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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『アイドル』シネ・リーブル池袋1


▲壊れかけてる松井珠理奈。

五つ星評価で【★★★ドキュメンタリーとしての柱は細い】
2018年、10年目になったSKE48の現状をリポートするドキュメンタリー。一時期、秋元康が自社内で独自に定期的に各グループのドキュメンタリーを作っていたが、それとは興行規模も興行形態も異なる。ずっと小規模、系列番組で勝手に作ってくれるなら否定はしないから作ってみれば的な仕上がり。ずっとSKEに張り付いている番組が作っているので現場の空気は伝わってくるが、それを詳しい事を知らない映画観客(一般大衆)に提供する物としては解説も足りないし、まとまったコアのような主張も薄い。毎年、定期的に作られているドキュメンタリーの方が濃い情念のような物を感じる。それはSKEの番組を作っている人達が作ったドキュメンタリーという外様的にもう一つ遠い位置から作成されたものだからかもしれない。映像素材は腐るほどあるが、今一つ気持ちを突く物にならなかったのはそこに原因があるのかもしれない。知らない人の家に行ってアルバム見せられてもつまらないでしょ。

ただ、集団芸能人のドキュメンタリーは苦労人探しみたいな視点になる事があって、そういう部分は好き。苦労人はクローズ・アップしてあげたい。
 ① ナンバー1に立たされたままずっと矢面に立たされる松井珠理奈(そう言えば今を描くという事だからなのかW松井時代の松井玲奈は1カットも出てなかった。引退独立しちゃったメンバーについては権利がないのかもしれない)。AKBの前田敦子みたいな事を10年続けて11年目に入ってるんだから大変だ(前田敦子は7年で卒業)。
 ② ブスでも神7という戦略の須田亜香里。
 ③ 叩きあげ職人、リーダー斉藤真木子。
 あと、苦労人サイドじゃないけど大場美奈は顔が好み。
「問題がある」それは若年層を初めとするグループ全体の気の弛みであり、精神論で乗り越えられる筈だ、筈だで2時間は長い。だって乗り越えられないが何回か出てきてしまうのだから。

10月19日公開の映画に10月の映像が入ってるのはフットワーク良すぎる。

PS 映画観てると、彼女たちの仕事の大半は歌と踊りである。
 AKBグループ卒業後に職業として女優を選ぶ事が多い彼女たちだが、
 なんか職業の種類が全然違うよなとこの映画見てて思った。


【銭】
テアトル水曜1100円均一。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
アイドル@ぴあ映画生活
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『グランドショウ1946年』シネマヴェーラ渋谷

五つ星評価で【★★あっ敵性語じゃん】
1946年、白黒、65分。初見。
特集上映「ミュージカル映画特集Ⅲ」から1プログラム。
敗戦直後に作られたMGM風ミュージカル。ちょっと前まで国策映画作ってたのに、バリバリ敵性語使いまくって「和」を打ち捨てた感じに多少苦笑い(和服来てる人とかほぼほぼ出てこない)。画面構成とかカメラワークとかダンス振付とか全て計算され尽くしていて見事。ちゃんと特撮とかも使っている。松竹で特撮使うの?という感じだったが、あるはあるのだな。
歌と踊りだけで作られており、それはそれで見事なのだが、全くドラマ要素のない映画はキツい。私が映画に求めてるのはやはり一番に物語が面白い事なのだなと自覚させられた。



【銭】
国立映画アーカイブ所有フィルムによる上映の為1200円(会員割引なし均一料金)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
グランドショウ1946年@ぴあ映画生活

『まんぷく』雑談

珍しくTVの話。
『まんぷく』が面白いんですわ。
朝ドラ前作『半分、青い。』の糸の切れた凧がどこに飛んでいくか分からないような迷走っぷりも逆に面白かったけど、『まんぷく』は普通におっちゃんおばちゃん爺さん婆さんまで安心して見れるベタな家族一代繁盛記として面白そう。キャスティングが楽しい。

