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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

ツイッターに呟いた駄ネタ転載。

一応、伏せておくので「続きを読む」をクリックしておくれ。 続きを読む

『レイドバッカーズ』新宿ピカデリー6、『パンドラとアクビ』EJアニメシアター新宿

同日鑑賞2本をできるだけ短評で。

どちらも60分の中篇で、価格設定が1500円。60分なら1000円か1200円くらいにまで下げてほしいのだが、東宝のサイコパスも1500円の設定だったので、60分物についてはこの値段ラインを定着させようとしている匂いがプンプン漂ってくる。逆に言えばそろそろ通常の映画料金を値上げしたい事に関する布石かもしれない。60分1500円、90分以上2000円って、ちょっと妥当な線引きに見えてしまうのがイヤだ。

◆『レイドバッカーズ』新宿ピカデリー6

▲ハラミ。安定の主人公感。

五つ星評価で【★★★★キャラ立ちすぎてヨシヨシ】
「レイドバック」はチラシに付けられたルビによると「だらけた」という意味らしい。あー、確かにだらけた奴らだ。
でも、だらけながらも、ちゃんとやる事もやる御一行はとても頼もしく微笑ましい。

ものごっつ俗世間の悪影響に毒されながら、秘かに仲間が一番な魔術師のK様が一番好きかな。K様がホモマンガ手に取りつつ目を潤ませてるのが何かどうしようもない光景なのにステキに見える作画の力が凄い。偉い。キャラ愛が強い。
魔術師のKは戦いのサポートみたいな立ち位置がはっきりしてるが、赤髪・狂戦士のハラミと青髪・武闘家の舞は戦いでの違いとかあまりよく分からない。ハラミの「てーげー」な感じのゆるい姉ちゃんぶりが気安くって気持ちいい。

▲K

異世界召喚前の仇敵同士のアーネリアとらん、らんの純さに打たれながらも、アーネリアの不遇に同情する。アーネリアのあれ、癖になったらどうする? 反面、アーネリアは一人だけ疑心暗鬼で人を疑いまくる役だから、とても損な役。いやまあ、異世界(現代日本)に飛ばされた5人が、元の世界では災厄の元と思われていた魔王も含めてみな不幸であった。その夏休みをちょっとだけ差し上げる物語はとても優しい。

全てのラスボスがアーネリアを悩ますあの犬だったりして(幻魔大戦のフロイかよ!)


◆『パンドラとアクビ』EJアニメシアター新宿

▲アクビ(左)とパンドラ(右)。パンドラは役立たず。

五つ星評価で【★そこにキャラクターへの愛がない】
始まった途端、とてもイヤな物が始まった事が分かった。
『モンスターストライク』のパンドラ、続いて登場する『ハクション大魔王』のアクビ。申し訳ないが前者は知らない。後者は設定は知っているが、あまり嵌って見た覚えはない。見てくれと声は可愛い。そこにだけ集中したような作り。無理やり二つの世界を一緒にして話を初めるにもかかわらず、二人の設定を何も語らない。この二人が何が出来て何が出来ないのか全く分からない。元の話からキャラが引き継がれているかさえ分からない。そもそも大魔王の娘のアクビは万能だろうから、本気を出せば無敵だろうに、そういうので縛りを作らないのも筋立て的におかしいだろう。

物語は各種タツノコプロのキャラを出しては無駄に消化していく。
『ヤッターマン』のドロンジョ、
『マッハGoGoGo』の三船剛、
『新造人間キャシャーン』のブライキングボス、
『一発貫太くん』の貫太、
『おらぁグズラだど』のグズラ。
色々出てるけど、そっくりさんと言ってもいい。姿形、表面上の特技が似てるだけである。
彼等には心やオリジナルの魂が入っていない。
ドロンジョは魅力的なベシャリを封印され、三船剛は車で修羅場に駆けつけるが、マッハ号を楯に使うだけで、マシンスペックを一切使わない。ブライキングボスは単にメキシカンっぽい悪玉だし、人間味がほとばしってる。貫太なんて野球すらしない(まあ、貫太は全然、話を知らんのだけど)。つまり、彼等のなりやいでだちをコピーした偽物なのである。

何となく、タツノコプロの商標商品を作って見ました。どうです、可愛でしょ、と言うノリ。縫いぐるみだったら、ただ単にデザインと手触りが良ければいいが、アニメはそれでは面白くならない。ちゃんとキャラを立てないとダメなのだ。


