FC2ブログ

ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『石中先生行状記 青春無銭旅行』『若い人』神保町シアター

企画「映画で愉しむ石坂洋二郎の世界」から2プログラム。

◆『石中先生行状記 青春無銭旅行』
五つ星評価で【★★★★愉快愉快】
1954年、白黒、89分、初見。

中川信夫なんて『地獄』とか『四谷怪談』とか怪談映画しか見た事ない。このカラっとした青春映画が無暗に面白かった。不自由ながらも若者が人生に対して凄く前向きで気持ちいい。主人公二人が抜けているけど正義の硬骨漢。それにぶつかる脇役の中で特に印象深かったのが三人。
・「芋曹長」東野英治郎。なんつか旧制中学の教師らしいが、剣道の達人(日本で二番目と自称してる。じゃ何だ、一番目はズバットか?)で生徒にゲンコツをお見舞いする、とても軍人軍人した人。顔に甘さが一切ないので、こういう役は似合う。逆に甘さがないから、この人はラブロマンスとかはダメだろう。鼠みたいな顔だし。主人公達に弱みを握られて懐柔される。妻の虎子が弱点だが、虎子と言う名前を付ける親も親だが、結婚してしまう男も男である。多分、寅年生まれなのだろうけど、「虎子」じゃ尻に敷かれてもしょうがないだろう。
・「インチキ山伏」千秋実。いつも通りすげー適当。この人って、出る映画、出る映画、ねずみ男みたいな役ばっかだなあ。
・「村長に売られる娘」左幸子。借金のカタに有力者の家に住み込み奉公させられるが、今までそのルートで何人も手籠めにされているので、シトシト泣いていた。が、主人公達の計画により、危機を脱すると性格が激変、満面の笑みで新しく権力を持つ者に擦り寄る。貞操も村中の男とやってるサセ子である事が分かり、主人公にバリバリ一部の隙もない色目を使って主人公ともども観客をドン引きさせる。美人であるだけに中身が伴わないのは切ないが、貧しい百姓のメンタリティってあんな感じにアケスケで下品なのだろう。お澄まししてても腹は膨れねえ。


◆『若い人』
五つ星評価で【★★古いフォーマットで今もある話題】
1937年、白黒、81分、初見。

横書き文字が右から左、戦前(いや、戦中か)の映画。
見ている人も出ている人も、もうみんな若くない。
話は女子校の男子教師と複雑な家庭環境を持つ教え子女子に女教師を加えた純愛三角関係。やってもないゴシップが流れてしまうのは今と変わらない。ただ女生徒が一人で男子教師の下宿を訪ねたりと、コンプライアンス意識が今と比べると低い。と言うより、下宿を訪ねたら、それがすぐSEXの開始みたいに考えるゲスな考えにまだ毒されてない、と言った方がいいだろう。若い女生徒が綺麗で妖艶。いいキャスティングだが、いかんせんフィルムが古く音声とかかなり聞き取りづらい。


【銭】
『石中先生行状記 青春無銭旅行』:有料入場時のスタンプカード5ポイントで無料入場。
『若い人』一般料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
青春無銭旅行@ぴあ映画生活
若い人〈1937年〉@ぴあ映画生活
スポンサーサイト