主役はよくぞこの人を選んだという人当たりのいいブス安藤サクラ(褒めてます)。だって、やはり、脈々と爽やかな美人が連なる朝ドラ史の中で彼女を選ぶってのは「顔」での人選が全てでないと分かっていても大したもんです。今のところ、とても気持ちよく見せてもらってます。上手い人が演じると見ている方も気持ちが乗るからいいわあ。

安藤サクラの母ちゃんが松坂慶子。この人は『妖怪伝 サクヤ』の時、「私はウルトラセブンに出ていたんですよ(だからどんなんでもオファー受けます)」と言ってラスボス妖怪を気持ち良さそうに演じていたので、それから気持ち的に好きな人。
「私はブスの娘です」なかなか言えないよ、そんな事(言ってないって)。
「私は武士の娘です」って、ちょっとエレファントマンの「母は綺麗な人でした」みたい。

松坂慶子の娘で安藤サクラの姉二人が内田有紀と松下奈緒。キャッツ・アイとゲゲゲの女房やないかい。
それぞれの旦那が大谷亮平と要潤。家に帰ると妻が必ず死んだ振りをしている夫の友達と、仮面ライダーアギトのアギトじゃない方じゃないかい!(じゃない方芸人みたいに言わないであげて)。と言うか大谷亮平はせめて逃げ恥だろう。キャッツ・アイで一緒に逃げて恥ずかしがるっていいプレイだなあ。したいしたい。内田有紀となら何でもしたいもん。そしてもう一組、「ライダーにゲゲゲ」って語呂がいい、良すぎる。松坂慶子がどちらも嫁に出したくなかった訳だ。松下奈緒なんて4人の子持ちである。うわ最低4回はSEXしてるんや、ゲゲゲ!

あと、安藤サクラの夫に長谷川博巳。『地獄でなぜ悪い』の印象が強く、喧嘩が弱いのにエキセントリックなユースケ・サンタマリアという印象なのだが、喧嘩の相手が進撃の巨人だったり、シン・ゴジラだったりで御苦労なことである。そんなオタク的にエッヂの効いた役を演じているのに世間一般では演劇肌のサブカル兄さんみたいなイメージを保っていられるのは要所要所でちゃんと役者として踏むべきいい記録を残しているからだろう。それを言ったら安藤サクラのTV連続ドラマ出演が少なく一般への浸透度が低いであろうに、映画とかの爪跡で他者を寄せ付けない主役っぷりをマウンティングしてるのも同様に凄いが。バランスの取れたいい夫婦である。

実は毎日コンスタンスに見てなく、今週も水曜、塩集めのゴロツキがワラワラ集まった所までしか見ていない。あんなゴロツキだらけでふくちゃん大丈夫だろうか? 大丈夫だろう。多分共演者の中でガチで喧嘩させたら一番強いのは『百円の恋』でボクシング女子だった彼女である。とりあえず彼女の弱点は母親と夫なのでこの二人を殺されて拳一つでルサンチマンのドラマを構築する流れになっても私はOKです。ラスボスは瀬戸康史、カメンライダー牙か。その後ろに桐谷健太で時空を操る浦島太郎の生まれ変わりとかの方が面白いか。

ああ、馬鹿なこと言ってないで早く続き見ないと。

『旅猫レポート』『音量を上げろタコ!~』『デス・ウィッシュ』『プーと大人になった僕』『バタリアン』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『旅猫レポート』トーホーシネマズ渋谷5

▲『ブリーチ』の死神と『残穢』の先生の間を行ったり来たりする業の深い猫。

五つ星評価で【★★★思ったよりも予告編以上の物がなかった】
予告編通りの泣き活映画。
予告編から窺い知れないのは、主人公と父母の関係性の話くらいか。
それにしても、もう全体像もやり口も読めてるのに、
着実に堂々と拷問のように泣かせに入るのは逆に清々しいくらいだ。
猫好きは確実にやられるであろう(私はそこはそんなでもない)。
高畑充希のナナの声は明るくハキハキしててよかった。
あの声でエロいことしてもらいたい気もする(オイオイ)。


