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ふじき78の死屍累々映画日記・第二章

場末にひっそり咲く映画日記。第一章にあたる無印はライブドアブログ

『ガンマー第3号 宇宙大作戦』国立映画アーカイブ

五つ星評価で【★★★ヤング深作欣二】 
特集企画「映画監督 深作欣二」からの一本。
1968年のカラー映画、77分、初見。
全員外人でテアトルエコー協力とテロップで出て個々の吹替配役とかは公表されない。そういう時代だったのだな。
宇宙ステーションでのバイオパニック。規格外生物を地球に運ばせてはならない。えーと真田くんが出てたSFスリラー『ライフ』みたい。繁殖力の強い外来種はどこでも嫌われる。この名前があるかないか分からない怪物に怪物としての魅力を吹きこめなかったのが映画としての敗因。でも、この怪物は別の意味でおもろいんである。
怪物の特徴は
・些細な細胞レベルでの液状からでも復元可能。繁殖力異常。
・動きが緩慢(ちょっとゆるキャラっぽい)。
・ひたすらエネルギー摂取と繁殖に努める。
・ある程度以上の大きさにはならない(人間大)

基本、知能は感じられないが、生物として、とても機械的に欲望に忠実に動く。
食べる、増える、これのみに特化している。この怪物を乗り越えるべき障害として描写し、ホラー描写等特になかったので、怪物は何かいろんなところに集まってくるホームレスやデモ集団みたいで敵としての魅力に乏しい。

これ、外見がかなりエグい怪獣だから気が付かないが、ロメロの『ゾンビ』に特徴がよく似てる。のろくて、数が多くて、囲まれるとどうにもならない。ロメロが『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を公開したのが同じ1968年。天才は呼び合うか? 接点全然ないけど。


【銭】
国立映画アーカイブ一般料金520円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
ガンマー第3号 宇宙大作戦@ぴあ映画生活
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『クローバーフィールド・パラドックス』

五つ星評価で【★★ま~た変なの作っちゃって】
おーおーパラドックスしちょる。
一応こっちのSFと、こっちのSFくっ付けといたからって作りではあるけど、別にくっ付いてなくても問題はないんじゃないか、これ。問題があるとしたら、くっつけないと『クローバーフィールド』を名乗れない事くらいで(いや、それは大きな問題だろ)。私、『クローバーフィールド』の二作目を見てないんだけど、あれもこんなだったの? なら、組曲「宿命」が流れる中、最後にアレが登場する『クローバーフィールド 砂の器』とか作れそうだ。

「世界」を元の状態に戻すために発生するイベントが何かミミズだったり、突然、自我が発生する片腕だったり方向性がおかしい上に何かバラバラである。あの腕とか果てしなく『キャプテン・スーパーマーケット』っぽく感じるのは私だけだろうか? そうすると異世界から送られてくる女性が魔導書代わりなのか? いや、それはどう考えても無理があるな。片腕さんショットガンとか装填しなかったしな(あ、宇宙船だからショットガンがなかったのか)。色々な思い付きに罪はないけど、普通そういうの上の方にいる大人が色や大きさを合わせたりするもんじゃないの?

つか、チラシに

「ヤツが出現した謎がついに明かされる!」

って、書いてあるけど、あの実験とアレに関連性があるようにはとても見えなかったんだけど、私の見落としだろうか。


【銭】
テアトルの会員対象の試写会に当選しました。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
クローバーフィールド・パラドックス@ぴあ映画生活

マンガ『事情を知らない転校生がグイグイくる。 第1~2巻』川村拓、ガンガンコミックスJOKERを読書する男ふじき

『事情を知らない転校生がグイグイくる。』というタイトル通りのマンガ。
クラス一丸で何となくハブってる女の子に対して、事情を知らない転校生が好意を抱いてグイグイ急接近。バリバリに「ハートフル」である。とても心地よい。ただ同じパターンの繰り返しが目立たぬでもなく、2巻でかなりやり尽くした感はある。このまま3巻以降、どう新しさを構築して展開していくかが続巻を楽しめるかどうかの分岐になるのではないか。

『ふたりエッチ ラブ・アゲイン』シネマート新宿2


▲やっぱキャラ違うやろ。

五つ星評価で【★うーん、すまん】
マンガと人間でデザインが異なってしまうのはしょうがない。
多少、人間を寄せようとしても、やはりまんま絵と同じにはならない物だ(悉く絵と同じに表現してしまう小松菜奈とかの化け物もいるが、ああいうのは例外/それと寄せる為にはどうしても予算も潤沢でないとあかんと思う)。マンガと人間は違うのだから、マンガのまま演じても、とってもブザマな絵になるというのは理解して作ってもらいたかった。その辺りの配慮はかなり欠けていた。

