ」だったら女衒に売られて売られてたまらない。いいなあ(「いいなあ」じゃない!)。子供が主役だからだろうけど、有馬稲子についてはロングが多くてアップが数えるくらい。それで逆に上品に感じる。

子供が寝巻きに着る「#」柄の浴衣、マンガか何かで見た事がある気がするけど何だろう?



◆『夜の鼓』
五つ星評価で【★★今井正っぽい正しい感じ】
1958年、白黒、95分。初見。
立派かもしれんが展開に逃げ場がない映画はつらい。基本、悲劇は苦手。
この映画の有馬稲子は化粧が濃くって「びびび」と来ない。割とアップも多く、感情もアケスケでエロい部分もありーのなのが、格式高い映画ながら下品っぽく見える。そういう役であり、女優としてチャレンジングであるのだけど、私はかーいー有馬稲子が見たかったのだな。うむ、残念(自分が)。下品と言えば野暮が到達しすぎてモロというかリアルに暑苦しい三國連太郎も生の人間と言えば生の人間だが、正しい事をやっているのに上品には見えない。あー息苦しい。金子信雄はいつも通りだけど、うーん、何かこの厳格な映画の中でも個性を貫けるというのはそれはそれで不思議。それだけスケベに磨きがかかってるという事か。殿山泰司や東野英治郎ですら何かいつもより制限された演技をして感じるのに。あっ、鼓の人、森雅之なのか。シャンとしてるけど、やはり押し切られてしまう役なのだな。この人はいつも押し切られてしまう(晩年はともかく、若い時分はそんなイメージじゃない?いや、浴びるほど見てないからそんな事いえない、、、ホモじゃないから森雅之を浴びるほど見なくてもいいと思うし、、、変な脱線の仕方をした)。『夜の鼓』ってタイトルがエロい。



【銭】
通常二本立て興行価格1500円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
かあちゃんしぐのいやだ@ぴあ映画生活
夜の鼓@ぴあ映画生活

シネロマン池袋で池島2本+下元哲20180706-20180712

◆『本番絶頂 女が女で濡れる夜』
旧題◆『ザ・ONANIEレズ』
五つ星評価で【★★★おなにーれずだなあ(そのままだよ)】
橋本杏子、上村けい主演、平賀寛一出演 
池島ゆたか監督、五代響子脚本、1991年のピンク映画。

池島ゆたかの監督デビュー作。
もちろん元はフィルムだろうがデジタル変換されて、透過光効果が妙にドラッグフィルムみたいに見える。
その中で上村けいのハーフっぽい(ハーフかしら?)抜群に濃い顔が映える。
もちろん橋本杏子も綺麗。
もちろん平賀勘一は綺麗でなく、いつもの平賀勘一だ(綺麗な平賀勘一ってやだろ)。
平賀勘一の奥さんに伊藤清美。何か最近、旧作で伊藤清美を見ると脱がないでいつも怒ってばかりいる気がする。
あと本筋と割と無関係に進行する橋本杏子狙いの山本竜二がセフレ付き合いしてる女の子、浅野ゆかり(だよね)のボーっとした感じが可愛かった。ちなみに山本竜二もいつもの山本竜二だった(綺麗な山本竜二ってやだろ)。
見せ場はバッチ力注入してるレズシーン。美しく、やらしく、テンポよく撮ってる。監督デビューから池島ゆたかなかなかの名人です。脚本が五代響子なので、それぞれに男悶着があったレズ同士が最後、自然に元さやに納まるまでが、とても自然に描かれてる。橋本杏子の方が常識的なのに角が立ってて衝突を繰り返してしまう分、損に見える役回りかな。上村けいの方が自由奔放な役で、こっちの方が美味しい。タイプ的に逆の配役は出来ないだろうけど。


◆『ザ・恥毛と縛り』
旧題◆『剃毛緊縛魔』
五つ星評価で【★★★★山本竜二にやられる】
山本竜二主演、北野ほたる、渡辺千尋、小泉あかね出演 
池島ゆたか監督、五代響子脚本、1992年のピンク映画。

宮沢賢治を吟じながら、じわじわ狂っていく山本竜二が他人事と思えない。本当の山本竜二がモテるかどうかは知らないが、妄想だけ募らせながら誰からも一目置かれない温厚なダメ人間と言う仕上がりがどう見てもリアルすぎて戦慄を覚えながら大井に同情し、大いに自己同一化した。剃毛緊縛魔として捕まったりはしてないけど、私も内面はあんな感じです。
しかし、何故なのか何回かドアップになる山本竜二の顔を見て、織田裕二を思いだす。織田裕二の顔をオーブンで20分くらい焼くと山本竜二みたいになるか?
女優陣はみんな山本竜二よりランクが上なのに、ゆるさが優しさの代わりに見えるようなタイプでよかった。そういう風に撮ったという事かもしれないが。
池島ゆたか監督3作目だそうで、これは好きだわあ。1作目より好き。
今では老人を演じだしてる「なかみつせいじ」がバリバリにヤングな役だ。
伊藤清美、怒ってる訳ではないが、明らかに不機嫌そうである。


◆『義母たちの乱交 レズって息子も』
旧題◆『義母レズ 息子交換』
五つ星評価で【★★★SEXが虫っぽくて怖い】
橋本杏子主演、佐々木基子、しのざきさとみ、酒井あずさ出演。
下元哲監督。 2003年のピンク映画。

母と息子でSEX&スワッピング。最終的にはそれだけの話なのだが、もう父は完全に書き割りとして処理され、ただただSEXに埋没していく二組の母子がまるで、SEXに埋没していく獣というよりは虫みたいで、人間味が喪失していくようで、成人映画を見ながらなんか嘘寒く怖かった。多分、そんなの私だけだと思うけど。


【銭】
一般入場料金は1800円だが、劇場に無料で置いてあるスタンプカード割引で1500円(スタンプ二つ目)。

▼作品詳細などはこちらでいいかな(一本だけだけど)
義母レズ 息子交換@PG
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