◆『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねえんだよ~!!』トーホーシネマズ渋谷1

▲後ろのドラマーがデス・ウィッシュっぽい。

五つ星評価で【★★寝た寝た起きてられなかった】
歌のシーンとかはいい。
「おかしい話」なのだと思うが、「おかしくない話」の部分がきちんと普通に描かれていないので、なにがどうどれだけおかしいのか判断が揺らいでしまう。例えば、阿部サダヲが吉岡里帆と出会って、ずっと行動を共にする理由やこだわりが全く分からない。阿部サダヲのキャラクターだったら一宿一飯の恩義は返すというほどウェットでもないだろう。いや、吉岡里帆は可愛いと思うよ、キュートだよ。でも、それだけでは映画は持たない。


◆『デス・ウィッシュ』トーホーシネマズ新宿6

▲無毛人間。

五つ星評価で【★★★★「ういっしゅ」というタイトルはDAIGOを思いだすから原題のまんまなのは分かっているが、それでもやめてほしかった】
低い沸点で怒りながら冷静に対処するブルース・ウィリスが中々よい。
何かブルース・ウィリス昔から禿ていたが、顔周りの発毛という発毛が全て抜け、崖のような顔になってしまった。どこかカマっぽい風貌に近づいて見えてきて不思議な感じ。オリジナル『狼よさらば』のブロンソンはボボサなのに。
クズどもクズすぎ、奥さんと娘さんが可愛すぎ。
あんな娘がいたら、風呂場とか覗いちゃうよ。


◆『プーと大人になった僕』トーホーシネマズ上野2

▲ぷうたち。

五つ星評価で【★★★★冒頭から滂沱の滝】
最初から最後まで泣き通し。多分、それは俺がクリストファー・ロビンでさえなく、彼のクソ上司に近いメンタリティーだからじゃなかろうか。もう、純粋な自分には戻れないし、純粋な世界の人達の敵として生きるしかない事もあらかた予想が付いている。でも、冒頭のあの緑の鮮やかさに泣かされてしまうのだ。


◆『バタリアン』国立映画アーカイブ

▲「バイオSFX方式上映」と言うのに惹かれる。何じゃそりゃ。

五つ星評価で【★★★★やっぱりバタリアンは楽しい】
特集企画「現代アメリカ映画選集」から1プログラム。
1985年、カラー、91分。久々の鑑賞、何回か見てる。
東宝東和が持てる技術を無駄使いしてる映画のパッケージ力が素晴らしい。
音楽がスコアもいいが、歌曲も当時の悪ガキ音楽でクラクラする気持ち良さ。

久々見直してグッと来るキャラ
 ① タフハーゲン=皮膚がどこかゴムとかチーズっぽくて触るとブニュっと言いそう。首がもげても身体が「そんな事知りませんよう」みたいに動くのは当時としてはセオリー破りで、とても衝撃だった。
 ② タールマン=いい動き方する。ちょっと酔拳っぽいかもしれん。タフハーゲンと違って、あんななのに喋れるんだよなあ。知的に見えない喋りも魅力。
 ③ 半分犬=出番が少ないところが不憫で可愛い(まあ、活躍のさせようがないよなあ)。
 選外 オバンバ。意外に何もしないキャラだった。
あっヌード姉ちゃんは男の夢。人間の時にパンツ脱いでボカシもなく、股間の所がノッペリしてるアレは何なんだろ?


