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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『サスペリア(2019)』『あした世界が終わるとしても』『世界一と言われた映画館』『輪違屋糸里』『緊急検証!THE MOVIE』

摘まんで5本まとめてレビュー。

◆『サスペリア(2019)』トーホーシネマズ日比谷6

▲シオマネキ風ダンス!

五つ星評価で【★★わかんねー。とりあえずずっと悲鳴と人体破壊音を聞かされるのは不快】
超難解。バレエ・スクール山海塾が魔女の住処であり、その魔女内にも何階層かあって、一枚岩ではなさそうという感じだが、魔女をまつろわぬ者(多勢に従わない者)と考えるなら、中世の魔女と近代の魔女は正逆だろう。第二次大戦中のドイツで魔女の代わりに迫害を受けたのは神の側であったユダヤ人。悪魔が悪魔を迫害する。そこにはもう正義や大義(=神)はない。ただ、強い者のみが絶対の力を行使しえる。宗教的にはこの構造が一番の恐怖であり問題なのではないか。よう分からんのだが、長いし、不快だし、もう一度見てやろうという気概が立たない。


◆『あした世界が終わるとしても』新宿ピカデリー9

▲問題の女性キャラ琴莉。

五つ星評価で【★★物語の中央の設定がパクリじゃないかと思うんだが】
二つの異次元世界で命をシェアすると言うニッチな設定は映画『リアル鬼ごっこ』のパクリじゃないだろうか。
エッヂを効かせたアクション・シーンはなかなか美くしい。ただ、ジン、ミコ、リコ、狭間真の能力パラメータが適当な為リアリティーに欠ける。リアリティーに欠ける戦いを勝つには結局「根性論」一辺倒になってしまう。

登場人物が常に微かに揺れているのはモーション・キャプチャー使用による弊害だろう。人はいつもあんな風に微かに揺れてはいない。もしくは揺れている自覚を持ってはいないから、あの揺れを見ていると船酔いっぽく不快。

主人公の幼馴染で取り柄のない主人公を好いているキャラ琴莉。制服ミニスカートで黒のタイツという多くの変態の性癖ど真ん中なコスチュームが「猪口才な負けた負けた」な感じ。これで振る舞いがモーション・キャプチャーでリアルなので、何やらいつAVに移行してもいいような不穏な空気が一部に漂う。しかし、幼馴染で女の方だけ大した事のない男に惚れてる設定ってリアルでは聞いた事ないんだけどどない?


◆『世界一と言われた映画館』キネカ大森2

▲いいデザイン・センスしてはるわ。

五つ星評価で【★★★いい映画館だった事は分かるが、客観的な追い込みが必要じゃないかしら】
潰滅を先に描くと言う奇手が功を奏しインタビュー主体なのにぐいぐい引き込まれる。しかしいい映画館である一番の理由がインタビューされている人達の主観に頼る物が多く、状況証拠みたいなのだらけなのは構成ミスではないか。心に残る劇場は各人みんなそれぞれ持ってるだろうから客観的な理由がガツンと来ないと納得しづらい。そもそも酒田グリーンハウスが世界一であると書いた淀川長治氏の雑誌への記事を紹介しながら、その内容に細かく触れないのはどういう事だろう。その記事内で世界一を三つ上げてるのなら他の二館がどんな劇場なのかも興味惹かれる所である。


◆『輪違屋糸里』有楽町スバル座

▲ジュリアナっぽい。

五つ星評価で【★★うーん】
まずタイトルは「わちがいやいとざと」と読む。そこからしてサービス精神が欠けている。「いとざと」と言うのは主人公の廓での名前。「わちがいや」はどの時点の屋号だったかは忘れた。
藤野涼子がその芝居勘だけで糸里の人生の重さを演じている。なのだが、藤野涼子の身体は凄く子供なので、要所要所で演技を身体が裏切ってしまったりもする。ただそれでも、藤野涼子の「ゴゴゴゴゴ」と地響き立てそうな芝居勘は素晴らしい。
松井玲奈も火花を散らす感じ。
新撰組が新機軸と言う程度でない程度に新撰組らしくなく、単に性格の悪い人達の集まりみたいになってて、今まで持っていたイメージを損なわされてちょっとイヤだったと言うのも減点要因。