【銭】
『レイドバッカーズ』:1500円均一料金。
『パンドラとアクビ』:当日1500円均一であるのを額面1200円のムビチケをチケ屋で見つけて1100円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
LAIDBACKERS-レイドバッカーズ-@ぴあ映画生活
パンドラとアクビ@ぴあ映画生活

『コレラの城』『怪盗X 首のない男』シネマヴェーラ渋谷

特集上映「俳優が監督するとき」から2プログラム。

◆『コレラの城』(ネタバレ)
五つ星評価で【★★★】
1964年、白黒、96分、初見。
丹波哲郎+菊池靖監督。
時代劇としてはあまり使われていない珍しいネタを二つ使っている。一つは題名にも使われている「コレラ」。でも、題名に使われているくらいで、「コレラ騒動後の城」なので、人気がまばらみたいな風にしか使われていない。もっと能動的に使えばいいのに。
もう一つはお取り潰しになる藩の姫様が切支丹であり、悪事と思われていた砂金の密貿易も自分達の新天地を得るがための行為だった事。ちょっとこの設定には唸った。最終的に主役の丹波哲郎はこの姫様側に付く。つまり、それを正義とする。丹波哲郎って変節漢の役もよくやってるので、最初は金の匂いに寄ってきた野良犬風なのが気移りするのも違和感がない。姫は姫で理念があるからいいだろう。それに敵対する幕府の犬もまあ立場上、戦わざるをえまい。問題はただ一人、旧藩家臣の稲葉義男。この男は最後まで姫に尽くす切支丹の一人だが、砂金密貿易の際には秘密を知られる事を恐れて、善人の船乗り達を皆殺しにした男なのである。いや、そんな切支丹はいないだろ。オウムかよ。



◆『怪盗X 首のない男』
五つ星評価で【★★何か怪盗Xに魅力がない】
1965年、白黒、84分。初見。
小杉勇監督。構図としては怪盗(宍戸錠)+謎の女(松原智恵子)に私立探偵と女性記者(川地民夫&山本陽子)、警部(宍戸錠)が挑む。盗む盗ませないのアイデア合戦は面白いが、怪盗が昔ながらの理由もないのに悪い奴で、好きになれない。スマートじゃないのだ。怪盗が警部に偽装するのもあまり理由がなく、宍戸錠が一人二役だからみたいな理由にしか思えない。サブタイトルの「首のない男」も何故「顔のない男」ではいかんのか全く分からない。



【銭】
それぞれ通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
コレラの城@ぴあ映画生活
怪盗X 首のない男@ぴあ映画生活

マンガ『治癒魔法の間違った使い方 第4巻』原作 くろかた 漫画 久我山レキ、角川コミックスエースを読書する男ふじき

新刊。

ちょっと舐めてた。1~3巻の感想で、ちょっと今一みたいに書いたが、なかなかどうして4巻で面白くなってきた。これは物語の舞台が魔法学園都市という目新しい物に変わった事がいい効果を呼んでいる。この作者(原作+作画両方)は緻密な設定を作る事と、それを分かりやすく説明する技術に長けている。今までゆっくりゆっくり積んできた収斂が模擬戦みたいな部分で花を咲かせる事になるのはとても面白い。主人公の必要以上に奥手に見える性格も、外見も含め、侮られる形を作りやすくしてて、それも良い。並行して読んでる他の異世界召喚物がずんずんダメ方向に走っているので、これには頑張ってほしい。

『記者たち』『ビリーブ』『ショーン・オブ・ザ・デッド』トーホーシネマズシャンテ1、日比谷13、9

同日鑑賞3本をできるだけ短評で。

◆『記者たち 衝撃と畏怖の真実』トーホーシネマズシャンテ1

▲あえて記者じゃない綺麗どころの写真で。

五つ星評価で【★★★★正義の気持ち良さ】
原題は『SHOCK AND AWE(衝撃と畏怖)』、イラク開戦時の作戦名である。今となっては存在しないことが明白であるイラクが保持していた大量破壊兵器、その存在が政府内で捏造されたにもかかわらず、何故、開戦に踏み切れたかが『大統領の陰謀』よろしくマスコミ視点で明かされる。と言うより、マスコミが明かさなければ、こんな不正が成立してしまうほど政治に自浄効果はないという事なのか。そら恐ろしい。
これは正しい事を書き続けた男達の痺れる話であるが、彼等は決して勝ちえていない。彼等が正しい事は後に証明されたが、結局、彼等の記事は戦争を抑止できず、ペンは剣に勝てなかったのである。ただ、それでも後になってからでも、不正の話が語られる事にアメリカの正しさに希望を感じる事ができる。日本ではこういう話は揉み潰されっぱなしだ。正義は儲からない。
ウディ・ハレルソンの妻がミラ・ジョヴォヴィッチなんである。桑原桑原。危険な夫婦だ。