【銭】
『旅猫レポート』:トーホーシネマズ、メンバーサービス週で1100円。
『音量を上げろタコ!~』:トーホーシネマズ、メンバーサービス週で1100円。
『デス・ウィッシュ』:トーホーシネマズ、メンバーサービス週で1100円。
『プーと大人になった僕』:トーホーシネマズデー(毎月14日)で1100円。
『バタリアン』:国立映画アーカイブ一般通常料金520円。
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旅猫リポート@ぴあ映画生活
音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!@ぴあ映画生活
デス・ウィッシュ@ぴあ映画生活
プーと大人になった僕@ぴあ映画生活
バタリアン@ぴあ映画生活
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プーと大人になった僕@ここなつ映画レビュー
プーと大人になった僕@SGA屋物語紹介所

『スマホを落としただけなのに』109シネマズ木場1


▲スマタで落としてほしいのに。

五つ星評価で【★★★そんなにつまらなくはないけど雑い】
スマホも持ってないくせに偉そうにこんな映画見に行ってごめんなさい。
つーか、これ、北川景子が携帯電話を保持してなかったら異様に何も起きずに、日々是好日という話かしら? 今の時代、会社員として働く若者で携帯電話持ってないはありえないの? 私、FBみたいにネット世界で実名を要求する物は気持ち悪いから極力触れないでいるのだけど、ネットサーチ程度で相手アドレスの人の本名とか丸バレするって簡単すぎない? この映画の過去みたいなのを背負ってる人なら、そんなにおいそれとFBみたいなアプリに手を出さんと思うのだけど(色々支障があるじゃん)。その辺は過度に犯人側に優しいネット世界設定な気がする。

北川景子は単純な笑顔より「ひょえ?」みたいな顔の方が気になる。ああいう素に近い顔が可愛いなあ(その顔そのものが演技だとしても惹かれる)。過去設定の名前を使ってとかがちょっと分かりづらい。

高橋メアリージュン、予告見て、絶対異常者寄りだと思っていたのに。私の中ではメアリージュンはそういうバランスの仕事が多い女優さん。出来はしないだろうけどPART2ができたら斧を片手に北川景子を追い詰めてもらいたい(絶対似合うって)。

バカリズムって心の底をいつも隠蔽しているように見えるから、こういう屑かもしれないみたいな揺らぎがある役は実にいいキャスティング。バカリズムが屑でも屑じゃなくても同じように世界は回るという世界に対する影響力のなさも良い。多分、演技とかできないとしても、オードリーの若林とかにも置き換え可能だと思う。素の取っ付きづらさみたいなのがキャスティングに活きてるのかな。

原田泰造、刑事と言うだけの役。他に何の設定も感情もなく、潔いほどにプライベートが存在しない。警視庁が選ばれた精子と受精卵を使って工場で作りあげたハイブリット「刑事種」で、百人乗ってもイナバ物置は壊れないが、百人寄ったら初代のターミネイターくらいだったら倒せるかもしれない。そんな感じ。それにしても、役者としての違和感が全くない。タイゾーとバカリズムは映画内で顔を合わすシーンがないのだが、顔を合わせたとしても芸人なのにコントとか成立しなそう。息が合わなそうな二人。

要潤、ゲス野郎と言うだけの役(が妙に似合ういい役者)。多分、本当にゲス野郎って事はないと思う。今やってる朝ドラにも出てるし。

千葉雄大、僕ちゃん刑事。彼が刑事に配属される事にリアル感がない。そういうのは一回どこかセリフで言わせておいた方がいい。

名前は明かさないが、犯人役が凄くオーバーな演技で、長い黒髪のエクステを付けている事もあって、「卑弥呼さまぁ」の鈴木Q太郎みたいだった。ようないよ、そんなん。この犯人の人のオーバーな演技とタイゾーを合わせたらコントは出来そうだが、果てしなくツッコマレ待ちの地獄のコントになりそう。犯人の人とバカリズムはタイゾー同様、合わなそう。犯人の人がモニターで精いっぱいボケて、それに対してバカリズムが一言いうみたいな設定だったら出来るか(何考えてんだよ)。

予告編でも流れるエンデイングの曲好き。

映画の結論:ネットセキュリティに詳しい奴は多かれ少なかれ変態。


【銭】
109シネマズ、メンバーサービス曜日(火曜日)で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
スマホを落としただけなのに@ぴあ映画生活
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スマホを落としただけなのに@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記