◆『緊急検証!THE MOVIE』ユナイテッドシネマ豊洲5

▲ポスター。と言うのは、スチールの絵がおっさん直立みたいなのばっかでおもろないのや。

五つ星評価で【★★世迷言じゃない?】
ネッシー、ノストラダムス、ユリ・ゲラーに付いてオカルトの識者三人が世間に流布していない新事実のプレゼンを行う。ネッシーの時点で頭が悲鳴をあげたらしく、ノストラダムス、ユリ・ゲラーのプレゼンは完全御就寝になってしまった。ネッシーに対する新しい事実のプレゼンは「面白発言」に過ぎない。「そんな事もありえるかもしれないし、あったら楽しいな」の域を越えない。識者はそれをある人物から聞いたというのだが、じゃあ他人から聞いたら何でもかんでもそれを信じていいのかよ、と言う。そういう姿勢は逆にあかんやろ。
入場料金にスプーン代が含まれているのはいいが1800円均一料金はボリすぎだろ。と言う訳でリベンジ鑑賞とかする気にならなかった。


【銭】
『サスペリア(2019)』:クレジットカードのポイント引換の招待券使用で無料。
『あした世界が終わるとしても』:ピカデリー有料入場ポイント6回分を使って無料入場。
『世界一と言われた映画館』:テアトル会員+曜日割引(木)で1000円。
『輪違屋糸里』:映画ファン感謝デーで1100円。
『緊急検証!THE MOVIE』:割引不可1800円均一料金。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
サスペリア@ぴあ映画生活
あした世界が終わるとしても@ぴあ映画生活
世界一と言われた映画館@ぴあ映画生活
輪違屋糸里 京女たちの幕末@ぴあ映画生活
緊急検証!THE MOVIE ネッシーvsノストラダムスvsユリ・ゲラー@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
サスペリア@ノラネコの呑んで観るシネマ
サスペリア@大江戸時夫の東京温度
サスペリア@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
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『ゴメスの名はゴメス・流砂』『他人の顔』『明日はいっぱいの果実』シネマヴェーラ渋谷

特集上映「日本ヌーヴェルヴァーグとは何だったのか」から3プログラム。
特集で聞かれる「何だったのか」についてはよう分からん。
チラシによるとフランスのヌーヴェルヴァーグが与えた、周辺化された人間への注目、反権威や政治、性といったテーマ、ドキュメンタリー・タッチの生々しさ、ジャズの多用とかとか。そういう影響を一時期の日本映画もジャバジャバ被った。その辺りの映画らしい。最初に見た2本が爽快感がない尖がった映画だったので、ブームにはなってもブームは終わるよなあとも思わせた。3本目はただただ尖がってるようだったが、何となくそれはヌーヴェルヴァーグではなく、監督の特性じゃないかと言う気がする(これしか見てないから分からないのだけど)。レビュー順は見た順。

◆『ゴメスの名はゴメス・流砂』
五つ星評価で【★★陰鬱なスパイ映画】
1967年、カラー、86分。初見。
高橋治監督。
全編香港ロケ。
仲代達矢が007張りのスーパースパイを演じたらヌーヴェルヴァーグにならないので、タッチはすこぶる陰鬱。スパイ物であるのだが、争ってる二つの組織も、二つの組織が何の情報を奪いあっているのかも観客にはよく分からない。まるで不条理な夢に巻き込まれたみたいで、その辺りがヌーヴェルヴァーグなんだろうか。
仲代達矢はいつもの涙目。
栗原小巻は超オボコい中国娘役。
謎の女に岸田今日子。適役すぎる。
書店で文庫本見かけた時も感心したが『ゴメスの名はゴメス』というタイトルの強さがたまらない。ただ、タイトル自体にそんな大層な内容性がある訳でもなく、実はこれは『チャイコフスキーの名はチャイコフスキー』でも『アンドロポフの名はアンドロポフ』でも成立するのだ。「流砂」はいらないだろう。