◆『ビリーブ 未来への大逆転』トーホーシネマズ日比谷13

▲ビッグスモールンっぽい二人。

五つ星評価で【★★★そりゃ主人公が勝てば気持ちはいいけどさ、ちょっと疑問は残る】
それにしてもフェリシティ・ジョーンズちっちゃい。子役の子と背はトントンで胸は負けてるんじゃなかろうか。何となく、フェリシティ・ジョーンズの顔立ちが小泉今日子に似てると思う。差別撤廃に尽くした女性弁護士の最初の一歩目の物語であるが、法廷論争は割と分かりづらい。演出があるから、どちらが優勢であるかは分かるのだが、戦う双方とも言葉の応酬になるが、その言葉をじっくり吟味する時間が観客に与えられない。それは実際の法廷がそうなのかもしれないが。
主人公の有能さより悪役になってしまった男性優位主義者達のえげつなさが際立っていた。悪辣に見えるように演出されてるよなあ。昔の日本と同じで家父長制を良しとする社会であった訳だが、彼等が危惧する「社会に女性が進出して社会が良くなるか」という疑問に関しては「平和な社会を維持するために女性の権利を犠牲にしている」という素地はあるにしても、ただ単に「犠牲にされている女性の権利は回復されなければならない」としても、それが生来の社会基盤を壊してしまうのであれば、正しい社会にはなっても、決して良い社会にはならないのではないか。あくどい彼等の考えもまた、全て間違いではない気がする。要はもちっと性急じゃないやり方がなんぞあったのではないか? アメリカも日本も家父長制が崩壊してからの方がみんな平均して貧しくなってないか?(いや、思い付きであって調査や論証は他人に任せる)

このタイトルの内容のなさは『ドリーム』以来、『ドリーム』以上じゃなかろうか?


◆『ショーン・オブ・ザ・デッド』トーホーシネマズ日比谷9

▲劇場初公開やないで。

五つ星評価で【★★★★もう古典になりつつあるのかもしれない】
昔、見た時ほどではないけどおもろかった。
ゾンビ映画で笑いを取るという先駆的な作品である。
でも、今ではこれが古典になってしまった感が強い。
ゾンビの群れの中、ゾンビの振りをすれば素通りできるかも。
ああもう、こういうの何回も他で見ている。
でも、そんなバカな試みはここが最初なのだ。
と言う訳で、映画は変わらないが、見る私たちがこの映画の笑いに慣れてしまったのだと思う。舐められた飴玉の角が摩耗するように映画の魅力はちょっと欠けてしまったかもしれない。でも、古典になるというのはそういう事なのだろう。すんごく新しい作品なのに古典であるというのは、それだけ先人が気付かなかった気付きをこの映画で掘り起こし、それがあっという間に常識化したからに他ならない。ブラボー。

サイモン・ペグは今でも童顔だけど、この映画では肌が若いわ。

日本未公開で、今回が日本初公開(あくまで映画館でという意味だろう/ソフトリリースはされていたから)と言う事にされているが、昔キネカ大森の名画座枠で一週間公開された事がある。嘘はいかんよ、嘘は。例え小規模公開であったとしても公開は公開よ。


【銭】
『記者たち』:映画ファン感謝デー価格で1100円。
『ビリーブ』:映画ファン感謝デー価格で1100円。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』:映画ファン感謝デー価格で1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
記者たち~衝撃と畏怖の真実~@ぴあ映画生活
ビリーブ 未来への大逆転@ぴあ映画生活
ショーン・オブ・ザ・デッド@ぴあ映画生活
▼関連記事。
ショーン・オブ・ザ・デッド(1回目)@死屍累々映画日記・第二章

『蹴る』『エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ』ポレポレ東中野、『鬼滅の刃 兄妹の絆』シネ・リーブル池袋1