『ハナ子さん』シネマヴェーラ渋谷

五つ星評価で【★★怪作】
1943年、白黒、71分。初見。
特集上映「ミュージカル映画特集Ⅲ」から1プログラム。
歌って踊って特別な落ちがないマキノの戦時国策映画。
東宝舞踊隊(宝塚と関係あるんだかないんだか?)のムチっとしたお姉さんがミニスカートで群舞するMGM風のレビューシーンが無駄に費用潤沢。物語とは無関係に挿入されるこのレビューシーンはインド映画の歌舞シーン以上に削って差支えがない。

明るい表情で笑う轟夕起子に戦時の作為を見れるかと言えば、個人的にはそんなに神経質ではいられないのだけど、まあ、でんぐり返るのは作為であろう。戦時下であちこちの明るい家庭で、妻がでんぐり返っていたとは思えない。



【銭】
国立映画アーカイブ所有フィルムによる上映の為1200円(会員割引なし均一料金)。
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ハナ子さん@ぴあ映画生活

『あのコの、トリコ。』トーホーシネマズ新宿8


▲キャー。

五つ星評価で【★★★きゅんきゅん】
タイトルをタイピングするのが何気にめんどくさい。

つーか、これはもう映画の中で壁ドン系映画について言ってるように「女の子がキュンキュンする映画」です。おっちゃんつーか、爺ちゃんだけどキュンキュンしてきました。男二人に女一人というバランスで少女マンガが原作なので3Pとかにはならず(エロトピアやないんやで、俺!)、じれったい恋の三角関係が築かれます。

男一人がオラオラ系、売り出し中のイケメン役者スバル、
もう一人が冴えないメガネ男子でヒロインの付き人をしてるヨリ、
そしてヒロインが女優を目指して悩みながらも頑張ってるシズク。

ベースは冴えない君のヨリが、ストーカー手前くらいの感情でシズクを陰から身も心も犠牲にして支え、それを割と自覚できない恋に薄ぼんやりのシズクが徐々に徐々にヨリに手繰り寄せられてくような話になってます。このヨリのヒエラルキーの低さと自尊感情が全く欠落していながら「俺がシズクを守る」、「俺が犠牲になればいいんだ」で突き進むのが「高倉健の『自分、不器用ですから』」に通じていて、恋とかとは無関係にグッと来てしまう。何よりも誰よりもシズクを支えているのに、世間一般ではかえりみられない状態のヨリが悲しすぎて可愛い。子犬ちゃんかよ、お前。このヨリを吉沢亮が好演。この人は『銀魂』で、けっこう殺意があるオラオラキャラだった人だな。なかなか幅広い演技をする。ダメダメくん状態(トボトボ歩く後姿が絶品)と眼鏡を外してGACKTっぽくなったエロ兄ちゃん状態の落差が激しくて楽しい。のび太が出木杉くんを通り越してGACKTに! 昔のマンガかよ!(笑)

ヒロインのシズクは新木優子。恋に演技に悩む等身大の女の子で、なかなか美味しい役。でも、しかし、コミュ障っぽいヨリを何故か自分の付き人にしてしまうみたいな流れは少女マンガ特有の御都合主義じゃないか? 原作で上手く処理されてるのかもしれないけど、ヨリがコミュ障だからお前がもちっと邪魔なくらいコミュニケーション取ってやれよっつか、何かきっちり(恋とは無関係の)善意でヨリを身近に置いたという伏線は欲しかった。あー、でも、この子は単純に明るくていーわー。脚ながくて下着モデルとかのシーンをもっとこうねちっこくセクハラ的に撮ってほしかった、個人的に。あのオトボケ社長が経営するモデル事務所が上手く回る筈がないから枕営業とか、借金の抵当に風呂に沈められるとかしてほしいじゃん(いや、そういうので同意は求められないだろう)。新木優子は演技が安定していて、昔だったら『ミナミの帝王』とかにシレっと出てそうな素材。でも何か事務所が壁ドン映画推しなのか、あまり普通の映画では見かけん気がする。これからか?