◆『他人の顔』
五つ星評価で【★★★ハイセンスすぎる演出が不気味】
1966年、白黒、122分。初見。
勅使河原宏監督。
最初に出てくる包帯で顔グルグル男が仲代達矢で顔がただれてしまってて超鬱。妙にやらしい脚線美奥さんの京マチ子にも辛く当たる。仲代は精神科で秘かに助清マスクの進化形、被るとまんま赤の他人の顔になれるマスクを処方してもらい、他人の生活を手に入れる。仲代は自分の会社などに行き、誰にも気づかれない事を満喫、妻の京マチ子と他人として関係を持ちたいという妄執に何でだか分からないが取られる。この状態を観察していた精神科医の平幹二朗はその仮面こそが君の新しい人格だとか言いだすが、いや、怪我で鬱になっていた患者が回復手段に酔って躁になってるだけでしょう、と思わざるを得ない。しっかりしてください、先生。いやまあ、仲代達矢の目が涙目でウルウルしすぎてるから診断を誤るというのはリアルにガチでありそうではあるが。この精神科医の診療施設が磯崎新がデザインしたらしく「お前は病人でここは病院なんだから病人らしくおかしくなっていろ」みたいな無機質な狂ったデザイン。直すための病院というより、クリスタルな黒魔術で解剖するための工場みたいなイメージ。鬱展開の話はつらいが、こういう妙なビジュアルには圧倒される。そこにいる看護婦が岸田今日子。ピッタリである。最終的には「そんな仮面を付けててもあなたである事は分かっていた」という京マチ子の言葉に仲代達矢はズドンと鬱に逆戻り。他人の生活を手に入れた仲代達矢には焼けただれた顔の鬱な自分が許せないのだろう。
『ピンクフロイド ザ・ウォール』の子供人形みたいな描写が先んじてこの映画に出てくる。大変、気持ち悪い。
マスク有無と無関係に仲代達矢を判別できる精白の役に市原悦子。ピッタリすぎて気持ち悪い。
最終的にとても沈んで人を疲れさせる映画。



◆『明日はいっぱいの果実』
五つ星評価で【★★★鰐淵晴子超キュート】
1960年、白黒、81分。初見。
斉藤正夫監督。
長澤まさみを更に伸ばしたみたいな超長澤まさみな鰐淵晴子が可愛いの何のって可愛いよ。鰐淵晴子が跳んだり跳ねたり子豚泣かしたり。ラストがいきなり終わりなのは白黒映画時代とは思えない新しさだが、ヌーヴェルバーグとかではなく監督が「もう尺撮れたからここで終わりでいいんじゃない」とでも言って終わったんじゃないかと言う気がする。そんな自由さを感じる。思った以上に今のビジュアルと変わらない杉浦直樹が二枚目役。


【銭】
それぞれ通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ゴメスの名はゴメス・流砂@ぴあ映画生活
他人の顔@ぴあ映画生活
明日はいっぱいの果実@ぴあ映画生活
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マンガ『弱虫ペダル 第6~11巻』渡辺航、少年チャンピオンコミックスを読書する男ふじき