同日鑑賞3本をできるだけ短評で(うわあー短評にならへん)。

◆『蹴る』ポレポレ東中野

▲「当たる」ではなく、ちゃんと「蹴る」になってる。

五つ星評価で【★★★主役に目を奪われる】
電動車椅子サッカー競技者を何人か取りあげたドキュメンタリー。こんな競技あるのねと言う目新しさでちょっと冗長だけど面白かった。映画に占めるウェイトから主役は女・長岡真理と男・東武範と言っていい。この二人に目を奪われる。
長岡真理には華がある。美人というよりは可愛い子なのだが、車椅子の上に乗っている顔はでかい。大変、失礼な事を言ってるのだが、人体パーツのバランスから言って頭部の大きさに比例して首から下が成長していないからそう見える。一見して、ちょっと頭がパニくる。でも、映像で話す彼女を見てると、障害のある身体より、話す気性の荒さや、華がある明るさの方に目が向いてしまう。「慣れる」んである。とても魅力的。
もう一人、男の主役・東武範も美男子である。そして、精いっぱい突っかかる生き方がかっこいい。ドラマチックな挫折が絵になる。本人じゃないからそんなこと気軽に言えるんであるが。世界大会に敗れて「モーター・スポーツじゃ」と悪態を付くが、技量以上に各人の車椅子の性能がプレイに反映するし、障害の種類が多岐に渡る事から、みな同じ物を使う事がありえない競技なので、金銭的に恵まれているチームの方が良い成績を残しやすいのは確かだろう。努力は数量化できないから最終的に勝った結果が全てになってしまうのかもしれないのが障害者スポーツの難しさなのかもしれない。いや、そんなん極端じゃないだけでスポーツ全般か。


◆『エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ』ポレポレ東中野

▲『うちわ太鼓による戦いの歌』。みなぎる宴会芸テイスト。

五つ星評価で【★★これは星二つを付けるために見に来たような映画】
見終わった直後のツイッター。

あーこれはやっぱこういう物だよな。うん、そうと分かって見に来た俺が悪い。

これはドキュメンタリーの前段階。「映像素材」。だから、続けて見てると退屈する。と分かってて見に来て思った通りに退屈した。まあ、退屈する事全てが悪い訳ではないけれど、出来れば避けて通りたい。必要な退屈と言うのもあるはあるのだけど、今回はどうだったか。それは時間が答を出すのだ、多分。しかし、出来れば全て寝ずに見ておきたかったなあ。映像素材9編のうち2編(『テコマトランの揚水水車ノリア』『エルツァッハのシュディッヒのカーニバルの行事』)はほぼ記憶にない。
音や踊りに関わる『楽弓の演奏』『うちわ太鼓による戦いの歌』『バリの音楽のリズム型』なんぞは割と見ていて楽。『うちわ太鼓による戦いの歌』なんて、酔っぱらって歌う日本の黒田節とテイストそうそう変わらない。黒田節8分聞かされるのはキツイか。残りはラッコ、水草、丸太、橇犬。風景に近い。ラッコはラッコの食事光景延々と映してるだけだし。でも、これがラッコが道具を使ってエサを食べる事が分かった最初の(もしくは最初の頃の)映像と分かれば有難味が増すだろう。丸太は襷の代わりが丸太という土人の駅伝みたいな感じだが、ゴール途端に丸太から有難味が消え去って放置されてしまう風なのが面白かった。
やはり、これは観客付き上映とかよりライブラリーでいつでも閲覧できる事の方が正しいと思う。

▲延々と橇引く画像。


◆『鬼滅の刃 兄妹の絆』シネ・リーブル池袋1

▲王道ジャンプ漫画(この時点ではまだ「友情」ラインが出てないが)。

五つ星評価で【★★★★ひたれる面白さ】
少年ジャンプに連載してるマンガを途中から読んでる。
これはアニメとして、とてもよく出来てる。
主人公・炭治郎の弱さにもつながる心の優しさ、ちょっとイラっとさせられるくらいの素直さ、真っすぐさがよく出てる。
劇伴気持ちいいと思ったら案の定梶浦由紀だ。
鬼との戦いが凄く綺麗にビジュアル化されてて納得。
禰豆子のヨダレ流すカットが好き。
女子観客多し。


【銭】
『蹴る』:ポレポレ東中野5回券6000円のうち1回目使用。
『エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ』:ポレポレ東中野5回券6000円のうち2回目使用。
『鬼滅の刃 兄妹の絆』:テアトル会員割引で1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
蹴る@ぴあ映画生活
エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ@ぴあ映画生活
鬼滅の刃 兄妹の絆@ぴあ映画生活
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・鬼滅の刃 兄弟の絆@死屍累々映画日記・第二章
鬼滅の刃 第1回~15回@死屍累々映画日記・第二章
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