そしてイケメン枠スバルは杉野遥亮。原作ではオラオラであってもそれなりに共感できるキャラらしいのだけど、映画ではモテるのが当たり前の上から目線の噛ませ犬的なポジションでした。それはちょっと可哀想だな。この映画の中で一番損な役。

古坂大魔王がシズクの事務所のボンクラ社長。そう言えば確か事務所に「ピコ二郎」の写真みたいなのがさりげなく貼ってあった。この人もヨリとは別の意味でコミュニケーションに問題がある人で、どう考えても事務所を上手く回せる気がしないのに、どうにかなってるのは「ピコ」関係の芸人が陰で頑張って事務所を支えてるに違いない。役者としてもスムーズだし、芸人としても映画のシーンをちゃんと和ませていたから、かなりいい起用だったと思う。

あと、高島礼子と内田理央は出番が少ないので、特にどうとは思わないのだけど、岸谷五朗がいい。彼一人がいるお陰で、物凄く「映画」になってる気がする。あのネジネジはいらんと思うけど(何か一つアクセントが欲しかったんだろうなあ)。それはちゃんと後姿を見せられるようなタイプの大人が彼しか出てないからか?

内田理央ダ~リオの役が「山田華」。山田花子を連想せざるを得ない。もちっとちゃんと芸名決めようよ。まだ「花田ヤマ」とかの方がアリではないか?

大きな文字で最後に恥ずかしい事を書く。
しまった。『あのコの、トルコ』だったら抜群に見たいぞ。



【銭】
東宝メンバーカード有料入場ポイント6ポイントを使って無料入場。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
あのコの、トリコ。@ぴあ映画生活

『怪怪怪怪物!』ヒューマントラストシネマ渋谷2


▲きゃー。

五つ星評価で【★★★★凝視しづらい切ないホラー】
『開会開会物!』じゃねえよ漢字返還!
『あの頃、君を追いかけた』の監督がこんなホラーも撮るのね。
最初、予告だけ見てコリアン・ホラーかと思ってたが、台湾だった。いや、国がどうではなく、やはり才能があるかどうかだ。特にホラーはちゃんと人の心理が描けてないと一発でガジェットしかない絵空事になる。これくらい通常演出が上手い人が作ると実に大した傑作になる。

人外の怪物は出てくるが、怪物は映画の恐怖装置ではない。
怪物が善の位置に立っている訳ではないが、その牙で猛威を振るう理由を作っているのは人間側だ。

この人間の悪辣さが前例を見ないほどひどい。
見掛けはどうあれ、心情的にはこちらの方が怪物だ。観客の嫌悪感を極限まで引きだして止まない。
タイトルに「怪」が四つ並んでるのは不良チームが四人だからだろう。
この不良チームの「弱い者には容赦しない」と言う姿勢がイヤでたまらないのだが、彼等は観客ともども振り回す。観客も弱い者なのだからしょうがない。

「力のある悪」「力のない正義」「善悪無関係に発動するルサンチマン」三者の立場がぶつかる。ぶつかって、潰しあって、最後にあのラストシーンを迎えるのが凄いし、素晴らしいとしか言いようがない。

怪物は狂犬病にかかった野犬のような存在だが、ちょっとあの見栄えにはキュンキュン来る。あの小さい方の弱そうなところがたまらない。怪物じゃなければハグしてあげたい。大きい方がバスで「マイ・ウェイ」が流れる中、不良チームの大事な物を葬り去るシーンも運命的で素晴らしい。そこでそのアイテムを使うのかと言う伏線が最高。

主人公に付けられる「おっぱいマン」という仇名がとことんかっこ悪いのがリアルで、よく付けたものだなあ。



【銭】
テアトル水曜だったので1100円均一。
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怪怪怪怪物!@ぴあ映画生活
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怪怪怪怪物!@ノラネコの呑んで観るシネマ