なかなか安く売ってない。
つーか稼ぎ所だからしょうがないか。
だが、どうにかこうにか6冊安く仕入れて続行。

6巻7巻、凡人ゆえに努力して手に入れた技術で1年の三人の前に立ちふさがる二年の壁。一年の天才二人の才能を刈り取ろうとする二年の深慮謀計を打ち崩すのは坂道の異常さという構図が良い。坂道はそうは見えないし見せてないが良くも悪くも化け物扱い。
8巻、箱学登場。因縁話を交えながら箱学と総北の勝利に対する理念の違いを描く。箱学は特性を個の強さに極端に絞ったチーム、総北は個の強さの基底をチームワークとしたチーム。
9巻、ついに御堂筋登場。サイコパスよのう。風船に顔を描いたみたいで、生き物っぽくない。インターハイ始まる。
10巻、箱学泉田VS総北(田所・鳴子)、泉田明らかにエンドルフィン出すぎて自然に脳内ドラッグキメキメ状態。ビルダーの気持ち悪さをとことん追求したみたいな泉田が好きにはなれないが存在感は認める。
11巻、落車で120人抜きされて一番ケツに落ちた坂道(笑)。100人抜きに挑戦。最後の100人目が御堂筋くんだった事で一悶着起こりそうな所で次巻。たぎるのう。

二年のアフロ・無口コンビはいい方向で熱い。
泉田・御堂筋は強烈に「嫌われようが何だ」で描かれているのが逆に清々しい。
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『コードギアス 復活のルルーシュ』トーホーシネマズ渋谷5


▲ラスボスのスタンド使い。この1枚だけ見てるとポールダンスとか踊りそうである。

五つ星評価で【★★★怪作の続きはやはり怪作(かぃ~い作か?)】
痒い所にちょっと手が届きそうで届かない感じがあるのだが、そこそこちゃんとした、どーしてどーしての良作。
ちゃんと面白いし、コードギアスの設定を借りながら、かなり独立度が高く、それでいて多々のキャラを出す事で同窓会映画としても申し分ない。私、総集編映画3本とだけお付き合いした仲なので、「これこそがコードギアスだ!」と断言するのがちょっと恥ずかしい立ち位置なのですが、設定をちゃんと借りながら、話として独立度が高い事が、ちょっとコードギアスらしさを失している点なのかもしれない。コードギアスは色々な縦糸と横糸が縦横無尽に張り巡らされてる感じで、学園ドラマから、ルルーシュ、ナナリーと各兄弟親子の力学、近隣各諸国やゲリラ勢力との政治、ロボアニメ、神様との対話、こんなんゴチャゴチャになってるのはそうそうない。カオスである。新作はここから父ちゃん兄ちゃんみたいなのと今までの政治関係も全てどかして、学園ドラマは劇場版同様触れないで、新たに設定として不備がなさそうな敵を作り、敵の能力とルルーシュが純粋にスタンド争いするみたいな映画だった。
要約すると、コードギアスらしくないシンプルな作りだけど、アクション映画としては単純なプロットだから分かりやすくて面白いのである。でも、だから本当にこれが「コードギアス」だったのかと言うと、ちょっと不安になってしまう揺らぎがある。

総集編3作が途中で、その世界観を克明に説明する事を放棄してしまったので、私自身、未だに「ギアスの力」が何であるか分からないし、「Cの世界」がどういう物かも理解していない。だから、今回もルルーシュがCの世界に行って何故戻れたのかもよく分からないし、ナナリーとルルーシュがCの世界で何の決断をしてたりしたのかもよく分からない。その辺、ブラックボックスであるが、どんな映画見てもそうなのだが、映画はその映画の全てが理解できなくても面白い時は面白いのである。歯痒いのだけどね。「コードギアス」に関しては、TVも含めて全て見ていると言う人でも、いや、全て見ていると言う人の方が、情報が多すぎて何がどこにどう繋がっているのか混乱してしまう歯痒さを感じているのではないだろうか。