主役の女の子、青山ひかる、彼女は明らかにマンガの女の子とは違う系統の顔だが、ちゃんと彼女として機能してた。グラビア系なのだろう。乳首を見せないギリギリの胸寄りカットや、ちょっと普通の主婦がそんなに胸の谷間を強調させたら痴漢とかバンバン寄って来るんじゃないのというファッションはキツいのだけど、これは作品傾向上、妥協すべきサービスだろう。
キツいのは相手役の男、佐々木道成。マンガだと童顔で、女の子みたいな顔立ちだが、彼はごく普通の男子。どちらかと言うと、ビジュアルに山崎方正やよゐこ濱口が入っていて、申し訳ないがあまり爽やかに見えない。爽やかに見えず、ちょっとウザい感じの男が、短小で早漏で自信のない男をジタバタ演じるのは見ててキツい。あと、彼の着てるスーツがペラペラで安い。服の安さが役の貧相さを強調してしまっている。リアルかもしれないが、もうちょっと見た目を補正するスーツを嘘になってでも着せてやった方が良かったと思う。

劇の背景になるのは主に自宅、会社、英会話教室。どれも借景としては綺麗で妙によそよそしいモデルハウスみたいである。そのうち、自宅での劇はよい。閉鎖空間内で多少、性に関する会話を叫び合うくらいはありそうである。英会話教室も英語に置き換えられる事によって、会話の異常性が削がれるのであまりおかしく見えない。すると割を食うのは職場、オフィス。いや、あんなにバンバン「やりたい」とか「フリーSEX」とかセクハラ紛いのセリフを大声で喋る会社はないよ。ない会社はリアルじゃないよ。確かにマンガはああだし、マンガのままではあろうが、そこは捨てるか加工すべき部分だ。みたいな感じ。

しかし、これは8年くらい前に同じ製作会社で森下悠里で映画化してるのね。それは見てないけど、それもキャスティング違うんじゃないか? 難しいね、実写化は。


【銭】
テアトルの会員割引で1300円なり。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
映画版 ふたりエッチ ~ラブ・アゲイン~@ぴあ映画生活

『バンブルビー』『PRINCE OF LEGEND』『移動都市/モータル・エンジン』トーホーシネマズ新宿4、1、日比谷2、『ぼくの好きな先生』K,s cinema

同日鑑賞4本をできるだけ短評で。

◆『バンブルビー』トーホーシネマズ新宿4

▲顔の輪郭がアリスで中身がすずなんじゃなかろうか?

五つ星評価で【★★★長さが長すぎず絶妙】
主役の女の子が広瀬すずと広瀬アリスを足して割ったような顔。
そしてバンブルビーは黄色のコーディネートがパタリロっぽい点も含めて加藤諒に似てるかもしれない(おいおいおいおい)。
映画は普通に面白かったです。


◆『PRINCE OF LEGEND』トーホーシネマズ新宿1

▲固め過ぎたか

五つ星評価で【★★★★こんな映画が面白くてたまらない自分がとても残念だ】
CGの使用度が高く久々に2Kのデジタルモアレを何回も見た。
やっぱ本来はデジタルよりフィルムの方が画質は高いのだ、気が付くような瀬戸際の画像にそんなにお目に掛かれないだけで。というフィルム派の泣き言は置いといて、「こんなん楽しんでええんか俺」と逡巡してしまう感じで話は面白かった。王子があっちからもこっちからも出てきて渋滞するというキャッチコピーには大笑いしながら拍手を送りたい。総量増えれば増えるほど全体での価値は物余りのスダグフレーション状態で下がるものだが、そこそこの人材をトリオで色を付けて配置して、メリハリを付ける事で全体での(王子の)質の低下をさほど感じさせなかった。あまり話題のないチームの二人目三人目あたりは王子密度が希薄で、一般人とそう変わらないレベルもいたはいたと思うが、あの量出してれば、仕方ないだろう。
セレブ、ヤンキー、ダンス、生徒会、先生、不良OB等々、たった一人のヒロインを巡って、それぞれ不自然なほど関係が絡まっているのをちゃんと混乱しないようにまとめて見せている手腕を高く買いたい。
個人的にはウサギちゃんを男の子にしたようなセレブの片寄涼太より、仁義に厚そうなお人よしのヤンキー兄弟側をどちらかと言えば応援したかったかな。ただ、映画上、奇跡的なほどのバランス構築で、15人ほどの王子全員がそれぞれの争う理由に真っすぐでいて、そこに悪意がない。みな、ベースが善人であるので、気持ち良く見れた。一人くらい女を手玉に取ってソープに沈めて黒く笑うみたいな輩がいてもおかしくないのだが、まあ、高校生だしな。善悪ベースで言うと、ヒロインの白石聖の方が「悪」である。ただ、これも彼女の生い立ちがそうさせる「未熟さ」ゆえであり、それが彼女の可愛さを引き立てている。