『オズランド』をトーホーシネマズ日本橋6で見ながら大泉洋の事など考える。


▲きゃー。

五つ星評価で【★★★決してつまらない映画ではない】
決してつまらない映画ではない。
大事な事なので二回、言いました。
でも、不入りのネット記事が書かれてしまうほど入ってないようなのである。
うーん、入ってない映画は好き。ガランとした周囲、誰に気兼ねもなく荷物を隣の席に置ける。近くにスマホを光らせるようなバカもなし。でも、ただ主役を演じただけで犯人扱いされてしまう主演女優や主演男優にはこたえるだろう。はっきり言って彼等は悪くない。基本、これは映画の企画ミスだと思う。
凄くざっとではあるが何で客入りが悪いのか推理すると、登場人物全員が善人の中、主人公波瑠の一挙一動、失敗したり、落ち込んだり、立ち向かったり、成長したりするドラマに心ときめく客層を多くGETできなかった。それはそういう人間が成長するドラマみたいなのは、テレビドラマで見れるし、テレビドラマでは傾向としてあまり珍しくないからだ(例えば毎シーズン作られる朝ドラ)。映画は只で見れるTVと同等の物を上映してはいけない。仮に同等の物を上映するのなら、同等であってもこれがあれば戦えるという付加価値を付けて売らなければならない。波瑠と西島秀俊のタレント性におぶさってそれだけを戦いの道具にしてしまったのが誤りだったのだろう。西島秀俊の笑顔が中々きゅんきゅんだし、遊園地の裏側もなかなか面白い。あーゆー職場もいいなーと二つの会社のうち一つがブラックに近かった私はちょっと羨望の目で見たりもした。でも、これでは金は稼げないのである。

じゃあ、テコ入れで西島秀俊を大泉洋に変えてみたらどうだろう。
大泉洋って三つ利点があって
・固定客を持っている。
・他のどんな役者にも敵わないような強力なパブを打てる。
・出るだけで作品が軽いコメディになる。
確かにいい男度では西島秀俊の方が上であるが、波瑠のくるくる変わる表情を大泉が引き出せばそれだけで起用の価値がある。適当さが服を着て歩いているような大泉洋と生真面目そのまんまの波瑠はおそらく物凄く相性がいい。いい対比になるし、どちらがどちらに負けない個性がある。残念なことに西島秀俊と波瑠は同じ真面目グループの一員なので強い対比が出づらい。そして「コメディ」。今、日本人はおいおい泣けるか、クスっとでも笑えるか、このどっちかに非常に弱い。ああもう大泉洋ってなんて「がっちりマンデー」みたいな役者なんだ!

もう一つ別のテコ入れを考える。
せっかく西島秀俊、中村倫也、波瑠と美男美女が集まっているのだから、西島秀俊と中村倫也が波瑠を奪い合って泥々の愛欲の嵐に沈んでいくみたいな破滅的なプロットはどうだろう。柄本明は上司で爺のストーカーというパワハラ一直線。濱田マリはお見合いにかこつけてセクハラし邦題、橋本愛と岡山天音は善人に見えて、、、、、いや、これはキツい。波瑠が真面目に被害者として痛々しい事しか考えられないタイプなので、まあでもエロに走るなら見たくなくもない。エロは別にして中村倫也との恋愛プロットは『オズランド』内でも随分杜撰に処理されてしまった。あそこは『オズランド』の映画としての弱点だと思う。

PS 波瑠は可愛いけど『死霊のはらわた2』
 髑髏少女っぽいとアップ見て思った。

▲キャー。

PS2 「オズランド」のタイトルが上司の小塚から来てるなら
 タイトル表記は「オヅランド」が本当じゃないだろうか?


【銭】
トーホーシネマズ、メンバーサービス週で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
オズランド 笑顔の魔法おしえます。@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
オズランド 笑顔の魔法おしえます。@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記

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