前段、長くなったが映画の感想のコアは一言。
JOJOのスタンド戦みたいな戦い方がおもろかった。
そうそう、ルルーシュがJOJO立ちして「ゴゴゴゴゴゴ」みたいな面白さ。
あの6時間と言う縛りが『サクラダリセット』のセーブ、リセットのとてもややこしい制約をうまく単純化したなあという感じ。但し、『サクラダリセット』の能力は発現者自体が記憶も含めてリセットされるので年を取らないのだが、今回の敵のギアス・ユーザーは能力を使えば使うほど老化する可能性はある。おそらく、発現後も存在しない筈の時間の記憶を有するだけ、身体はそこでその時間の物に戻るという事なのだろうが。この場合、能力者がアルツハイマーとかになった時、キツい。いや、ならないですね、物語だから。

ラストC2の表情がよかった。アニメーターが全身全霊を傾けて描いてるなというのが分かった。

基本、同窓会映画の側面もあったから、登場人物の多い事。

「Cの世界」って何だよ。浅香唯と関係あるのかよ!

この後はルルーシュが揚げ物職人になって世界の平和を取り戻す『とんかつのルルーシュ』と世界平和の為に皆でお見合いをする『婚活のルルーシュ』がラインナップとして待っているという(嘘)。映画見ると話はいい感じにケリが付いたように見えるけど、チラシに「新たな伝説の開幕!!」と書いてあるからまだ続編は出来ると思っている。


【銭】
トーホーシネマズデーにより1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
コードギアス 復活のルルーシュ@ぴあ映画生活
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コードギアス 復活のルルーシュ@日々是精進!
▼関連記事。
コードギアス総集編Ⅰ@死屍累々映画日記・第二章
コードギアス総集編Ⅱ@死屍累々映画日記・第二章
コードギアス総集編Ⅲ@死屍累々映画日記・第二章
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『顔たち、ところどころ』早稲田松竹

名画座企画「そしてアーティストたちの旅は続く」。


▲背が伸びたのび太とドラえもん。

五つ星評価で【★★予告に勝ててない】
A・ヴァルダと、アーティストJRの旅を監督・脚本・出演両名で描く。

計画しない旅という事で行き当たりバッタリ。
予告に見られるような、人々と出会い、撮影し、それを景色に残していく作業は面白い。そこにある自分の、自分自身より大きなサイズの写真との出会いや接し方は「今まで見た事がないもの」として記録に残すのに値する物だ。しかも、これはそれぞれ反応だったり、動作だったりする。動画として残すのにふさわしい。

ゴダールだったり、美術館だったり、それぞれの出自だったりはあまり、、、、、。両名、面白がって、楽しんで遊んでいるのだろうが、その遊びの面白さがこちらに伝わってこない。


【銭】
二本立ての一本『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ★アデイオス』は時間が合わずパス。夜間一本割引で800円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
顔たち、ところどころ@ぴあ映画生活
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『サイコパス SS case.2 First Guardian』トーホーシネマズ上野2


▲漂うBL。

五つ星評価で【★★★短いのは良く、カッチリ作ってるのも良い。】
前回同様60分の長さが見やすい。前作より捜査でぶつかり合う事により、キャラクターが浮かび上がるので、一見さん的には見やすい構造。イビツな世界でのセクショナリズム争いが描かれ、救いのあったcase1よりはダークに鬱。case1とcase2は今の時点でそれぞれ独立した話であり、接点は見当たらないが、case3が語られる事により一つの物語になるらしい。御苦労様なことだ。

おっさん刑事が渋い。
あと、ドローンや傭兵の戦闘描写が実写以上にリアリティー高いのはマニアな制作陣の面目躍如と言ったところ。


【銭】
短尺なので割り引かれて一般1500円。60分の長さなら1200円くらいまで下げてほしかったというのが本音だ。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2「First Guardian」@ぴあ映画生活
▼関連記事。
劇場版サイコパス@死屍累々映画日記・第二章
サイコパス SS case1@死屍累々映画日記・第二章
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『バジュランギおじさんと、小さな迷子』109シネマズ木場3