▲白石聖
一人だけ外見がドラえもんっぽい関口メンディーを「王子」という同じ枠に入れるのは見る前も見た後も抵抗があるのに変わりはないのだが、実は映画の中であいつが一番いい奴そうなのだ。男としてはそういう奴は嫌いになれない。

男って良くも悪くもバカだから、集められて勝っても負けても笑って退く事が出来る。これ、男女逆だったら、妬みや嫉みが強くて、爽やかな話にならなかったろうと考えると、うーん、ありえないような話だけど、よく企画した。最近の少女マンガの映画化で学園の王子みたいなのが通学路を歩いていて、「キャーあの人は!」みたいな違和感はどんな映画を見ても強く感じていたのだけど、これくらい次から次へとそれをやられると麻痺してしまってどうでも良くなってしまった。

うーん、見事だった。


◆『移動都市/モータル・エンジン』トーホーシネマズ日比谷2

▲絶景。美術スタッフとか偉いわ。

五つ星評価で【★★なんじゃこりゃ】
アイデアとビジュアルは素晴らしい。
話と設定とキャラが付いてきてない。
未来少年コナンとかラピュタ的であるが、中心にいる登場人物に強い求心力がないので、見ててダレてしまう。
移動都市その物がビジュアル以上に面白味がないというのもある。他を取り込む機能とかは見せても全体の大きさや、内部的な区画の割り方、どれくらいの資源でどう動くのかなど、解剖学的に移動都市が何物であるかを見せなければ、そんな実際にない物がリアルに見える訳がないだろう。
どうせロンドンを出すのなら、パリ、ミラノ、ベルリンとか他の都市も出して争ってほしかった。


◆『ぼくの好きな先生』K,s cinema

▲波Hey!

五つ星評価で【★★野球のコーチやってて「ボークの好きな先生」だったら困ると思う】
人間として嘘がないのは気持ちいいけど、芸術家としてはぶっちゃけ過ぎじゃね。この人は芸術を操っているのではなく、芸術に操られている芸術家。最終的には出来上がりが全てだから、それも間違いではないと思うのだが、「操られている系」の人はドキュメンタリーに出ると損をする。鑑賞する人は、そこに凄く深い何かを考えながら表現してると思いたがるから。 そうじゃない場合もあるし、その場合は「神秘的」にヴェールで隠れていた方がお互いのために良い気がする。


【銭】
『バンブルビー』:額面1400円のムビチケをチケ屋で1380円でGET。
『PRINCE OF LEGEND』:額面1400円のムビチケをチケ屋で1380円でGET。
『移動都市/モータル・エンジン』:正規入場料金1800円。
『ぼくの好きな先生』:額面1300円の前売券をチケ屋で1000円でGET。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
バンブルビー@ぴあ映画生活
PRINCE OF LEGEND@ぴあ映画生活
移動都市/モータル・エンジン@ぴあ映画生活
ぼくの好きな先生@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
バンブルビー@ここなつ映画レビュー
バンブルビー@或る日の出来事
バンブルビー@ノルウェー暮らし・イン・原宿
バンブルビー@ノラネコの呑んで観るシネマ
移動都市/モータル・エンジン@ここなつ映画レビュー

『劇場版 トリニティセブン -天空図書館と真紅の魔王-』シネ・リーブル池袋2


▲集合写真的ポスター。正直こんなに人数いらん。

五つ星評価で【★★スケベも薄い】
前1作目のチラシに「これが最後のトリニテイセブン」と書いてあったにも関わらず、見終わった直後の感想で続きそうな気配満々と感じたら、まさにその通りで続いてしまった。チラシには「原作者もびっくり!? まさかの劇場版第2弾制作決定!!」と書いてある。ちなみに、この後も気配的には続く気満々である。続いて面白いならいいが、大した事はない。ならせめて、エロ方面で頑張ってくれればと思うのだが、それも何かオマケ程度である。基本的に全体の世界観が分からないと、面白さを感じえないのは前回同様。やはり設定が適当だと思うのだ。
主人公は魔王候補。お付きに女の子が7、8人くっ付いて、彼が魔王になるのを応援している。主人公がお付きの女の子の郷里に行くと、天空図書館の中にいる紅の魔王が主人公の魔王因子により覚醒して攻撃を仕掛けてくる。
この「紅の魔王」の設定が本当に謎。「魔王を殺す魔王」であり、封印を解かれ目を覚ました彼は魔王として世界を滅ぼそうとしている。「魔王」も「魔王を殺す魔王」も等しく、世界を滅ぼすそのベクトルは変わらないらしい。そして、その「魔王を殺す魔王」を封印した天空図書館には「魔王」が使用できる「魔王兵器」がある。主人公は「魔王兵器」を探し出し、戦おうとする。この「魔王兵器」も下手に扱うと人格が壊れるという御都合主義バリバリの代物。お前、自分を倒す兵器があるなら、先に見つけて壊せよ。
まあ何だ、こなれてないってか、どでもいいってか。



【銭】
番組価格前回同様1600円。60分くらいだから高いと思う。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
劇場版 トリニティセブン -天空図書館と真紅の魔王-@ぴあ映画生活
▼関連記事。
劇場版 トリニティセブン -悠久図書館と錬金術少女-@死屍累々映画日記・第二章

『チェス狂』『殺し屋』シネマヴェーラ渋谷

特集上映「ソヴィエト映画の世界」から短編2本1プログラム。
短いと言う理由だけで鑑賞。そんな時もある。

◆『チェス狂』
五つ星評価で【★★★他愛無いけどまあいんでね】
1925年、白黒、28分、サイレント、初見。
ロシア製サイレント喜劇。こんなんあるのね、ない事はないか。
主人公の男が出るまでに、そこそこ市井のチェス狂の姿がモンタージュされるのだが、いきなり説明もなしに矢継ぎ早に色々な人がカット変えて映されるので、何を言いたいのかさっぱり分からず戸惑った。本来は弁士が交通整理みたいに捌いていたのだろう。主人公の野郎は如何にもな感じにキャラ立ちさせられてる。ヒロインの女子がロシア風。ドイツの硬い女性をもっと寒冷地に追い込んで精気を奪った感じ。目の下クマ出来てるし、ウオッカとか飲んでそう。あ、でも中々の曲線美だった。主人公の服装のあちこちに隠れている子猫が可愛い。



◆『殺し屋』
五つ星評価で【★★タルに負ける】
1956年、白黒、19分。初見。
アンドレイ・タルコフスキー監督。
タルコフスキーだからという訳ではないのだが、『チェス狂』が細かいネタのスパンが短い映画だったので、その後に妙にゆっくりで興味のない会話が続く話が展開されたのでガクンと落ちた。だからまあ、よく分からない。



【銭】
通常一本立て興行価格1200円-400円(会員割引)。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
チェス狂@ぴあ映画生活
殺し屋@ぴあ映画生活

『バイス』『グリーンブック』『マックイーン:モードの反逆児』トーホーシネマズ六本木3、9、6

同日鑑賞3本をできるだけ短評で。

◆『バイス』トーホーシネマズ六本木3

▲目だけ見れば確かにクリスチャン・ベールなんだけど。『火の鳥 宇宙編』で延々と若くなったり年を取ったりという刑罰に処せられる牧村隊員と言うのがいたが、クリスチャン・ベールってクリスチャン・ベールというマネキンの中に入って永遠に痩せたり太ったりしてる人みたいだ。

五つ星評価で【★★バイスの欲望が見えない】
どーも主役のチェイニー副大統領がどんな具合にそこまで登りつめてどう世界に酷い結果を仕組んだのかは分かったが、何でそんな事をしたのって、それで彼に何の得があるのって欲望面がラストの株取引で儲けたってテロップの一行だけで、そこ薄くない? パウエルさんは『記者たち』でも裁定が下っていたように完全に被害者、何か顔が元から泣きゲイっぽくって可哀想顔なんだよね。『記者たち』は正しくない戦争によって、多くのアメリカ国民が不幸になった事を糾弾していたが(モンタージュ映像も自国民の被害が中心)、この映画では正しくない戦争で攻め込まれる事によってイランの国民がどんな目にあったかが映像的にモンタージュされる。絵的にキツいけど、この表現が正解だよなあ。
しかし、これも『記者たち』も、イラク戦争は誤りであるとの見解だが、その元になった(と言うか、イランとしては因果関係はないが)貿易センタービルへの飛行機テロについて、何故ビン・ラディンがそんな事をしたかについては語られないのね。あんな事されるからにはアメリカは国として相当恨まれている筈なのだけど。その辺を語る映画があってもよいよなあ(知らんだけであるのか?)。