▲エスターを思わせる少女とヒゲが伸びたらなかなか池内博之になってきたバジュランギおじさんと。

五つ星評価で【★★★面白いけど期待値上げ過ぎた】
周りの評判でちょっと期待値を上げ過ぎた。これに尽きる。
決してつまらなくはないがボディーブローのように感動のパンチを叩き込まれ嗚咽が止まらずに息が出来なくなるほどやられはしなかった。そんな極端な人殺しみたいな映画は滅多にないけれど。
迷子可愛いし。
歌や踊りは華やかだし。
バジュランギおじさんはバカだけどいい奴だし。
少女人身売買みたいのを逃げずに描いたのも好感持てる。
パキスタンのモスク管理者の態度もグッと来た。
善には善を持って応える姿勢はとても清々しい。
パキスタン入国後の親元を探す謎解きの構築もよく出来てる
(その逆、国を出るまでの前半部はモタモタしてるかな)。

映画全体として想像以上ではなかった。

明確な難点を一つだけ上げるなら、
バーフバリの婚約者の顔が小林幸子っぽくてどうもね
(ってそれはどちらにも失礼だろ、おいおいおい)。


【銭】
109シネマのメンバーズデー(火曜)で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
バジュランギおじさんと、小さな迷子@ぴあ映画生活
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ツイッターで呟いたちょっと素敵な一言。

個別記事覗かないと見れないようにしとくか(あんまりそーゆーのしないんだけど)。という事で「続きを読む」をクリックしてください。 続きを読む
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『そらのレストラン』ユナイテッドシネマ豊洲12


▲UFOっぽいチーズ。

五つ星評価で【★★この映画を躊躇してしまう理由】
美談であるし、悪人は出てこないし、とても性善説の世界だ。そういうのに照れるってのはあると思う。登場人物の誰もが善人だったり、過去に辛い思い出があり、それが今の人格を形成してたり、みんな仲が良くって、誰一人として主人公の挫折からの復活を諦めないでサポートしてくれるのは構わない。うらやましいばかりだ。
問題は別の所だ。
多分、私は彼等を妬んでいるのである。
モデルになった人達がいるらしいのだが、その人たちもこの映画の彼等のように楽しく朗らかに苦労せず生活しているのだろうか。そう、彼等から労働の苦労・苦痛は感じない。冬の北海道に迷い込んだ本上まなみは、夫の大泉洋の畜産に手を出してるようには見えず、ほぼ専業主婦でノホホンと生活しているように見えるし、外資系から脱サラして牧畜業を受け継いだ岡田将生はペットに餌をやるように、ただ餌をやるシーンのみが描かれる。多分、それ以外は遊んでるのだと思う。農家のマキタスポーツ、高橋努も農家らしい苦労をしているようには見えない。農薬を使わないのは良い事だが、虫による被害をどう防ぐかは一切描かれていない。多分、あの大地では農薬を使わない作物には「呪い」か何かが仕掛けられてて被害を出さない仕組みが作られているのだろう。大雑把に大自然北海道の野生の力により作物は勝手に育つ。魚介類も同様。どんどん捕れる。その凄まじい恩恵を彼等は受けているように見える。いや、それはファンタジーでしょう。マンガ『銀の匙』の離農の現実などを見てると、この労働量で農業の生活基盤が立ってしまうのが謎である。と言う事で、挫折や復活などの精神性の問題はいいのだが、生活基盤の農業にリアリティーがない。私自身は農業に携わった過去は1分たりともないのだが、農家の人がこの映画見たら怒るのではないかと思う。

でっかいどう北海道果てしなく広がる遠大な背景を凄くロングから撮れるのは気持ちいい。

ラスト補助輪なしの自転車のカットはいいなあ。食もそうだけど、ああいうのに幸せを感じるのはいいよな。


【銭】
ユナイテッドシネマ金曜はメンバーデーでメンバー1000円。
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そらのレストラン@ぴあ映画生活
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『TAXi ダイヤモンド・ミッション』『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』『十二人の死にたい子どもたち』東宝日比谷11,シャンテ1,日本橋2