◆『グリーンブック』トーホーシネマズ六本木9

▲バイトとCEOみたいな。

五つ星評価で【★★★★盤石におもろいよ】
グリーンムックだったら、カチャピンだらけの町で差別を受けないよう色を変えて努力するムックの話になるのに。
人と人の繋がりはかくあってほしいという実に目はしの行き届いた快作。
主人公がともかくチェーン・スモーカーでずっと吸い続けてるのもよし。
ラスト映像に出るほんまもんがぽっちゃりしてて芦屋雁之助っぽい。
2台目のパトカーの演出が気が利いてるわな。


◆『マックイーン:モードの反逆児』トーホーシネマズ六本木6

▲確かに凄い奇想というのもあるんだけど、狂おしい身体の線を下品にならずに表現できる技術に裏打ちされてるんだよな。

五つ星評価で【★★★尺は長いがまあ綺麗なこと】
副題に『モードの反逆児』と書かれているが、「反逆児」どころか、彼の服は「ファッショナブル」や「モード」を相手にしていない作風だと思う。だから、古びない。彼の服の中に出来た順番はあっても、「時代」や「流行」はないのではないか。初期の服も後期の服も、同じように素晴らしい。でも、おそらく生活には向かない。機能美を追求したデザインではない。その代わり、純粋にそこに「美」がある。だから、基本、パーティードレスなのだと思う。一瞬、それを着用する事で着用者のセンスが底上げされればそれでいいだろう。そんな服。

冒頭からBGMが『コックと泥棒、その妻と愛人』なのも驚いたがマイケル・ナイマンがマックイーンにかなり早い時期に音楽家として雇われてたという事実も驚いた。
マックイーン自身が着てるオシャレじゃない当たり前の服も良いなあ(途中からオシャレ服着るようになってしまい、とても残念)。


【銭】
『バイス』:トーホーシネマズデーで1100円。
『グリーンブック』:トーホーシネマズデーで1100円。
『マックィーン』:トーホーシネマズデーで1100円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
バイス@ぴあ映画生活
グリーンブック@ぴあ映画生活
マックイーン:モードの反逆児@ぴあ映画生活
▼この記事から次の記事に初期TBとコメントを付けさせて貰ってます。お世話様です(一部TBなし)。
バイス@yukarinの映画鑑賞ぷらす日記
バイス@ノラネコの呑んで観るシネマ
グリーンブック@ここなつ映画レビュー

マンガ『あさひなぐ 第二十九巻』こざき亜衣、ビッグコミックスを読書する男ふじき

熊本東の島田の蔓延というか汚染がたまらん。

その島田の教育係だった吉里と真春の一騎打ちが今巻のピーク。
人の嫌がる事を見抜く能力と言うのは都合のいい能力だが、ありそうと言えばありそうだ。
この能力が成長すると『空の境界』の物の綻びが見える直視の魔眼になるのかもだ。まあ、今作における能力はもっとメンタルに寄ったものだろうけど。

『学生野郎と娘たち』神保町シアター

五つ星評価で【★★★★常に新しい中平康】
企画「恋する女優 芦川いづみ」から1プログラム。
1960年、白黒、91分、初見。
中平康監督。
教育改革を掲げ、学費を値上げする新学長と貧乏大学生のあくまで理性的な談合・争い・罵りあいなどを描く群像劇。辛口だったり悲劇を含んだりする若者の群像劇という共通点で大森一樹の『ヒポクラテスたち』を思いだしたりもした。あれは古尾谷雅人だったが、これは長門裕之、だんぜん古い。でもエンタメ度はこっちの方が高い。コアになるのはシステムと言うのは正しければいいという物ではなく、そこに優しさがないといかんという『恋妻家宮本』みたいな結論。学生たちは正しさで勝とうとしたので新学長を論破できなかったのである。芦川いづみ特集の一本だからと言う訳でもなかろうが、やっぱ彼女が一番美人で可哀想でグッと来る。


【銭】
神保町シアター一般入場料金1300円。
▼作品詳細などはこちらでいいかな
学生野郎と娘たち@ぴあ映画生活
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