◆『TAXi ダイヤモンド・ミッション』トーホーシネマズ日比谷11

▲TAXiはともかくとして、一番この映画らしい人物。

五つ星評価で【★これはよく公開したな(後悔したなって出たぞ)】
今時、うんゲロ尽くしかよ。中60分くらい寝たけど問題ない。あと地方のダメ部隊が本当にダメ部隊なのも凄い(活躍してるように見えるけど地方のメイン部隊を邪魔してるだけでしょ)。フランスの姉ちゃんは無駄に綺麗。他の映画でその美貌使えよ。デートムービーに使ってた女が「面白かったねえ」と本心で言ってる風だったんだけど、男よ、その女で本当にいいのか。フリーパス鑑賞で本当に良かった。この映画にお金を使いたくはない。定期券の範囲内だから発生しないのだが、お車代を貰ってもいいくらいの駄作。


◆『ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー』トーホーシネマズシャンテ1

▲スタンド使いっぽいサリンジャー。

五つ星評価で【★★映画の主役サリンジャーと友達にあまりなりたくない】
サリンジャーは『ライ麦畑でつかまえて』をパスして『ナイン・ストーリーズ』だけ読んだひねくれ者の私です。
偏屈くんが戦争で拗らせてスーパーサイヤ孤立偏屈くんになる話。 人生色々だから不幸だってあるだろうけど、その結果が反映されたにしても、主人公が人の言う事を聞かないいけ好かない野郎だと、やっぱ話としては乗りづらい。役者の実生活は抜きにして(性暴力容疑者俳優)ケヴィン・スペイシーの方が格段に常識人で善人で報われなくて哀しい。役者よのうケヴィン(いや、この文脈での褒めはおかしい)。
全米から彼の人生ダメ小説を読んで、「俺の事を書いたんだろ」と実行力のあるクズが集まってくる描写は怖い。押し寄せてくる得体の知れない元気な『ミザリー』たち。


◆『十二人の死にたい子どもたち』トーホーシネマズ日本橋7

▲大活躍な二人。

五つ星評価で【★★★大前提がおかしいけど、嘘でもこういう空想は面白かろう】
コメディーすれすれの設定。集団安楽死に集まった自殺志願者がみんな喋りたがりなのが違和感あるけど、そういうの取っ払ってトリック物として見ると面白い。何か似たような事を最近書いたな。『刀剣乱舞』か。『12人の怒れる男』よりは『12人の優しい日本人』寄りなのは中心にある謎の解明以上に陪審員(=自殺者)の各個性を一人一人掘り下げていく構成だからだろう。みんなでジンジャエールを持ちよって「ジンジャエー」と言ってほしかった。論理的に道筋を付けて納得したい男子陣より、勝手に暴れまわって自己の欲望を優先しようとする女子陣の方が魅力的。
12人の中で名前を知ってるのは男3人(高杉、北村、新田)、女3人(杉咲、黒島、秘密)。
新田はガタイがいいので病弱に見えづらい。シャッフルしても良かったかも。
杉咲は期待通り、黒島は化けたなあ。
秘密は存在そのものが飛び道具。よくやってる。
名前知らない中では、生命保険とイジメとドモリ、野郎三人が良かった。
12人もいるから多少のまごつきははしょうがない。
一応ちゃんとキャラを混同せずに見れたし、トリックも理解できたので、演出力高いと思う。監督、堤幸彦だから認めたくない人はいっぱいいるだろうが。


【銭】
2018.12.20から一か月間トーホーシネマズのフリーパス使用その22~24本目(今回はこれで終わり)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
TAXi ダイヤモンド・ミッション@ぴあ映画生活
ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー@ぴあ映画生活
十二人の死にたい子どもたち@ぴあ映画生活
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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー@大江戸時夫の東京温度
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